2015年4月30日(木)
ビジュアルアーツ(Key)から6月26日に発売されるPCゲーム『Angel Beats! -1st beat-』の新たなイベントCGやシナリオの一部、ゲーム画面のスクリーンショットが公開された。
本作は、2010年に放送された麻枝 准氏原作・脚本のTVアニメ『Angel Beats!』のゲーム化作品第1弾。死後の学園アドベンチャーと銘打たれた本作は、死んだ世界戦線のメンバー19人全員の生前と、その“やりたかったこと”が描かれる全6巻構成の巨編アドベンチャーとなっている。
■シナリオ抜粋
【岩沢】「どこに行くんだ?」
俺は無言で歩き続ける。
【岩沢】「もしかしてデートか? 付き合ってからこうしてふたりで歩くのは初めてだな」
【岩沢】「だったら初デートになる」
【音無】「この教室だ」
【岩沢】「うん? ここに用があるのか? ただの空き教室のようだが?」
【音無】「なあ、岩沢」
中央まで歩いていって、岩沢を振り返る。
【岩沢】「なに?」
【音無】「俺のこと、好きか?」
【岩沢】「もちろん。だから付き合っている」
【音無】「俺も、岩沢のこと大好きだ」
【岩沢】「なら、こっちも大好きだ」
【岩沢】「って、照れるな…」
俺はすっと手を伸ばした。
人差し指で、岩沢の顎に触れた。
それを持ち上げる。
【岩沢】「な…」
そして、その口を口で塞いだ。
【岩沢】「ん…」
時間が止まればいいと思った。
神様、お願いします。
いつまでもこのままでいさせてください。
なんでもしますから。
■シナリオ抜粋(日向と仲よくなりすぎている場合の展開)
グラウンドで炊き出しを行うことになった。
長机を並べ、家庭科室から調理器具を揃えた。
メニューは主の煮付け。
ただ、さばいた主を煮るだけだ。
まだまだ大きい主の肉塊を、メンバーがさばいていく。
立華の隣で俺は作業をしていた。
どちらともなく、自然にそうなっていた。
…こんな時間が来るとは思わなかった。
本当に一緒に過ごせる日が来るなんて。
胸の辺りがぽかりと温かくなる。
長らく覚えていなかった気持ちだ。
だから、その思いに任せて、俺は立華に話しかけていた。
【音無】「なあ、立華。下の名前で呼んでいいか?」
【天使】「どうして?」
【音無】「親しくなったからだよ」
【天使】「なった?」
【音無】「なったじゃないかよ。一緒に釣りして、一緒に料理して」
【音無】「それに、最初聞いた時から思ってたんだよ。綺麗な名前だなって…」
ちょっと恥じらいに語気が弱まるが、その後は一気に伝えた。
【音無】「好きだよ、お前の名前。かなでって、音を奏でるって意味だろ」
【天使】「あなたがそうしたければ、どうぞお好きに」
【音無】「俺の名前はさ、結弦。弦を結ぶって書いて、結弦。そう呼んでくれていい」
かなでは頷いてくれた。
俺はかなでにいつまでも一緒に居てほしかった。
【音無】「じゃあ、かなで。聞いてほしい頼みがあるんだ」
【かなで】「なに?」
【音無】「これからも俺と日向と一緒に居てくれ」
【かなで】「…どうして?」
【音無】「もう、誰とも戦ってほしくないから。こうやって、楽しく過ごしてほしいから」
【かなで】「みんなとならわかるけど、あなたとその人とだけでいいの?」
【音無】「いや、もちろんみんなともだ。ただ、日向もずっと一緒に居るから、特に、という感じで」
【かなで】「ややこしい話ね…」
俺は、日向が好きだし、かなでも好きだ。
あれ? なんだ、この三角関係は…。
【音無】(俺はどっちかを選ばないといけないのか…?)
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