2014年9月19日(金)
スクウェア・エニックスが今冬に発売する3DS用RPG『ブレイブリーセカンド』。9月18日~21日に幕張メッセで開催されている東京ゲームショウ2014(TGS2014)に出展された本作のレビューを、『たっぷり無料で遊べる版』で『ブレイブリーデフォルト』デビューを果たした長雨がお届けします。
▲法王アニエスを守る正教騎士団三銃士が登場します! |
会場での試遊は時間制で交代となるので、このレビューでしっかり予習をしておくことがオススメです。自分の場合はメニュー画面のチェックだけで試遊時間の半分以上を使ってしまい、もう一度並び直して遊ぶことになりましたからね(苦笑)。
TGS体験版の舞台は、学園都市イスタンタール。そこで起きたとある事件を解決するために、主人公のユウと仲間であるジャン、ニコライ、そしてマグノリアと一緒に森に行くことになります。
▲ユウ | ▲ジャン |
▲ニコライ | ▲マグノリア |
前作からパーティメンバーが総入れ替えになって、ちょっと寂しいとも思いましたが、法王アニエスも登場するのでホッとしました。どうやらアニエスは敵に捕まっていないようなので、まだ物語本編が始まる前か、TGS用の特別なシチュエーションになっているみたいですね。
ちなみにアニエスとは下画面で通信ができ、前作のクリスタルの精霊のようにいろいろなアドバイスをくれます。しかもその際には、3つのコマンドが! 今回の体験版では“もっと教えてアニエス!”しか選ぶことができませんが、いろいろと増えるようですよ。楽しみです!
アニエスのセリフはゲームの進行状況に応じて変わります。イスタンタールでおしゃべりした後、ダンジョンでももう一度、アニエスと通信をすることをお忘れなく!
▲ラクリーカの宰相の提言により、ナダラケス大陸に建設された学園都市イスタンタール。ユウたちはかつて、ここで勉学に励んでいたようです。 |
イスタンタールを歩いてみると、寄宿舎や学塔といった施設がありました。さすがは学園都市! ただ、TGS体験版では夏休み中という設定で、帰省中の学生が多いようです。また、出口の1つは砂漠につながっているのですが、砂嵐で進めないとのこと。
この砂漠の先にはラクリーカがあるはずですが、なぜ砂嵐が発生しているのか気になりますね。
体験版の流れとしては、イスタンタールを出て“南の森”というダンジョンに向かい、そこでボスを倒すことになります。
でも、ゲーマー的にはやっぱり、まずはメニュー画面やジョブ&アビリティの能力が気になりますよね。というわけで、ダンジョンのレビューの前にメニュー画面やインターフェースに関するレビューをお届けします!
メニュー画面の構成は基本的には前作と同じです。TGS版ではコマンドが制限されている(コマンド名が灰色になっていて選べない)部分もありますが、“アビリンク”など、前作でおなじみの要素は健在でした。
そんな中で気になった新コマンドが“マイセット”。単語の響きから考えると、装備品やジョブ&アビリティの組み合わせを登録できそうな気配。これって、かなり便利な気がします!
ストレス無用と言えば、『フォーザ・シークウェル』で搭載されたエンカウント率の操作。RPGなのに敵とのエンカウントをオフにできることは驚きでしたが、一度試すと、その快適さのトリコ♪ もう昔には戻れませんといった感じですが、もちろん『ブレイブリーセカンド』でもエンカウント率の操作が可能です。寄り道をしすぎて試遊時間が少なくなった時は、エンカウント率を低くして、ダンジョンの奥のボスまで直行しちゃいましょう!
▲『フォーザ・シークウェル』で話題となったエンカウント率の操作は、TGS体験版でも健在です!(画面は『フォーザ・シークウェル』のもの) |
ちなみに、フィールド移動中にRボタンを押すことで、オートバトル設定&エンカウント率の操作へのショートカットが可能です。この2つはとにかく頻繁に使うコマンドなので、こういうショートカット設定はうれしいですね。
そして、オートバトル設定の中にも『ブレイブリーセカンド』ならではの新要素が! 前作にも存在した“リピート(前回のコマンドを繰り返す)”の他に、任意で“作戦1~3”を設定できるようです。この作戦登録はバトル中に行えます。「あるといいな」と思っていた要素なので、とてもうれしいですね。
あと、『ブレイブリー』初体験の方は、バトル演出の高速化ができることをお忘れなく。バトルでの演出中、十字キーの左右で一時停止、2倍速、4倍速への切り替えが可能です。バトルがサクサク進んで気持ちいいですよ!
