2014年11月30日(日)
本日11月30日に公演が行われた『アイドルマスター シンデレラガールズ』2ndライブ“PARTY M@GIC!!”にて、アニメ『シンデレラガールズ』の最新PVが公開された。
最新PVでは登場キャラクターが一気に増加し、新たなキーワード“シンデレラプロジェクト”と“346プロダクション”が発表された。アニメ版『シンデレラガールズ』はどんなストーリーになるのか、登場キャラクターはどうなるのか? 最新PVから判明した新たな情報について、アニプレックスの鳥羽洋典プロデューサーに語っていただいた。
●鳥羽洋典(とば ようすけ)氏プロフィール
アニプレックス在籍のプロデューサー。主なプロデュース作品は、『アイドルマスター』、『劇場版アイドルマスター 輝きの向こう側へ!』、『Angel Beats!』、『キルラキル』、『恋愛ラボ』、『刀語』など。
――ライブで公開された最新PVではアイドルも多数登場して期待が高まりますね! このPVをライブで公開した目的は?
今まで「『シンデレラガールズ』のアニメをやりますよ」という話はしてきましたが、内容についてはほとんど伝えていませんでした。属性別キービジュアルやニュージェネレーション(島村卯月、渋谷凛、本田未央の3人)が登場する第1弾アニメPVを通して、アニメの空気感や物語の方向性はお伝えしましたが、もっと詳細にアニメがどういう設定なのか、どんな世界でどうして彼女たちがアイドルを目指すのかという目的については、ずっと触れないでいました。それを今回のPVで初めて皆様にお伝えしようと思いました。
今回のPVで発表されたキーワードとして“346プロダクション”と“シンデレラプロジェクト”がありまして、この2つの設定が物語の大きな軸となります。
――346プロダクションとシンデレラプロジェクトとは一体?
346プロダクションは数字で346と書いて“みしろプロダクション”と読みます。アニメ『アイドルマスター』でいう765プロに近いものですが、その規模は大きく違います。765プロは13人しかいない事務所でしたが、346プロは大勢のアイドルたちが所属している事務所です。ゲーム版『シンデレラガールズ』をプレイされているかたはご存知でしょうが、とにかく沢山のアイドルが所属する大きなプロダクションです。
その大きな346プロの中で発足したのが“シンデレラプロジェクト”という企画です。このプロジェクトを中心とした物語を今回の『シンデレラガールズ』では描いていきます。シンデレラプロジェクトに関わるアイドルは、PV内で紹介された14人の女の子たちになります。
▲(上段左から右へ)双葉杏、神崎蘭子、本田未央、島村卯月、渋谷凛、諸星きらり、緒方智絵里、(下段左から右へ)多田李衣菜、城ヶ崎莉嘉、三村かな子、アナスタシア、赤城みりあ、前川みく、新田美波。 |
じゃあ「シンデレラプロジェクトに関係しているアイドルしか登場しないのか?」と言えば、そんなことはありません。PVではウサミン(安部菜々)や城ヶ崎美嘉も登場している通り、プロジェクト以外の女の子たちも登場してどんどんお話は膨らんでいきます。『シンデレラガールズ』のお話として解りやすくするために、入り口はシンデレラプロジェクトの子を中心としていますが、もちろんそれ以外の子もちゃんと登場しますので安心してください。他のアイドルがどう登場するのかは楽しみにしていただければと思います!
シンデレラプロジェクトを中心にキャラクターを絞り込んだ理由としては、『シンデレラガールズ』に登場するキャラが膨大すぎることもあります。どの子も個性的なので、視点が取り散らかる恐れがありました。『アイドルマスター』というのは成長記、女の子たちがスターダムに登っていくシンデレラストーリーであるので、ある程度は焦点を絞ったお話にしています。ただ、焦点を絞った中だけの限定したお話ではなく、焦点外のお話やキャラもありますよ、という感じです。
――それにしても、なぜ“みしろ”という社名なのでしょうか?
