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2014年7月10日(木)

『新生FFXIV』吉田Pインタビュー。パッチ2.3の見どころやサービス2年目に向けた今後の施策を聞いてきた! Tシャツ読プレあり

文:電撃オンライン

 スクウェア・エニックスが運営するMMORPG『ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア(新生FFXIV)』。『新生FFXIV』では、2013年8月27日のサービス開始以来、数回のアップデートが行われ、その度に新たなエオルゼアの姿に変化している。

 今回、『新生FFXIV』のディレクター&プロデューサーを務める吉田直樹氏にインタビューを実施。7月8日に実施された最新パッチ“パッチ2.3 エオルゼアの守護者”や、拡張ディスクにあたるパッチ3.0に向けた方針などを伺った。

 なお、本日7月10日に発売された『電撃PS Vol.570』にもインタビューが掲載されている。またE3 2014で行われたリヴァイアサンチャレンジの景品になった“I Beat LEVIATHAN Tシャツ”(海外Lサイズ)を読者プレゼントとして5名に用意。記事を最後まで読んで応募してもらいたい。

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▲『新生FFXIV』ディレクター&プロデューサーを務める吉田直樹氏。※撮影はE3 2014で行ったもの

――まもなくサービス開始から1周年を迎えますが、現在のプレイヤー状況はいかがでしょうか?

 安定フェーズに入った印象ですね。サブスクリプション(定額制)のMMORPGは、Free to Playのタイトルに比べると新規ユーザーの上昇率は緩やかになるのですが、『新生FFXIV』はPS4版発売のタイミングなどで階段状にユーザーさんが増えていっているので、なかなかめずらしいケースだと思っています。

 パッチ2.3のトレーラーでは“冒険者数200万人突破”と出ていますが、それよりも既に数十万以上は増えていますし、課金を続けてくださっている方の数も安定状態に入っているので、ビジネス的には順調です。その点は先月のE3 2014で、各国のメディアさんからも「すごいね」という言っていただけました。

――中国版も予定されていますがこちらはいかがですか?

 今のところクローズドベータテストが7月22日前後で最終調整中で、さらに順調であれば8月後半にはオープンベータテストです。ベータテストへの応募は百万単位でいただいています。

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■パッチ2.3はライトユーザー向けのコンテンツ実装を想定

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――7月8日に大型パッチ第3弾のパッチ2.3が配信されましたが、印象としてはパッチ2.2はヘヴィユーザー向け、パッチ2.3はライトユーザー向けという波を感じます。このあたりは、意識して内容を決めているのでしょうか?

 ある程度はそうです。“超える力”を導入したように、すべてがハイエンドに偏っているわけではありませんが、アイテムレベルが上昇するパッチの場合は、強いアイテムとそれにふさわしい難易度のコンテンツが入ります。その後、今回のパッチ2.3のような中間パッチで広がった差の間に対して、さまざまな遊びを挟んでいくのが『新生FFXIV』の基本サイクルです。

――コンテンツ制作の計画を立ててから、実装のタイミングを前後させることはあるのでしょうか?

 同じパッチのシリーズでコントロールする事はありますが、例えばパッチ2.4で予定していたものをパッチ2.3で入れるなどはほぼないです。アイテムレベルの上昇と各レイドの更新タイミングはかなり先まで計画が決まっています。その間にはさむコンテンツに関しては、プレイヤーのみなさんからのフィードバックを受けたうえで、コンテンツを企画したり、難易度を変更したりしていますね。

 例えば、今回追加された“モブハント”は、当初から計画されていたコンテンツではなく、パッチ2.2リリース直後にどのユーザー層に向けて、どの場所を使った何をやるかの話し合いをして実装が決まったものなので、そういった追加は適時、運営状況を見ながらアドリブで行っています。

――現状のハイエンドコンテンツ“大迷宮バハムート:侵攻編”が実装されてからだいぶ経ちましたが、プレイヤー全体の進行状況は想定どおりですか?

 最速で突破された方々は僕らの想定よりも早かったです。ただ、後発のみなさんに関しては戦術が固まればすんなり突破していく人がいて、試行錯誤を繰り返し挑戦している人がそのあとに続いているという波は想定通りです。中には超える力が付いてから挑む人もいるはずなので、そのタイミングまでゆっくりお待ちいただければと思います。

――超える力のお話が出ましたが、“大迷宮バハムート:邂逅編”における超える力の上昇を止めていたのはなぜでしょうか?

