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2014年9月22日(月)

『World of Warships』で最初から“大和”を使う裏技は!? WargamingのCEOビクター・キスリー氏に突撃インタビュー【TGS 2014】

文:チョロ松

 おなじみ『World of Tanks』や、期待の新作『World of Warships』の展示で盛り上がりを見せた東京ゲームショウ2014のWargamingブース。今回、ベラルーシから緊急来日したCEOのビクター・キスリー氏、そして『World of Warships』のグローバルディレクターを務めるイヴァン氏に、今後の展開などについて伺ってきた。

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▲WargamingのCEOを務めるビクター氏(左)と、『World of Warships』グローバルディレクターのイヴァン氏(右)。

■『WoT』の日本サービスは大成功!

――昨年の9月に始まった『World of Tanks』(以下、『WoT』)の日本サービスですが、手ごたえはいかがですか?

ビクター・キスリー氏(以下、ビクター):この1年、Wargamingではさまざまなことを展開しました。日本でのオフィス開設と、『WoT』の日本サービス開始については、Wargamingにとって最も素晴らしい判断の1つでした。日本のゲームファンが『WoT』を楽しんでくれているのはもちろん、iOS版の『WoT Blitz』が盛り上がっていることを、とても喜ばしく思っています。Wargamingのタイトルを遊んでくれているユーザーの数は、ついに全世界で11,000万人に到達しました。

――『WoT Blitz』も好評のようですね。

ビクター:iOS版をリリースしてまだ3カ月ですが、700万人以上の登録者数を記録しています。当然ながらロシアのユーザーが最も多いのですが、アメリカやヨーロッパを差し置いて日本が2番目となっていまして、私としても大変驚いています。

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――ゲームが遊べるスペックのPCを持っていなかった私の友人も、iPadで『WoT Blits』を熱心にプレイしています。

ビクター:ありがとうございます(笑)。

――Android版『WoT Blitz』のリリースも待ち遠しいですね。

ビクター:現在、鋭意開発中なのですが、実はこのタブレットで動いているのがAndroid版『WoT Blitz』です。さまざまなメーカーからAndroid端末が発売されていて、機種ごとの性能の違いもありますので、すべてに対応できるよう調整しています。そのため、開発に少々時間が掛かっていますので、もう少しお待ちください。

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 しかし、いいニュースが1つあります。リリースは今年の年末を予定していますが、Android版はクロスプラットフォームに対応しており、iOS版のプレイヤーと同じサーバーで一緒に対戦を楽しめるんです。また、iOS版のプレイヤーが自分のデータをAndroid版で使用することも可能です。

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――それはすごいですね。今年の2月にはXbox 360版でコンシューマ市場にも参入しました。こちらはいかがですか?

ビクター:北米およびヨーロッパでは大変成功しています。ゲームコントローラで遊べるというのはやはり手軽ということで、ご好評をいただいています。

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――PS4やXbox Oneで『WoT』を展開するという計画はありますか?

ビクター:とても興味はあるのですが、現在は予定がありません。およそ75%のユーザーは基本的に無料で楽しんでくれている方たちですので、ユーザーの絶対数というのがビジネスという意味で重要になってきます。PS4やXbox Oneのマーケットはまだ未知数ですので、今後検討していくことになるかもしれません。

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■『WoWs』の開発状況は? そしてどんなゲームに仕上がるのか!?

――『WoT』のクオリティーが素晴らしかったので、やはり次なる『World of Warships』(以下、『WoWs』)に期待したくなります。現在の開発状況などはいかがでしょうか?

