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2014年11月9日(日)

年末はセガタイトルで盛り上がってほしい! “SEGAカウントダウン体験会”で開発者が魅力をお互いにコメント

文:kbj

 本日11月9日にベルサール秋葉原にて、“発売直前!!SEGAカウントダウン体験会”が開催された。その模様と開発者へのミニインタビューを掲載する。

“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”

 このイベントは、11月から12月にかけてセガから発売される3タイトルを体験できるというもの。会場には、PS3/PS Vita『電撃文庫FIGHTING CLIMAX』、PS Vita『ファンタシースター ノヴァ』、PS3『シャイニング・レゾナンス』の試遊台が並び、朝から250人を超える人が列をなした。各タイトルをプレイした人には、オリジナルノベルティグッズが贈られた他、来場者特典として、11月13日に配信予定の『ファンタシースター ノヴァ』序盤体験版を先行してプレイできるプロダクトコードがプレゼントされた。

“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”
▲『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』の試遊特典はオリジナル下敷き。
“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”
▲『ファンタシースター ノヴァ』の試遊特典はリフレクターキーホルダー。
“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”
▲ギガンテス・グレイオスとのバトルに勝利できた人に、パーカーをプレゼントするというチャレンジクエストが用意されていた。なお、午後の早い段階で用意されていたパーカーはすべてなくなってしまった。
“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”
▲『シャイニング・レゾナンス』の試遊特典はオリジナルクリアファイル。
“SEGAカウントダウン体験会”
▲“シャイニング ファン フェスタ 2014”でお披露目された、武器“龍鳴剣 ヴァンデルホーン”も展示されていた。
“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”
“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”
▲各タイトルのコスプレイヤーの写真撮影ができるコーナーも設けられていた。
“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”
▲出展されていた3タイトルをすべて予約した人には、特典としてセガポーチがプレゼントされた。
“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”
▲各タイトルの予約特典がこちら。なお、特典有無については各店舗にて確認してほしい。
“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”
▲人気アイテムを揃えた物販コーナー。横には、カプセルトイの『シャイニング ファン フェスタ 2014 缶バッヂ』が用意されていた。

 会場には、『ファンタシースター』シリーズプロデューサーの酒井智史さん、『ファンタシースター ノヴァ』プロデューサーの都築靖之さん、『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』プロデューサーの野中竜太郎さん、『シャイニング・レゾナンス』プロデューサーの澤田剛さんの姿も。4人へのミニインタビューを行ったので、以下に掲載する。各タイトルの魅力や、自分が手掛けていていない作品、さらに20周年を迎えたセガサターンへの質問も飛び出した。読み応えのある内容になっているので、タイトルのファンだけでなく、セガファンもぜひご覧いただきたい。なお、インタビュー中は敬称略。

“SEGAカウントダウン体験会”
▲左から澤田さん、酒井さん、都築さん、野中さん

――まずは、ご自身が手掛けたタイトルの魅力を教えていただけますか?

野中:『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』は今週発売されます。こちらは、電撃文庫20周年を記念してセガとコラボレーションによって生まれた2D格闘ゲームです。人気キャラを使うのもよし、好きなキャラを使うもよしです。さらにサポートキャラがあり、いろいろなタッグを組んで戦えます。PS3版はアーケード版を完全移植して通信対戦も快適に遊べます。

 一方のPS Vita版ですが、PS3版でやれることは当然できるんですが、他にも特長があります。公式全国大会“夏の電撃文庫FIGHTING祭”の優勝者であるはま~さんにプレイしていただいた時に、「アーケードで対戦した後、コンボについて考え直したら、その場で練習できて、また対戦したくなるのがやばいです!」という話になりました。ゲーム中のポイントをためて要素を解放していく要素もあるんですが、それはクロスセーブ機能でPS3版と連動可能です。非常によくできているので、どちらも楽しんでいただければと思います。

“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”

澤田:『シャイニング・レゾナンス』は最近ではPSPで出していたシリーズ最新作で、ハードがPS3になっています。新しいハードなので心機一転、世界観を一新して、これまでのシリーズをプレイしていない人でもさわりやすくなっています。ゲームシステムとしては、オーソドックスなRPGスタイルであり、かつ戦闘がアクションRPGというシリーズ初の試みです。ドラゴンに変身したり、歌の要素をアクションに取り入れたりしたバトルになっているので期待してください。

