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2014年9月2日(火)

『CHAOS;CHILD』の現状で判明している情報まとめ。ストーリーや登場キャラ、世界観設定から未発表情報を読み解く【前編】

文:ごえモン

 電撃オンラインでは、MAGES.のゲーム&音楽ブランド5pb.から発売される、注目のXbox One用ソフトを徹底特集していく企画“電撃5pb. for Xbox One”を展開中。“電撃5pb. for Xbox One”では、各タイトルの最新情報をまとめていく他、定期的にオリジナルの特集記事を掲載していく予定です。

 記念すべき特集第1弾タイトルとなるのは、科学アドベンチャーシリーズ最新作『CHAOS;CHILD(カオスチャイルド)』です。このタイトルに関しては、メディアにとってもまだまだわからないことだらけ。そこで、これまでに発表されている確定情報をおさらいするとともに、そこから読み取れる範囲での“妄想考察”もお届けしていきます。

『CHAOS;CHILD(カオスチャイルド)』キービジュアル
▲『CHAOS;CHILD(カオスチャイルド)』キービジュアル。

■概要:『CHAOS;CHILD』とは? 科学ADVシリーズとの関係は?

 本作は、科学ADVシリーズの第4弾にあたる作品。第1弾『CHAOS;HEAD NOAH』の直接的な続編というわけではなく、あくまで、第2弾『STEINS;GATE』で初出となった“SG世界線”の延長線上にある“世界線変動ポイント”での物語が描かれると言われています。

 直接的な続編ではありませんが、『CHAOS;HEAD NOAH』の渋谷で発生した“ニュージェネレーションの狂気”を彷彿とさせる事件や特徴的なシステム“妄想トリガー”の存在など、第1弾の匂いを感じられる『CHAOS;CHILD』。電撃オンラインで実施した志倉千代丸氏へのインタビューによれば、“百瀬克子(ももせ かつこ)が重要なキャラクターとして再登場する”ことも明らかとなっていますね。気になるその他のキャラクターの再登場については、現状では不明です。

●『CHAOS;CHILD』開発スタッフ

企画・原作

志倉千代丸 [5pb.]

プロデューサー

松原達也 [5pb.]

メインキャラクターデザイン

ささきむつみ

サブキャラクターデザイン/制服デザイン

松尾ゆきひろ

メインシナリオライター

梅原英司

サブシナリオライター

たきもとまさし、安本亨、谷崎央佳、林直孝[5pb.]

シナリオ補佐

たきもとまさし

シナリオ監修

林直孝 [5pb.]

演出

若林漢二 [5pb.]

ディソードデザイン

麦谷興一(CHOCO)

音楽

阿保剛 [5pb.]

ディレクター

松本裕介[5pb.]

 開発を手掛けるのは、科学ADVシリーズではおなじみのメンバー。とはいえ、ささきむつみさん、松尾ゆきひろさん、CHOCOさんのお名前があるので、ここでも『CHAOS;HEAD NOAH』を感じられます。

 メインシナリオライターの梅原英司さんと演出の若林漢二さんは科学ADVシリーズ初参加となります。梅原さんと若林さんはアニメ畑のクリエイター。志倉社長に聞いたところによると、メインシナリオライターと謳われていますが、メインとサブの概念はあまり関係なく、たきもとまさしさん、安本亨さん、林直孝さんも含めて4人で力を合わせて脚本を書かれているようです。

■世界観:『CHAOS;HEAD NOAH』“Blue Sky”エンドから6年後の渋谷が舞台

 『CHAOS;CHILD』で舞台として描かれるのは、『CHAOS;HEAD NOAH』のトゥルーエンド……いわゆる“Blue Sky”エンドから6年後の渋谷。復興中の渋谷でキャンピングカーを停めて寝泊まりしている主人公・宮代拓留(みやしろ たくる)が、“ニュージェネレーションの狂気の再来”と世間を騒がせている奇妙な事件を追うことになります。

