2014年6月20日(金)
PS Storeの注目コンテンツを、電撃PSの編集&ライター陣が平日(ほぼ)毎日紹介していく特集企画、“電撃PlayStation×PlayStation Store”。話題のDL販売ゲームをはじめ、ゲームアーカイブス、追加DLC、ベスト版、PV・体験版など、ゲームを深く愛する電撃PSスタッフが、ゲーマー視点でコンテンツをピックアップしていきます。
本日紹介するのは、日本一ソフトウェアより6月19日に発売された、廃墟に閉じ込められた少女を“ホタル”によって誘導していく『htoL#NiQ -ホタルノニッキ-』。
絵本のように柔らかいイラストと、“死”が蔓延するダークな世界観とのギャップが、個性的かつ魅力的な本作。ゲームシステムも独特で、プレイヤーが少女を直接操作することはできません。代わりにできることは、つねに少女の近くにいる“ホタル”をPS Vitaのタッチ操作で操り、少女の誘導やトラップの解除を行うことだけです。
本作は、ゲームの難易度も高めで“高い場所から落ちて死亡”、“不気味な影の獣に襲われて死亡”、“歯車に挟まれて死亡”といった、さまざまな理由で少女の命が絶たれ、やり直しに。少女を直接操作できない点も、難易度が高くなっている一因でしょう。しかしそのぶん、難所を乗り越えたときに得られる達成感と満足感は、かなりものです。また、この難易度の高さがダークな世界観と見事にマッチしていて、この世界の理不尽さをプレイヤー自らが実感できるようになっています。
そして、本作では“文章”がほとんど表示されません。描写されるシーンの意味は、プレイヤーの想像に委ねられています。そんな本作の背景を知るうえで重要になるのが、ステージ上に落ちている、何者かの“記憶のカケラ”。この“記憶のカケラ”に触れることで、過去に起こった断片的なシーンを見ることができます。それらのシーンを見ていくことで、少女の正体やこの世界の謎が解ける……のかもしれません。
“高い難易度”、“ダークな世界観”、“難解な物語”といった要素で構成され、ハッキリ言って敷居の高い作品に仕上がっています。しかし、最初の一歩を踏み出せば、唯一無二の個性を放つ魅力的な作品だとも感じることができるでしょう。定番で王道で親切すぎるゲームに飽きている……そんな人にぜひ遊んでいただきたい作品です。(ライター:梅津爆発)
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