2015年3月10日(火)

『グランブルーファンタジー』1周年。バトル中のモードチェンジを検討中【アプリインタビュー】

文:長雨

 おもしろいゲームが好きな電撃Appが注目するスマホアプリ。そのアプリがどのようにして生まれたのか、開発者に直接お話を聞きに行くインタビュー企画を連載中です。

『グランブルーファンタジー』

 今回は、2015年3月10日に1周年を迎えた本格的な王道ファンタジーRPG『グランブルーファンタジー(グラブル)』のプロデューサーである春田康一氏(Cygames)にインタビューをしてきました。

『グランブルーファンタジー』
▲プロデューサーの春田康一氏。開発当初はプロジェクトマネージャーとして、進行管理や環境整備を担当した他、プランナーとして技術開発にも参加。肩書にとらわれない幅広い仕事を担当。

 サウンドディレクターに植松伸夫氏、キャラクターデザインに皆葉英夫氏を迎えた本格スマホRPGはいかにして生まれたのか? 制作現場の裏話や今後の展開など、気になる情報をお聞きしてきました。

●『グランブルーファンタジー』とは?

 物語の舞台は、神々に見捨てられた空の世界。神秘を奉る島ザンクティゼルで暮らす主人公は、新興国家“エルステ帝国”に追われる少女・ルリアと出会います。

『グランブルーファンタジー』
▲プレイヤーの分身である主人公は、男女から選択可能。
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▲ビィ(声優:釘宮理恵)。主人公の相棒で、リンゴが大好き。

 ひょんなことから彼女と一緒に行動することになった主人公は、ルリアのため、そして自身の夢をかなえるために帝国との戦いに身を投じることになります。

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▲ルリア(声優:東山奈央)。星晶獣を従える力を持つ少女。不思議な力を狙われ、帝国に追われています。
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▲カタリナ・アリゼ(声優:沢城みゆき)。ルリアの護衛を務めていた元帝国軍人で、彼女を解放するために国を裏切ることに。

 プレイヤーは、パーティを編成してさまざまなクエストに挑んでいきます。クエストは物語に関連するメインクエストと、アイテムなどが手に入るフリークエストの2種類があります。

 バトルでは、味方のアビリティや装備した星晶獣を召喚して、敵を倒していきましょう。

『グランブルーファンタジー』 『グランブルーファンタジー』
▲キャラごとのアニメーションがかわいく、演出もハイクオリティ。かわいいものからカッコイイものまで、さまざまなものがあります!

 主人公はジョブを変更することができ、それによって異なるアビリティを使用できます。自分の好きなジョブを極めるもよし、戦況に合わせてさまざまなジョブを使い分けるもよし。自分に合ったスタイルで遊ぶことができます。

『グランブルーファンタジー』 『グランブルーファンタジー』
▲初期のジョブはファイター、ナイト、プリースト、ウィザードの4種類。物語を進めたり、特定のジョブを育てたりすると、選べるジョブが増えていきます。

■コンセプトは王道本格ファンタジーRPGのど真ん中

――まずは開発の経緯を教えてください。

 2012年の秋ごろ、弊社の代表である渡邊(代表取締役社長:渡邊耕一氏)とCyDesignation(代表取締役社長:皆葉英夫氏)の間で何か新作を作ろうという話が立ち上がりました。そこで、まずはイメージアートが描かれていった形です。

 実際にプロジェクトが動き始めたのは2013年ごろで、そのころに渡邊からイメージアートを見せてもらい、「このイラストを見て、どういうゲームを作りたいか?」と聞かれました。それを受けて、当時『神撃のバハムート』のプロデューサーだった木村と相談しながらプランニングとゲームのプロト画面を作っていきました。

――当初からRPGにしようと考えていたのでしょうか。

 開発のコンセプトは3つありました。1つは王道ファンタジーRPGのおもしろさを、ソーシャルゲームという分野で表現すること。これはプランナー向けのコンセプトです。

 2つ目は、コンシューマ級の本格王道ファンタジーアートを作り上げてアピールしていくこと。こちらはクリエイター向けのコンセプトとして考えました。

 最後はスマホでのブラウザゲームの表現の限界に挑戦することでした。これはエンジニア向けではありますが、アニメーターなどクリエイターへのメッセージも込めて考えたコンセプトです。

――本作はブラウザゲームの技術が盛り込まれたゲームとなっていますが、ネイティブアプリとして作る予定はなかったのでしょうか?