 アイテムレベル90、95の装備が取れる難易度としてはやや緩めすぎだと思っているからです。ただ、ツインタニアだけはいずれコンテンツ自体の緩和をするかもしれません。

――その緩和というのは、E3 2014のタイミングでも話題にあがりましたが、極タイタン討滅戦の即死ギミックの緩和と同じ方向性でしょうか?

 そうです。今だともしかするとツインタニアより、極タイタン討滅戦のほうが難しいと感じる人がいるかもしれませんね。ツインタニアでは超える力のおかげで数人が戦闘不能になってしまっても、ある程度ならリカバリーできるくらいにはなっていますが、極タイタンはなかなか……。

――たしかに落ちたらリカバリーが難しいです。あと、パッチ2.28でゾディアックウェポンストーリーの続きが追加されましたが、プレイヤーの進行度は想定通りでしょうか?

 進めている方は「ものすごく早いなぁ」と思いますが、ゆっくりの方はゆっくりですし、コンテンツドロップで満足している方はまったく手をつけていないので、そういった意味では想定どおりです。

――古の武器・ゼニスのころと比べて、進めている人のなかでも、個人差が大きい印象ですね。すでに古の武器・ノウスの完成者がいるようで驚きました。

 そうですね、やりこむ方は本当にすごいです。僕はまだアニムス強化中で、本が5冊ですよ(笑)。

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■パッチ2.3でメインシナリオは分岐点へ

――メインシナリオですが、パッチ2.3実装部分をクリアすると2.0シリーズの物語的に何割くらい語られることになるのでしょう?

 ちょうど折り返し地点です。単純な悪役として登場していた蛮神が終わったので、いよいよ蛮神自体にもきちんとした思惑があるという部分を今回大きく出しているので、この先のちょうど分岐点ではありますね。蛮神とエーテルの仕組みもシナリオ中に深く語られるので、その辺りもぜひ注目していただけたらなと思います。

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▲各グランドカンパニーの思惑、蛮神の思惑などが表面化してくるのが、今回実装されたメインシナリオ。

――そんな物語ですごく気になったのが、2.3パッチトレーラーです。こちらの最後にちらっと映ったシーンは、イシュガルドの様子ですよね?

 そうです。この先、物語が北へ行くのか、それとも三都市のどこかにフォーカスされるのかはハッキリ見えてくるはずです。パッチタイトルの“エオルゼアの守護者”というのも1人を特定してのものではなく、各地でエオルゼアを必死に護ろうとしている人々を指します。

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▲シナリオ内で言及されているイシュガルドが近く登場する?

 ただ、僕としてはちょっと皮肉を込めたつもりです。「護る」と言いながら、なんでカルテノー平原(第七霊災のラストでグランドカンパニー側とガレマール帝国が激突した戦場)で三つ巴の戦いをしているんだとか(笑)。

■真&極ラムウ討滅戦での攻略のポイントは位置取り!?

――先ほど“真ラムウ討滅戦”をプレイさせていただきましたが、勝つことには勝てたものの、さまざまな謎が残りました。これまでとは毛色が違う蛮神戦ですね。

 “真”ならば完全に初見で集まったとして、2~3回全滅くらいでクリアできるくらいの調整にしています。

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――ちなみに“極ラムウ討滅戦”では、今まで以上にバトル中のコミュニケーションが必要になりそうな印象を受けました。

 ラムウのギミックは、そういうところがありますね。僕を含めたバトルチームでテストを行っているときは、あまり声をかけなくても各々のアドリブでクリアできています。でも、プレイヤーのみなさんがパーティ募集で集めて挑戦するとなると、もう少し固定戦略化されるのかな?

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――バトルフィールドが高台なので、「まず落ちてみるか!」と挑戦前に話をしていました(笑)。

 当初から落下はしないバトルで企画していたんですが、MAPのせいかネットで「これは落ちる」と言われていたようで……。落ちるのはあくまで雷です(笑)。

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――これからラムウに挑む方に向けて、攻略のポイントとなる部分を教えていただけませんか?