シンデレラといえばお城ですよね。シンデレラが向かうお城なら美しいに違いない、ということで“美しいお城→美城→346”という流れです。そしてですね……“765”と“346”を加算すると“1111”になります。みんなで1番、トップアイドルを目指す。さらに“1”が4つで“ワン・フォー・オール”という隠されたテーマもあるんですよ(ドヤァ)。
▲346プロのロゴと外観。346プロダクションは多くのアイドルが所属する大規模プロダクション。 |
――アニメを作成するにあたりどういうストーリーにするか、どのような話し合いをされましたか
基本的に『シンデレラガールズ』はソーシャルゲームなので、キャラ設定以外のお話がほぼ無いんですよ。そもそもプロダクションも765プロみたいなものではなく、プレイヤー各々が作るものですし。各キャラクターカードの関係もすごく限定的なんですよね。ニュージェネレーションのような決まった括りや、“あるキャラ同士は仲がいい”などの設定はいくつかあるのですが、ほとんどのキャラクターが独立しています。まずはそれを一旦整理して『アイドルマスター』のフォーマットに落としこむ作業をしました。
この整理作業はシリーズ構成に入る前の段階、どういうアニメにしようかという話をするときに、石原さん(石原章弘氏、『アイドルマスター』プロジェクト総合ディレクター)と高雄監督、脚本の高橋龍也さんを中心に主要キャラクターの設定を徹底的に決めようと作りこみました。
ゲーム上では決まっていないことがたくさんあって、例えばこの子には兄弟がいるのか、実家から通っているのか、寮に住んでいるのか。凛の実家の花屋はどういうお店なのか、じゃあ両親はどういう感じの人なのか。両親とえいば卯月の両親はやっぱり普通なのか、アイドルたちは運動が得意なのかダメなのかなどです。
そういう細かい設定を全部表にしていく作業を延々とやっていました。たしか、この作業が一番最初の構成会議だったと思うのですが、夕方から始めた会議なのに翌朝10時くらいまで話あっていましたね(笑)。
――構成会議で決めたキャラクター設定表が気になります。少し見せていただけませんか?
詳細はお見せできませんが(笑)。元々のゲーム『シンデレラガールズ』のよさはキャラクターだと思います。キャラクターイラストやボイスのかわいらしさ、そのカードが手に入るという楽しさ。そうしたゲームの楽しさを残しつつドラマを載せるため、設定を石原さんたちと構築していった感じです。各自ともゲームは遊んでいるためキャラに思い入れがあり、設定はどんどん出てきました。
▲20時間近くも話し合った構成会議で決定したキャラクター設定表。好きなもの、嫌いなものから家族構成まで、ゲーム中のフレーバーテキスト以外の要素が徹底的に固められている。 |
なぜここまで設定を固めたのかというと、どうしてもアニメにする以上、キャラクターが生きていないとダメなんです。キャラクターが生きるためにはちゃんとした背景がないとセリフが出てこないし、思考回路や行動原理も伝わりません。なので、カードに書かれたテキストを全部出して彼女たちの関係を明確にし、足りないものを表にしていった感じです。
以前の『アイマス』にはそうした設定が最初からありました。例えば事務所の台所に行けば雪歩がお茶を淹れてるだろうし、そこに亜美・真美が行けばドタバタが始まるだろうと。しかし『シンデレラガールズ』はまだ歴史が浅く設定も少ないため、前作と同じくらいの情報量まで補強しないといけませんでした。
こうしてキャラクター設定を固め、それに346プロダクションという“ガワ”もこちらで用意して、その中で動くキャラクターたちという構図を作りました。
――アニメ版『シンデレラガールズ』の企画が始まったのはいつからなのでしょうか?
だいぶ前になりまして、TVシリーズの『アイマス』が終わって劇場版の話をしている裏だったかな? 7thライブ(2012年6月)は終わっていましたが、8thライブ(2013年7~9月)の前にはすでに話をしていました。
――高雄監督をはじめ、スタッフの多くは劇場版アイマスと同時進行で作業をされていたのではないでしょうか?