 弊社は『神撃のバハムート』やバンダイナムコゲームスさんと取り組ませていただいている『アイドルマスター シンデレラガールズ』など、ブラウザゲームで成長してきた会社です。今まで弊社のタイトルで遊んでくださった皆様に一番楽しんでいただきたいという考えがありましたので、ブラウザゲームで挑戦することを決めました。

 開発中には何度かネイティブアプリにするか悩んだ場面もありましたが、そのたびに開発チーム一同でどうやったら問題を解決できるかを考えて、現状のサービスクオリティまで高めることができました。

――これまでブラウザゲームを開発してきたノウハウがあったからこそ、これだけ遊びやすいものになったのかもしれませんね。

 ネイティブアプリとブラウザタイプのゲームはそれぞれのよさがあります。今はネイティブアプリが主流ではありますが、実はブラウザタイプのものもやり方しだいで本格的なゲームを作れます。それを実証する意味でも、今回は徹底的にブラウザゲームとして開発を進めました。

 ブラウザタイプのゲームで、iTunes storeやGoogle Playのランキングで上位にくるものはあまりないと思います。そんな中で本作が上位に入れているのは、他にはない魅力やプレイしやすさが提供できているからだと思っています。

――ブラウザタイプのゲームは細かなアップデートや調整をしやすいメリットもありますしね。ちなみに正式タイトルはすんなり決まったのでしょうか?

 いえ、決まらなかったですね。ここに当時の資料があるのですが、タイトル案の話が始まったのが2013年の3月21日で、決着がついたのが6月12日です。そこから『グランブルーファンタジー』と落ち着くまで、さらに数週間かかったので、足かけ3カ月ほどかかったことになります。

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――タイトルが決まったことで、より青のイメージを強調するなど、作品にフィードバックした部分などありましたか?

 ありませんでした。そもそもタイトルが決まった理由自体が、イラストやコンセプトといった世界観と合っているからだったので。なんにせよ、結果的に非常によいネーミングになったと思っています。

――ネーミングと言えば、男主人公のデフォルト名がグランなのはタイトルからも想像できるのですが、女主人公の名前がジータなのはどうしてでしょうか?

 ご想像の通り、グランは『グランブルーファンタジー』というタイトル名の頭の部分から取っています。女主人公については、タイトルの最後の部分の“タジー”のアナグラムです。タジーだとちょっとおかしいので、女の子っぽい名前にしました。

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■ゲームのおもしろさは驚きと感動

――ここからは少し、クリエイター個人に関するゲームへの思いをお聞きしようと思います。そもそもゲーム業界に入られたきっかけはなんだったのでしょうか?

 僕はゲーム業界に入って10年以上になるのですが、そのきっかけは某MMORPGのゲームマスターになりたかったからです。幼いころの誕生日プレゼントにファミコンを買ってもらって以来、ずっとゲームが好きで特にRPGが好きでした。

 そんな流れの中、スーパーファミコンで発売されたXBANDを使ったネットゲームを遊んで衝撃を受けました。遠距離にいるプレイヤーと一緒にゲームを遊ぶという体験がとても楽しくて、のちにMMORPGにもハマりました。

 学生時代はとにかくいろいろなMMORPGを遊びました。海外タイトルでも日本でパブリッシャーがついて運営されているものは軒並み手を出しましたね。その中でももっとも好きなゲームがあって、そのゲームマスターになりたくて入社をしたという流れです。

――スーパーファミコン時代からネットゲームを遊んでいたとは、かなりのガチゲーマーですね! そうして入社したことで、ゲームに携わることになったんですね。

 実は就職後に紆余曲折がありまして。というのも、その会社はゲーム会社ではあったのですが、パブリッシャー的な会社でした。だから、僕の好きなゲームを開発したわけではなく、ゲームマスターになるという目標を叶えることができませんでした。我ながらドジだったなと思います(笑)。

 ただ、そこで自分がゲームを好きだということを評価していただいて、カスタマーサポートに配属させてもらい、そこから本格的にゲーム業界に入っていきました。

――今でもMMORPGを遊んでいますか?

 弊社の理念として、みんなでいろいろなゲームをちゃんと遊ぼうというものがあります。そのため、今でもよくゲームに触れる環境がありますね。ひと昔前ですが、いろいろなゲームのランカーになるくらい遊んでいました。

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――ランカーとは、これまたガチゲーマーの匂いがします! 最近特にハマっているジャンルはありますか?

