2015年3月8日(日)
『FF15』体験版をレビュー。ラムウらしき情報やベヒーモスとのバトル動画も掲載
皆さま、ごきげんよう。3月19日に発売されるPS4用ソフト『ファイナルファンタジー零式 HD』に付属する『ファイナルファンタジーXV』の体験版『エピソードダスカ』をひと足先にプレイさせていただいた。
▲タイトル画面の雲が動き、時間が流れる! |
本作は、『FF15』の物語序盤を体験版オリジナル展開に置き換えた特別編集版。ストーリーやゲームの流れ、バトルシステムの一部を体験することができる。
この記事では本作を1時間ほどプレイした筆者が、体験版で何ができるのか、ゲームの流れはどうなるのか、といった点をお伝えしていく。あわせて、ベヒーモスとのバトルやノクトの攻撃モーションなどを収録したプレイ動画も掲載する。
■ノクト一行が繰り広げる冒険とは?
本作では、ノクトたちが乗る車が故障してしまっため、修理代を稼がなくてはならないようだ。修理にはかなりの金額が必要なため、途方に暮れていた(貧乏な?)ノクトたちだが、“スモークアイ”と呼ばれるベヒーモスを討伐すれば賞金を得られることを知る。一行は車の修理代を稼ぐために、ベヒーモスを討伐することに。
ちなみに、ノクト一行についても謎が多い。それぞれのパーティでの立ち位置を紹介すると、ノクティス(ノクト)は王子であり、各キャラクターの武器を召喚して戦う。グラディオラス(グラディオ)は兄貴分で大剣を操るパワー系のキャラクター。イグニスは短剣と魔法を操る軍師的なキャラクターで、プロンプトは銃を操るお調子者、といった構成だ。
全員個性的なので、戦闘終了後やフィールドを歩いている時の雑談などに耳を傾けるのもおもしろい。例えば、フィールドを走っていると「早く車が戻ってこないかなー」というプロンプトの人間味のあるぼやきが笑いを誘ってくる。
■ノクトが繰り出す攻撃は5種類。戦況や敵によって装備を組みかえよう
車の修理代を稼ぐという当面の行動がはっきりしたところで、右も左もわからないプレイヤーに仲間のグラディオラスが操作の基本を叩きこんでくれる。この指南を受けないという選択もできるが、戦闘で必要になるアクションがひと通り確認できるので、受けない手はないだろう。
▲“いいえ”も選択できるが、ここはおとなしく受けておくべき。 |
【戦闘操作一覧】
Lスティック:移動
Rスティック:視点移動
○ボタン:シフト(ワープ)
△ボタン:アビリティ
□ボタン:アサルト(通常攻撃。空中でも使用可)
×ボタン:ジャンプ
R1ボタン:ロックオン
L1ボタン:回避(ボタンホールド)
R3ボタン:カメラリセット
L3ボタン:ダッシュ
OPTIONボタン:PAUSE
タッチパッド:バトルメニュー
R1+○:シフトブレイク(ロックオンした対象にてワープして攻撃)
L1+□:パリィ
十字ボタン右・左:使用アビリティの切り替え
操作指南でノクトが5種類の武器を装備できることが判明する。この装備は5種類の攻撃方法に応じて設定することが可能だ。
【ノクトの攻撃一覧】
ブレイク:□ボタンを押した時に最初に繰り出す攻撃
ラッシュ:ブレイク後に□ボタンをホールド・連打で繰り出す攻撃
スラッシュ:大振りなモーションで繰り出す強烈な攻撃
カウンター:回避後に繰り出す強烈な反撃
レイド:ジャンプ中に繰り出す攻撃
筆者は、ブレイクに片手剣のアヴェンジャー、ラッシュに片手剣のブラッドソード、スラッシュに与ダメージが大きい大剣のツバイハンダーを装備した。この装備にした理由だが、敵に攻撃を避けられた時の対応のしやすさが大きく違う。序盤で出会う敵のトウテツは動きが素早いため、大振りな大剣よりも片手剣のほうが戦いやすいというのも大きなポイント。
ここでおもしろいと感じたのは、リアルタイムで武器を変更できる点だ。戦闘中でもタッチパッドを押せば武器が変えられ、敵が素早ければモーションの小さい片手剣を、敵が遅くて硬ければ与ダメージの高い大剣を選択してバトルを楽しめる。敵に応じて有効な武器を想像し、戦略を練るのも本作の戦闘の醍醐味だ。
また、各武器にはアビリティが設定されており、ツバイハンダーなら“テンペスト”、パルチザンなら“ヘヴィスラスト”といったように、装備している武器のアビリティを使用できる。ちなみに、“テンペスト”などのアビリティは、ブラッドソードなどでラッシュ攻撃をしている最中にも発動可能だ。
▲武器名の下に書いてあるのが、武器に設定されているアビリティ。 |
加えて、武器にはサポートアビリティと呼ばれるものも存在している。例えば、ブラッドソードは攻撃を命中させるごとにHP・MPが回復するので、ラッシュに装備しておけばMP切れを起こす可能性が低くなる。と、いったようにサポートアビリティを考慮して装備を決めるのも重要になると感じた。
■気になる戦闘システムは製品版への期待感を煽る出来栄え
攻撃の種類わけ、シフト(ワープ)やパリィといった特殊なアクションが特徴的な本作。ボタン連打で繰り出せる攻撃やシフトブレイクで、すぐさま次の敵に攻撃を仕掛けられるといった点はおもしろいが、少々単調になりがちなところもある。
だが、本作の進捗度は製品版の60%とまだまだ可能性を秘めており、1時間のプレイでは体験できなかったファントムソードや、詳細は不明だが魔法や召喚獣などの要素が加われば、より多彩な戦闘を繰り広げられるだろう。これについては特に期待したい。
▲瞬間移動ができるシフト。戦闘中は移動や攻撃といった場面で大活躍する。 |
▲この三本線のマークが出ている時にL1ボタンを押し続けているとパリィが発動。 |
▲パリィ発動後は素早くボタンを押そう。 |
体験版でこれを解消する方法として、装備の組み換えが重要だと思った。装備を組みかえることでラッシュ時に片手剣、槍、大剣といった3種類の武器による攻撃を楽しめ、戦闘に変化をもたらせる。
また、パリィによるカウンター攻撃も本作の戦闘の醍醐味。パリィに失敗すると大ダメージを受けてしまうという緊張感が、バトルをより一層盛り上げる。
▲前方の敵に集中していると……。 |
▲目の前の敵に集中しすぎていたため、後方からの攻撃を受けてしまった。しっかりパリィしていれば無傷で反撃できたが、失敗したため、一撃で瀕死状態に。 |
▲『FF15』ではポーションを砕いて使うようだ。このような細かいアクションを確認してみるとおもしろい。 |
■深夜のプレイは注意が必要。ノクトたちは敵に、プレイヤーは飯テロに注意!