【あらすじ】

西暦2009年11月6日 22時28分。

発生は、突然だった。
M7.8。最大震度7の局地的直下型大地震。
この悪夢のような天災は、
東京を代表する繁華街の1つである渋谷を一晩で無価値にした。

視線を遮っていた高層建造物は諦めたように倒壊し、
黒い火災は仲間を求めて勢いを広げ続け、
混乱した人たちは集団心理から恐怖を扇動され、
そのすべてがあらゆる命を奪って行った。

最終的な死者、3851人。負傷者、30927人。
後に、“渋谷地震”と呼称されるようになった震災である。

物語は西暦2015年10月――。
復興中の渋谷区からはじまる。

そんな復興中の渋谷で奇妙な事件が続発する。
ネット生放送中に視聴者の前で謎の死を遂げる者。
ストリートライブ中に歌いながら死にゆく者。
ラブホテルの天井から吊られ回っている死体。

人々は気づき始めた。
事件の発生日は5年前の渋谷を騒がせたとある事件の日付と一致する。
――そう、これは“ニュージェネレーションの狂気の再来”なのだと。

ただ――1つだけ。1つだけ違うことがある。
事件の現場に残されている謎のシール。
不気味な力士を模したような謎のシールが
新たなニュージェネ事件を解決する鍵になることを、
まだ人々は誰も知らない。

暗躍する300人委員会。
覚醒しつつある妄想具現者(ギガロマニアックス)たち。
彼らの“胎動”により妄想の扉が再び解き放たれる……。

●『CHAOS;CHILD』ティザー動画(Xbox Oneバージョン)

【ごえモンの妄想考察】

●“渋谷地震”と“ギガロマニアックス”

『CHAOS;CHILD(カオスチャイルド)』“渋谷地震”時の渋谷画像
▲“渋谷地震”時の渋谷

 あらすじと公開済みの動画を読み解くと、いろいろと妄想できそうなことがありました。まずは“渋谷地震”とあらすじの最後にある“覚醒しつつある妄想具現者(ギガロマニアックス)たち”、という部分。『CHAOS;HEAD NOAH』やアニメ版ではそこまで詳しく描写されませんでしたが、あらすじと動画によって“渋谷地震”がかなりの被害を出していたことがわかります。

 そこで思い出されるのが、“ギガロマニアックス”に覚醒するための“条件”。ネタバレになるので詳細は伏せますが、“渋谷地震”時の渋谷は、その条件の1つを満たしていてもおかしくない状態でしょう。本作のタイトルは『CHAOS;CHILD』。サードメルトを巻き起こした混沌の精神の持ち主の子どもたち(ギガロマニアックス)が、復興中の渋谷で生まれようとしているのかもしれません。そして、その当時に渋谷にいたメインキャラクターといえば……?

●動画タイトルの“Xbox Oneバージョン”の真意

 上記動画の配信時「Xbox Oneバージョンってなんだ?」「Xbox Oneバージョンということは、他のバージョンがあるのか? 例えば、PS4バージョンとか」とネット上がざわざわとなりました。現状の公式発表では、Xbox Oneで発売されることしか明らかとなっていません。そこで動画タイトルの名称について理由を考えてみると、いくつかの事実が浮かび上がります。それは、この動画が2本目だということ。そして、1本目の動画タイトルが“科学ADVシリーズ第4弾『CHAOS;CHILD』ティザームービーLive5pb.2013公開バージョン”だということ。

 この時点では対応ハードが発表されていませんでした。そして、2つの動画の内容は一部がバージョンアップされただけでほとんど同じ。……つまり、“Live5pb.2013公開バージョン”に対して、機種が決まった時にアップデートした最新動画=Xbox Oneバージョンと考えるとしっくりきます。まあ、いろいろと書きましたが、1つ確かなのは先のことはまだ何も、誰にもわからないということ(笑)。

