2015年3月17日(火)
皆さま、こんにちは。『FF』シリーズをこよなく愛するライター・スズタクです。PSP版『ファイナルファンタジー零式』を500時間以上プレイした僕が、3月19日に発売されるPS4/Xbox One用ソフト『FF零式 HD』のレビューをお届けしたいと思います。
この記事では、PS4版を第四章クリアまでプレイしたうえでの評価・感想をお届けします。初心者に向けた0組(クラスゼロ)メンバーの紹介や、前作ユーザーが気にしているであろうPSP版との違いなどにも触れていきますよ! プレイ動画もありますので、ぜひチェックしてみてください。
●『FF零式 HD』プレイ動画
最初に、本作を知らない人のために簡単な説明を。『FF零式』は、2011年にPSP用ソフトとして発売されたアクションRPGです。
“ファブラ ノヴァ クリスタリス”プロジェクトの一翼を担う作品で、『FFXIII』シリーズや『FFXV』と神話の設定を共有しているという特徴があります。作中では“オリエンス”という世界を舞台に、四カ国間の戦争と、それに立ち向かう若者たちのドラマが描かれていきます。
『FF零式 HD』は、そんなPSP版をフルHD解像度で作り直した作品。物語やゲーム性の魅力はそのままに、より美しく生まれ変わった『FF零式』ということです!
▲主人公は、0組に所属する14人の少年少女たち。彼らを操作し、アクション性の高いバトルをこなしながらミッションに挑んでいきます。 |
『FF零式』には多くの専門用語があり、未プレイの人はOPムービーの時点で若干混乱してしまうかもしれません。そうならないように、厳選した10個のキーワードを解説します。これらの意味さえ理解しておけば、予習はバッチリです。
【『FF零式』キーワード】
・オリエンス:物語の舞台となる世界。クリスタルを擁する四カ国――朱雀領ルブルム、ミリテス皇国、コンコルディア王国、ロリカ同盟が互いに覇権を争っている。オリエンスの世界では、鴎歴(おうれき)という暦を使用。
・朱雀領ルブルム:朱雀クリスタルを擁する国。魔法文化が発達しており、主人公たちの所属国でもある。
・ミリテス皇国:白虎クリスタルを擁する、機械の力に秀でた軍事国家。物語の始まりとなる、国家間戦争の引き金を引く。
・コンコルディア王国:蒼龍クリスタルを擁する国。竜や魔物を手なずける不思議な力を持っている。
・ロリカ同盟:玄武クリスタルを擁する連邦国家。クリスタルの力を肉体に取り込んだ強靭な兵士がそろう。
・ペリシティリウム:四カ国それぞれに建設された、クリスタルを守護するための施設。
・ルシ:クリスタルによって選ばれ、特別な使命と力を授かった存在。甲型と乙型の2種類があり、甲型は直接戦闘、乙型は特殊能力に長けている。
・フィニス:この世の終わりを示す言葉。“フィニスの刻”という言い方をすることもある。
・アギト:オリエンスに平和と救済をもたらすと言われる救世主。各国は、自国にアギトを生み出すよう注力している。
・死の忘却:オリエンスでは、誰かが死ぬとそれにまつわる記憶をクリスタルが消し去る。そのため、生きている者が故人の死を悼むことは基本的にない。
『FF』のエッセンスを散りばめながらも、これまでにない路線で突き進んだ『FF零式』。その魅力を、大きく3つの要素に分けて紹介しましょう。
国家間の戦争を題材にしているだけあって、シナリオにはつねにピリピリとした緊張感が漂います。登場人物が死亡することもけっこうな頻度で起こり、感情移入したキャラが次の章では……なんてことも。しかし、それは決してマイナス要素ではなく、むしろ死と隣り合わせの日常を如実に感じられる展開といえます。
▲四カ国の1つ、ミリテス皇国が朱雀領ルブルムに侵攻することで、物語は始まります。ミリテス皇国とは、序盤から終盤までずっと顔を突き合わせることになります。 |
僕が初めて『FF零式』をプレイした時に印象的だったのは、人が犠牲になるシーンをかなりはっきりと描いていたことです。「『FF』でここまでやるのか!?」と驚いたと同時に、尖ったセンスに惹きつけられましたね。重い展開は多いものの、リアルな戦争劇が見られるという点で、一瞬たりとも物語から目が離せません。
