2014年7月14日(月)
7月10日から中国の上海で開催されているイベント“第十回中国国際動漫遊戯博覧会(CHINA INTERNATIONAL CARTOON & GAME EXPO 10th)”、通称“上海CCG”にて、PS4とPS Vitaの展示が確認された。
中国では政府が若者への悪影響を理由として、2000年からゲーム機の製造と販売を禁止してきたが、今年の1月、上海に開設された自由貿易試験区に進出した企業に限り、製造販売を解禁。SCEは、PlayStationを中国市場に投入するために5月に中国・上海にて現地企業との合弁会社の2社設立に合意している(関連記事) 。今回の出展は、この流れによるものだ。
▲PS4の文字が目立つブースの入口。PS4本体とPS Vitaのカラーバリエーション、PlayStation TVも展示されていた。 |
イベントで試遊できたタイトルは、PS4が『inFAMOUS Second Son』『LEGO MARVEL SUPER HEROES』『THE PLAYROOM』、PS Vitaは『ソードアート・オンライン -ホロウ・フラグメント-』(中国名:刀剣神域(ソードアート・オンライン) 虚空断章)『英雄伝説 閃の軌跡』(中国名:THE LEGEND of HEROES 閃之軌跡)の5タイトルだった。
▲『ソードアート・オンライン』は中国でも非常に人気があるという。『閃の軌跡』は教室をイメージした展示スペースでかなり凝っており、『inFAMOUS』にはかなりの待機列が形成されていた。 |
――PS4とPS Vitaを出展されていますが、今回の出展はどういった経緯で実現したのですか?
自由貿易試験区のこともあり中国文化省からの招待で出展することになりました。我々の目的としては、中国のお客様にエンタテインメントシステムというのはどういうものなのか、実際に体験して理解してほしいと考えています。
――中国はモバイルゲームとPCのオンラインゲームが人気がありますが、家庭用ゲーム機はどのように市場を作っていきますか?
グローバルで見れば家庭用ゲーム機のシェアは大きいと思いますが、中国は今までこの市場はありませんでした。中国市場のポテンシャルはとても高く有望市場だと思っています。モバイルやPCの市場を奪うのではなく、共存する形で新しい市場を作っていければいいですね。家庭でみんなで一緒に遊ぶものもありますし、コアゲームプレイヤーに向けてのものもあるので、できれば多くの人にプレイステーションフォーマットならではの魅力を体験してほしいと思います。
――今回出展されているタイトルが選ばれた理由は?
作品の面白さだったり、クオリティのよさであったり、それらが中国のユーザー様にもわかりやすいものを選びました。
――中国市場にあわせたタイトルを開発するといったことも?
検討中ではありますがまだわかりません。
――中国での今後の展開予定を教えてください。
中国のビジネスについては適切なタイミングで発表させていただきます。
▲中国の巨大市場をどのように開拓するか、今後の取り組みを注目したい。 |
PS4とはどういうものか、基本的なところをアピールする展示もあり、テレビゲームの魅力を伝えるところからスタートする中国市場。モバイルゲームやPCのオンラインゲームとは違う魅力に中国のユーザーが気づき、爆発したときは、アジアナンバーワンの市場が生まれることになる。日本人としても中国ゲーム事情は今後も気になるところだ。
その後、日本のSCE広報部にも今後の予定を確認したところ、「(7月31日から8月3日まで中国で開催予定の)CHINA JOY 2014にも参考出展の予定です。内容は、既発売のPlayStation 4とPlayStation Vitaタイトルの試遊出展を予定しています。詳しくはぜひ会場でお確かめください」との回答をいただいた。CHINA JOY 2014は取材予定なので、またレポートしたい。