はい。作業としては劇場版とほぼ2ライン同時進行でした。しかも高雄監督は同時期に『シンデレラガールズ』2周年のPVも担当していたので、スタッフには相当ハードな進行を強いていた状況でした。特に高雄監督は劇場版のクライマックスシーンのパートも担当していたのですが、そのパートの作業前に『シンデレラガールズ』のお話をしています。なので頭の中では劇場版と『シンデレラガールズ』を常に切り替えつつ作業をされていたかと思います。
劇場版のエンディングで凛が渋谷駅にいるシーンがありましたが、あれは高雄監督が絵コンテとレイアウトを切っています。錦織監督(劇場版『アイドルマスター』監督)がエンディングに凛を絶対に登場させたいという要望で実現したのですが、その時期には『シンデレラガールズ』のアニメ化を制作陣が把握していたので、「アニメ『アイマス』ワールドは、これから始まる『シンデレラガールズ』までちゃんとつながっていますよ」という意思表示なんです。
この世界では、カメラを向ける方向を変えれば765プロも『ミリオンライブ!』の子も、そして『シンデレラガールズ』の子も頑張っている。アイマス世界の“つながり”を見せることが劇場版の役割でもありました。
――可能な範囲で、序盤のストーリーを教えてください
前作の765プロ『アイマス』の場合は女の子たちがトップアイドルを目指す、プロデューサーをはじめ765プロの仲間たちがいる、とてもわかりやすい構図でした。今回の『シンデレラガールズ』はキャラクター以外の設定が“初めまして”状態なので、まずはどういう世界で、この子たちが何をしたいのかという部分からスタートします。設定も原作のゲームを遊んでるだけでは少しわかりにくい部分があるので、丁寧に説明していきます。ですので、ゲームやキャラクターを全く知らなくても物語にスッと入れる作りになっています。もちろん女の子が一歩ずつ頑張っていくという『アイマス』の根本となる軸は変わりません。
――ストーリーの軸となるシンデレラプロジェクトに14名を選んだ意図は?
高雄監督はどのキャラクターも大好きで、できるだけ多くの子を登場させてあげたいと言ってくれたのですが、シンデレラプロジェクトの子は、ゲームを触ったことのある人にとってなじみのある子を中心にしつつ、まだまだ成長していく子たちを選んでいます。
また、キャラクターの持っている性格がシンデレラプロジェクトという成長劇でうまく機能するか、役割を果たせるかという部分も選考の理由となっています。ドラマのためにキャラクターの信条を曲げることはできないため、シンデレラプロジェクトというお話でキャラクターが生きる子を選ばせていただきました。
もちろん先にも述べた通り、シンデレラプロジェクトの14人以外の子も役割や物語がありますので、全体的には“346プロダクション&シンデレラプロジェクト”のお話となっています。
――その中でのニュージェネレーションはどういう存在なのでしょうか?
ニュージェネレーションの子たちは序盤で視聴者と同じ目線に立つキャラクターたちです。このアニメの世界がどういうものなのか、「346プロとはこういう事務所なのか」や「周辺にはこういう人たちがいるんだ」などを知って、視聴者と一緒に驚いたり感心したりしていきます。つまり何もかもが初めてのアニメ世界で最初に挨拶する子たち、最初の案内人という存在です。特にこの3人だけがクローズアップされるわけではないですし、この3人が作品のすべてというわけでもありません。
――シンデレラプロジェクトに参加するアイドルは新人なのでしょうか?
346プロには大勢のアイドルが所属していますが、プロジェクトに参加するのは“比較的経験の浅い子”たちです。「まったくお仕事していません」という子ではないですが、それほど売れているわけではない。14人ともこれからがスタートラインの子です。もちろん346プロ内には、トップアイドルと呼ばれる子も沢山います。
――『シンデレラガールズ』は成長劇というのを強く感じました。ただ、キャラクターが多数いる原作だと、話ごとにメインキャラが異なるオムニバス形式も面白いと思うのですが。
いわゆる“シンデレラガールズ劇場”みたいな案もありえたかもしれません。それはそれでおもしろくなると思いますが、今回のチームでやる場合は、現状のコンセプトがベストだろうと判断しました。
――ゲームではゆるやかな時系列がありますが、どのあたりの設定をベースにしているのでしょうか
アニメとゲームとの連動ですが、エナドリやスタドリ、サロンといったゲームの世界背景やシステムなど、キャラクター以外の要素もいただいてまして、それをアニメ『シンデレラガールズ』ワールドに入れています。ゲームはすでに3周年となりカードの種類やエリアが増えていますが、ゲーム内の新しい要素やプレイヤーが認識しているキャラの関係性は、アニメ制作側としてもできる限り反映して、吸い上げています。
――ゲームでは“総選挙”という人気投票イベントがあり、これまでに最も人気を集めた“シンデレラガール”になったキャラが3人います。この設定はアニメに何かしら影響を与えていますか?
