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2014年9月21日(日)

“共闘甲子園 全国大会・決勝”の模様をレポート! 熱戦を制し究極の共闘トロフィーを見事掴み取ったのはチーム“大阪帝国”【TGS2014】

文:喜一

 本日9月21日に“東京ゲームショウ2014”SCEブースにて行われた“共闘甲子園 全国大会・決勝”の模様をお届けする。

『東京ゲームショウ2014』

 “共闘甲子園 全国大会・決勝”とは、“共闘ゲーム”(マルチプレイアクションゲーム)の日本一を決める大会の決勝戦だ。全国大会の予選を勝ち抜いた猛者たちが、札幌・東京・大阪・福岡から集まった。

『東京ゲームショウ2014』 『東京ゲームショウ2014』
『東京ゲームショウ2014』 『東京ゲームショウ2014』
『東京ゲームショウ2014』

 まず、開会式に先駆けて共闘甲子園ではお馴染みのMC・丸山氏、SCE・石川氏からルールの紹介がされた。

『東京ゲームショウ2014』
▲左:丸山氏、右:石川氏

●ルール

・決勝ステージは、5チームによるトーナメント戦
・タイムアタック形式
・参加する4名を各タイムアタック前に選べる

●タイトル決定方法

・チームリーダーがじゃんけんをした後、くじ引きにてタイトルを決定
・第一試合から順に4タイトルの中から、くじ引きでタイトルを決定
・第二試合以降は残ったタイトルの中から、さらにくじ引きでタイトルを決定

『東京ゲームショウ2014』
▲トーナメント表
『東京ゲームショウ2014』
▲対象タイトルは『討鬼伝 極』、『フリーダムウォーズ』、『ソウル・サクリファイス デルタ』、『ゴッドイーター2』。

 そして大会の対象タイトルから『討鬼伝 極』プロデューサーの森中隆氏、『フリーダムウォーズ』プロデューサーの吉澤准一氏、『ソウル・サクリファイス デルタ』プロデューサーの本村健太郎氏、『ゴッドイーター2』からはシリーズプロデューサーを務める富澤祐介氏とディレクターの依田優一氏が登壇した。

『東京ゲームショウ2014』
▲左から森中氏、吉澤氏、本村氏、富澤氏、依田氏。

 続いて優勝商品が発表された。優勝商品は“オリジナル刻印入りPS Vita”がチームメンバー全員に送られる他、各タイトルのクリエイター陣が手掛けた“究極の共闘トロフィー”が授与される。

『東京ゲームショウ2014』 『東京ゲームショウ2014』
▲オリジナル刻印入りPS Vita▲究極の共闘トロフィー
『東京ゲームショウ2014』
▲“共闘学園”生徒代表の鈴木さん、山田君、田中君も登壇。
『東京ゲームショウ2014』
▲共闘先生の「レッツ! 共闘!」で1回戦が開始された。

■第1回戦

●チーム“共闘ギルド特待生”vs大阪代表チーム“大阪帝国”

 第1回戦は、オンライン予選を勝ち抜いたチーム“共闘ギルド特待生”が登場。特待生チームは『フリーダムウォーズ』で出場を勝ち取ったので、他タイトルの真価がここで初めて見れることになる。タイトルはくじ引きで決まった『討鬼伝 極』となった。

『東京ゲームショウ2014』

 予選ではどのチームも苦戦していた本作だが、今回は決勝大会ということでレギュレーションも予選より難易度が高いものに変更されていた。また『討鬼伝 極』のプロデューサー森中氏は「開発サイドからすると5分を切れば早いです」と、コメント。

『東京ゲームショウ2014』

 1回戦は、素早いフォローや適切な連携でやり込みを見せたチーム“大阪帝国”の勝利となった。残念ながら敗退となった“共闘ギルド特待生”からは「SCEブースの土を持って帰ります」という、甲子園らしい発言も。

『東京ゲームショウ2014』

■2回戦

●福岡代表チーム“共闘学園 球拾い部”vs東京代表チーム“プレコミュ”

