2014年12月23日(火)

ファンからの声援に涙! “FFXIVファンフェス”閉会直後の吉田プロデューサーに直撃

文:千駄木和弘

 12月20日~21日に開催された“ファイナルファンタジーXIV ファンフェスティバル”。2日目最後のグランドフィナーレ終了後、メディア向けにプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏への質疑応答の場が設けられた。ファンフェスティバル閉会直後の興奮や余韻を残すなか、吉田プロデューサーの率直な気持ちについて言葉にしていただいた。

『ファイナルファンタジーXIV』

――2014年“『FFXIV』の年”の締めくくりとして、今年の総括をお願いします

 今は単純に”やりきれたな”ということだけです。開発陣はみんなそうだと思うのですが、改めてプレイヤーからの支えというか、声援をストレートに受け取らせていただいたファンフェスになったので、むしろ僕らが感謝しています。

――ファンフェスに集まったファンはすごく熱量が高く、ストレートに気持ちを表現する人が多かった思いますが、どう感じましたか

 よかったと本当に思うのは、今日この空間、この場所は、『FFXIV』のことを知らない人は誰も居ないので思いっきり『FFXIV』の話ができて、『FFXIV』のちょっとしたネタでも盛り上がれるし、いくら濃い話をしたところで「何を言ってるんだろこの人?」なんて思われることもないですし。やりたかった『FFXIV』づくしの2日間ができたので、ファンの方もストレートに気持ちを出していただけたのではないかと思います。

――各国で行われたファンフェスバルで国ごとによるファンの違いは感じましたか?

 改めて、ゲームが好きでいてくださる方は国籍なんてあまり関係ないとすごく感じました。特にライブに関しては日本人の気質もあるし、なかなかノリづらいかもと思っていたのですが、むしろ “THE PRIMALS”に関しては世界で一番盛り上げていただけました。

――イベントで「実は吉田さんは感動屋なんですよ」という話題が出ていましたが、フィナーレの挨拶で感極まったのを見ていました。

 結構涙もろいんですよ(照れ)。映画館でもボロ泣きするほうなので。

――今年一年の苦労が報われたという感じでしょうか

 強いほうだと思いますが、人間なのでキツイときはキツイです(笑)。ネットでの書き込みをみてキツい時も無いと言えば嘘になります。でもやっぱり皆様にパワーをいただいてるんだと改めて感じました。

 この2日間はイベントが多く、会場に来ていただいた皆さんとコミュニケーションを直接とる時間が多く取れなかったのですが、会場だけでなくネット放送の向こうから送られる"吉田弾幕”が変な刺さり方をしまして(笑)。普通に考えたら幸せですよね、それでちょっとウルッと来ました。思い出すとまた危ないので止めましょう(笑)。

『ファイナルファンタジーXIV』
▲ファンからのコメント弾幕に話が及ぶと、また感極まりそうで照れくさそうな吉田プロデューサー。

――新ディスクやパッチ2.5を含めて、来年のFFXIVはどんな年になりますか

 2日間で多くの発表をさせていただいたので、一つ一つプレイヤーの皆様の期待に応えられる形にしてお届けするのが、僕らが春までにやらねばならないことです。それを超えたあと、今回の拡張パックは単純にMMORPGの拡張という考えではなく、また改めてFFXIVという新しいゲームが出ますよ、というPRを世界中でしていきます。

 ステージイベント“吉Pにモノ申す!”で白魔道士の女性が言ってくださいましたが「オンラインの『FF』は『FF』じゃない」と言ってはばからない方もまだまだ居らっしゃいます。そういう方に“FFらしさ”をお届けするいい機会なので、リリース後にしっかりお伝えして、一人でも多くのプレイヤーに遊んでいただける2015年にしたい。それが次の目標です。

――ファンフェスを再び開催しますか?