総選挙自体はアニメスタッフも経緯をウォッチしていましたし、データとしても把握しております。ただ、ゲーム中の総選挙をそのままアニメに取り込むことはあまりしていません。例えば「凛が1位を取ったからもっと目立つようにしよう」ということはありません。人気がある子たちだというのは認識していますが、彼女たちばかりをクローズアップするよりも、なるべくたくさんの子を出してあげようという方針です。
――現在、ゲーム中のボイス付きキャラは32人ですが、ボイスなしのキャラが声付きでサプライズ登場することはありますか?
そこはもう観てのお楽しみですよ(笑)。ボイス付きだけじゃないですよ!
――ボイスと言えば、蘭子の独特なセリフ回しはどのように処理されるのでしょうか?
蘭子やきらりの特徴的な言葉づかいは、ゲームそのままにしています。今回はキャラクターの関係性を作ることが大事なので、「アニメの都合でこの子の性格はこうなりました」というキャラクター性の変更はしていません。これは最初に決めたルールです。
アフレコでは役者さんがすでに台本を読むテンポ感を持っているので、キャラクターにあわせて台本の手直しも行なっています。例えば、きらりは語尾を含めて松嵜麗さんの中でキャラが出来上がっているので、収録現場での修正もしています。
――キービジュアルやCDでは属性別でカテゴライズされることが多いですが、アニメでも属性が影響する場面はありますか?
キャラクターのカテゴリーとしては認識していますが、アニメ作中ではそんなに意識していません。例えば李衣菜はクール属性だけど、本人はさほどクールではないですよね。“クールな振りをしてる”というか(笑)。キャラクターを掘り下げていくと属性がしがらみになる可能性があるため、属性という区切りは意識せず、個人がもっているパーソナリティを重要視しています。
――公開済の番宣PVや夏ごろに公開された属性別キービジュアルから、すでに聖地巡礼(舞台訪問)をしているファンがいるそうですね。
高雄監督が地に足のついた世界観を好むタイプなので、ロケハンもガッツリしています。また『アイドルマスター』制作時のロケ資料もありますので、町並みやライブ会場などの世界観は前作同様、かなりリアル寄りになっています。第1弾アニメPVでは渋谷駅周辺で渋谷凛が登場するように、ゲームとの連動もしっかりやっております。
――その他、ゲームとの関連性で「ここは見てほしい!」という部分があれば教えて下さい。
ゲームを深く楽しんでる方々には、自分の中にキャラクター像があると思います。僕たちも実際に『シンデレラガールズ』で遊んでいるので、皆さんがアイドルたちに望んでいることをできる限り反映しようと思ってます。各プレイヤーのイメージからズレてはいけない、キャラ描写を守っていくことが『アイマス』アニメのルールです。なので、“走っている人”やフロントが強い方でも納得してもらえるように気を遣いつつ、もちろんゲームを知らないまったく知識ゼロの人でもスッと入れる、楽しめるお話にしています。
――主題歌が初公開となりましたが、どのような歌を目指したのでしょうか。
PVでOPテーマ『Star!!』が初公開になりました! 作曲は『ススメ☆オトメ~jewel parade~』を担当した田中秀和さん(MONACA)、作詞は森由里子さんです。作曲にあたっては、コンペを行わせてもらいました。OP曲のテーマは高雄監督、石原さん、音楽プロデューサーの内田哲也さん、日本コロムビアの柏谷さんと話して、「“アニメのオープニングらしさ+シンデレラっぽさ”を兼ね備えた曲がいいんじゃないか」となりました。
ゲームの顔となっている曲として、すでに『お願い!シンデレラ』がありましたので、「この曲と共存できるものがいい」となり、『シンデレラガールズ』のイキイキとしたキャラクター性やこれから始まるワクワク感を大事にした結果、沢山の候補からこの『Star!!』が選ばれました。
――歌は『アイマス』の重要な要素ですが、新曲やライブシーンにも期待していいのでしょうか?