続いては、ジョブやアビリティに関するレビューです。まずは4人のジョブ構成をどうぞ! 前作同様、メインジョブに加えて、もう1つのジョブのアビリティをセットできる模様です。なお、TGS版はジョブチェンジやアビリティの変更はできず、外見は“すっぴん”で固定されています。(全員が“すっぴんのまま服”を装備)
・ユウ:ウィザード(精霊&修飾句)+白魔道士(白魔法)
・ジャン:ソードマスター(武士道)+スーパースター(歌唱)
・ニコライ:赤魔道士(白黒魔)+?(月魔法)
・マグノリア:ヴァルキリー(飛技)+すっぴん(すっぴん技)
※()内はジョブ固有のアビリティ。
●精霊魔法(ウィザードが使用)
・ライトニング:敵全体に雷属性の小ダメージを与える
・ブレイジング:敵全体に火属性の小ダメージを与える
・アイスクル:敵全体に水属性の小ダメージを与える
●修飾句(ウィザードが使用。1つの行動として扱われるので、BPが必要。発動範囲は敵、味方どちらも選べる)
・ダーツ:魔法をターン最初に発動させる修飾句
・ハンマー:魔法を物理攻撃に変える修飾句
・ブラスト:魔法を全体化させる修飾句
・ミスト:魔法を3ターンの間、毎ターン最後に発動させる修飾句
●月魔法(?が使用)
・フィジカルアップ:4ターンの間単体の物理攻撃力を上げる
・マジックアップ:4ターンの間単体の魔法攻撃力を上げる
・スピードアップ:4ターンの間単体の行動速度を上げる
・フィジカルガード:4ターンの間単体の物理防御力を上げる
主人公ユウのジョブは、本作で初登場となるウィザード。ウィザードは精霊魔法に修飾句を組み合わせることで、多様な戦い方が可能です。
「修飾句って何!?」という方もいるかと思いますが、BPを使うことで魔法に追加効果を付与する形です。魔法に“ダーツ”という修飾句をつければターンの最初に発動し、単体魔法に“ブラスト”という修飾句をつければ全体化できるわけです。修飾句は精霊魔法だけじゃなく、白魔法などとも組み合わせられるようなので、攻守にわたって活躍しそうなアビリティですね。
仲間たちの職業はニコライが赤魔道士、ジャンがソードマスター、マグノリアがヴァルキリーで、主人公を含めてジョブチェンジをすることはできません。ただ、それぞれ2種類くらいのジョブのアビリティを使えるので、いろいろと試して遊べると思います。
ニコライが使う月魔法の関連ジョブは不明ですが、サポート系の魔法になっています。マグノリアの“月から来た魔王バスター”という設定との関連性が気になりますね。
イチオシはやっぱり“修飾句”で、トッピング感覚で魔法の効果を変化できるところが斬新です。ザコ戦の時はあまりBPを惜しむ必要がないので、経験値稼ぎをしたい時とかに役立ちそうですね。また、魔法攻撃を物理攻撃に変える修飾句“ハンマー”も、魔法剣の代用として便利そうです。
そして、精霊魔法の“ライトニング”と聞くと、『フォーザ・シークウェル』のジャイロムービーでマグノリアが使った魔法“ライトニングアロー”が思い出されます、あれって、精霊魔法“ライトニング”+修飾句“アロー”の組み合わせだったのでは? また、イスタンタールの大教授が定義付けをした“旧来とは異なる新体系の魔法”も、“修飾句”のような気がします。
TGS体験版の後半は、ダンジョンである南の森が舞台です。まず注目してほしいのは、ダンジョン内でのカメラワークについて。前作は見下ろし型に近いものが主流でしたが、このダンジョンはサイドビューに近いので、なかなか新鮮です! 立体視演出との兼ね合いで、より“飛び出す絵本”的な感覚が強くなった印象を受けました。
また、ザコ敵についても新顔が多数登場しています。中でも気になったのは、“リンゴン”というリンゴがモチーフになった敵。リンゴと聞くとかわいい感じがしますが、なんと言いますか、皮付きで4等分くらいに切ったリンゴが人型に組み立てられたような形でして……ちょっとキモいかも(笑)。でも、動きがコミカルなこともあり、トータルでは絶妙にキモかわいい感じに仕上がっています。その他にも新しい敵はいるので、時間に余裕があればエンカウント率を高めて、ザコ戦も楽しんでください。
森の景色を楽しんだり、メニューをつぶさに観察したり、寄り道しながらも、最終的にはボス戦の場所へ到着! ボスとなるのは新ジョブ・トマホークのアスタリスク所持者であるエイミーなんですが、まさかの広島弁を使う女の子で、“たぃぎぃヤツ(面倒なヤツ)”なんて言葉が飛び足すことも。しかも、どうやらダーリンがいるようなので、いろいろと気になります。彼女に勝つとTGS体験版は終了となり、街に戻ります。一部のセリフが変わるので、いろいろと話しかけてみるものよいと思います!