 『シャイニング・レゾナンス』は初となるプレイアブル出展です。RPGは成長して要素が増えていくので体験版を作るのは難しいのですが、今回は時間をかけてイベント用体験版を作りました。本作のバトルの仕組みや楽しさを感じられるものになったので、遊んでいただければと思います。

“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”

都築:『ファンタシースター ノヴァ』は『ファンタシースターオンライン2』の世界観をベースに、トライエースさんのお力を借りて開発した、『ファンタシースター』のコンシューマ用新プロジェクトになります。コンシューマ用ということで、1人で遊べるストーリー性の高いRPGがありつつ、近くにいる皆とアドホックでワイワイ楽しめるところに重きを置いた作品です。グラフィックは『PSO2』のモデルを流用しているのですが、トライエースのエンジンに乗せ換えてイチから作り変えることで、見え方がかなり変わっています。またサバイバルがテーマになっており、自分たちの力で生きていくという作りなっています。せっぱつまった状況から始まり、自分たちで作り上げていくという、これまでの『ファンタシースター』とは違う作りを感じていただきたいです。

 バトル体験版を8月に配信して、それに改善したものを東京ゲームショウ2014で出展し、さらに手を加えたものが11月13日からPlayStation Storeで配信されます。序盤体験版は、シリーズの特長であるキャラクタークリエイトを楽しんでいただけるうえに、ゲーム冒頭からかなり楽しめるものになっています。そのままセーブデータを製品版に引き継げるので、やり込んでいただきそのままプレイしていただければと思います。

“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”

酒井:僕は今、3人とは違う部署なんですがもともとは同じ部署でゲーム開発を行っていたので3人はよく知っています。『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』は電撃さんと組ませていただいたタイトルで、セガとしては久々の2D格闘ゲーム。アーケードで展開して家庭用でも発売されるというセガならではの展開です。セガの作るキャラゲーはすごく愛がこもっていて、この作品もそれが言えるので原作ファンにも納得していただける作品になっているかと。

 続いては『シャイニング・レゾナンス』について。『シャイニング』シリーズは『ファンタシースター』と同様に長く続いている作品でセガとしても大事にしています。「日本のRPGはこうだよな!」と思えるような丁寧な作りになっていますし、豪華声優陣による演技、Tonyさんのイラストを再現したビジュアル、そして“澤田シャイニング”の特長である歌の要素が入っています。年末に腰を据えて楽しめる作品になっているので、期待してください。

 そして『ファンタシースター ノヴァ』です。『PSO2』は2年サービスをやっていますが、「オンラインだけではなくて、オフラインでしっかり遊べるものをやりたい」という声を耳にしていたので、『ファンタシースターポータブル』シリーズをプレイしていたような人に向けて、新たな柱として立ち上げた作品です。「SFのRPGといえばトライエース」というほどのディベロッパーと組ませていただいたので、イベントやグラフィックのクオリティはPS Vitaと思えないほどキレイです。1人で楽しむところもありますし、4人でマルチで遊べるような作りになっています。ストーリーを4人でクリアするような楽しみ方もできますので、ぜひお友だちを誘ってプレイしていただけるとうれしいです。ぜひ『PSO2』をやる傍らでプレイしていただけると、シリーズのプロデューサーとしてはうれしいです。

 それぞれのおもしろさを生かしたタイトルになっていると思いますので、年末はぜひ“セガ漬け”で楽しんでいただければと思います。

 そして『PSO2』も年末に向けて、すごく大きなアップデートを行います。シリーズユーザーにはおなじみの高難易度の“アルティメットクエスト”が入りますし、12月にはマガツという巨人と戦う要素が実装されます。さらに来年の15周年に向けていろいろな展開をしていきます。まずは12月4日~7日に舞台“ファンタシースターオンライン2-ON STAGE-”という初めての試みが開催されます。ゲームを含めて、いろいろなプロジェクトになっていますので、こちらもご期待ください。

――11月から12月にかけて、セガからさまざまなタイトルが発売されます。その中でご自身が手掛けたタイトル以外で気になっている作品、注目しているものはどれでしょうか?

