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2014年11月25日(火)

『スクウェアのトム・ソーヤ』25周年記念レビュー。敵がリセットを使う怪作を遊び直してみた【周年連載】

文:そみん

 あの名作の発売から、5年、10年、20年……。そんな名作への感謝を込めた電撃オンライン独自のお祝い企画として、“周年連載”を展開中。連載第12回は、1989年11月30日にスクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されたファミコン用RPG『スクウェアのトム・ソーヤ』の25周年を記念する記事をお届けします。

『スクウェアのトム・ソーヤ』

 このゲームはタイトルが示すように、マーク・トウェインの小説『トム・ソーヤーの冒険』をモチーフにしたものです。そのため、トムやハックといったおなじみの人物が登場しますが、物語展開はほぼオリジナルで、1本のRPGとして魅力にあふれたゲームに仕上がっています。

『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲説明書に掲載されているワールドマップ。物語はセント・ピーターズパークから始まります。

 正直なところ、そこまでメジャーな作品ではないと思いますが、個人的には“他のRPGにはない要素”が多々盛り込まれた意欲作として高評価しています。でも、さすがに25年前と言いますか、最後にクリアしてから10年以上たっているので、自分の思い出があやふやな部分が……。

『スクウェアのトム・ソーヤ』 『スクウェアのトム・ソーヤ』

 というわけで、せっかくの“25周年”というタイミングですし、久々に遊び直してみました! 記憶違いがあった部分を修正しつつ、この『スクウェアのトム・ソーヤ』がいかに普通のRPGと違うのかレビューしていきましよう。

『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲昔の作品だけあって難易度が高く、こんな何気ないセリフがヒントになることも。エミ~を仲間から外さないと、ベッキ~から重要アイテムがもらえないんです。ちなみに小ネタですが、本作のキャラ名の音引きは“ー”ではなく“~”で表記されています。

■そもそも当時のスクウェアのポジションは?

 ゲームについて語る前に、まずは当時のスクウェアがどんな状況だったのか、1989年近辺に発売された主要作品を見てみましょう。今でこそスクウェアと言えば『ファイナルファンタジー』や“大作RPG”というイメージがありますが、1989年前後はどうだったのでしょうか?

●1989年ごろにスクウェアが発売した主なゲーム

・1987年12月18日:『ファイナルファンタジー』
・1988年5月13日:『ディープダンジョンIII 勇士への旅』
・1988年12月2日:『半熟英雄』
・1988年12月17日:『ファイナルファンタジーII』
・1989年11月30日:『スクウェアのトム・ソーヤ』
・1989年12月15日:『魔界塔士Sa・Ga』
・1990年4月27日:『ファイナルファンタジーIII』
・1990年12月14日:『Sa・Ga2 秘宝伝説』

 私見ですが、僕の周りでスクウェアのRPGが一般的になったのは『FFIII』の時でした。もちろん、『FFI』や『FFII』の時点で僕を含めたコアなゲーム好きは騒いでいましたし、『魔界塔士Sa・Ga』はスクウェア初の100万本セールス作品になりましたが、大ブレイクとなると『FFIII』でしたね。

『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲非常にシンプルなタイトル画面。でも、中身はギッシリ詰まってます!

 そんなわけで『スクウェアのトム・ソーヤ』の発売当時、僕の中では“スクウェア=おもしろいRPGを作る注目株のゲーム会社”というイメージがありました。そして、『スクウェアのトム・ソーヤ』を遊び終えた後に、その気持ちは確信に変わりました。当時、リアルタイムでファミコンを遊んでいた人の中には、きっと僕と同じように、このゲームを境にスクウェアというゲーム会社をいっそう特別視し始めた人がいたと思います。

■いろいろな意味でのグラフィック的な衝撃!