冒険を進めていくとゲーム内でも時間が経過して夜になる。夜間は、昼間よりも強力な敵が出現し、ノクトたちを狙ってくる。これを防ぐためにはテントを設営して宿泊を行う必要がある。
▲日没が近くなると朝から発動しているステータス効果(バフ)が消えてしまう。 |
▲野営できる場所にはこのように雷神の印が刻まれている。 |
どこでもテントを張れるというわけではなく、特定のポイントでしか休めないのがポイント。野営できる場所はOPTIONボタンのトラベルメニューから確認可能だ。テントを張って野営すると、イグニスがとても美味しそうな料理を振る舞ってくれる他、昼間に倒した敵の経験値を清算してレベルを上げることもできる。
▲1日の経験値を清算する意味でも宿泊は欠かせない。 |
さらに、イグニスの献立はプレイヤーの食欲をかき立てるだけでなく、パーティ全体の攻撃力・防御力を上げるといったステータス上昇効果ももたらしてくれる。どんな効果が発動するかは、料理によって異なる。料理の素材はモンスターなどを討伐することで入手可能だ。
ちなみに、製品版ではノクトも料理をできると田畑Dのアクティブタイムレポートで語られていた。ノクトがどんな料理を作るのか、期待で胃液の分泌量が増える。
▲今までプレイしたゲームの中で史上最高に美味しそうな料理のグラフィック。胃液の分泌量が上がる。 |
なお、テントを張れるポイントでは、宿泊する他にフリーバトルが行える。そこではグラディオとの模擬戦ができ、操作の確認や連携を試すことが可能だ。
■ベヒーモスには初見で勝てない? かなりの手強さ
脇目も振らずにメインクエストを進めていくと、なんとか1時間以内にベヒーモスとの戦闘まで進めることができた。初見で勇ましく挑んだ筆者だったが、歯が立たずに敗北。頭部にシフトブレイクで接近すると、接触した瞬間に瀕死状態にさせられてしまい、かなり苦戦した。もう少し粘って戦えば何かわかりそうだったのだが……あえなく1時間が経過してしまった。
▲ノクトたちの置かれた状況を考えるとゾッとする。 |
▲正面からの突撃は得策ではないようだ。 |
もっとじっくり進めなくてはいけないのか、何か他に必要なことがあるのか、疑問は尽きないが、一旦ここでノクトたちのようにテントを張って食事を食べつつ、態勢を立て直すことにする。
■『FF15』はズバリどうだったのか? 1時間プレイして率直に評価してみる
実際にプレイしてみての率直な感想は、「製品版が楽しみ」というものになった。まず、本作では『ファイナルファンタジー』の醍醐味である物語について深く言及されていないため、主にアクションやゲームの流れを楽しむものになっている。
だが、プレイ中に「お?」と思わせる会話や名称などもあり、そこから物語などを推測するのはおもしろい。なかでも筆者が注目したのは、キャンプができる地点に補足で記載されている“雷神の印が刻まれた モンスターが近寄れない空間”という一文。『FF』で雷神と言えばラムウを連想するが、もしかしたら登場するのだろうか?
▲プロンプトが戦闘後に何気なく発した台詞。これを見るだけでも彼が戦闘慣れしていないということがわかり、いろいろと想像が膨らむ。 |
体験版の目玉要素である戦闘は、やはり使用できる武器とアビリティの種類が限られていることで、少し単調になりがちだ。と言っても、シフトやパリィといった特殊なアクションを織り交ぜることで『FF15』らしさを感じられる点もある。
ただ、自由度の高さは他の『FF』シリーズの追随を許さない出来栄えだ。オープンワールドでリアルなキャラクターたちが冒険を繰り広げる姿は、これまでとは違った『FF』の在り方を示してくれそうだ。まだ明かされていない物語やキャラクターの関係についても、楽しみではないと言えば嘘になるだろう。
1時間のプレイでは、体験できない要素も盛り込まれている体験版『FF15』。本作に期待している筆者は、これからの展開に大きな可能性を感じた。
■『ファイナルファンタジーXV』プレイ動画
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