野中:このメンバーだから言う訳ではないんですが、まず注目しているのは『ファンタシースター ノヴァ』です。『ファンタシースター ノヴァ』はさまざまなイベントがあり、僕のように友だちがいない人でも楽しめるようなストーリーがあり、新しいトライアルをしていて楽しみです。都築とは席が近いので映像などを見ているのですが、すごさが伝わってきて、ファンは楽しめると思います。

 もう1つは『シャイニング・レゾナンス』です。僕は以前に『戦場のヴァルキュリア』というシリーズをやっていました。その時に2Dのキャラをどうやって3Dモデルにするかいろいろと挑戦しました。澤田から「Tonyさんのイラストを3Dにする」というのを聞いた時に、そんなのができるのかと思っていました。ところがPCで動いているところを見せてもらったところ、すごい再現度でした。それが実機で動くことを聞いて驚きました。

“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”

澤田:キャラクター作成をお願いしたフライトユニットさんのモデルがすごくよくできているんです。

野中:最初に見た映像がドンドンとゲームになっていくので、すごく驚きました。2Dの魅力を3Dに落とし込み、ストーリーをしっかり楽しめるところに僕は興味を抱きました。年末は時間を作って、買って遊ぼうと思っています。それくらいによくできているので、この2タイトルは身内びいきではなくて実際に注目しています。

都築:そうですね……年末タイトルではないのですが、僕の中では『PSO2』です。

(一同笑)

都築:今後の展開もそうですし、夏にはエピソード3があり、どんどんパワーアップしていくのが気が気ではないです。『PSO2』と同じようなクオリティという完成形を目指して作り始めたのに、気付いたら『PSO2』のバージョンが上がり、ゴールが先に進んでいる。バージョンアップされるたびにネタのかぶりを気にしたり、グラフィック向上や移動速度アップを聞いてドキドキしたりしていました(笑)。「『PSO2』ではこういうのがあるのに、なんで『PS NOVA』はないんですか?」というような意見がユーザーさんから来ないか、今から心配です。

 いいお手本があるのは心強いことですが、同じ世界観ということでどうしても比較されてしまうので不安があります。我々が目指すのは『PSO2』の後追いではなく、別の『ファンタシースター』であることは間違いないのですが、比較されることを覚悟して制作してきました。

酒井:2つ上げさせてもらうと、『ファンタシースター ノヴァ』と『シャイニング・レゾナンス』です。『ファンタシースター ノヴァ』は僕らが作ったものをもとにして、作っていただいているんですが、ほぼ作り直していて、完全新作くらいの手間がかかっている。『PSO2』でもPS Vita版をやっていますが、僕らではできないことを『ファンタシースター ノヴァ』はやっています。グラフィックのクオリティがすごくて、イベントシーン1つ見てもトライエースさんならではのものがある。多分、開発チームにとってもいい刺激になっていると思います。同じ『ファンタシースター』として2つのタイトルが立ちあがっているので、『ファンタシースター ノヴァ』がたくさん売れてシリーズ化してくれたら、これからもいい刺激になる。それぞれ盛り上がっていけばいいと思います。

 野中も言っていたんですが、『シャイニング・レゾナンス』は年末の注目タイトルになるに違いないと思います。PS3になり、できることが増えた中で、しっかりとした作品を作っているので、いろいろな人に見ていただきたいと思っています。先週、ファンイベント“シャイニング ファン フェスタ 2014”を見させていただいたのですが、声優たちのシャイニング愛がすごいんです。それが印象的ですね。IPがたくさんの人に広がってほしいと願っています。

“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”

澤田:今年感じたのは『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』がすごいということです。実は11月5日から格闘ゲーム『BLADE ARCUS from Shining(ブレードアークス フロム シャイニング)』が稼働しているのですね。以前に“ALL Net P-ras MULTI”に対応した格闘ゲームを作れるという話が出た時に、『ストリートファイターII』世代で格闘ゲームが好きなのでうれしかったです。ただ、格闘ゲームは昔ヒットしたジャンルですが、今は少し落ち着いてきているうえに、コンシューマのゲームを作ってきた我々としては、初めての業務用のタイトル。新鮮でいろいろな驚きもあり、わからないこともあったので、斜め後ろで『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』を作っている野中に、いろいろと話しを聞きました。

 “ALL Net P-ras MULTI”はバージョンアップも簡単にできるので、今までと違う遊びができます。『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』はアーケードが盛り上がっていて、家庭用と業務用でうまく連動しているのが特長です。今後、もっと格闘ゲームが盛り上がっていけば、アーケードとコンシューマをやっているセガの強みが出ていき、よりおもしろくなると思います。

