2015年6月5日(金)

『異世界からの一粒の ~この姫騎士、チェンジ!~』は異能力&すれ違いヒロインもの?【電撃文庫新作紹介】

文:電撃オンライン

 十階堂一系先生が執筆する電撃文庫『異世界からの一粒の ~この姫騎士、チェンジ!~』の紹介記事をお届けします。

『異世界からの一粒の ~この姫騎士、チェンジ!~』

【物語の見どころ】

■異能力に目覚めたら、騎士姿のおバカな異世界人がついてきた!
 しかも、その異能力が厄介なだけでかっこよくない件……

 空から降ってくるカラフルなキャンディ・グミのような小粒の石――。その正体はなんだと思いますか? 実はこれ、異世界から降ってくる“一粒の異物”と呼ばれるもの。この世に存在しないイレギュラーなステータスを秘めた欠片で、人間がそれに触れるとまれに適応して異能力に目覚めてしまうのだとか。その中には手に入れた力を悪用しようとする厄介者も……。

 本作の主人公で高校2年生の枯森も異能力に目覚めてしまった1人です。彼に発現した異能力は“拒絶の反世”。以来、自分に触れた者に高圧電流のような衝撃を与えるという困った体質に。その上、異世界からやってきた石拾い人(ストーンピッカー)の少女・カエデに気に入られ、異能力で悪事を働く者を捕まえる“相棒”に指名されてしまうのです。

 “拒絶の反世”というユニークな力のせいで、他人と接触できなくなった枯森が直面する問題の数々!! 気品あふれる騎士風の外見とは裏腹に、おバカな行動で話をややこしくするカエデ。そこへ枯森に好意を寄せる幼なじみの美少女・煽が加わって、ごく平凡だった少年学園生活は一気ににぎやかモードへ!! これは巻き込まれ系男子・枯森の苦難を楽しむ物語といっていいかもしれません。

 また、カエデと枯森のツッコミどころ満載の会話シーンにも注目です。カエデの無軌道な発言のせいで、真面目な会話もコントのようになってしまうところが笑えます!!

『異世界からの一粒の ~この姫騎士、チェンジ!~』

【キャラクターのみどころ】

■幼なじみの美少女を避けるのは、男同士の友情を守るため!?
 空気が読める男・枯森君の微妙な人間関係に注目!

 異能力を悪用する者を見つけ出し、“一粒の異物”を回収するメインストーリーと並行に描かれる、主人公の枯森と煽との微妙な関係――。この物語を語る上で、幼なじみの煽とのエピソードは無視できません。

 ヒロインの煽は枯森の近所に住む1つ年下のクール系美少女。2人は相思相愛なのに、枯森は恋人同士になることを避け続けています。その原因の1つは、枯森が「竜兄」と呼んで慕っている煽の兄の存在。竜兄は極度のシスコンで、「俺を倒してから妹をもらっていけ!」と煽に近づく男子をことごとく蹴散らしています。つまり、この暴れん坊の兄から男子で唯一愛妹に近づくことを許可されているのが、幼なじみの枯森なのです。

 竜兄との穏やかな関係を崩さないように、煽と距離を取っての生活――。一方、煽は煮え切らない枯森とは反対に、昔からストレートな愛情を告白しています。高校生となった今でも、恋人へステップアップしたいという願望が言動の端々から漏れているほど。この積極的な少女は大好きな枯森が兄のことを気にせず、自分を受け入れてくれることを望んでいるようです。

 もしや、枯森が“拒絶の反世”という異能力に覚醒したのも、そのことと無関係ではないのかも……!? 他人に触れられない能力ということは、煽にも触れられないということ。異能力のせいで接触を避けていたら、あらぬ誤解を呼びそうな予感も……。

 真実を知らない煽との恋模様、これは絶対見逃せませんよ!

データ

▼『異世界からの一粒の ~この姫騎士、チェンジ!~』
■著/十階堂一系
■イラスト/柚希きひろ
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:KADOKAWA
■発売日:2015年5月9日発売
■定価:本体550円+税
 
■『異世界からの一粒の ~この姫騎士、チェンジ!~』の購入はこちら
Amazon.co.jp

関連サイト