それはもう、やらなければいけませんよね(笑)。詳細はまだお伝えできませんが、前回の『アイマス』同様に頑張らせていただきます。
どのタイミングでライブや楽曲が入るかは見てからのお楽しみなのですが、やたら滅多にライブシーンを入れればいいわけではなく、物語としての大きなポイントに入れていきます。『アイマス』にとってライブは大事なもので、彼女たちがステージに立って歌う意味があり、その結果がちゃんとある。視聴者にただインパクトや印象付けるためだけに用意するものではないと思っています。
――ライブシーンの描写演出も期待が掛かります。
手描きから3Dモデルのガイド、実際のライブ映像との比較など、もう色々やらせてもらいました。アニメの『アイマス』はかれこれ4・5年やってますから、だいぶ経験値を積んでますよ。経験を積むと……いろいろやりたくなるんですよ(笑)。もちろんバンダイナムコさんや日本コロムビアさんと協力して、“チームアイマス”一丸としてとしてやっています。
キャラクターの大事な思い入れとしてのライブと、映像技術の積み重ねとしてのライブ。この2つを兼ね備えたものをお見せできればと思います。
――地上波/BSでの放送スケジュールは発表されました。ネットでの配信予定はどうでしょうか?
ネット配信はバンダイチャンネルとニコニコ動画を予定しています。バンダイチャンネルでは、放送直後を予定しています。これは地上波もBSも視聴できない人への配慮で、このタイミングなら皆と一緒にリアルタイムで視聴してもらえるんじゃないかと思いました。
ニコニコ動画での配信時間は『デレラジA(エース)』の直前を予定しています(『デレラジ』は2015年から『デレラジA』として月曜に移動)。これは“『デレラジA』の前にアニメを視聴して、アニメを見終わったらそのままラジオでも一緒に盛り上がろう”という狙いです。せっかくニコニコ生放送でラジオをやらせてもらっていますし、『デレラジA』キャストが直前にみたアニメの感想を伝えてみたりコメントを打ってみたりと、ニコニコ生放送ならではの楽しみ方ができればいいなと思います。
――アニメ公開前に発売されたBD『ANIMATION FIRST SET』の反響はいかがでしたか?
皆様のご協力によりまして僕のクビ繋がりました(歓喜)! 本当にありがとうございました。この御恩はアニメ本編にてお返しいたします。皆様がご満足できるアニメにできるよう頑張ります。
この『ANIMATION FIRST SET』はコアなゲームプレイヤーさんに購入してもらっても楽しめますが、“初めての人向け”にも作っているものです。なので、ムック本にはゲーム内容やキャラクター設定、インタビューなどを細かく収録しております。
劇場版『アイマス』限定版の同梱ムックでガッツリしたものを作ったので、今回もそれに負けたくないものを作りたかったんです。それにアニメ版『シンデレラガールズ』の開始という記念品としての意味合いもあり、一番最初に皆様が手にしてもらうアニメ作品なので、多少コストがかかってもいいものをお届けしたかった。価格設定はまあ、怒られているのでいい加減ヤバいですが(笑)。
――最後に読者へ意気込み等のひと言をお願い致します
2ndライブで公開したPVや今回のインタビューで、アニメ『シンデレラガールズ』の新情報を少しお伝えできたと思いますが、アニメはどこまでいっても“フィルムがすべて”。まずは1~2話目を楽しみにしていただければと思います。3話目くらいまで見てもらえれば僕らが何をしたいのか、何を目指しているのかが解っていただけると思います。
高雄監督の執念が、すごく滲み出ているフィルムです(笑)。前回の『アイマス』も錦織監督が凄かったし、石原さんを中心としてアーケードゲームのころからそういう執念は出ていました。『アイマス』はみんなの思いと熱と愛情で成り立ってるコンテンツなので、いい意味で泥臭いんですよね。
そして今回、高雄さんを監督に推挙したのは2つ理由があります。1つは石原さんに負けないくらいアイマスに愛情を注げる人だったから、もう1つはキャリア的にTVシリーズの監督をそろそろやるべきだろうと思ったからです。
高雄監督はアニメ『アイマス』ではシリーズ演出で錦織監督の補佐を務め、『アイマス』におけるキャラクター描写の何たるかは体得していますし、石原さんともずっと一緒に作品を作ってきました。その次のステップとして、『シンデレラガールズ』の監督をお願いしています。石原さんや脚本の高橋さんと一緒にキャラクターへ愛情を注いでいけるのは、高雄さんだろうと思っていました。『アイマス』は愛がないと作れないんですよ、行き過ぎるくらいの過剰な愛が作品を輝かせるんです。
1月から始まるアニメは『シンデレラガールズ』というコンテンツに誠心誠意向き合っていて、中途半端な思いはありません。そこは信じてもらって大丈夫です。また、12月中には最終キービジュアルも公開いたします。よろしくお願いいたします!
(C)BNGI/PROJECT CINDERELLA
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