▲斧槍の飾りが付いた銃を使う新ジョブ・トマホークのアスタリスク所持者であるエイミー。キャラクターイラストはabecさんが担当しています。 |
最後になりますが、ダンジョンや通常バトルなど、今回のTGS版の音楽はsupercellのryoさんが手掛けた新曲となっています。特にバトル系の曲は熱い仕上がりになっているので、ぜひぜひ音楽にも耳をすませてみてくださいね。
ここからは、『ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル』の特集担当だった私・ごえモンが、『ブレイブリーセカンド』TGS体験版をプレイして気になった3つの要素をご紹介したいと思います。
体験版をプレイして最初に行ったのがUIの確認でした。長雨さんも書いていたように、フィールド画面でRボタンを押せば、いつでもエンカウント率を操作できるようになったところがポイントですね。
前作では、毎回メニュー画面を開いて“作戦”を選び、そこからエンカウント率を操作する必要がありました。おそらく、本作の初回プレイ時にもっとも多く使う項目だけに、この改善は非常にうれしいです。
もう1つ、ヘルプボタンの“X”に注目してみたところ……なんと魔法の基本威力と威力倍率が表示されるようになっていました! 本作には“精霊魔法”や“修飾句”、“月魔法”など、たくさんの新ジョブコマンド&新アビリティが実装されていると思われます。
初めて見るアビリティがどのくらいの強さなのか? ひと目でわかるようになったのは本当に便利です。『ファイナルファンタジー』シリーズになじみがないプレイヤーも、ケアルやファイアがどんな効果がわかるというのは、素晴らしいと思います。
マグノリアが持っている武器・ムーングレイヴの設定をXボタンで確認してみると、“ルクセンダルクに存在しない金属が使われている”と説明書きがありました。とすると、やっぱりマグノリアは別世界の住人なのでしょうか?
出来心で主人公ユウが装備している防具の“魔道”シリーズもXボタンで見てみたのですが、“魔道循環ケーブルを素材としている”という表記が。前作では鉱石やモンスターを素材とする防具が一般的でした。まさに中世ファンタジーという時代設定だったのに対して、『ブレイブリーセカンド』では少し時代が進んだような、科学の要素が加えられているような印象を受けます。
ちなみに、装備画面の下画面の右下に新しいアイコンが追加されていたのでタッチしてみると、キャラの3Dモデルを表示できました。見た目がどのように変わるかわかるので、パーティの見た目にこだわりたい人にはうれしい変更点でしょう。
修飾句には、ターンの最初に魔法を発動できる“ダーツ”、魔法を全体化できる“ブラスト”などがあります。例えばレイズに“ブラスト”を修飾すれば、BP2で3人の戦闘不能を回復できますし、“ダーツ”で1ターン目にバフ・デバフ・状態異常付与・状態異常回復を行えます。
ボス戦などのギリギリの戦いで活躍しそうですね。個人的に修飾句は、序盤でかなりの力を発揮するアビリティに感じました。後半で覚えるであろうまだ見ぬアビリティにも注目したいです!
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MAIN CHARACTER DESIGN: Akihiko Yoshida
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