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2015年3月8日(日)

VRゲーム内で全身を動かせる! モーキャプシステム『PERCEPTION NEURON』で遊んでみた【GDC 2015】

文:広田稔

 ゲーム開発者のためのイベント“GDC 2015”では、2日から始まった数々の講演に加えて、4日から最終日となる6日間でEXPO会場でブース展示を実施している。昨年に比べて勢いを感じたのは、やっぱりバーチャルリアリティの分野。最新試作機の『Crescent Bay』を出展して長蛇の列を作っていたOculus VRを始め、昨年より出展が増えていた印象だ。

 そのなかでVR大好きなライター・広田がビビっときたのは、中国・北京のNoitomが展示していたモーションキャプチャシステムの『PERCEPTION NEURON』(パーセプション・ニューロン)だ。“イナーシャルトラッカー”と名付けられた小型ユニットをいくつも体の各場所に装着し、人間の動きをデータ化してバーチャル世界に反映できるという代物になる。

『GDC 2015』
▲『PERCEPTION NEURON』のブース。
『GDC 2015』
▲小型ユニットは幅12×奥行き12×高さ6mmというサイズ。
『GDC 2015』
▲『PERCEPTION NEURON』は2014年、クラウドファンディングのKickstarterに25万ドル(約3000万円)目標で名乗りを上げて、9月に57万1908ドル(約6900万)という約2.3倍の出資を集めて企画を成立させている。
『GDC 2015』
▲角速度、加速度、磁気といったセンサーを内蔵。
『GDC 2015』
▲そのトラッカーをハブでいくつも束ねて、USBや無線LANでPCと通信するという仕組みになっている。

 トラッカーは必ず決まった場所につけるわけではなく、データを取りたい部分だけに装着すればOK。例えば、指の動きを細かく取りたい場合は各指に2個といった感じでくっつける。全身をキャプチャーしたい用途では、頭や手、足などに散らばって置く感じだ。ユーザーのニーズに合わせて、自由に設計できるのがうれしい。

『GDC 2015』
▲会場では、Oculus Riftを使ってバーチャル世界を手で触れるものと、全身を動かす2つのデモを実施していた。筆者は全身を動かすほうにトライ。背中の上にトラッカーをつなぐハブがあるのがわかる。
『GDC 2015』 『GDC 2015』
▲手のトラッカーは、グローブの甲の部分にひとつだけ。腰の部分にもハブらしきものが。
『GDC 2015』 『GDC 2015』
▲下半身はモモとスネ、足にそれぞれトラッカー付きのバンドを巻きつける。あとは頭にバンドをつけたら準備完了。1人で装着するのはなれないと時間がかかりそうだが、会場で1人に手伝ってもらったケースでは5分ほどで装着できた。かなり簡単だ。
『GDC 2015』 『GDC 2015』
▲その後、正確に動きを取るためにキャリブレーションを行う。背筋を伸ばして手を開く“T”、手を下ろす“A”、膝を曲げて腰を落とした“S”の3つのポーズだけ。これも1分以内で完了とえらく簡単だ。
『GDC 2015』 『GDC 2015』
▲あとはアプリを立ち上げて体を動かすと、画面内のダミーモデルを自分の体で操れる。全身なので、こんな感じで足を上げても反映される。
『GDC 2015』 『GDC 2015』
▲別のダンスアプリも披露してくれた。ダミーモデルが増殖し、カメラワークがうまいこと自動で切り替わって、さまざまな角度から踊ってる姿を映してくれる。
『GDC 2015』 『GDC 2015』
▲さらに手の軌跡を光に変換するというデモも。動きがすぐに反映されるうえ、お絵描き感覚が楽しくて、延々と遊んでしまう。
『GDC 2015』 『GDC 2015』
▲別の方が体験していたデモでは、迫り来るモンスターを剣で切りつけるというのもあった。こちらはキャリブレーションがうまくいってないのか、トラッキングが少し遅れて剣がややぶれる現象が起こっていた。

■30 Pack Perception neuron Demo

 開発者向けにSDKも用意しており、公式サイトを見るとUnityやUnreal Engine、オートデスクのMotion BuilderやMaya、3ds Maxをサポートしている。気になる価格を聞いてみたが、筆者が体験した全身タイプで、ソフトを含めて1500ドル(約18万円)とのこと。

 VRコンテンツでは、ユーザーの動き、特に手が現れてCGで反映されると、バーチャル世界にいるという体感が強まる。そのため自分のコンテンツに、マイクロソフトの『Kinect』やインテルの『RealSense』、リープモーションの『Leap Motion』といった、外部カメラで人の動きを認識するモーションセンサーを活用している開発者も少なくない。

 しかし、これらの製品は体験者がカメラの範囲から外れてしまうと動きを取れなくなってしまう。『PERCEPTION NEURON』は、そうしたカメラのモーションセンサーよりも高額だが、数百万する業務用のモーションキャプチャよりお手軽という価格帯で、より実在感の高いVRコンテンツを作りたいという層が興味を持つのではないだろうか。

『GDC 2015』
▲そのほかモーションセンサー系の展示も多数あった。『The REALM System』は、腹にベルトを巻きつけて、両手でグリップを握って手の動きを取れるデバイス。3月21日までKickStarterで出資を募ってる。
『GDC 2015』
▲OptiTrackは、体につけたマーカーを外部カメラで認識する業務用のモーションキャプチャシステム。筆者も過去、niconicoのライブ施設“ニコファーレ”で使われていたのを見たことがあります。
『GDC 2015』
『GDC 2015』
▲あとはバーチャル世界を歩ける『Omni』(写真上)や、手の動きを取る『STEM System』などの常連組も。いずれもKickstarterで資金調達したものの、製品がなかなか出荷されないので、しびれを切らしている方々も多いはず……。

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