 なので、年末は家でじっくりゲームを遊んでほしい気持ちもあるんですが、お正月はゲームセンターで対戦してもらえるとうれしいですね。

“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”

野中:僕は『ブレードアークス』稼働初日にプレイしてクリアしました! ちゃんと僕のAime(アイミー)カードに記録されていますよ。

(一同笑)

野中:『ブレードアークス』でおもしろいと思ったのは、プレイ履歴の中に遊んだ日付が記録されていて、バトルの時に表示されること。コンシューマでその発想はなかったので、プレイヤーの遊びを反映するという意味で学んだところですね。

――『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』で家庭用の追加サポートキャラが追加されましたが、アーケードでも追加されるのでしょうか?

野中:はい、します! 同時ではなく少し経ってからですが、わりと早いと思います。時間をかけてやるケースもあるんですが、家庭用追加キャラをさわった後に「アーケードでもやってみたい」と思われる人もいると思うので。

“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”

――公式大会をやる予定はあるのでしょうか?

野中:お約束できないので「やりたいですね……」としか言いようがないんですが。アーケード版の大会はとにかく盛り上がりました。決勝戦はドットから逆転勝ちで、しかもクライマックスアーツでフィニッシュというすごい大会。あれを見てやりたくなる人もいるでしょうし、家庭用から入ってくる人もいると思うのでやりたいと思っています。

酒井:『シャイニング・レゾナンス』は初のプレイアブルですが、体験会とかやられるんですか?

澤田:今回だけでなく、他にも店頭で行う企画をしているので、その際にはぜひプレイしてほしいです。いろいろな地方に行けるといいですね。

――今回、『シャイニング・レゾナンス』体験版では3種類から選べますが、それぞれの見どころを教えてください。

澤田:水樹奈々さんが演じられている皇女・エクセラというキャラがいるのですが、彼女は龍騎士でドラゴンを連れています。体験版ではその彼女が従える“皇女の三本槍”という3匹の竜と戦えます。ゲーム本編とは構成を変えてあるのですが、フィールドを2つ経過してボス戦にいく流れです。フィールドもいろいろとあることを感じてもらえればと思います。

 具体的に説明するとトリシューラ編はダンジョンになっていて、ゲイボルグ編は草原や森林、グングニル編は砂漠や砂原が舞台です。ゲイボルグとグングニルは、オープンフィールドに近いものになっていて、3つ遊んでいただくとフィールドやイベントの流れを実感していただけると思います。10~15分は楽しめる作りになっているので、お時間があればすべて体験してください。

“SEGAカウントダウン体験会” “SEGAカウントダウン体験会”

――話しは少し変わるのですが、1994年11月22日に発売されたセガサターンが今年20周年を迎えます。20年前は何をされていましたか?

野中:当時開発ビルの3階でセガサターンを作っていて、僕は4階でメガドライブのスーパー32Xを作っていました。ご存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、メガドライブの上に差すと32bitになるというアレです。ちょっと寂しさもあったのか、「セガサターンはマシンパワーがもうちょっとあればポリゴンをバリバリ出せるのになあ」とか言いながら、32Xをやっていましたね。

都築:僕は個人的にセガサターンを購入して、『サクラ大戦』をプレイしていました(笑)。

澤田:俺はハード販売の部署にいて、ラインナップを考えたり、マーケティング戦略を決めたりしていました。サターンで思い出されるのはパッドです。メガドライブで6ボタンパッドを出した後に、セガサターンのパッドを吟味、評価して、あの形に落ちつけるまでを取り組んでいました。

 いろいろなモック(見本)を出してもらって、調査しましたね。格闘ゲームやシューティングゲームをやりやすいように、パッドの高さまでいろいろと調整した記憶があります。いわばサターンパッドに文句をつける係ですね。最初は端がとんがっていて痛かったので、丸く改良しました。

 他にもドリームキャストのコントローラやジョイスティックの配置も決めました。ドリームキャストのジョイスティックは『バーチャファイター』をしやすくて、カプコンさんの6ボタンも遊びやすく、ネオジオの4ボタンも遊びやすい配置にしています。懐かしいなあ……。

酒井:僕はセガサターンが出る年にセガに入りました。入った時はデザイナーで、最初に『ワールドアドバンスド大戦略 鋼鉄の戦風』を作りました。僕は日本軍の戦艦が大好きで、日本軍の戦艦のモデリングができるということに燃えて、ずっとそれをやっていました。

澤田:酒井はプラモ好きだし、ミリタリーも好きだからね。

野中:その時に『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』の寺田(T隊長こと寺田貴治ディレクター)がいたんだよね?