▲白虎兵の銃弾に倒れる朱雀兵。残虐な描写は見るほうもツライですが、戦争という過酷なテーマを扱ううえでは欠かせないスパイスとなります。 |
主人公側の0組メンバーはもちろん、白虎側の宿敵・カトルや魔導院のマスコット・モーグリなど、登場人物は誰もが強烈な個性を放っています。物語の展開によってはあっさり退場するキャラもいますが、だいたいどのキャラもひと目見れば忘れられないインパクトを与えてくれますよ。
ちなみに『FF零式』は、“超”豪華声優陣が出演していることでも有名です。声優ファンにもオススメできる作品……かもしれません(笑)。
▲0組のメンバーの1人、ナイン。つねにケンカ口調ですが、本人に悪気はないというから憎めません。 |
▲白虎軍が誇る隻眼の将校・カトル。シナリオ上で激突するほか、サブイベントにも出番が! |
▲『FF』シリーズおなじみのモーグリもボイス付きで登場。作中には、格好が異なる13体のモーグリが出てきます。 |
『FF零式』はコマンド式RPGではなく、自分の手でキャラを操作して戦うアクション式RPGです。操作キャラは14人の0組メンバーで、それぞれ覚える技や移動速度などすべてが異なります。
戦闘時に使えるコマンドや攻撃方法は多岐にわたり、自分なりのプレイスタイルでバトルが楽しめます。14人のキャラを動かすだけでも楽しく、戦術を練り出したら遊び方は無限大です!
1つ覚えておきたいのは、『FF零式』のバトルは全体的に難易度が高いということ。状況によっては、敵の攻撃1発であっさり死んでしまうこともあります。ですが、キャラは経験値を得ることでレベルアップし、強くなっていきます。ガチのアクションゲームではなく、あくまで成長要素があるアクションRPGなので、身構えている人はご安心を。
前作をやり込んだ経験から言うと、レベルさえ上げれば物語上の戦闘で詰まることはほぼありません。
▲敵にサイトが表示された時に攻撃を当てると、一撃死させたり大ダメージを与えたりできます。また、バトルはミッション中だけではなく、ワールド探索で訪れたダンジョンの内部で起こることも! |
▲キャラ固有の武器を使って攻撃します。アナログスティックとの組み合わせ方で、攻撃が変化するキャラもいます。 |
▲レベルアップ時に獲得するAPを消費して覚える技。効果は多種多様で、使用にはAG(アビリティゲージ)が必要です。 |
▲攻撃用から防御用までさまざまな魔法が使用可能。攻撃用魔法には、RF(ライフル)、SHG(ショットガン)、BOM(爆弾)など銃火器のような特徴づけがされています。 |
▲イフリートやバハムートなど、おなじみの召喚獣を呼び出すコマンド。召喚した軍神は実際に操作できますが、軍神を呼ぶには召喚者の命を犠牲にする必要があります(※死亡したキャラは復活可能)。 |
ここからは、PSP版とHD版の違いを中心に解説。実際にプレイして感じた部分も含めて触れていこうと思います。
まず最大の違いは、なんといってもHD化によるグラフィックの変化でしょう。元々PSP版の時点でグラフィックの出来はすさまじく、見惚れながら遊んでいたのを覚えていますが、それがさらに向上するとは……! メインキャラのモデルのクオリティアップのほか、ライティングにも調整が入り、敵の姿も細部まで確認できます。
▲0組メンバーのモデルアップは、前作ユーザーなら衝撃が大きいはず。肩当ての光沢具合とかたまりません! |
個人的に感動したのは、話しかける相手もくっきり映るようになった点。本作は魔導院にいる生徒や街の人間との会話も楽しいので、相手の顔まではっきり見えるようになったのはうれしいポイントです。より感情移入しやすくなって、学園生活が盛り上がります。
ただし、モデルが差し替わったのはあくまでメイン級のキャラのみで、サブキャラはPSP版と変わっていません。そのため、0組のメンバーとサブキャラが同時に映るイベントシーンでは、モデルの差に少々違和感を覚えました。
ミッション内容に変化はありませんが、調整点として“制圧戦がスキップ可能になった”ことが挙げられます。制圧戦の出撃日になると、ブリーフィング時にスキップするかどうかを選択可能です。スキップした場合、当然クリア報酬はもらえませんのでご注意を。