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ビクター:『WoWs』はこれまでにない、新しいタイプのゲームです。開発に当たっては、さまざまなチャレンジを行いました。中でも、特に工夫が必要だったのがタイムスケールの問題です。史実では、大規模な海戦は1日や2日で終わるようなものではなく、何日もかけて長期間の戦いが繰り広げられます。しかしゲームでは、プレイヤーにそういった負担を強いることはできません。ですので、現在は約7~10分程度で戦闘が終わるようにパラメータやバランスを調整しているところです。

 会場で試遊していただいた方にはご理解いただけると思いますが、今のところうまく調整できています。ゲームのメインとなる基盤の部分は、ほぼ完成したと言ってもいいでしょう。今後の課題は、さらに完成度を高めることと、プレイヤーが楽しめるコンテンツの追加ですね。

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――実際のゲーム画面を拝見して、波の表現が非常にリアルなのに驚きました。おそらく、とても高度な技術を使っているのではないでしょうか? また、艦の動きに重厚感があって、とても迫力を感じました。

ビクター:ありがとうございます(笑)。皆さんに遊んでいただけるオープンなテストはしばらく先になってしまいますが、ぜひ楽しみにしていただければ。

イヴァン氏(以下、イヴァン):現在のアルファテストに続いて、クローズドベータテストを予定していますが、詳細は後日発表させていただきます。アルファテストに参加いただきた方は、自動的にクローズドベータテストへ参加できます。

――軍艦の場合、史実では大改修によって外観や性能ががらりと変化してしまうということがありました。そういったことはゲームの中でも再現されるのでしょうか?

イヴァン:そうですね。例えば、こちらは1941年の“扶桑”です。そして、こっちが1943年の“扶桑”になります。外観のモデルが切り替えられるようになっていまして、“年代改修”で装備を変更すると、このように見た目も変化します。また、同型艦の“扶桑”と“山城”などの違いも、こういった仕組みで表現しています。

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▲1941年バージョンの扶桑。▲1943年バージョンの扶桑。

――全般的なディテールの細かさもすごいですね! 資料などを調査するのにも苦労されたのではないですか?

イヴァン:各艦のモデルは1つにまとまったものではなく、砲塔や艦橋、船体そのものなど、いくつものパーツが組み合わさったものになっています。ポリゴン数も膨大な量になっています。例えば、“大和”を再現するためには丸々1年という期間が必要でした。

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――港の雰囲気もいい感じです。こんな風に陸地が近くに見えると、艦が座礁してしまうのではないかと心配してしまいそうです(笑)。

イヴァン:基本的に、座礁してまったく動けなくなるということはありません(笑)。ただ、島などにぶつかるとそこでいったん機動が停止してしまうので、後退して復帰するにはそれなりの時間がかかってしまいます。今のところ、その際にダメージを受ける設定にはなっていませんが、艦同士がぶつかるとダメージが発生します。小さな艦はそれで沈んでしまうかもしれません。これは戦術の1つとしても使える可能性がありますよ。

――戦闘を行うマップの大きさはどれくらいになりますか?

イヴァン:おおよそ25×25kmの広さです。ただし、戦闘時間の調整に応じて変更される可能性はあります。

――ゲームの中では、艦種の違いというものがどのように影響してくるのでしょうか? 駆逐艦と戦艦では役割が変わってきますよね。遊び方も変わってきますか?

イヴァン:戦艦は最も火力のある砲を搭載していますし、防御力も高い分、機動力は低くなっています。また、戦艦と駆逐艦の中間に巡洋艦というカテゴリーがありますが、火力も防御力もそこそこで、機動力も戦艦よりは速くなっています。一方、駆逐艦はとても小さく、防御力がほぼない代わりに、機動力がとても高いです。さらに、一撃必殺とも言える攻撃力を持った魚雷を搭載しています。

 これら3つの艦種はジャンケンのような関係性になっていて、得手不得手があります。戦艦は巡洋艦に強く、巡洋艦は駆逐艦に強く、そして駆逐艦は戦艦を撃破できる可能性がある、といった具合です。

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――空母についてはいかがでしょうか?

イヴァン:こういった三角関係から外れているのが空母です。空母は、艦載機を使って遠距離から敵を攻撃できるので、どの艦種に対しても強力です。反面、主砲や魚雷といった装備がいっさいないので、近距離まで寄られてしまうとまったく抵抗できません。

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――空母の場合、艦載機を発艦させた後は何ができるのでしょうか。

イヴァン:空母は、このゲームの中でちょっと変わった立位置となっています。戦艦/巡洋艦/駆逐艦を操作するプレイヤーは、まるでアクションゲームのように移動しながら、敵を狙って砲弾を撃ち込んでいきます。

 しかし空母の場合は、発艦させた航空部隊を指揮しなければなりません。マップ上で飛行経路を設定し、どの目標に対して攻撃を加えるかを指示します。そして、帰還した部隊には補給を行って、次の作戦行動を決めていきます。ある意味、ストラテジーやシミュレーションのような感覚で楽しめるでしょう。

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――そういった指示は、リアルタイムで出していくのでしょうか?