 落雷のとき、キャラクター同士が重なってしまうと複数人が大ダメージを受けてしまうので、限られたフィールドの中をどう移動するのかが重要です。“極ラムウ討滅戦”になるとフィールドに水場ができるので、場所取りをミスするとさらにえらいことになります(笑)。

――恐怖状態の解除方法もひとクセありますね。

 そうですね。誰が助けにいくかが重要なんですが、複数で行くのもアウトですし、その役割を固定することもできません。今回のバトルは多少ランダム性を強くしたつもりなので、今までの極蛮神戦と比べると難しいと感じる方がいるかもしれませんし、逆に連携が完璧にとれるパーティだとラクに周回できるかもしれません。

――今までと違う部分で言うと、ラムウ本体はほとんど動きませんでしたね。あれは仕様なのでしょうか?

 はい。ラムウは裁きと平定をもたらす蛮神なので、ドンッと中央に立って裁きを下すイメージです。

――言われてみるとたしかに納得です。あとはラムウ戦のサウンドは女性のボーカルでしたが、こちらは祖堅さん(サウンドディレクターの祖堅正慶氏)の提案ですか?

 そうです。シルフ族のイメージが女性寄りということもあったので、女性ボーカルにと。じつは歌詞も一部は古代シルフ語で歌われています。

■“クリスタルタワー:シルクスの塔”はラストダンジョンの前哨戦にあたる?

――次にこちらも2.3の目玉である“クリスタルタワー:シルクスの塔”ですが、オリジナル版『FFIII』のイメージをそのまま今の技術で再現しているという印象を受けました。そこはやはりこだわられた部分でしょうか?

 はい。ただ、誰かがガチガチに指示しないとそうならないのではなく、みんなが『FFIII』をちゃんとプレイして、それでいてこだわって作ってくれています。

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 僕はそれがとてもいいことだと思っていて、クリスタルタワーの企画書やコンテンツの仕様書を見ると、ちゃんと『FFIII』の画像を集めてきて、どの方向性で再現していくかをアート班と話し合っていましたし、出現するモンスターや配置など、こだわりとゲーム体験をきちんと一致させることを徹底してくれています。『FFIII』のシナリオが『新生FFXIV』のでどういった描かれ方をしてるのかも、ぜひ注目してもらいたいポイントですね。

――早くもザンデがボスとして登場するのにはビックリしました。ここまで行っちゃうんだと(笑)。

 あそこはラストダンジョンの前哨戦だと思っているので、ザンデが出るタイミングとしてはここかなと。

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▲ザンデが待つシルクスの塔の屋上階。

――難易度的にも“クリスタルタワー:古代の民の迷宮”と同じようにみんなでワイワイできるレベルでしょうか?

 はい、そこは変えていません。

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▲シルクスの塔で待ち受けるボス。スキュラ(左)とアモン(右)。

――ドロップ品に関して、アイテムレベル100の防具と未鑑定トームストーンを入手できるとのことですが、ロットの制限は同一になるのでしょうか?

 そうなります。普通にボスを撃破したとき、通常の宝箱に加えてパーティごとに未鑑定トームストーンのドロップ判定が行われます。ですので、24人全員でNEEDするというわけではないのでご安心ください。最後のボスだけ、4個目の宝箱判定がありますが、そちらはNEED権を失わずに、その代わり24人でのロット勝負です。

――入手できる防具のアイテムレベルをアラガントームストーン:戦記と交換できる“ゲロルトの名品”と同一にしたのは、並行して集めていけるようにといった意図でしょうか?

 それもありますし、アラガントームストーン:戦記はまだ週の取得制限がかかっています。ですから、メインジョブ以外の装備品を“シルクスの塔”で集めたり、ミラージュプリズムで遊んでもらえるようにといった想定です。現状、大多数の方が“ゲロルトの名品”でしかアイテムレベルを上昇させる手段がないので、それを複数のジョブに転用していくのはつらいはずですので。

――前回のプロデューサーレターLIVEでは、“アラグの時油”や“アラグの時砂”が入手できるようになるとお話されていましたが、こちらはいつ頃を予定していますか?

 パッチ2.3のシリーズ中に増やしていくと思います。ただ、ここはコンテンツのクリア状況や、みなさんの平均アイテムレベルを見ながら、どのタイミングで出していくかを調整していく予定です。とはいえ、次のパッチ2.4までは引っ張るつもりはないです。

■3つの新IDにはこれまでにない要素も盛り込んでいる

――新規ダンジョン1つ、ハードダンジョン2つが追加されましたが、この3つのダンジョンのコンセプトや見どころとは?