また、制圧戦に関してはタイトルメニューの“作戦”からいつでも再挑戦できるようになりました。シナリオ上の制圧戦はひとまずスキップしておき、あとで“作戦”でじっくりやり込むといったプレイが可能です。本作は周回プレイに対応しているので、サクサク物語を進められるこの仕様変更はとてもありがたかったです。
▲もちろん、シナリオ上で普通に制圧戦に挑むのもありです。僕は、二度目からはスキップしました(笑)。 |
これはあくまで僕の想像ですが、前作ユーザーにとってHD版で一番気掛かりだったのは“マルチプレイ要素はどうなるのか?”という疑問だったのではないでしょうか? というのも、PSP版ではマルチプレイによって強力な装備品や魔法が解放されたからです。僕はHD版の発表を受けた時、まずそこが気になってしょうがなかったです(笑)。
結論ですが、マルチプレイはなくなりましたが、それによって得られる要素はHD版でも入手できます。HD版では魔導院の支援キャラが活躍するたびにSPPが手に入るので、SPランクも変わらず獲得可能です。ちなみに、スクエニ メンバーズとの連動で手に入ったアイテムも、オフラインプレイで集められます。
▲マルチプレイがなくなった影響で、乱入回数が達成条件だった依頼は、内容が別のものに変化。依頼報酬は変わらないようです。 |
この他、PSP版から変更・追加された主な要素を以下にまとめてみました。前作ユーザーはぜひチェックしてください。
【主な変更・追加点】
・キャラの移動速度と回避速度、召喚獣の移動速度が全体的にアップ
・一部の通常攻撃とアビリティの威力がアップ
・一部のミッションクリア報酬が別のものに変化
・キャラの行動に応じた報酬が用意された
・報酬が手に入る累計SPP値が全体的に減った
・SPPショップのアイテム価格が全体的に安くなった
・新たに通常より低い難易度の“容易”を追加
・PS4版はトロフィー機能、Xbox One版は実績機能を搭載
・新衣装として教導軍装“ホマレ”を追加
・シークレットムービーを追加
発売直前ということで、14人の0組メンバーの紹介&性能レビューもお届けします。バトル性能については、僕がプレイした感覚をもとに5段階の★評価を付けていきます。
▲クールなようで心根は熱い、感受性豊かな少年。頭のよさと実行力の両方を備えた、名前のとおりエース格の人物。 |
カードを飛ばして戦う遠距離タイプ。回避がスピーディで扱いやすく、初心者向け。ただしHPは低く、打たれ弱い。
【性能】
武器:カード
HP:★★
攻撃力:★★
魔法性能:★★★
武器のリーチ:★★★★★
武器攻撃の速度:★★★★
移動速度:★★★★★
▲おっとりとして、だれと話す時も丁寧な態度をとる女の子。か弱い見た目だが、芯の強さは0組の中でもピカイチ。 |
音の塊を飛ばして攻撃する。援護用のアビリティを多く覚えるので支援向きだが、普通に戦っても意外と強い。
【性能】
武器:笛
HP:★
攻撃力:★★★
魔法性能:★★★★
武器のリーチ:★★★★
武器攻撃の速度:★★
移動速度:★★
▲物知りを自負する、0組の知性派。知識豊富で礼儀正しいが、理屈っぽいうえにたいてい長話なのが玉にキズ。 |
弓矢でタメ撃ちができるスナイパー。遠くの敵を安全に狙い撃てるが、左右への攻撃範囲が狭く、接近戦も苦手。
【性能】
武器:弓
HP:★★
攻撃力:★★★★
魔法性能:★★★★
武器のリーチ:★★★★★
武器攻撃の速度:★★★★★
移動速度:★★★
▲勝ち気で血気盛んな少女。感情的な性格だが、根はカラッとしている。魔法弾を撃つ特殊な武器・魔法銃を扱う。 |
移動速度が速く、足でかく乱する遠距離系。自動でチャージされる魔法銃は強力だが、使いこなすには慣れが必要。
【性能】
武器:魔法銃
HP:★
攻撃力:★★★
魔法性能:★★★
武器のリーチ:★★★★★
武器攻撃の速度:★★★★
移動速度:★★★★★
▲のほほんとした性格のマイペース屋。警戒心がなさそうに見えるが、実際は仲間にしか信頼を寄せていない。 |
一撃の威力は高いが、攻撃動作がかなり遅い。通常攻撃はリーチが短く、先読みして使わないとなかなか当たらない。