 2回戦、くじ引きで決まったタイトルは『ソウル・サクリファイス デルタ』。レギュレーションは、8月からのDLCで登場しているオーディン討伐のクエスト。これは既存のユーザーでもかなり苦戦するほどの強さとなっているが、今回は大会用に若干討伐しやすくされているとのこと。

『東京ゲームショウ2014』
▲得意な『ソウル・サクリファイス デルタ』をくじで引きますと宣言したチーム“プレコミュ”。ジャンケンから真剣そのもの。
『東京ゲームショウ2014』
▲チーム“プレコミュ”は、なんと宣言どおり『ソウル・サクリファイス デルタ』を引き当てることに成功。これには会場もどよめいていた。
『東京ゲームショウ2014』

 また会場に居合わせた開発ディレクターの平田氏、演出とデベロップメント・マネージャーを担当する岡村氏が急遽登壇。「キーになる人物を死なせないようにするのが重要」と攻略のポイントを解説してくれた。

『東京ゲームショウ2014』

 チーム“プレコミュ”は開始早々から動きの素早いオーディンを移動できないようにするなど、研究度の高いプレイで会場を沸かせた。そんなチーム“プレコミュ”は途中ピンチを迎えたものの、それさえも活かした戦略で見事勝利。

 “共闘学園 球拾い部”からは「優勝最有力候補であるプレコミュの得意タイトルということで、精一杯頑張ってみましたが負けてしまいました。ですが、この舞台でともに戦えたということが嬉しかったです」と語られた。

『東京ゲームショウ2014』
▲お互いの健闘を称えて熱い抱擁も交わされた。

■準決勝戦

●札幌代表チーム“白イ旅ビト”vs大阪代表チーム“大阪帝国”

 準決勝戦でタイムアタックが行われるタイトルは『ゴッドイーター2』。本作のレギュレーション内容は、アラガミ“マガツキュウビ”“ハガンコンゴウ”“セクメト”の3体を討伐するミッション“原初のアラガミ”という非常に難易度が高いものになっていた。

『東京ゲームショウ2014』

 これに関して富澤氏と依田氏は「本作のプレイヤーでもクリアできている人が少なく、10分かかっても倒せるかわかりません。目標としては12分ぐらいでクリアしてほしいです」とコメント。

 早速始まったタイムアタックでは“白イ旅ビト”と“大阪帝国”で作戦の違いがはっきりと出た。“白イ旅ビト”は最初に1体を集中して倒していく戦法をとっていたが、“大阪帝国”は各個撃破のかたちでメンバーが分かれて個々にアラガミと戦っていた。

『東京ゲームショウ2014』
『東京ゲームショウ2014』
▲富澤氏と依田氏は選手たちのプレイをよく見て、解説も行ってくれた。

 先に“白イ旅ビト”が2体のアラガミを討伐することに成功。一方で、分かれてアラガミを狙っていた“大阪帝国”だが、途中アラガミが合流してしまい全滅の危機を迎えることに。リスポーン回数があと1回というギリギリの状況でなんとかアラガミを2体倒し、“白イ旅ビト”に追いついた。

 どちらが勝ってもおかしくない状況では、もう死ぬことはできない“大阪帝国”が不利だと思われた。両チームとも強敵の“マガツキュウビ”を倒すのに非常に苦戦していたその時、会場のスクリーンには“白イ旅ビト”のプレイ画面が映っていたのですぐには気がつかなかったが、なんと“大阪帝国”が先に“マガツキュウビ”を撃破。一度もミスが許されないという絶望的な状況から見事立て直した“大阪帝国”が決勝戦に進出することになった。

『東京ゲームショウ2014』
▲激戦を制し、顔にも達成感がうかがえる。

■決勝戦

●東京代表チーム“プレコミュ”vs大阪代表チーム”大阪帝国”