 本作の特徴の1つは、間違いなくグラフィックと言えます。当時のファミコンどころか、のちのスーパーファミコン時代まで含めても、RPGのキャラは基本的にチビキャラでの表現が基本となります。それに対して『スクウェアのトム・ソーヤ』は、アクションゲームさながらの大きさでキャラが表現されており、そのアクションパターンも豊富です。

『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲子どもたちの英雄と呼ばれるハック。パンを上げると仲間になります。

 キャラクターの顔についてもアニメ調でしっかりと描かれており、バトル中にダメージを受けた時の顔や、逃げる時に見せる表情はとてもコミカル。25年がたった今でも、まるでアニメやマンガのような感覚でゲーム中のキャラを思い出せるファミコン作品は、この『スクウェアのトム・ソーヤ』以外にはあまり覚えがありません。

 特にRPGの場合、メニュー画面に顔グラフィックが表示されるくらいの形が基本で、バトル中にキャラの顔が変わるものなんてほぼなかったと思います。一部のアドベンチャーゲームくらいですかね、ファミコンでゲーム内のキャラの表情レベルまで描写されるものは。

『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲バトル中にキャラの顔を見られるのは、主にダメージを受けた時や逃げる時。キャラの個性がよく出た表情ですよね。

 そして当時、多くの人が驚いたのが、バトル画面で敵との距離が遠すぎること。なにせ、攻撃するたびに敵味方とも相手のいる場所まで走っていくわけですから(笑)。

『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲遠くにいる敵まで走っていって攻撃! 忘れられない光景です。

 今はこの演出の意味もわかります。同時にたくさんのキャラを表示することが難しいため、敵の拡大グラフィックの表示数を1体に絞るための演出だったと理解できますが、当時の僕らは単純に「敵が遠すぎるよ(笑)」と笑いながらツッコミを入れていたものでした。

 余談ですが、バトル中のダメージ計算が小数点単位で行われるところも、僕らの間では話題になっていました。なぜ開発スタッフが小数点を採用したのかは謎ですが、当時の厨二脳的な我々としては「食らうダメージを1以下におさえるなんて、強くてかっこいい!」と盛り上がっていたのは確かです。

『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲通常の仲間とは違う助っ人とともに戦えることも。本当にいろいろな要素が詰まっています!

 もしかしたら、HPを4ケタで表示すると画面に入らないから、3ケタで表示しつつ小数点を設定することで、実質的に4ケタを表現していたのかも。ファミコン時代は1文字単位で容量不足になることもあったそうなので、そういった容量や表示領域との戦いの結果だったのかもしれませんね。

『スクウェアのトム・ソーヤ』
『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲戦う敵の中にはヘンテコなヤツも。特に“がまん”のダジャレはインパクトが強く、25年たっても覚えています(苦笑)。

■経験値が存在しないユニークな成長システム

 当時のRPGで常識だった、経験値をためてレベルアップしていく成長システム。『スクウェアのトム・ソーヤ』は経験値やレベルがなく、戦うたびに強くなっていく特殊な成長システムが用意されています。

 レベルの概念を廃したRPGは今でも意外と少ないと思いますが、本作の1年前に発売された『ファイナルファンタジーII』や本作の約2週間後に発売された『魔界塔士Sa・Ga』も、単純なレベル制ではない成長システムでした。当時のスクウェアは新しいRPGの形に挑戦していた時期だったのかもしれませんね。

『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲全滅するとゲームオーバー。バトル直前からリトライなんてない時代です。

 さておき、そんな成長システムと関連して思い出深いのが、仲間ごとに成長の限界が設定されていることです。トムやハックといった主要キャラは順調に成長しますが、序盤で仲間にできるジムやアルフレッドなんかは早い段階で成長が頭打ちになります。

 これがレベル制のゲームだと、経験値やレベルが上限に達する=それ以上は成長しないことがわかりやすいのですが、『スクウェアのトム・ソーヤ』にはレベルがないので、手探りで調べていった覚えがあります。個人的にはベッキ~よりもエミ~が好きで、彼女を最後まで連れていきたくて延々とバトルをしていた時に、初めてキャラの成長限界を知りました……。まあ、基本的には新しく仲間になるキャラほど強いので、普通に遊ぶ分にはあまり気にする必要はありませんけどね。

『スクウェアのトム・ソーヤ』 『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲ヘタレなアルことアルフレッド。こいつ、全然育たないんですよね……。
『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲ビリ~はHPが高めで、地味に頼りになります。
『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲とにかくかわいいエミ~。最後まで一緒に冒険をしたかった……。

■仲間ごとに設定されたスペシャルコマンド

 今でこそRPGにおけるキャラや職業ごとの特殊コマンドは一般的ですが、当時はまだまだキャラの個性を引き出す演出が少ない時代でした。もちろん、物理攻撃が得意とか、魔法攻撃が得意とか、使える魔法が異なるとか、パラメータ的な違いはありましたけどね。