【性能】
武器:メイス
HP:★★★★★
攻撃力:★★★★★
魔法性能:★★
武器のリーチ:★
武器攻撃の速度:★
移動速度:★★
▲女子生徒とは思えないほどガラが悪く、口調も乱暴。サバサバとした性格と思いきや、わりと執着心が強い。 |
大鎌による攻撃範囲の広さとリーチの長さが魅力。倒した敵の怨念を吸収して、自らの技を強化する特性を持つ。
【性能】
武器:大鎌
HP:★★★
攻撃力:★★★
魔法性能:★★★★
武器のリーチ:★★★★
武器攻撃の速度:★★★
移動速度:★★★
▲物静かで落ち着いた女生徒。面倒見のよさと女性らしい温かさをあわせ持ち、年下の同性のあこがれの的となっている。 |
鞭に変形する武器を使い、近距離から中距離まで攻撃できる。武器攻撃だけでなく、魔法を使わせても強い。
【性能】
武器:鞭剣
HP:★★★
攻撃力:★★★
魔法性能:★★★★
武器のリーチ:★★★★
武器攻撃の速度:★★★★
移動速度:★★★
▲0組の男子の中で一番小柄だが、運動神経バツグンの少年。冷静沈着で思慮深く、いつも鍛錬に励んでいる。 |
格闘技で戦うインファイター。遠距離戦は大の苦手だが、移動速度が速いので、相手との距離を詰めて戦うのは楽。
【性能】
武器:ナックル
HP:★★★★
攻撃力:★★★★
魔法性能:★★
武器のリーチ:★
武器攻撃の速度:★★★★★
移動速度:★★★★★
▲考えるのが苦手で、乱暴な言動を連発する問題児。つねにケンカ腰で話すが、本人は普通に接しているつもり。 |
HPと防御力が高いタフガイ。魔法性能はほぼ期待できないため、堅さを生かして積極的に接近戦を仕掛けるのが◎。
【性能】
武器:槍
HP:★★★★★
攻撃力:★★★★
魔法性能:★
武器のリーチ:★★★
武器攻撃の速度:★★★
移動速度:★★★
▲どんな状況ものらりくらりとかわす、お気楽男子。緊張感に欠けているように見えるが、本質はストイックな性格。 |
攻撃力の高さはNo.1だが、移動速度が非常に遅く、技のリーチも短い。成長するまでコンボが使えないのも難点。
【性能】
武器:刀
HP:★★★
攻撃力:★★★★★
魔法性能:★
武器のリーチ:★
武器攻撃の速度:★★★★★
移動速度:★
▲理知的な印象通り、さまざまな分野に詳しい優等生。かしこまった口調で話すため、堅苦しいイメージを与える。 |
バランスのいい性能をしており、通常攻撃も魔法も強力。アビリティを入れ替えれば、どんな戦いにも対応できる。
【性能】
武器:ソード
HP:★★★
攻撃力:★★★
魔法性能:★★★★
武器のリーチ:★★★
武器攻撃の速度:★★★★
移動速度:★★★
▲コワモテで威圧的な体格をした無口な男子。ぶっきらぼうな言葉しか話さないが、常識人で思いやりもある。 |
二丁拳銃を操るガンナー。遠距離系にしてはタフで使いやすい。銃の弾が切れると、リロードする必要がある。
【性能】
武器:拳銃
HP:★★★★
攻撃力:★★★
魔法性能:★
武器のリーチ:★★★★★
武器攻撃の速度:★★★★★
移動速度:★★★
▲0組に編入してきた素直な性格の少年。純粋な心を持っているがゆえに、周囲の声にほんろうされやすい。 |
武器と魔法の両方を使いこなせるバランスタイプ。比較的接近戦寄りの性能なので、遠距離戦は戦いにくい。
【性能】
武器:レイピア
HP:★★★★★
攻撃力:★★★★
魔法性能:★★★★
武器のリーチ:★★
武器攻撃の速度:★★★
移動速度:★★
▲マキナとともに0組に編入した少女。幼少期より不治の病に侵され、副作用のある薬で無理やり症状を抑えている。 |
魔法性能が全キャラ中ダントツで、魔法戦が得意。MPを回復できるアビリティと組み合わせるととても強力。
【性能】
武器:ダガー
HP:★★
攻撃力:★★
魔法性能:★★★★★
武器のリーチ:★
武器攻撃の速度:★★★★
移動速度:★★★★
さて、キャラが14人もいると誰を使っていいのか迷いがちですが、そんな時の個人的イチオシキャラはケイトです。彼女は武器を構えた時の移動速度がとにかく速く、おまけに武器が銃なので遠くの敵も楽に攻撃できます。打たれ弱いという欠点はありますが、そこは連続回避で対処しましょう!
