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2014年6月16日(月)

『バットマン:アーカム・ナイト』を超えるグラフィックはあるのか? バットモービルとの連携も堪能したレビューをお届け【E3 2014】

文:ゴロー

 ワーナーブースで展示されていたPS4/Xbox One用ソフト『バットマン:アーカム・ナイト』のレビューをお届けする。

『バットマン:アーカム・ナイト』

 本作は、DCコミックスのスーパーヒーロー、バットマンが主人公の『バットマン:アーカム』シリーズ最新作。Rocksteady Studiosが手がけるシリーズ最後のタイトルとなっている。ゲームの舞台は『バットマン アーカム・シティ』の後のゴッサム・シティ。バットマンの宿敵の1人であるスケアクロウが密かにゴッサム・シティに舞い戻り、共通の敵・バットマン打倒のためにスーパーヴィランたちと手を組むことに。ペンギン、トゥーフェイス、ハーレークィンを始めとする恐るべきスーパーヴィランたちが、バットマンを永遠に葬るために襲いかかる。

 席に着いてまず、あまりのグラフィックの美しさに感動した。雨の降りしきる今作のゴッサム・シティは、物質によって異なる水のはじき具合や反射する光の描写などがとてもリアルに表現されている。これがイベントムービーではなく、ゲームプレイ画面というのだから驚きだ。

『バットマン:アーカム・ナイト』 『バットマン:アーカム・ナイト』
▲そもそも、イベントムービーとゲームプレイ画面にグラフィックの差がないことにビックリ。

 イベントムービーとゲームプレイの切り替わりがシームレスなところも特徴の1つ。ムービーからゲームプレイへ移行した際、カメラアングルがそのままだったり、バットマンが特別な機器を起動したままだったりすることがざらにある。そのため、ゲームプレイに戻ったことに気づかず、スタッフから「もう動けるよ」といった指摘を何度も受けてしまった。

 アクションに関しては、新要素の“フィアーテイクダウン(FearTakedown)”を試すことができた。これは、バットマンが高速移動しながら複数の敵を次々となぎ倒していくというもの。敵に発見されていない状態にのみ発動できる。

『バットマン:アーカム・ナイト』 『バットマン:アーカム・ナイト』

 最初のターゲットにフィアーテイクダウンで奇襲を仕掛けたあとは、次のターゲットにカメラを合わせて□ボタンを押すだけで、同アクションを流れるように決められる。攻撃がヒットしている間はスローモーションになるので、次のターゲットへカメラを動かす時間の猶予もあり、初挑戦にして敵を全滅させることができた。繰り出されるアクションも敵との位置関係などで毎回変化し、とにかくカッコいいのひと言!

 シリーズでおなじみのワイヤーを使って高所へ移動するアクションも、視界内に次のフックポイントがあればテンポよく飛び移れるようになっていた。“フィアーテイクダウン”がそうだったように、今作では視点変更が華麗な連続アクションを決めるカギを握っているようだ。

 『アーカム・ナイト』で一番の見どころとも言える“バットモービル”も、存分に触ることができた。バットモービルは乗り込んで操縦する他に遠隔操作も可能で、バットマンの元に呼び寄せたり、別の場所で活躍させたりできる。

『バットマン:アーカム・ナイト』
▲バットマンの相棒・バットモービルは、移動に特化したモードと戦闘に特化したモードの2つがあり、それぞれで操作方法が異なる。

 今回プレイしたミッションの過程に、バットモービルと連携して道を切り拓く場面が多くあった。バットマンを操作して建物内を進む中、パイプから噴き出るガスや障害物に行く手をさえぎられることがある。そこでは外に待機させていたバットモービルを遠隔操作し、ワイヤーで引っ張って対象物を破壊すると通れる仕組みになっていた。その他、壊れたエレベーターをバットモービルがワイヤーで吊るして昇降させるシーンも。こうした謎解き要素は作中に数多く用意されているが、スタッフによると突破方法は1つではないとのことだ。

 バットマン自身では手に負えないような機械類の敵と遭遇した時は、バットモービルを戦闘用のモードに切り替えることで戦車戦のようなバトルが展開する。バルカンやキャノン砲を交互に使い分け、ゲージが溜まったら誘導性の高いミサイルを複数同時に発射できる。ド派手な攻撃もさることながら、バットモービルはマウスカーソルのように小回りが利くので、プレイしていてじつに爽快だった。

『バットマン:アーカム・ナイト』 『バットマン:アーカム・ナイト』

 今作ではバットマンの進化した格闘アクションに加えて、謎解き、シューティング、カーチェイスといったベクトルの違う遊びが複数取り入れられており、バットモービルの存在感はグラフィックの美しさに匹敵するほど印象的だった。『アーカム・ナイト』なら、シリーズファンに留まらず、多くのゲーマーに新たな感動と楽しみを与えてくれるのでは?

『バットマン:アーカム・ナイト』 『バットマン:アーカム・ナイト』

BATMAN: ARKHAM KNIGHT software (C) 2014 Warner Bros. Entertainment Inc. Developed by Rocksteady Studios.
BATMAN and all characters, their distinctive likenesses, and related elements are trademarks of DC Comics (C) 2014. All Rights Reserved.
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