2014年10月31日(金)
スクウェア・エニックスが発売するPS4/Xbox One用RPG『ファイナルファンタジーXV』。その最新情報が本日10月31日に配信された番組“田畑Dのアクティブ・タイム・レポート”で明らかとなった。
●アーカイブ動画:“田畑Dのアクティブ・タイム・レポート”
今回はフランスで行われている“Paris Games Week”に田畑ディレクターが参加中とのことで、そこでのプレゼン内容をフォローアップするとともに、開発スタッフがゲストとして登場してトークが繰り広げられた。
▲オープニングでは橋本プロデューサー(左)と、番組の司会を務めるマーケティング部の大藤昭夫氏が登場。 |
『FFXV』に関する最初のトークのお題は“マップはホントに広いから覚悟したほうがいいっす談義”。アートディレクターの直良有祐氏とワールドマップディレクターの松浪保之氏が登場し、体験版の舞台となるダスカ地方を舞台にしたプレイ動画が公開された。なお、今回のバージョンは敵とエンカウントしない特別版として見せているとのこと。
動画内ではガソリンスタンドを横目に道路を走り、対向車にパッシングを行う場面も。パッシングをされた車に載っていた相手は、AI処理できちんと反応していた。
▲『FF15』プレイ動画。車から降りて広大なフィールドへ。 |
▲ガルラに近づいて、追いかけられるシーンも。 |
▲草原に巨大なモンスターの姿が。戦うこともできるが、メチャクチャ強いとのこと。 |
映像途中ではカット編集された部分があったが、そこは松浪氏のプレイ中にカトブレパスに出会ってやられてしまったため、カットしたという。なお、巨大モンスターは相当強く、大きさは20m相当。「ブラキオサウルスより大きくしろ」との指示で、実寸形式で作ったとのこと。
車では入れない森の中には、さまざまな動物(アニマル)が登場するという。夜になるとナーガやゴブリンなど、よりアクティブなモンスターが登場するようだ。松浪氏いわく、「夜は安全なガソリンスタンドで過ごしてほしい」とのこと。
▲奥へと進み、うっそうとした森の中へ。 |
▲モンスター以外にも動物が生息している。 |
▲山を登っているところ。これを表現するために実際に開発陣が山を登ったという。 |
探索中には、シリーズでおなじみのチョコボの姿などもあった他、川や湖などでは魚を釣れることも発表された。
開発スタッフのこだわりを聞かれた際には、ハードの変わり目のインパクトの大きさに手ごたえを感じており、料理や食事などにも力を入れているとのことだった。
▲夜になると、ナーガやゴブリンなどの危険なモンスターが洞窟から出てくる。 |
▲状況に応じて、仲間との掛けあいが発生する。 |
▲森の中にチョコボの姿が!? |
動画ではネグル軍の飛空艇が登場した他、松浪氏が「この後には魔導アーマーが……」とコメントし、大藤氏が慌てて止める場面もあった。
今回の動画で公開したのは、体験版で遊べるダスカ地方(エピソードダスカ)の一部で、ざっくりとだがダスカ地方は『FFXV』の世界全体で10分の1ほどでしかないとのこと。ちなみにダスカの端から端まで徒歩で歩くと、実時間で1時間以上はかかるらしい。
▲実際に披露されなかったが、湖などでは釣りも実装されるとのこと。 |
▲道路に戻ったところで動画は終了。この後に魔導アーマーとのバトルもあるとか!? |
続くテーマは“テックデモ再び!”で、リードプログラマーの荒牧岳志氏とムービーディレクターの野末武志氏が登場。TGSでも公開された、技術的なデモ映像を見ながらのプレゼンがされた。
フィールドや道路を作る過程や、昼夜によって太陽や電灯がリアルタイムに変わっていく様子などが公開された。
▲車やフィールドなどを題材に、線画の状態からゲーム内のグラフィックとして完成するまでの流れが公開。 |
▲昼夜の移り変わり。 |
▲時間経過とあわせて、太陽や雲の流れも再現されている。 |
また、キャラクターの顔や表情を作る過程も公開された。女性キャラクターのモデリングは、実際にウィッグを使って髪型の参考にしている場面もあった。
▲同じ場所でも、昼夜によって景色がガラリと変わる。 |
▲肌の質感やしわなど抜群の再現力から、リアルな表情の変化が生まれる。 |
▲髪の毛の質感や艶などは、ウィッグをもとにナチュラルに表現。 |
その他、バトル演出を見せる場面や、TGSでも公開された雨に濡れる演出も盛り込まれていた。なお、バトル中のオブジェクトはほとんどのものを破壊できるとのこと。
荒牧氏によると、従来の開発エンジンから現在の開発エンジンへの以降は80%ほど終わっており、そろそろ以前のE3で見せていた以上の表現ができるようになってくるという。