■人物:登場キャラクターのイラストと設定から見えてくるもの

 続いて、現在までに発表されている『CHAOS;CHILD』の登場キャラクターたちをご紹介します。各人物のイラストと設定をよく見てみると、そこには考察できそうなものがチラホラ……。ぜひ、いろいろと妄想しながら読み進めてみてください。

●宮代 拓留(みやしろ たくる) 声優:松岡 禎丞

「おい、リア充を馬鹿にするなよ。僕だってリア充だ」

主人公・宮代 拓留の立ち絵
▲宮代 拓留

 本作の主人公で新聞部の部長を努める高校3年生。6年前の大地震で両親を亡くし、避難所となっている宮下公園にキャンピングカーを停めて寝泊まりしている。自らをリア充で情報強者と自称する、ちょっと痛い人物。

 リア充・情強とは自称であり、親しくない人物の前ではキョドってしまうため、クラスメイトから陰口を言われることも。その度に心の中で「これだから情弱は……」とレッテルを貼り付けて自分を安心させている。度々見せる拓留の反応に、親友の伊藤真二からは「お前はリア充じゃないわ」と呆れられている。

 新聞部を立ち上げてから初めて起こった渋谷での大事件“ニュージェネレーションの狂気の再来”に執心しており、友人で部員の伊藤とともに事件の謎を追っている。だが、学校を休んで取材に行くなど極端な行動が目立つため、副部長の来栖乃々からは度々いさめられている。

●尾上 世莉架(おのえ せりか) 声優:上坂 すみれ

「事件だ! いや、事故? と、とにかくタクの言う通りのことが起きたかもしれないんだよ!」

ヒロインの1人・尾上 世莉架の立ち絵
▲尾上 世莉架

 ヒロインの1人。新聞部に所属する高校2年生。拓留とは幼なじみで、彼を“タク”と呼ぶ。

●来栖 乃々(くるす のの) 声優:ブリドカット セーラ 恵美

「こういう事件ばかり追いかけるのはやめなさいって前から言ってるでしょう」

『CHAOS;CHILD(カオスチャイルド)』画像
▲来栖 乃々

 碧朋学園の生徒会会長で、新聞部の副部長。拓留と同じく地震で両親を亡くしており、彼と同じ児童養護施設に身を寄せていた。

 文武両道でリーダーシップがあり、男女を問わずクラスメイトから慕われている。学校側との交渉で振るった辣腕(らつわん)を讃え、クラスの男子生徒から“女帝”というあだ名で呼ばれているが、本人は気に入っていない様子。ことあるごとに拓留を気にかけてくれるよきお姉さんキャラだが、説教に発展することも多いので拓留本人からは鬱陶(うっとう)しがられることも。

