2014年9月22日（月）

伊藤賢治さん、光田康典さん、下村陽子さんという元スクウェア作曲家3人が集結。植松伸夫さんからの予想外な質問に3人は……？【TGS2014】

　“東京ゲームショウ2014”のスクウェア・エニックスブースで、“SQUARE ENIX MUSICコンポーザートークショウ”が9月21日に行われた。

　このステージは、スクウェア時代にゲーム音楽の作曲家活動をしていた伊藤賢治さん、光田康典さん、下村陽子さんによるトークショウ。最近の活動状況として、伊藤さんは去年から今年にかけて、ゲームの音楽やアニメの主題歌など幅広く手掛けているそうだ。光田さんは、アニメやドラマの音楽を中心に活動。下村さんは、それとは正反対にゲーム音楽一筋で、『FFXV』のPVの作曲もしたとのこと。


▲左から、伊藤賢治さん（代表作は『サ・ガ』シリーズ、『聖剣伝説』シリーズなど）、光田康典さん（代表作は『クロノ・トリガー』、『ゼノギアス』など）、下村陽子さん（代表作は『ライブ・ア・ライブ』『キングダムハーツ』など）

　伊藤さんは来年に作曲家活動25周年、光田康典さんも来年20周年、下村陽子さんは昨年に25周年を迎え、スクウェア時代の楽曲をアレンジしたサントラアルバムを出している。伊藤さんの『Re：Birth II -閃-』は、“再び生まれ変わる”をコンセプトに、昔の曲を今アレンジしたらどうなるかといった実験も含めて作曲。光田さんの『Myth』も、伊藤さんと同様、長年もまれてきた今だからこそ、当時の楽曲をアレンジしたらどうなるかという点に興味を抱いて作ったそうだ。下村さんの『memoria！』は、20周年の時にできなかったボーカル曲などを収録し、とにかくバラエティに富んだものを目指したという。

　そこで特別企画として、自身が作った楽曲を他の2人にアレンジしてもらうならどの曲か？　そして、どのようにアレンジしてもらいたいか？　をテーマにしたトークへ。伊藤さんは選んだ曲について、光田さんにはロマンティシズムを、下村さんにはダイナミズムを100％出してアレンジしてほしいとリクエストしていた。


▲伊藤さんがリクエストした曲を生演奏をするというサプライズに、場内から大きな拍手が。

　光田さんは伊藤さんへ、『カエルのテーマ』をロック調にアレンジし、さらにライブで生演奏を披露してほしいとのこと。これを受けた伊藤さん「求められるものならば、それに応える」と力強くコメントしていたので、次のライブで期待できるかも!?

　下村さんは2曲までは選べたが、1つに絞り切れなかったため、視聴者アンケートで決めてもらう流れに。


▲アンケートの結果、伊藤さんにアレンジしてほしい曲は『MEGALOMANIA』に、光田さんにアレンジしてほしい曲は『滅びし煌きの都市』に決定した。


▲下村さんも「2小節までなら」と、客の拍手に応えて生演奏を披露。

　続いては先ほどと逆に、自身がアレンジしたいと思う他の2人の曲は？　がテーマに。光田さんは、『ライブ・ア・ライブ』の功夫編で声優デビュー（主人公のかけ声など）をしたことから、思い出の曲として『鳥児在天空飛翔魚児在河里遊泳』を選んだという。下村さんが『ガルディア王国千年祭』を選んだ理由も似ていて、スクウェア時代に社内でよく耳にし、思い出とリンクするからだそうだ。


▲伊藤さんがアレンジしたいという光田さんのもう1つ楽曲『クロノ・クロス～時の傷跡～』を、伊藤さんと光田さんの2人で生演奏する一幕も。

　ここで、『FF』シリーズなどの作曲家でおなじみ植松伸夫さんから、出演者3人へのビデオメッセージが公開。「下村さんが、なぜかゲーム音楽関係の飲み会に必ずいる」「イトケン、最近ブイブイ言わせているらしいんで、何かおごって」などのユニークなコメントが飛び出した。

　さらに、下村さんに「お酒をどれくらい飲めるのか？」、光田さんに「新しく建てた家の総予算は？」、そして伊藤さんには「中川翔子さんはどんな感じの女性だったか？」といった質問が。あまりに音楽と関係のない質問の数々に場内は大爆笑。3人は笑いながら、質問の返答に言葉を詰まらせていた。

　トークショウも終了の時間が迫り、伊藤さん、光田さん、下村さんの告知をもって閉幕に。「来年もぜひこの3人で！」といったコメントもあったので、次回の東京ゲームショウでの開催を期待してもいいのでは？


▲最後の告知で下村さんは、作曲家のなるけみちこさんとの新ユニット“音女（おとめ）”を結成することが発表。夢はワールドツアーとのことなので、今後の動向に注目しよう。

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