 最近は、RTSを遊ぶことが多いです。RTSは人や物を成長させるというRPG要素があり、それに加えてリアルタイムで他の人と対戦を行うゲーム性が今の時代に合っている気がします。通信回線の向上やスマホのスペックアップとあいまって、おもしろい作品が増えてきた印象がありますね。

――ちなみに、ゲーム以外の趣味はありますか?

 ダーツやビリヤードはよく遊びますね。そう考えると、コンピュータゲームを離れたつもりでも、結局ゲームが趣味じゃないかと思います。特にダーツは自分の家に専用のダーツスペースを作ってしまうほどハマっています。

 とはいえ、今は1日12時間以上『グランブルーファンタジー』のことを考えている状態なので、趣味も仕事も『グラブル』ですと言ってもおかしくないかもしれませんね(笑)。

――まさに趣味と実益を兼ねているのかもしれませんね。ちなみに春田さんが考えるゲームのおもしろさとはなんですか?

 ありきたりではありますが、感動することだと思います。感動の中でも、特に驚きをどう相手に伝えるかだと思いますね。

 『グランブルーファンタジー』を作っている時、僕は制作の当事者でもあるのに、ブラウザからBGMやボイス、SEが出ていることにすごく驚きをおぼえました。コンシューマのゲームなら当たり前のことですが、それまでのブラウザゲームにはなかった演出ですし、ネイティブアプリでもそこまで本格的な作品が少ない時期でした。

 戦闘画面のキャラクターの動きもそうですが、クオリティの高さは感動につながる部分だと思いますので、手を抜くことはありませんね。

――なるほど。確かに演出のクオリティが高いと驚きにつながります。

 あまり前例がないことを考えるのは好きですし、おもしろそうなことはどんどんと実装するようにしています。例えば、少し前にローアインというホスト系のキャラを追加したのですが、取り巻きがいる雰囲気を出したかったので声優さんを3人起用しました。

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▲ローアイン。

――演出のためだけに声優を増やしたんですか。となると、かなりレア度が高いキャラなんですね。

 いえ、レア度はRなので、特に高いわけではありません。そもそもレア度によってキャラクターの演出への力の入れ方を変えることはありません。もちろん、性能的な部分の優劣はレア度を考慮していますが、どのキャラクターも思い入れがあるユーザーさんが出てくるはずなので、動きや演出については手を抜きたくないんです。

 ちなみに男性好きなキャラでファスティバというものがいますが、彼のサポート能力はパーティの男性キャラの人数に応じて攻撃力が上がるものになっています。これも最初はもっと普通の能力だったのですが、バトルプランナーと話をしていて「ありきたりだね」という話になり、そのためだけに特殊な仕様を追加して対応することになりました。

 そんなわけで、サービス開始当初にはなかった仕様をどんどん追加しています。制作現場的には大変な部分もあるのですが、それがユーザーさんに「おもしろい!」と感じていただけることにつながっているのかなと思います。

■チーム全員が『グラブル』らしさを共有していることが強み!

――本作はストーリーが本格的で、世界観もとても凝っています。スタッフ内で情報共有をしやすくするために、何か工夫をしているのでしょうか。

 特別なことはしていません。小説を書くのと同じ流れで、編集者がうちのディレクターの福原、作家が社内のシナリオプランナーにあたります。その人たちが次のお話をどうしようかとプロットからスタートして、シナリオやセリフを考えていきます。その中で設定の肉付けなども同時に行っていく感じですね。

――ストーリー的には着実に結末に向かって進んでいる感じがしており、物語の続きが楽しみです。まるで連載漫画やアニメみたいな感じですが、それは意識したのでしょうか。

 毎月エンディングを迎えるようなゲームもあれば、メインストーリーよりもサブストーリーの質や量を重視しているゲームもあり、どの形が正解とは一概に言えません。

 ただ我々が目指すのは、壮大な王道ファンタジーRPGとしてエンディングが存在する物語です。週刊誌は無理でも月刊誌レベルくらいの感覚でユーザーさんに楽しんでいただけるように、毎月何かしら物語が進展するようにしています。

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――物語の魅力もさることながら、バトルでのキャラクターアニメーションも力が入っていると感じました。どのような流れで制作されたのでしょうか。

