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2014年7月10日(木)

Oculus Riftで『ソードアート・オンライン』の《ナーヴギア》が味わえる公式動画が到着! 激しく動いて戦うアスナの姿を動画でチェック

文:広田稔

 7月3日~6日、アメリカ・ロサンゼルスにて開かれていたマンガとアニメの祭典“Anime Expo 2014”。

 “Anime Expo”では、日本から招かれたゲストのトークやライブの他、ファンによる自分の好きなテーマのセッション、コスプレイヤーが集まっての撮影会などが開催されていた。もちろん企業ブースや同人即売会のスペースもあるが、コミケのようにそれがメインではなく、お祭りを見に来て、みんなで楽しむというハッピーな雰囲気だ。

『ソードアート・オンライン』
▲Anime Expoは、今年で23年目の開催となる、米国内でも最大級のアニメとマンガのお祭り。開場はE3などでも使われているロサンゼル・スコンベンション・センターだ。
『ソードアート・オンライン』 『ソードアート・オンライン』
▲2日目、10時の開場を待つ人々の様子。この日は金曜日だったため、この人ごみでも3、4日目に比べると少ない感じだった。ちなみに昨年における入場者数は16万1000人だった。▲企業や同人即売会のブースが並ぶホール。これ以外に、3000人規模のライブ会場、セッション用の部屋がいくつもある。

 そのイベントの中で今回、大きな柱となっていたのが『ソードアート・オンライン(SAO)』だった。TVアニメ『ソードアート・オンラインII』の先行上映会は、並んだ全員が会場内に入りきれないほどの長蛇の列に(関連記事)。

 他にも原作者の川原礫先生とイラストのabec先生を招いて、公演やサイン会を実施。会場に向かうラッピングバスもSAO仕様だったうえ、会場付近から中までいたるところで主人公・キリトやヒロイン・アスナのコスプレイヤーを見かけたほど、“SAOづくし”だった。

『ソードアート・オンライン』
▲『SAO II』をアピールするラッピングバス。
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▲2日目の午後に実施していた『SAO』のコスプレあわせ。一番人気だったキャラはやっぱりキリトです。
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▲アスナの中には男性も……。ベイビーキリトも参加していたりして、かなり自由な感じが伝わってきます。

 さらに関連して、ヘッドマウントディスプレーをかぶって、SAOの世界を体験できるというデモも話題になっていた。ざっくり言えば、SAOに出てくる《ナーヴギア》の再現ですね!

 デモは2種類あって、1つはアスナと一緒に74層のボスモンスターである“ザ・グリーム・アイズ”と戦う映像。もう1つはうっかり寝てしまったアスナをじっくり観察できるもの。いずれもアニメの名シーンをモチーフにしたものだ。今回はグリーム・アイズとの激闘を動画でお届けする!

『ソードアート・オンライン』 『ソードアート・オンライン』
▲南ホールの入退場口すぐそばという目立つロケーションにデモがあった。出展していたのはOculus VRという企業で、この3月にFacebookが2000億円で買収したのでご存知の方もいるかもしれない。▲ナーヴギアの代わりになるのが、Oculus VRの『Oculus Rift』というVRヘッドマウントディスプレー。ちなみにパソコンにつないで利用します。
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▲この映像です、これ! みなさんご一緒に……「リンクスタート!」
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▲ザ・グリーム・アイズとのバトルでは、アスナの戦ってる勇姿をながめられる。残念ながら、プレイヤー(=キリト)は何もできずに周囲を見渡すしかないのだが、ピンチの時にすかさず助けに戻ってきたり、ラッシュでとどめを刺したりするアスナを自然と目線で追えるのがスゴい。

動画:『ソードアート・オンライン』×Oculus Rift

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▲こちらはアスナのうっかり寝シーン。大草原の広がりと風の音が強力に後押しして、非常にいやされます。

 Oculus Riftのスゴさは、画像や動画ではちょっとお伝えしにくいのだが、まず視野角が対角110度と非常に広く、かぶると人間の目線をすべて覆ってくれるのが特徴だ。そしてコントローラーなどを使わずに、頭を向けるだけでその方向の映像に切り替わって自然に操作できるというのも新しい。

 上のバトルでいえば、グリーム・アイズがいる部屋にプレイヤーがいて、部屋の床や天井、壁などを自由に見回せる。アスナが左に吹っ飛ばされたときには、左をみれば奥に彼女が横たわっていることがわかる。われわれがリアルの世界で動きや音で興味を持った方向に視線を動かすように、3Dや映像の世界を見られるので、非常に没入感が高いのだ。

 このOculus Riftはまだ開発者向けで、第2世代のDK2がこの7月に出荷される段階だ。350ドル(約3万5700円)という安価な値段で買えるということで、ゲーム業界やソフト開発者の間で話題になってきている。

 特に日本では、キャラクターと一緒に同じ世界にいる体験を提供する、“次元の壁を破る装置”としての使われ方が出ているのが特徴だ。Oculus VRの創業者であるパルマー・ラッキーさんが『SAO』の大ファンということもあって、KADOKAWAに打診して企画が実現。バトルのほうはKADOKAWA経由の制作チーム、うたた寝のほうはバンダイナムコゲームスという、日本のクリエイターが作って晴れてこの場での展示となっている。

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▲ブースは朝から行列ができるほどの大盛況。実は直前までOculus VRの出展は明らかになっておらず、Anime Expoの公式マップにも乗っていない。通りがかった際に画面を見て、『SAO』の何かの展示とわかると驚き、周囲の人に詳細を聞いて行列に加わるという人を何十人も見かけた。
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▲原作者の川原先生も会場にいらして体験していました。

 Oculus Riftのデモは『SAO』だけかと思いきや、最終日となる4日目には初音ミクがダンスするデモが加わった。曲は『Sweet Logic』(作詞がlonganさん、作曲が古墳Pさんの)だ。目の前のミクと一緒に手や体を動かして踊ってる人もいて、かなり好評だったようだ。

『ソードアート・オンライン』 『ソードアート・オンライン』
▲宇宙空間で地球をバックに、水面のようなステージで踊るミク。途中、転換があって明るくなったり、流れ星がこちらに飛んできたりと、演出が立体的だ。顔を前に出すと、ミクに近づけるというのもうれしいところ。

(C)2014 川原礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/SAO II Project
(C)川原礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project

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