 3つのダンジョンすべてに凝ったギミックが必ず1カ所は用意されていて、いつものダンジョンの流れとは違った楽しみ方ができるようになっています。

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▲新IDのハルブレーカー・アイル。

 ボスに関しても、みなさんからランダム性のあるバトルを望む声を多くいただいていたので、パターンを覚えるというよりは、モンスターの動きをしっかり見て対処していくボスも作ってみました。

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▲既存IDのハードモード、タムタラの墓所。

 今までと毛色が違うものがそれぞれにあり、それでいてパッチ2.2で入ったエキスパートダンジョンと歯応え的には同じにしたつもりです。MMORPGはいろいろな方向性があっていいと思っているので、プレイヤーのみなさんからフィードバックをいただき、それを踏まえてコンテンツを作るということを、今後も繰り返していこうと思っています。

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▲同じく既存IDのハードモード、ストーンヴィジル。

――アラガントームストーン:戦記、神話の入手量も現状のエキスパートダンジョンより増えますか?

 増えます。とくに神話はいろんな場所で大盤振る舞いをしています(笑)。

――ちなみに、アラガントームストーン:神話の所持数上限を増やす予定はありますか?

 今のところ2000のままです。

■モブハントはリスキーモブを探すのがポイント

――では“モブハント”についてですが、これはデイリーでやっていくものの1つというイメージでしょうか?

 いえ、そこはあくまでオマケで、コツコツ同盟記章を集めたい人向けにデイリーとしても遊べるというだけです。“モブハント”自体はフィールドを探索してリスキーモブを探すのが基本の遊びなので、どこにどういった条件でリスキーモブが出現するのかを情報交換して倒していただければと思います。

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▲パッチ2.3で実装されたモブハント。

――リスキーモブは近くのプレイヤーを襲ってきますが、あれは意図的にそうしたのでしょうか?

 はい。とはいえ、低レベル帯にとんでもないやつが出現したりもするので、かなり感知範囲を狭くしました。初期装備でウロウロしていたララフェルがとんでもないのを見つけてビクビクしていたら、どこからともなく大勢の高レベルプレイヤーが戦いを繰り広げて……でも全滅しちゃうとか(笑)。

――たとえば腕に自信がある冒険者が集まっても、油断すると全滅するレベルのリスキーモブもいるのでしょうか?

 Sランクのやつはかなり強いので、ぜひシャウトで人を集めてから討伐に臨んでください。

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▲リスキーモブがフィールドの各地に登場。1人ではかなわない相手も存在する。

――同盟記章の交換品に“アラグの時油”や“アラグの時砂”があり、“ゲロルトの名品”を強化する手段が“大迷宮バハムート:侵攻編”以外にも広がりましたね。

 アイテムレベルが上昇すると、それに伴ってコンテンツの難易度も上がり、そこを突破した人たちが上位にいける。ただし、パッチが進むと上位への入口がほかにも転用されてルートが増えていくのが『新生FFXIV』の基本的な流れになります。今まで日本のゲームではなかった感覚なので、こういった機会に少しずつお話をして、急がなくても大丈夫だということをもっとお伝えしたいです。

■フロントラインではアイテムレベル50以上であれば楽しめる設計に

――次は“フロントライン”についてお聞きしますが、ここからPvPを始めてみようと考えているプレイヤーに何かアドバイスはありますか?

 とりあえずどのジョブをやるにしても“浄化”だけは忘れず付けてください。寝かされたらすぐに“浄化”を使うことを意識できれば、何もできずに終わることはないはずです。最初のうちはあんまりうまくやろうと意識しなくていいと思うんです。

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▲フロントラインの舞台となるカルテノー平原。

 1人になったら怖いし、とりあえず4~5人で固まって動こうっていうように気軽にやってもらって大丈夫です。ただ、集団でいるとスリプル1発で全員寝かされる危険性もありますのでご注意を(笑)。

――“ウルヴズジェイル”だと“浄化”の使用タイミングも非常に重要になっていましたが、“フロントライン”ではとりあえずデバフを受けたらすぐに使うくらいでも大丈夫そうですね。

 敵も味方もたくさんいる状態なので、1人に集中するより倒せる相手を狙ったほうがいいです。そもそもいくら相手を倒したところで陣取りに負けたらそれまでです。ただ、そこは少しずつ慣れていけばいいので、最初はたくさんのプレイヤーと戦うことのおもしろさを味わってもらいたいです。

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――対人戦績やPvP EXPは“ウルヴズジェイル”と比べて獲得量は増えますか?