 リアル頭身のキャラクターイラストができたタイミングで、デフォルメ班がミニキャラクターを制作します。それが完成したところでディレクターと相談して、どう動かすか決めていく感じですね。そこでアニメーションに必要なパーツと動きの指示書が作られます。

 そこから先はアニメーション班の仕事で、キャラを動かしたりエフェクトを付けたりしていきます。スタッフ数は多いのですが、チーム内で同じイメージや完成形をちゃんと描けていることが強みだと思っています。「『グラブル』だったら、こうだよね」と全員が言えるので、おかしなバランスにならないんですよね。

――先ほども話がありましたが、キャラクターの演出についてレアリティによる差がないことも特徴ですよね。

 演出面での優劣はありませんね。アビリティやパラメータによる強さの差はありますが、制作についての苦労はRでもSRでもSSRでもまったく一緒です。

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――ちなみにお気に入りのキャラクターは誰ですか?

 僕にとってはみんな、自分の子どものようにかわいがってあげたいキャラクターばかりなので、誰か1人を選ぶと誤解が生まれそうで怖いですね(笑)。

 そんな前提で考えると、初期はジャスミンがお気に入りでしたね。最近はシャルロッテが気になっています。この子の性格やシルエットは主人公になりえる可能性を秘めていると思うんですよね。進化させて“[小さな聖騎士]シャルロッテ”になった姿は、見ると思わず笑みがこぼれてしまうようなかわいさになっています。

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▲ジャスミン。
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▲シャルロッテ。

――踏み台に乗ったところがかわいいですね。ちなみに既存のキャラクターもどんどんフォローアップされていくのでしょうか?

 2種類の流れを考えています。1つは最終上限解放で単純にそのキャラが強くなる方法と、そのキャラクターが成長したという設定で新キャラを出す流れです。カタリナたちの水着姿やロゼッタたちのクリスマス衣装など、既存キャラを別シチュエーションで出すこともありますね。

――キャラクターと言えば、今年のお正月に十二神将が登場しました。もしや、十二神将は毎年1体ずつ増えていくのでしょうか?

 はい、12年かける予定です。ただ、今年登場したアニラが二度と手に入らないわけではありません。時期は言えませんが、なんらかの形での復刻を計画しています。

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■1周年を迎えた『グラブル』の今後は? バトル中のモードチェンジも検討中

――3月10日で1周年ですが、この1年を振り返っての印象はいかがですか。やり切ったという思いなどはあるのでしょうか?

 いや、まだまだですね。僕らが目指すゲームという意味では、完成度は60点か70点です。3月10日には1周年を記念する大型アップデートを行いますが、まだまだですね。

――自己採点とはいえ、かなり厳しい評価ですね。レイド戦やカジノ、新職業など、すごいペースで追加されていますが、やりたいことはまだまだあるという状態ですか?

 そうですね。まだ、やりたいことだらけですし、やれていないことのほうが多いと感じています。まだまだプレイ環境の改善はできると感じていますし、ストーリーもまだ伏線を張っている状況なので、早く続きを提供したいという気持ちがあります。

――それでは、イベントに関する思い出はいかがですか。特に反響が多かったものや印象深いイベントはありますか?

 毎月どのイベントも全力でやっていて、ユーザーさんから大きな反響をいただけていますので、選ぶことは難しいですね。しいて答えると、初めて“星の古戦場”のイベントを行った時のことは思い出深いです。

◆星の古戦場とは

 星の古戦場とは、星晶獣がたくさん眠る場所のこと。そこでは定期的に星晶獣が目覚めるため、多くのプレイヤーが参加して討伐することになります。ここではレアなアイテムや勲章などを入手可能です。

 たくさんのユーザーさんが同時に参加するようなイベントなので、1回目の開催の時にはいろいろな失敗がありましたし、多くの課題が残りました。それらを踏まえて星の古戦場イベントの際は、勲章の取り方や勝ち点を調整するなど、毎月何かしらの形で手を入れています。

――星の古戦場は、今後も大切に育てられていく感じなんですね。

 そうですね。引き続き、楽しいイベントにしていきたいと思っています。

――以前のインタビューなどで、古戦場で入手できるアルカイックウェポンをとっておくといいことがあるかもということでしたが、そろそろ動きはありますか?