 学生新聞は健全であるべきという主張から、拓留たちが夢中になっている“ニュージェネレーションの狂気の再来”を追うことを反対している。

●有村 雛絵(ありむら ひなえ) 声優:三森 すずこ

「チャオっす。いつもニコニコ笑顔が一番、有村雛絵でっす! これからヨロシクねっ☆」

ヒロインの1人・有村 雛絵の立ち絵
▲有村 雛絵

 ヒロインの1人。高校2年生で文芸部の部長。流行に敏感な今時の女子高生。

●久野里 澪(くのさと みお) 声優:種田 梨沙

「こんな非常識が蔓延している現場で常識的なことを言うな。それが邪魔だと言われなかったか」

ヒロインの1人・久野里 澪の立ち絵
▲久野里 澪

 ヒロインの1人。拓留と同じ高校に通う3年生。最近転入してきたがほとんど登校していない。いつも白衣を着ている長身な女性。

●山添 うき(やまぞえ うき) 声優:水瀬 いのり

「……スマートフォンって、いったいなんですか?」

ヒロインの1人・山添 うきの立ち絵
▲山添 うき

 ヒロインの1人。14歳としては幼い外見ながら落ち着いた感じの少女。携帯やらPCなどの機械類が苦手。

●香月 華 (かづき はな) 声優:仲谷 明香

「んん~~!!」

極端に無口な少女・香月 華の立ち絵
▲香月 華

 新聞部唯一の高校1年生。極端に無口で基本的に「ん……」程度しか声を発しない。乃々を中心に部員からは妹扱いされてかわいがられている。

 共有PCでネットゲームをプレイするほどのネトゲ廃人だが、部で一番PCのスキルがあり、情報整理や情報検索を任されている。

●謎の少女 声優:未発表

謎の少女の立ち絵
▲謎の少女

 一切が謎に包まれた少女。

●伊藤 真二(いとう しんじ) 声優:藤原 祐規

「7日ってーと……。ニコニヤ生放送中の公開自殺か。読んだよ、その記事」

拓留の親友・伊藤 真二の立ち絵
▲伊藤 真二

 新聞部部員で拓留のクラスメイトであり親友。“ニュージェネレーションの狂気の再来”に興味を持っており、持ち前の猟奇マニアっぷりを発揮して拓留とともに事件の謎を追う。

【ごえモンの妄想考察】

●“碧朋学園”という名前に隠された秘密

 ここでまず最初に気になったのが“碧朋学園”という主人公たちが通う学園の名称。何かが引っかかると思っていたのですが、『CHAOS;HEAD NOAH』で主人公たちが通っていた“翠明学園”と似ています。

 “碧”と“翠”は“ミドリ”と読むことができます。“碧(ミドリ)”は青みがかった緑。青と言えば、リアルブートしていない時のディソードの色。そして“朋”と“明”の違いは“日”と“月”。言い換えれば太陽と月。表と裏。陽と陰。……うーん、学園自体なのかその中にいる人物なのか、何かまではわかりませんが“碧朋学園”は何かが匂いますね。

風でスカートがめくれてしまった乃々のイベントCG
▲完全に……はいてない!? もしかしてこれは、“碧朋学園”内の何者かによる“エラー”なのでは?

●久野里澪の設定から見る第1弾との共通点

 メインキャラクターの1人・久野里澪の設定にはこうあります。“拓留と同じ高校に通う3年生。最近転入してきたがほとんど登校していない。いつも白衣を着ている長身な女性”……この設定は、『CHAOS;HEAD NOAH』のヒロイン・蒼井セナを彷彿とさせます。

 セナのパーソナルデータを羅列すると“黒髪ストレート”、“3年生”、“長身”、“学校をさぼる”、“街を徘徊”、“科学の知識”、“何かを追っている”、“ツンデレ”……。先ほどの“碧朋学園”の“表と裏”を思い出してみると、『CHAOS;CHILD』で澪は、セナと同様に何かを追う存在、事件の近くにいる役割を与えられていると妄想できます。そしてこの役割の考えを発展させると、世莉架は咲畑梨深の裏? 乃々は西條七海の裏? 華は岸本あやせ、または折原梢の裏? というようにこじつけられなくもない……ような気がしますが(笑)、雛絵とうきで怪しくなりますね。もし、ここにも関連性を見つけられるとしたら、『CHAOS;CHILD』の“チャイルド”に何かを感じずにはいられません。


 以上で前編は終了です。後編では、“ニュージェネレーションの狂気の再来”と呼ばれる事件やシステムについてまとめていきたいと思います!

【カオチャ特集 記事一覧】

→第1回:『CHAOS;CHILD』の現状で判明している情報まとめ。ストーリーや登場キャラ、世界観設定から未発表情報を読み解く【前編】(本記事)

→第2回:『カオスチャイルド』情報まとめ。“ニュージェネの再来”の詳細から事件の犯人像と目的を妄想考察【後編】

→第3回:『カオスチャイルド』最速レビュー! 科学ADV最新作を体験した感想は、あらゆる意味で『カオスヘッド』超え!?

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