 その点『スクウェアのトム・ソーヤ』は、それぞれの仲間が固有のスペシャルコマンドを使えます。

●スペシャルコマンド一覧 ※()内は使用者

・にげる(トム):一定確率でバトルから逃げられます。むしろ、トムがやられる=逃げられなくなります。

・パス(ハック):1ターン行動をしないかわりに、その間、ダメージを受けなくなります。

・ねたふり(ジム):成功すると敵を倒します。寝たふりをして、敵の隙を突くようです。

・きゃ~っ(エミ~):成功すると敵を倒します。彼女の叫び声に驚いて敵が逃げていくのかも? ちなみにエミ~は、屋内を調べると回復アイテムのパンを見つけて入手できる特殊な能力があります。

・せっとく(アルフレッド):成功すると敵を倒します。説得を受け入れた敵は自滅するそうです。

・まかせろ(ビリ~):他の仲間がいなくなり、ビリ~1人で戦うことに。ちなみに能力アップなどのメリットはなく、ビリ~がやられるとゲームオーバーになります。

・あやまる(ボブ):成功すると敵を倒します。説明書によると、うまく謝ると敵はなぜか自滅するそうです。

・いじける(ジョ~):ジョ~がバトルから離脱します。

・わらう(ジョニ~):成功すると敵を倒します。理由は不明ですが、笑っているのを見て許してくれるのでしょうか?

・かいさん(ディック):ディックを含めたトム以外のメンバーがバトルから離脱して、トム1人で戦うことになります。

・げきど(インディ):成功すると敵を倒します。たぶん、激怒して敵を猛攻撃するんでしょうね。

 同じ効果のものもありますが、こういう特殊なコマンドがあるとキャラクターへの愛着が深まります。それぞれのコマンドが“そのキャラらしい”ので、いろいろと想像をしやすいところもよいですね。

『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲幾度となく戦うことになるエ~ス一味。でも、最後には怖がって帰っちゃうんですよね……。
『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲最後に仲間になるインディ。エ~スと違って、最後まで宝を探し続ける偉いヤツです。

 ちなみにバトル中のコマンドではありませんが、エミ~には空家などで回復アイテムのパンを見つける特殊な能力があります。本作の回復アイテムは主に“おべんとう(宿泊をするたびにもらえるが、1個ずつしか持てない)”中心なのでやりくりが大変なのですが、エミ~がいるとがんがんパンを見つけてくれるので非常に心強いです。とはいえ、成長限界の問題があるので、自分は途中でエミ~を外すことが多いんですけどね(汗)。

『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲エミ~と言えばパン。ゲームのストーリーは忘れても、エミ~とパンのことは覚えている人が多いようです。

■自分で名前を付けられるオリジナル必殺技が存在

 いろいろとユニークなシステムだらけの本作ですが、自分だけのオリジナル必殺技を作れるシステムまで用意されています。まずはざっくりと仕組みを紹介します。

●必殺技の仕組み

・必殺技には1~4人が参加できます。師匠は1人で、弟子は3人まで。

・師匠は技を使う人で、弟子は一緒に技に参加する人のこと。技に失敗した際、師匠はより多くのダメージを受けます。

・必殺技は、参加メンバーの最大HP-現在のHPで威力(必殺値)が決まります。つまり、ダメージを受けている時ほど強くなります。

・敵のHPが必殺値以下だった場合、その敵たちを一掃できることがあります。敵を倒せなかった場合や技が失敗した場合、反動が帰ってきて自分たちがダメージを受けます。

・バトルの1ターン目は必ず必殺技が失敗してしまいます。

 要は、ピンチの時ほど強くなる必殺技を使えるわけです。失敗した時には自分たちがダメージを受けるというリスクもありますが、うまく使えばザコ戦がスムーズに進みます。

『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲師匠と弟子を決めて、必殺技を設定。失敗すると反動が……!