イヴァン:はい、リアルタイムです。

――アクションが苦手なプレイヤーも、空母で活躍できるというわけですね。

イヴァン:まさにその通りです。『WoT』にも自走砲というカテゴリーがあって、ちょっと違ったプレイが求められますが、あれはまだアクション要素が残っています。頭脳派プレイヤーなら、ぜひ空母を選んでいただきたいですね。

――戦前は海軍力がかなり高かったということもあって、軍艦が好きという日本人は少なくないと思うのですが、ロシアで人気のある艦というのは何でしょうか?

イヴァン:ロシア人も“大和”が大好きですよ(笑)。

ビクター:私もお気に入りです(笑)。『WoWs』でも“大和”を目指してプレイしますよ。『WoT』と『WoWs』は共通のIDでプレイできるので、フリー経験値などを共有することができます。もし、正式サービス後にいきなり“大和”を使いたいということであれば、今から『WoT』で経験値をためておくことをオススメします(笑)。

イヴァン:ただ、“大和”の操縦はかなり難しいので、連敗が続くかもしれません。その点は覚悟しておいてください(笑)。

――なるほど(笑)。

イヴァン:最初は小さな艦からスタートして、少しずつ腕前を上げて立派な提督になっていただきたいと思います。Tier 1の艦は操縦もカンタンで、砲塔の数も少ないのですが、Tier 10に向かっていくにつれて徐々に難しくなっていきますから。

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▲こちらは駆逐艦“島風”。弾頭が赤く塗られた5発の魚雷が見える。

――正式サービス開始の時点で、どの国の艦が登場するのでしょうか。

イヴァン:最初は日本とアメリカの2カ国です。80種類以上の艦が登場する予定です。その後、ロシアやイギリス、ドイツの艦が登場します。その後に、海軍の規模が小さい国の艦を随時用意することになるでしょうか。

■『WoWs』と『蒼き鋼のアルペジオ』とのコラボも期待大!

――アニメ『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』と『WoWs』とのコラボも発表されました。『WoT』と『ガールズ&パンツァー』のコラボはとても反響が高かったと思うのですが、今回のコラボも非常に楽しみです。

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ビクター:日本の方はアニメが大好きですから(笑)、われわれとしても力を入れていきます。『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』とのコラボにも注目してください。まだ実際の映像を見る機会がないのですが、大変おもしろいと聞いていますので、楽しみにしています。ちなみに『ガルパン』はすべて視聴して非常に楽しめたので、6歳の息子にもこれから見せようと思います(笑)。宮崎駿監督の作品は知っていましたが、こういったキッカケがなければ、私がアニメを見ることはなかったと思いますよ。

――宮崎監督が戦車をテーマにしたコミックを描かれているのはご存知ですか?

ビクター:本当ですか? 日本のスタッフにあとで送ってもらいます!

――話は変わりますが、日本では『宇宙戦艦ヤマト』というアニメがとても人気です。ご存知ですか?

イヴァン:もちろんです(笑)。実写版の映画も4年前に見ました。戦艦モノであれば、やはり気になりますから。また、『WoWs』をプレイすることで、戦艦しか知らなかった方が、それ以外にもさまざまな艦があることを知っていただければと思います。

――スタッフの皆さんは、やはり戦艦モノの映画やアニメをたくさん見ていらっしゃるんですね(笑)。『WoWs』を楽しみに待っている日本のゲームファンへ、ぜひメッセージをお願いします。

ビクター:『WoWs』は、多くのゲームファンを驚かせる作品になると思います。最初は日米の海軍がメインとなりますので、日本の皆さんにも楽しんでいただければ幸いです。

――本日はありがとうございました。

(c) Wargaming.net
(C) GIRLS und PANZER Projekt
(C)Ark Performance/少年画報社・アルペジオパートナーズ

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