 フロントラインでの獲得量は高めに設定しました。これにあわせてウルヴズジェイルでの獲得量も、これまでより多くなるよう調整を行っています。

 対人戦績やPvP EXP以外にもフロントラインの場合は、アラガントームストーン:戦記と神話が結構な量をもらえるので、負けたとしてもメリットが大きいので気軽に参加していただきたいですね。

――“ウルヴズジェイル”が目的、報酬ともに対戦に特化した仕様だったのと比べて、“フロントライン”はアラガントームストーン目的で参加しても大丈夫そうですね。

 それを機に、スリルある対人戦のおもしろさに触れてもらえればいいなと思っています。開発チーム内のテストプレイでも、“クリスタルタワー:シルクスの塔”は公開ワールドでのプレイキャラクターがアイテムレベル平均90以上のスタッフのみで行っていましたが、“フロントライン”は公開ワールドでレベル50のキャラを持っていれば、誰でも参加OKという調整をしています。

 ガチガチのバトル派じゃないスタッフも、テストプレイでは「フロントラインはめちゃくちゃおもしろい!」と言って何度もやっていました(笑)。

――“フロントライン”がカジュアルに楽しめる一方、“ウルヴズジェイル”が今後どう変わっていくのか気になります。

 モラルを反映しないマッチング形式を“ウルヴズジェイル”にも用意したので、そこでどれくらい本気の対戦が行われるか様子を見ようと思います。それと、今回PvPアクションに関してほぼすべて調整したので、戦術もかなり変わっていくはずです。

 本気の人は“フロントライン”で使うものと“ウルヴズジェイル”で使うものでアクションポイントを毎回振り直すかもしれませんね。

■アイテム分解はパッチ2.0シリーズの間はシンプルな仕組みに

――クラフター関係の目玉としてアイテム分解が追加されましたが、今後、分解する際に2つ以上のクラフタースキルが必要になるアイテムが追加される予定はありますか?

 少なくともパッチ2.0シリーズの間、予定はないです。アイテム分解のポイントですが、これはあくまでクラフターの手段の1つです。作ったアイテムを分解し、換金して赤字を減らして次のクラフトをするという考え方もあるし、この分解でしか取れないレアな素材を使って、新しいアイテムを作ることもできます。ですから、分解自体のシステムを複雑にはしません。

――分解は毎回同じアイテムが入手できますか?

 得られるアイテムは、ベースとなるアイテムを構成している素材から選ばれるので、完全にランダムではありませんが、ある程度毎回異なる部分はあります。プレイヤーのみなさんの間で、効率のいい分解が探られていくと思います。

――高難易度とウワサの“大迷宮バハムート零式:侵攻編”ですが、パッチ2.4までにクリアするパーティは現れると思いますか?

 出ると思います(笑)。4層はそこまで変化はないと思いますが、1~3層は「ゲッ」と思うようなパターンがあるので、トップ層の方たちはまた競っていただければと思います。

■大迷宮バハムートとクリスタルタワーはパッチ3.0前には完結予定

――ではE3 2014でも発表された、パッチ2.3以降の要素についてお聞きします。1番大きなネタとしては双剣士と忍者が明かされましたが、こちらの反響はいかがでしたか?

 非常に大きかったのでうれしいです。拡張パック前に新クラスが追加されることに驚かれた方も多かったようです。帰国後に開発チーム外の社内スタッフからも「忍者楽しみ!」と言われています(笑)。

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▲新クラスの双剣士。▲新ジョブの忍者。

――となると今後、拡張パック前にまた新たなクラスが追加される可能性はありますか?

 クラスを追加するためには長期的な計画を立てないといけませんので、それはないと思ってください。拡張パックの発売を延ばせば可能ですが……(笑)。

――ちなみに“大迷宮バハムート”や“クリスタルタワー”のシナリオは、拡張パックの前に完結する予定ですか?

 今のところその想定です。“大迷宮バハムート”の完結は『旧FFXIV』から続いてきた第七霊災シナリオの締めくくりなので、みなさんに驚いていただけるよういろいろな仕掛けを考えています。

――“クリスタルタワー”は『FFIII』をなぞるとなると、あとダンジョンが2つ残っているとは思いますが、こちらについてはいかがでしょうか?