 この必殺技には自分で名前を付けられるところもポイントです。あまり当時当時と連呼するのもなんですが、こういうプレイヤーがエディットできる要素は意外と少なかったので、僕の周りでは好評でした。お約束ですが、“○○すきだ~”みたいにクラスの好きな女の子の名前を入れて、告白風の必殺技を作った友人もいましたね。

 ちなみにこの必殺技にはウラワザがありまして、必殺技名を“ホワイトラビット”と入力して、2コントローラのBボタンを押したまま入力を決定すると、当時の開発スタッフのちょっとした隠しメッセージが表示されます。

 ウラワザつながりでもう1つ、フランクリンの館の前で“ミッチ”を使い、フランクリンを倒した後に“シルベ”でワープし、もう一度フランクリンの館に入ると、隠しエリアに進めることがあります。そこではハロウィーンという特殊な敵と戦えるらしいのですが……。

『スクウェアのトム・ソーヤ』
『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲謎の敵フランクリン。聖書で弱体化しないと厳しい強敵ですが、めちゃくちゃ頑張れば聖書なしでも倒せます。ハロウィーンによると、彼の正体は……。

 僕がこのウラワザを知ったのはゲーム発売から10年以上たってからで、何度か試しましたが、うまくいきませんでした。ただ、友人からそのイベント内容を聞いたところ、バトル中にハロウィーンが明かす裏設定は本作のストーリーの根幹にかかわる重要なものでした。まさか、そんな大仕掛けが用意されていたとは……。

 普通に遊んでいたら絶対に気付かないレベルなので賛否両論あるとは思いますが、そんな形で物語の真相めいた部分を隠したことも、『スクウェアのトム・ソーヤ』が作った伝説の1つだとは思います。

■トラウマもちらほら……最終ボス直前でキャラ育成ができなくなる!?

 このように『スクウェアのトム・ソーヤ』が大好きな自分ですが、プレイ中にイラっとしたトラウマ級の思い出も多々あります。なんだかんだ昔のゲームなので、バランスや謎解きのヒントがシビアだった部分もありますしね。今いるエリアで楽勝できるからと強気に次のエリアに進んだら、出てくる敵の強さが段違いであっさり全滅することも多かったです。……特に川にいるアリゲーターとかね。

『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲カヌーで川に出た時の敵の強さにはビビリました。ワニ系の敵のしっぽでの全体攻撃はヤバヤバです。
『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲説明書に書かれた主なアイテム。ファミコン時代のRPGはゲーム中にアイテムの効果説明がないことが多く、本作でも説明書が非常に頼りになりました。

 移動速度をアップするために必要なジャックとのレースもなかなか難易度が高く、必至にボタンを連打した覚えがあります。てか、今回のプレイでもなかなか勝てずにイラつきました(笑)。

『スクウェアのトム・ソーヤ』
『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲まほうのクツを持つジャック。まほうのマントがないと勝てない強敵です……。

 いらつくと言えば、ミッチとシルベをもらうためのモ~ガンとのジャンケン勝負も難易度が高くて……。相手の手を見て瞬時にジャンケンを出さないと勝てないのに、ちょっと遅れただけで後出し扱いでアウトですからね、もう!

『スクウェアのトム・ソーヤ』
『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲モ~ガンとのジャンケン勝負。昔は楽勝だったのに、今遊んだら難しくって! 動体視力が下がったかな……。

 ストーリー的には王道の冒険物語をベースとしつつ、独自のセンスでの予期せぬ展開もあったりします。油断していると思わず笑ってしまったり、逆にトラウマになることも?

『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲弟からアイテムを取り上げるトム。物語冒頭から、いきなり笑わせてくれます。
『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲物語が進むと動物と話せるように。2本足で歩く犬も、ちょっと新鮮ですな。
『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲物語の終盤では、ハックの母親にまつわる悲しいエピソードも明かされます。
『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲ちなみに、そんなシーンで墓を掘ろうとすると怒られます。
『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲トムの宿敵(?)ウ~スソ~ス兄弟。物語後半でウ~スがバケモノにされてしまうシーンはややトラウマです(すぐに人間に戻りますけどね)。
『スクウェアのトム・ソーヤ』
『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲捕まっていたベッキ~を助けると、なんとアイテム扱いに……。使用すると、意味深なおあずけメッセージが表示されます。

