2014年9月21日(日)
日本マイクロソフトから11月13日に発売予定のXbox One用ソフト『Halo: The Master Chief Collection(ヘイロー ザ マスターチーフ コレクション)』。9月18日より開催されている東京ゲームショウ2014に合わせて、本作のメディア向けプレゼンテーションが行われた。
『Halo』シリーズの開発を行っている343 Industriesから、フランチャイズ・ディベロップメント・ディレクターのフランク・オコナー氏が来日。本作についての詳細な情報を語ってくれた。
▲343 Industriesのフランチャイズ・ディベロップメント・ディレクターとして、『Halo』ファンにはおなじみのフランク・オコナー氏。 |
『Halo: The Master Chief Collection(ヘイロー ザ マスターチーフ コレクション)』は、Xboxを代表する人気FPSシリーズ『Halo』のナンバリングタイトル第1作から第4作までを一挙に収録したものだ。
Xbox Oneでのリリースにあたり、全タイトルが1080p、60fpsの高精細グラフィックでプレイできるようになっている。さらに、2015年秋に発売予定のシリーズ最新作『Halo 5: Guardians』へとつながる、新たなプロローグとエピローグムービーも見られるという。
▲本作は『Halo』シリーズのうち、国連宇宙司令部(UNSC)の英雄“マスターチーフ”が主人公の4作品を、完全収録している。 |
4タイトルのうち、第1作の『Halo: Combat Evolved』は、2011年にXbox 360で発売されたリマスター版である『Halo: Combat Evolved Anniversary』が収録されている。そして本作の目玉といえるのが、2004年に初代Xboxで発売された『Halo 2』を、今回のリリースにあたって大幅なリマスターを施した『Halo 2 Anniversary』だ。
『Halo 2 Anniversary』のゲーム部分はオリジナル版そのままだが、グラフィックとサウンドは大きくグレードアップされている。今回のプレゼンで特に強調されていたのが、サウンド面の改良だ。
銃火器の発射音がより迫力あるものになっているほか、7.1chサラウンドに対応して、音のリアルな広がりや残響を感じることができる。オコナー氏によると、こうした効果音の変更は、ただ単にリアリティを増すだけでなく、敵のいる方角を音で示すといった具合に、音による情報をプレイヤーに対してより多く提供するという意味があるそうだ。
▲『Halo 2 Anniversary』での、リマスター版とクラシックモードの比較画面。写真上がリマスター版、下がクラシックモードだ。 |
なお、オリジナル版そのままの“クラシックモード”とリマスター版とは、ゲームのプレイ中に一瞬で切り替え可能となっている。『Halo: Combat Evolved Anniversary』でも同様の機能が搭載されているため、記憶している人も多いだろう。下の動画を見れば、グラフィックだけでなくサウンドも同時に切り替わっていることがよく分かる。
サウンド面のリマスターは効果音だけでなく、BGMにもおよんでいる。全ての楽曲は、ハリウッド映画の超大作でおなじみのサウンドスタジオ、スカイウォーカー・サウンドのオーケストラによって再録音されている。また『Halo 2』のBGMといえば、世界的ギタリストのスティーヴ・ヴァイ氏によるヘヴィメタルバージョンのテーマ曲が印象的だが、これもスティーヴ・ヴァイ氏本人によって、新たな解釈による再演奏が行われているという。
リマスター作業によって“シネマティック”、いわゆるムービー部分も全面的に変更されている。下の写真や動画を見てもらえば、特に人間の表情に関しては、まるで実写のようにリアルなものとなっているのがよく分かるだろう。
▲『Halo 2 Anniversary』のシネマティックより。 |
▲ファンにはとりわけ印象深いキャラクターであるジョンソン軍曹も、『Halo 2 Anniversary』のシネマティックでは、まるで実写かと見まごうばかりのリアルさだ。 |
さらなる追加要素としては、『Halo』世界の細部が分かる短編映像“ターミナルビデオ”をプレイ中に発見できるほか、『Halo 3』から導入された“スカル”が使用可能になったている点が挙げられる。これらもまた、『Halo: Combat Evolved Anniversary』での追加要素と同様だ。
このように『Halo 2』に大幅なリマスターが施されている一方で、Xbox 360で発売された『Halo 3』と『Halo 4』に関しては、1080p、60fpsへの対応によって見た目の美しさはアップしているものの、基本的にはオリジナルのままだという。
この点についてオコナー氏は「本作の意図は、第1作から『Halo 4』までのマスターチーフの物語を、Xbox Oneという1つのプラットフォームでプレイできるようにすることにある」と語ってくれた。その上で「将来、『Halo 3』や『Halo 4』が発売10周年を迎えた時には、ひょっとしたらリマスターされるかもしれない」と、ユーモアを交えてコメントしていた。
本作には『Halo』シリーズ4タイトルのキャンペーンはもちろんのこと、各タイトルのマルチプレイ要素も全て収録されている。『Halo 2 Anniversary』ではオリジナル版のマップ25種類に加えて、6種類のリメイク版マップが用意されるほか、『Halo 4』のスパルタンオプスなどもあわせると、合計で100種類以上ものマルチプレイヤーマップを使用できるという。
▲『Halo 2 Anniversary』でリメイクされたマップの1つ“Sanctuary”より。 |
こうした膨大な数のマップには、4タイトルを統合した“マスターメニュー”から、あたかも1つのゲームのような感覚で、直接アクセスすることが可能だ。さらに“マスターメニュー”には、シリーズ4タイトルのキャンペーンミッションを、ゲームを超えてプレイヤーの好きな順番でプレイできるという“ミッションプレイリスト”の機能も搭載されている。
▲“ミッションプレイリスト”には、4タイトルの中から好きなミッションを自由にピックアップして、登録することができる。 |
さらに本作では、2014年11月からストリーミング配信が予定されている新実写ムービーシリーズ『Halo: Nightfall』を視聴することができる。『エイリアン』『ブレードランナー』のリドリー・スコット監督が制作総指揮を手がけるこの実写ムービーシリーズでは、海軍情報局(ONI)のエージェント、ジェイムソン・ロックが主人公となる物語が繰り広げられるが、彼は『Halo 5: Guardians』にも重要なキャラクターとして登場するという。
本作でもうひとつ重要なのが、『Halo 5: Guardians』マルチプレイヤーベータへのアクセス権だ。マルチプレイヤーベータは、2014年12月29日から2015年1月18日までの期間限定で行われる予定となっており、本作を通じて参加することで、最新作のマルチプレイをいち早く体験できる。
今回のプレゼンは、本作に収録されている膨大な要素を駆け足で紹介していく形となっていたが、特に『Halo 2』に関しては、リマスターによって大幅に進化を遂げていることが実感できた。なによりも、最新作へとつながるマスターチーフの物語をまるごと体験できるだけに、『Halo』シリーズのファンはもちろんのこと、シリーズを未体験の人にもぜひプレイしてもらいたい作品だ。
■東京ゲームショウ2014 開催概要
【開催期間】
ビジネスデイ……2014年9月18日~19日 各日10:00~17:00
一般公開日……2014年9月20日~21日 各日10:00~17:00
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売1,000円(税込)
※小学生以下は無料
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