 決勝戦ではくじ引きで最後に残った『フリーダムウォーズ』のタイムアタックが行われた。開始前に吉澤氏から本作の紹介とレギュレーションについての発言があった。本作は敵を倒して人を救うゲームだが、今回のレギュレーションでは敵を倒さずとも、2人のシヴィリアンを救出するだけでもクリアとなるとのこと。いかに敵から逃げ切りタイムを縮められるかが重要となる。

『東京ゲームショウ2014』

 また、本作には装備できる武器の種類が近距離と遠距離の二つあるが本大会では、近距離武器がボランティア開始時の装備として固定されおり、遠距離武器は敵からドロップして装備するしかないという。このような点にもタイムを縮める“カギ”があるのではないだろうか。

 多くの観客が見守る中始まった決勝戦、まず“大阪帝国”があっという間に1人目を救出。少し間が空いて“プレコミュ”が1人目を助け出したが、その頃には“大阪帝国”が既に2人目の救出を開始していた。そのまま勢いにのって“大阪帝国”が優勝。

『東京ゲームショウ2014』
『東京ゲームショウ2014』

 春夏連覇を狙っていた“プレコミュ”からは「言い訳になってしまいますが『フリーダムウォーズ』以外のタイトルにはすごく自信があったので、決勝で少し焦ってしまいました」と悔しい胸の内を明かしてくれた。

『東京ゲームショウ2014』

 そして見事優勝に輝いた“大阪帝国”は「運もよかったし、何より全力を出し切って戦えたのが嬉しかった」と興奮冷めやらぬ様子だった。

『東京ゲームショウ2014』
『東京ゲームショウ2014』
▲熱い男である吉澤氏も感動が抑えきれない様子だった。
『東京ゲームショウ2014』
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■優勝インタビュー

――大波乱だった準決勝の『ゴッドイーター2』ですが、プレイ中の心境をお聞かせください。

“大阪帝国”:練習中に同じ様な状況に何度もなって、そこでリタイアせずにやっていたということが大きいですかね。ああいう危機的な状況も想定した上で練習もしていたので、逆に慣れていて「ああまたか」という感じでした(笑)。

――問題があったとのことですが、内容と解決方法を教えてください。

“大阪帝国”:元々はメンバーが6人だったのですが、色々あって4人に減ってしまいました。1週間ほど前からリーダー以外の3人が、担当ではなかったタイトルを新しく始めることでなんとか解決しました。

――『ゴッドイーター2』を大会前に始めた人がいると思いますが、短時間であのミッションをクリアすることができた経緯を教えて下さい。

“大阪帝国”:2日間で最高難易度まで全て終わらせました。しかも大会のレギュレーションの状態でプレイしたのは本番が初めてでした。それまでは似たような装備などで練習していました。

――激戦だった準決勝終了後すぐに決勝戦となりましたが、気持ちを切り替えて望めましたか?

“大阪帝国”:正直準決勝を引きずっていました(笑)。「あ、しんどい」って思いながら無心で『フリーダムウォーズ』をいつも通りプレイしていました。

――では普段通りにプレイできたことがいいタイムを出す結果になったのでしょうか?

“大阪帝国”:そうですね(笑)。落ち着いていこうとかいう言葉もなく、本当にいつも通りにプレイできました。元々この4人で『フリーダムウォーズ』をプレイしていたので練習もできていました。

――今回の決勝大会に向けて何か特別な練習はしましたか?

“大阪帝国”:実はメンバーの都合が中々合わなくて、全員で顔を合わせてプレイしたのは2時間ほどです。作戦を決めて個人でやれるところを練習して、集まって詰めていくという感じです。個人単位では相当な時間プレイしていると思います。

――勝因を教えてください。

“大阪帝国”:ミスを早くフォローできたということもありましたが、やはり楽しくプレイできたことが大きいと思います。練習の時点から誰が強制するわけでなく、皆で楽しく協力してプレイすることが勝ちに繋がりました。

『東京ゲームショウ2014』

 本大会はゲーム好きの人々とそれを提供する側が“共闘”することで作り上げられていると感じられた。そしてゲームを通して出る熱気というものは、ゲーマーにとっては何物にも代えがたいものだということを出場チームが教えてくれた。

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