 また、普通のRPGどころかあらゆるゲームで禁じ手であるはずの“リセットボタン”を押す敵がいることにも驚きです。とある場所で出現する“ふこうむし”という敵が使ってくるのですが、そこはキャラ育成に便利な場所。セーブを忘れて延々と戦っていたあげくにリセットをされた時は茫然自失となりました……。

 そして、久々に本作を遊び直した今回のプレイでも新たなトラウマが生まれました。それは、最終ボス直前でザコ敵とエンカウントしなくなり、キャラ育成ができなくなってしまうこと……。厳密には抜け道があった(お墓を掘ると敵が出現する場所があるので、そこで戦えばキャラ育成ができます)ので、ハマリにはなりませんでしたが、このゲームって1つしかセーブができないので、「最初からやり直しか!?」と本当に凹んで焦りました(苦笑)。

 昔はキャラを育ててから進む形で遊んでおり、最終ボスのかなり前でキャラ育成が仕上がっていたので、敵とエンカウントしなくなっても不都合がなかったんですけどね。今回はちょっとかけ足でプレイをしていたので、最終ボスに1ケタのダメージしか与えられず……本当に焦りました。なんとかクリアできてよかった!

『スクウェアのトム・ソーヤ』
『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲初めて見た時はわりとビビったインジャンジョ~の登場シーン。ちゃんと育てていないと歯が立ちません。

 ちなみにこのゲームのエンディングでは、本作を手がけたのが“Bチーム”であることがわかります。今見ると、植松伸夫さんが音楽を担当していて、 田中弘道さんや伊藤裕之さんといった有名な開発スタッフが作っているので、Bだからどうこうという気持ちはありませんが、当時の僕らは「こんだけおもしろいゲームを作れるメンバーがBチームってことは、Aチームってどんだけすごいんだ!?」とおののいた思い出があります(笑)。

『スクウェアのトム・ソーヤ』
▲スタッフロールのラストを飾る“Bチーム”の文字。

 余談ですが、『FFIV』のアクティブタイムバトルや『FFXII』のガンビットなど、画期的なシステムの生みの親である伊藤裕之さんは、僕がもっとも尊敬しているゲームデザイナーです。本当におもしろいゲームシステムを作る方なので、今考えれば『スクウェアのトム・ソーヤ』がおもしろかったことにも納得ですね。

 そんなこんなでファミコン用RPGの中でもオンリーワンの部分が多い傑作だと思いますが、残念ながらバーチャルコンソールなどで配信されていないんですよね。そのため、遊べる機会は少ないのですが、レトロゲームの中では比較的手に入れやすいと思いますので、興味があればぜひ!

【周年連載 バックナンバー】

→第12回:『スクウェアのトム・ソーヤ』25周年記念レビュー。敵がリセットを使う怪作を遊び直してみた【本記事】

→第11回:セガサターン20周年。雑誌の表紙イラストで振り返る名作の思い出

→第10回:『グローランサー』15周年インタビュー。うるし原氏によるジュリアンやティピのサイン色紙も

→第9回:『ときめきメモリアル2』15周年記念。好きとか嫌いとか言って伝説の鐘を鳴らすのはあなた!

→第8回:『軌跡』シリーズの原点『英雄伝説V 海の檻歌』15周年記念。開発裏話や設定画を公開

→第7回:ファミコン『悪魔城伝説』25周年記念。伝説の横スクロールアクションを振り返る

→第6回:『かまいたちの夜』20周年記念。今なおトップに君臨する最高のサウンドノベルをアツく語る

→第5回:PS『ジルオール』15周年記念。プレイした人の数だけ伝説が生まれたRPGで、あなたの無限のソウルが辿った軌跡は!?

→特別編:「ほ、ほーっ、ホアアーッ!! ホアーッ!!」10周年記念。生み出した記者に当時の真相を聞いた

→第4回:PS『夕闇通り探検隊』15周年記念。伝説の隠れた名作ホラーゲームの魅力を今一度振り返る

→第3回:『ファイアーエムブレム 紋章の謎』20周年記念。攻略しがいのある手強いSRPGの金字塔を振り返る

→第2回:リメイクを望む名作『ライブ・ア・ライブ』20周年記念。本作を語れば、人はみんな1つになれる……なあ……そうだろ 松ッ!!

→第1回:『MOTHER2』20周年記念。大人も子供も、おねーさんも夢中になったSFCの傑作RPGの思い出

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