なお、グラフィックの作りとして、PS4やXBOX Oneのどちらかをベースにして、どちらかをサイズダウンジングして作るわけではなく、共通のデータを双方に最適化する形で進めている模様。そのため、クオリティがどちらかのプラットフォームに偏ることはないとコメントしていた。
そして、大藤氏から「今の技術なら『FFVII アドベントチルドレン』のレベルをゲーム中で再現できますか」という気になる質問も。これに対して、「『FFVII アドベントチルドレン』は約10年前のものなので、今のルミナスエンジンならそれを超えられます」とのコメントが返されていた。
▲フィールドでの戦闘アニメーションができるまでの制作工程も公開された。 |
▲最後は、TGSで披露された雨で水たまりが広がっていく様子が映し出された。 |
最後のテーマは“色々気になってんだからお前田畑に訊いてこいよ”で、さまざまな質問に関する一問一答が行われた。田畑氏は現場にはいなかったが、大藤氏がコメントを読み上げる形で返答がされていた。
▲質問のコーナーでは、基本コンボを連打で出したらどうなるのか? 『FF零式』のダウンロード版はあるのか? といった内容が寄せられた。 |
基本コンボを押しっぱじゃなくて連打したらどうなるのか。この質問に対して田畑ディレクターから、「パリにまでこの質問を投げてくるとは(笑)。なるほど、連打したいんですね。連打すると普通のアクション操作として攻撃が出てコンボがつながります」と回答がされた。
ちなみに、攻撃のタイミングをはかれば、カウンターなどの特殊な攻撃ができる。押しっぱなしにすると、敵の行動を先読みして展開を作るアクションになるという。
田畑氏からは「もちろんです」との返答があった。『零式』ダウンロード版にも『FFXV』の体験版がついてくるようだ。
体験版ではベータ段階のUIが使われるが、TGS2014ではMPなどを表示する予定がなかったため公開しなかったとのこと。正規版ではひらがなの“たたかう”といった表記も含めて、ほぼ完成版になるようだ。
この質問に対しては「いろいろな要素を飛ばして、ストーリーだけを最速で進めて40時間。フィールドに存在するダンジョンなどをクリアしていくならば、それ以上の時間が当然かかります」と回答された。ボリュムに関する心配はなさそうだ。
なお、次回は12月20・21日に行われるジャンプフェスティバルにあわせる形で行われるとのこと。次回は田畑ディレクターも番組に出演する予定なので、さらなる新情報に期待したいところだ。
なお、この番組では『FFアギトプラス』などに関する情報も公開された。番組冒頭では田畑ディレクターからのビデオメッセージが流され、PS Vita『FFアギトプラス』の発売延期に関するお詫びのコメントがあった。TGS後、技術的にクリティカルな問題が見つかり、その問題が解決するまで発売を延期する決断をしたという。
▲パリにいる田畑ディレクターからのビデオコメントで『FFアギトプラス』の延期のお詫びがあった。 |
その後、『FFアギト』のディレクターを務める江波戸天仁氏が番組に登場し、『アギトプラス』用に用意していた特典はスマホアプリで提供し、PS Vita『アギトプラス』用の特典は、別途で後日用意するとのこと。
▲江波戸ディレクターから発売延期の詳細や2期のアップデート情報が明らかに。 |
また、スマホアプリ版の2期の物語についてもコメントがあった。1期はエースが中心だったが、2期はまた別のキャラクターにスポットがあたるという。
最後に江波戸氏は、1期には不具合があってご迷惑をかけたが、2期では安定した運営ができるように頑張りますと意気込みを語った。
続いて、フランスで公開された『FF零式HD』の紹介動画が放送された。まだライティングなどの光源処理は仮のものとのことだが、0組(クラスゼロ)のさまざまなキャラクターの派手なアクションがたっぷりと盛り込まれたものになっていた。
今回お見せしたキャラクターは操作できる人数の半分ほどなので、もしかしたら今後Vol.2を作るかもしれないこと。
▲『FF零式HD』キャラクター紹介動画にて、キングやクイーンらの戦闘シーンが公開。もちろん、音声はフランス語だ。 |
それに続いて、欧州のスタッフが制作したトレーラー映像も公開された。欧州のセンスを感じてほしいというMCの大藤氏のコメントが示すように、シリアスな場面から幕を開ける映像構成となっていた。
▲欧州のスタッフが制作したトレーラー映像。 |
●動画:欧州での『FF零式HD』トレーラー
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