 “禁断の地 エウレカ”は、ダンジョンというより宝物庫なので、別の遊びとして使う可能性が高いです。“シルクスの塔”のラストで闇の世界と暗闇の雲の存在は明らかになりますし、ウネとドーガもちゃんと登場するので、その2人がどう物語に絡んでくるのかもポイントですね。

――蛮族クエストですが、最後の蛮族となるイクサル族のストーリーはいつ実装される予定でしょう?

 パッチ2.35で実装予定です。イクサル族も含めたすべての蛮族クエストをクリアした人のみ、全蛮族クエストのフィナーレイベントが用意されているので、ぜひお楽しみに。

――エオルゼアにはゴブリンやキキルン、マムージャなどの種族がいますが、専用のクエストは追加されますか?

 マムージャのエピソードはパッチ2.3で1つ追加しました。そのほかの種族についてはまだ秘密です(笑)。

――ハウジングについてお聞きしたいのですが、今後個人屋敷が実装され、多くのプレイヤーが自分の屋敷を持ち出したら、あまりフリーカンパニーのハウスに集まらなくなってしまうように思えます。こちらはなにか考えていたりますか?

 プレイヤーさんが何を目的にしたいかだと思うので、個人屋敷の機能制限をつけるべきでないと考えています。フリーカンパニーのシステム強化やフリーカンパニーハウスにしか設置できないもの、それを使った遊びは計画しています。

――フリーカンパニーハウスならではの要素がどんどん増えていくということでしょうか?

 そうです。ですから、フリーカンパニーハウス専用のもの以外、配置できる家具や庭具に差はありません。

――7月21日に行われる“Full Active Time Event in 仙台”のプロデューサーレターLIVEは、パッチ配信後になります。こちらはどんな話題が中心になる予定でしょうか?

 ひさびさにいつものプロデューサーレターLIVEに戻して、エオルゼアの今についての疑問を全般的にお答えしていこうかと思っています。そして河本(リードプランナーの河本信昭氏)のコーナーがメインになるんじゃないかと(笑)。

――今年の10月から順次、各国で開催される“ファンフェスティバル”ですが、こちらはどれぐらいの規模で、どんな形での参加方法を予定されていますか?

 現在ティザーサイトがオープンしていますが、基本は事前にチケットをご購入いただく形になります。数千人規模で開催させていただきますので、ステージイベントや我々のプレゼンテーションなど、『新生FFXIV』を今プレイされている方たちがどっぷりと楽しめるフェスティバルにしようと思っています。そこで先行して遊べるコンテンツなども企画中ですので、ぜひ楽しみにお待ちください。

――パッチ2.3にあわせて無料ログインキャンペーンが実施されますが、未プレイの方や現在休止している方に今の『新生FFXIV』をアピールするとしたらどの部分でしょうか?

 たくさん遊べる要素があります、といったところでしょうか。とくに休止された方は、その期間によると思いますが、短い間でそうとう変わっているはずですので、まずはその点ですね。

 ミラージュプリズム前に休止された方だと、今のプレイヤーさんの姿に驚くと思います。復帰しやすさという部分もカジュアルに作っているので、すぐ最前線に戻れます。コンテンツも増えていますし、アラガントームストーン:神話がたまりやすいこともあって、どのジョブでもアイテムレベル90くらいにはすぐなれます。

 最先端にいる人と、復帰した人の差の縮まり具合をすぐに感じてもらえると思うので、そのあたりをアピールしつつ、とにかくたくさん遊びが増えていますので、お気軽にプレイしていただけたらと思っています。

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――では最後に現在のプレイヤーに向けて、まもなくサービスイン2年目に突入していくエオルゼアが今後どう変わっていくのか、メッセージをいただければと思います。

 我々自身、ようやく『新生FFXIV』の運営や開発ペースがつかめてきたので、ここからさらに効率よくできるだけ多くのコンテンツを、短いスパンでテンポよく提供していきたいと思っています。

 また、サプライズあっての『FF』だと思っていますので、今我々が3.0と呼んでいる拡張パックの正体が2年目序盤から見え始めてきます。常に最新の『FF』をお届けしますので、これからにもご期待いただきつつ、エオルゼアの今を楽しんでいただけたら幸いです。これからも『新生FFXIV』をよろしくお願いいたします!

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▲海外のLサイズなのでかなりデカい。

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