 3月10日の大型アップデートで動きがあります。入手や強化のハードルは高いのですが、より高い段階が今後実装されるので、最終形は非常に強力なものになります。

――1周年のキャンペーンなどの影響で、これから本作を遊び始めるユーザーも増えると思います。そういった初心者の方に攻略アドバイスをいただけますか?

 武器の強化はちゃんとやりましょう。まずは召喚石よりも武器を強化して、敵へのダメージを上げたほうが攻略しやすいです。

 攻撃力が上がればパーティ全員のダメージが上がるので、レアリティの低い武器でも、強化して10本装備すればかなり楽になるはずです。

――武器を育てると使いまわせるというのも大きいですね。

 特にサブウェポンの9本をちゃんと強化しておくと、初心者でもかなり遊びやすくなると思います。

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 ジョブに関してはバランスがよいファイターが安定ですね。またはビショップやプリーストといった回復魔法系を育てていくと間違いがないと思います。

 本作で初心者の方が陥りやすいのが、次々と違うジョブになってジョブポイントが足りなくなること。まずは初期の4つのジョブを育てて、そこから自分がどんな戦い方をするのか考えてジョブを育てていくことがオススメです。

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――ちなみに春田さんは普段はどんなパーティ編成で遊ぶことが多いですか?

 少し前まではヴァルキュリアをメインにしていました。ヴァルュキュリアは斧と槍のどちらを装備するかによってアビリティの特色が変わるという、特殊な仕様となっています。

 自分で遊んでみてもおもしろい仕上がりになっているので、サービス開始時から実装しておけばよかったと反省しました。それもあって、3月10日に追加となる新職業の忍者や侍にも同じような仕組みを用意しています。

――まだまだ『グランブルーファンタジー』の展開は続きますが、春田さんの個人的な夢や野望はありますか?

 我々の考え方として、“夢や野望は1カ月以内に叶えよう”というスタンスでやってきたので、レイド戦やカジノなど、これまでに思いついた要素はほぼ実装されています。そうやってスピード感があるアップデートを実現できていることは、我々だからこそだと自負しています。

 すでに構想はあって実装していないものとしては、キャラのモードチェンジを考えています。

――モードチェンジですか? ヴァルキュリアのように武器の種類で能力が変わるとか?

 いえ、もっとバトル中に状況に応じて変更できるようなイメージですね。今後の新キャラとして、1つの肉体の中に異なる人格が入っているキャラクターを考えているのですが、バトル中にAモードとBモードを切り替えることで、それぞれ違う能力で戦えるような形です。そういう戦い方ができると、遊び方の幅が広がりますから。

 また、呪いを受けたゼヘクというキャラクターがいますが、バトル中にその左腕が暴走することで、使えるアビリティや能力がすべて変わるという流れもおもしろいかなと。いわゆる“変身”のようなことだけでなく、ゼヘクのように設定をからめたモードチェンジを実装できると楽しそうだと思っています。

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▲ゼヘク。

――それは楽しみです! ちなみにこれは個人的な質問ですが、カジノのミニゲームの種類を増やす予定はありますか?

 ミニゲームの種類は最大3種類から増やす予定はありません。ただ、定期的に遊べるミニゲームを入れ替えることで、遊んでいて飽きないように注意していきたいですね。

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▲カジノではスロット、ポーカーといったミニゲームをプレイ可能で、もうすぐ新たなビンゴが登場予定。集めたコインは、豪華な景品と交換できます。

――これは答えにくい質問だと承知でお聞きしますが、海外展開への興味はありますか?

 もちろんありますが、まだ日本国内でもやり切ったとは言えない状態なので、その中で海外までとなると中途半端になりかねません。自分の中で、海外にチャレンジする際に試してみたいことを温めつつ、しっかりと国内のユーザーさんに満足していただけるものを提供していきたいと思います。

――それでは最後に読者へのメッセージをお願いします。

 おかげさまで1周年を迎えることができ、ユーザーの皆さんの応援のおかげでここまで大きくなることができました。本当にありがとうございます。この場を借りて、感謝の言葉を伝えさせていただきます。

 これから遊び始める方もいるかと思います。1周年ということで、他のユーザーさんよりも遅れてしまったから不利になると不安になる方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。自分なりの楽しみ方ができるようにコンテンツやシナリオを作っておりますし、いつ始めても遅くないので、ぜひ遊んでみていただけたらと思います。

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