酒井:そうですね。仕事として最初にやったのはセガサターンのゲームのチェックで、『真説・夢見館 扉の奥に誰かが…』や『ワンチャイコネクション』をチェックしました。

――これだけで記事になりそうですね。

酒井:セガサターンは難しいハードでしたけど、僕は作る時はいろいろなモチベーションを持ってやれました。「これをどうしたら、もっとプレイステーションに近付けるのか!?」と頑張って作りました。『AZEL パンツァードラグーン RPG』の時にはプレイヤードラゴンのモーフィングを行ったのですが、ドラゴンのモーフィングから『ファンタシースターオンライン』のキャラクタークリエイトを作りました。制約のある中でゲームを作るのは最近ではあまりないのですが、セガサターンでは頑張っていろいろやりましたね。

澤田:『パンツァードラグーン』は世界観もすごかったし、グラフィックもキレイだったので思い出深いですね。俺も大好きでした。実は『シャイニング・レゾナンス』のドラゴンの角は、『パンツァードラグーン』をオマージュしてデザインしています。

“SEGAカウントダウン体験会”

酒井:入った当時は、皆がゲーム大好きというイメージでした。昼休みになると皆が集まってネオジオをやっているんですよ。3万円もするソフトを皆が持っているんですね(笑)。野中はずっとやっていましたね。あとはメガドライブの『幽☆遊☆白書 魔強統一戦』ですね。ず~~~~~っと『幽☆遊☆白書』ばっかりやっているんですよ。

(一同爆笑)

澤田:トレジャーの『幽☆遊☆白書 魔強統一戦』はよくできていたよね。俺は仙水使いで皆から嫌がられていたわ。

酒井:これ、若い人が読んでも全然わからない記事ですよね。ドリームキャストの話題でもギリギリなのに。

(一同爆笑)

酒井:セガサターンやメガドライブのトークをさせると、ずっと語りますからね。

――話題はそれましたが、最後に一言ずついただけますか?

野中:年末にかけてセガはたくさんのゲームが出ます。その最初が『電撃文庫FIGHTING CLIMAX』なので、1本目から順番に買っていってください。

酒井:最初からクライマックスだ。

――それ、どこかで聞いたことがあるフレーズですね(笑)。

野中:アハハハ。格闘ゲームをやらない人でも楽しく遊べるようになっているので、やり込んでアーケードにも足を運んでいただけるとうれしいです。

都築:新しい『ファンタシースター』ということでトライエースさんとタッグを組んで、一風変わった『ファンタシースター』を作らせていただきました。序盤体験版は無料で物語の前半を楽しめるので、これまで『ファンタシースター』にふれていない方でも体験していただき、入口としていただければと思います。もちろん『PSO2』プレイヤーの方は、こんな『PSO2』の世界もあったという新鮮な気持ちを味わってほしいです。

澤田:今回は世界感、ゲームシステムを一新しているのでシリーズをプレイしていない人でも遊びやすくなっています。1人でじっくり腰を据えてやるファンタジーもののRPGは少なくなってきたという印象です。RPGが好きな自分が遊んでみたくなるゲームを作りましたので、ファンタジー好きやじっくり冬休みに遊びたい人はぜひよろしくお願いします。

酒井:年末に向けて、それぞれの楽しさがある作品を出していきます。オンラインでもいろいろな取り組みをやったり、舞台をやったりして、ゲーム業界を盛り上げていけるようなことをやっていくので、これからもセガをよろしくお願いします!

■“発売直前!!SEGAカウントダウン体験会”
【会場】ベルサール秋葉原 2階Aホール
【開催日時】2014年11月9日 11:00~18:00
【概要】『電撃文庫FIGHTING CLIMAX』、『ファンタシースター ノヴァ』、『シャイニング・レゾナンス』の試遊体験会。タイトルをプレイした人には特典が配布される。

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