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2015年6月5日(金)

『閃光少女 名もなき光のアイリ』は電力と宗教団体が支配する近未来で紡がれる青春物語【電撃文庫新作紹介】

文:電撃オンライン

 中村 一先生が執筆する電撃文庫『閃光少女 名もなき光のアイリ』の紹介記事をお届けします。

『閃光少女 名もなき光のアイリ』

◆物語のオススメ

■悲しい過去を越えて未来を望む心を――
 すべてを失った少女が手に入れる本当の絆

 異常気象からエネルギーを電力に依存するようになった近未来の日本――。

 電撃文庫『閃光少女 名もなき光のアイリ』は、政変と宗教団体の台頭で従来の秩序が乱れた世界を舞台に、すべてを失った少女が高校生の少年との出会いによって、本当の自分の人生を取り戻していく青春ストーリーです。

 主人公の湊コウキは天体望遠鏡で夜空を観察するのが大好きな理系の少年です。高校に通いながら、保護者代わりの叔父と2人暮らし。家計を圧迫する電気料金の高騰に頭を悩ませる以外は、平穏な毎日を送っています。その心の奥に誰にも言えない復讐の念を隠しながら……。

 コウキが叔父のもとに身を寄せるようになったのは、実の父親が日本を支配する処女神の神託によって罰せられたという過去があるから。逮捕の理由は、国家機密を盗み出した罪とのことですが、真相は明らかになっていません。というのも、処女神と彼女を擁護する皇帝が2年前のクーデターで失脚してしまい、現在は実質、大手電力会社“クロノス”と光を信仰する宗教団体“聖光の環”が日本を支配しているからです。

 ところがある日、平穏だったコウキの日常が急変する出来事が起こります。“光”を生み出す力を持つ謎の少女・アイリとの出会い――。それをきっかけに父親の死の真相と、大人たちが隠してきた世界の真実に直面することになるのです。

 時代に翻弄されながらも、意志の力で運命を切り開こうとする十代の少年と少女の冒険譚。今の自分を越えて未来へ前進したい。そんな前向きな想いが詰まった作品です!

『閃光少女 名もなき光のアイリ』

◆登場人物のみどころ

■泥棒になっても、ボロを身にまとっても隠せない気品……
 聖女のような気高さと子供の無防備さが共存するヒロインに夢中!

 すべての動力が電化した高度なテクノロジーと、処女神からの神託による政治が融合する日本が描かれる本作。大人たちが作る社会のシステムに翻弄されながらも、生きることをあきらめない強いヒロインが好きな人は、きっとアイリに心惹かれるはず。

 アイリとコウキが初めて出会った時、2人は空腹に耐えかねて食料を奪いにきた泥棒とその被害者という関係でした。“ボーイ・ミーツ・ガール”としては、最悪の出会い!! 色恋沙汰どころか、ヘタをすると警察沙汰です。当然、コウキは突然現れた少女を警戒しますが、家主である叔父の提案で行き場のないアイリを自宅に居候させることに。

 それからの毎日はアイリにとって、初体験の連続です!!

 まずは男の子との同居生活。女の子なのに世間知らずで羞恥心に欠けるアイリとの共同生活は、年頃のコウキをドキドキさせたり、怒らせたり……。でも、彼女にはどこか高貴なオーラがあって、裸になってもいやらしさを感じさせないのが不思議!

 あとはコウキが作る美味しい食事を食べて子供のように喜んだり、生まれて初めて通う学校で、友達と青春を満喫したり。物語が進み、アイリの過去が明らかになっていくにつれて、コウキと過ごしたごくふつうの生活が彼女にとっていかに大切なものかということがわかってきます。

 さまざまな体験を通して、新たな喜びを見つけていくアイリの姿、必見です!!

(C)中村 一/KADOKAWA CORPORATION 2015 イラスト:ちーこ

データ

▼『閃光少女 名もなき光のアイリ』
■著/中村 一
■イラスト/ちーこ
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:KADOKAWA
■発売日:2015年5月9日発売
■定価:本体570円+税
 
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