▲銃を構えたままの移動でも敵の攻撃を避けられるケイト。相手のキルサイトをじっくり狙うことができます。 |
ケイトだけでなく、エース、デュース、トレイ、キングといった遠距離タイプのキャラは軒並み便利です。というのも、ミッション中は高所にいる敵と戦うことが多く、自然と遠くまで攻撃を当てられるキャラが求められるからです。また、本作の魔法は威力が高いのでレムもオススメですね。
ちなみに攻略的な考えを捨てて、単純に好きなキャラを挙げるとしたらジャックです! “刀キャラで一撃必殺タイプ”というバトルコンセプトは、自分の中でそれまで見たことがなく、一度操作してすぐ気に入りました。まあ、ミッション攻略でははっきり言って使いづらいのですが、そこは愛です愛(苦笑)。皆さんも、お気に入りの0組キャラを見つけてみてください。
▲キルサイトを狙わなくても、通常攻撃だけで十分大ダメージを与えられるジャック。こういう尖った性能、嫌いじゃないです(笑)。 |
今回のレビュー用にひととおりの要素をプレイした結果、僕の中には「もう一度『FF零式』をやり込んでみたい!」という昂りにも似た気持ちがわいてきました。PSP版は500時間以上遊んだものの、全キャラのレベルを99にしていなかったり、“朱の目録”を完成できなかったりと中途半端感が漂っていましたので……。
もう一度やり込みたいと思わせる動機の1つは、やはりHDグラフィックですね。キャラだけでなく背景も見やすくなっており、PSP版で散々クリアしたミッションのはずなのに、新鮮な気持ちで楽しんでいました。PS4/Xbox Oneを持っていて、なおかつPSP版を未プレイなら、間違いなくプレイする価値ありです。
▲HD版で美しく生まれ変わった魔導院。この感動は、前作ユーザーだからこそ感じられるものかもしれません。 |
バトル部分にも、細かいけど多くの調整が入っているのは好印象です。基本的にはプレイヤーキャラのアッパー調整なので、PSP版から使いにくくなったキャラはいません。PSP版では終盤になるほど魔法の存在感が目立っていましたが、HD版では数々のアビリティが強化され、最後までお気に入りを使い続けることもできそうです。
そしてもう1点、特筆したいのが“シングルプレイで全要素を解放できる”ということですね。PSP版でマルチプレイ環境に恵まれず、歯がゆい思いをした人(僕とか!)はHD版で再挑戦するチャンスです。
▲大画面かつHDグラフィックで遊べるバトルは、それだけで大きな魅力を放ちます。キャラの移動速度が上がっているので、操作感の面でも新鮮味を味わえるでしょう。 |
HD版にはトロフィー(実績)や新衣装もあり、前作ユーザーが再び遊んでも満喫できるのは間違いないです。ただ不満点があるのも事実で、特に大魔法陣の使い勝手の悪さはPSP版から変わっておらず残念でした(修正できる類のものではない可能性もありますが)。
総合的な感想ですが、最新ハードで骨太なRPGを遊びたいという人には、『FF零式 HD』は十分オススメできます。PSP版をやり込んだ人も、PS4/Xbox Oneを所持しているなら買って損をしない作品です。少なくとも僕は、この1本でワンシーズンは過ごそうと思います(笑)。
▲最後に、みんな大好きエミナさんの写真を! 大画面で彼女と出会える“あのイベント”を楽しみにしています!!(え、カヅサ? 知らない人ですね……) |
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