 宣伝チームも「しんどいねぇファンフェス」と言っていたのですが、やりきってしまうと再びやりたくなりますね(笑)。今回、こうしたゲームのイベントに初めて来られたという方も大勢いらして、是非またやってくださいというお声をたくさんいただきました。会場が小さかったので来れなかった皆さんからの恨みもたくさんいただいたので、もっと大きいハコでたくさんの人とXIVを楽しめればと思います。また次に向けてイベントを盛り上げたいです。

『ファイナルファンタジーXIV』
▲ファンフェスでプレイヤーから受け取ったトンベリキングをポケットに忍ばせる吉田プロデューサー。みんなの恨みはしっかり受け止めています。

――クリスマスですが吉田プロデューサーが一番欲しい物は?

 1個挙るとしたら“時間”ですね。やりたいことが一杯あって、ゲームの開発もそうですし、ゲームでは詩学が集まってないんですよ。大迷宮バハムートも行きたいし、上げ足りないジョブのアイテムレベルもあるし。それ以外でも、とにかくスノーボードも滑りに行きたいです(笑)。

 あとはもう、もっともっと詰め込んだ3.0をお届けしたいので、いま何が欲しいですかといわれれば時間ですね。欲張りなので時間さえあれば……時間は寝ないで稼ごうとかなと(笑)

――新発表した内容で予想通り・予想外だった反応は

 新ジョブに関しては皆さん予想外だったと思いますが、ポジティブに「楽しみだ」という声をたくさんいただけました。僕自身が楽しみなジョブとして作っていますので良かったです。

 反応をみてホッとしたのは新種族アウラです。たぶん8割ぐらいの人はヴィエラが新種族になると想像していかと思っています。僕らも1回、ヴィエラを設計まではしてみたのですがミコッテがいる以上、被らせてどうするんだろうと。ヴィエラが持つヒールが高い足の特徴を出しにくいですし、ウサ耳がついた男性キャラもなぁ……と。作ってみたものの「ちょっと無いな」となりました。

 そうであれば現状の5種族の中で足りなくて、心に刺さるところはどこだろうと、すごく悩んでアウラのデザインを決めていきました。ただ、好き嫌いは出ると思っていました。ミコッテの戦化粧すら外して欲しいとリクエストもたくさんいただきましたので、そうした中で芯を持ったユニークなキャラを作るのは大変でした。

 なのでアウラのデザインは賛否がはっきり分かれると予想していましが、「アウラいけてるんじゃね?」という声をたくさんいただけたのがすごく嬉しかったです。

――最後にFFXIVファンに向けてメッセージを

 フィナーレではお恥ずかしいところを見せてしまい、プレイヤーの方からも「いつ泣いてもいいんじゃぞ」と言われまして(笑)。僕たちは自分たちだけでゲームを作っているわけじゃないことを心の底から感じさせてくれたイベントでした。そういったプレイヤーの皆様に恵まれていて、こんなに幸せなことはないなと本当に思いました。

 これからも嘘偽り無く皆様とキャッチボールをして一緒に作っていく『FFXIV』でありたいないと思っています。一つずつ3.0やその先に向けて続けていくことしか僕らはやれることがないので、その過程でまたこうしたイベントを定期的に開催して、みなさんの生の声を直接お話しながら、また楽しんで開発を続けていきたいと思います。

 皆様もゲーム中に言いたいことがあればぜひ「ヨシダーーー」と言ってその場は誤魔化していただいたり(笑)、イベントに来てまた叫びたいときは叫んでいただいたりして、また一緒にゲームを作っていきたいと思います。

 2014年の『FFXIV』はこのイベントが最後です。クリスマスと良い年末を過ごして頂いて、年が開けたら怒涛の勢いでパッチ2.5が来ます。そして2.0シリーズの終末が待っています。そのラスト、希望の灯火となってエオルゼアで戦い続けていただきたいと思います。本日はありがとうございました!

データ

▼『From Astral to Umbral ~FINAL FANTASY XIV: BAND & PIANO Arrangement Album~』
■発売元:スクウェア・エニックス
■品番:SQEX-20017
■発売日:2014年12月17日
■希望小売価格:4,000円+税
 
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