2015年7月5日(日)
電撃PSプレミアムイベントまとめ。『戦国BASARA』の豊臣軍充実の理由や『シェンムー3』発表の裏話も!
7月4日(土)に電撃PlayStationが主催する初のプレミアムイベントが開催された。『戦国BASARA4 皇』の小林プロデューサー&山本ディレクターによるトークショウや、SCEワールドワイドスタジオ プレジデントの吉田修平氏と電撃PS編集長・西岡によるE3 2015振り返りトークを実施。トークショウ終了後は『戦国BASARA4 皇』の試遊会が行われるなど、イベントは盛況のうちに幕を閉じた。
▲崩れがちで安定しない天気のなか、みなさん足を運んでくれました。 |
▲イベントスタート時には電撃PS編集長の西岡がご挨拶。 |
発売を間近に控える『戦国BASARA4 皇』の魅力をプレゼン形式で紹介!
10周年を迎えた『戦国BASARA』シリーズの小林裕幸プロデューサーと山本ディレクターが登壇したトークショーでは、電撃PSへ『戦国BASARA4 皇』をプレゼンテーションするような一風変わったな形式で進行。同じく登壇した電撃ゲームメディア総編集長の江口聡と電撃PSの編集・レトロ吉田とともに、本作の見どころや魅力を紹介していった。
本作では前作のボス武将“足利義輝”がプレイアブル化。チート級の性能になってもイイというプロデューサーのお墨つきで採用された。
▲ほかにも“千利休”や“京極マリア”が新規参戦&プレイアブル化! |
▲過去作から復活した武将も合わせて、プレイヤー武将は総勢40名。難易度などに細かい調整も加わり、より遊びやすくなっているとのこと。 |
▲最高難易度“天”が追加。アクションの腕に自信がある人に向けた、歯ごたえ満点の難易度に仕上がっている。 |
▲プレイヤー操作が変化するなど、多彩な効果のある新要素“合戦ルーレット”。ハズレを引くと追跡者として宮本武蔵が登場! 非常に強いので逃げるのがベストだが、がんばれば倒すことも可能らしい。 |
▲メダル兵の撃破などで回収した“天貨メダル”は、キャラクターの衣装などと交換が可能。 |
▲新作ストーリーも大幅に増え、前作をプレイした人でも安心して楽しめる。 |
『戦国BASARA』シリーズの生まれたきっかけとは?
――シリーズが作られたキッカケは?
小林:当時、2人で制作していたゲームがあまり売れていなくて、売れるゲームを作ろうとしたのがキッカケです。もし当時制作していたゲームが売れていたら『戦国BASARA』は生まれていなかったと思います。当時から戦国時代は、本屋に特集コーナーがありましたし、戦国時代のドラマなども放送されていた人気コンテンツだったので、戦国をモチーフにしたゲームを作ろうと。
――このシリーズで戦国時代を知ったプレイヤーも多いと思います。
山本:これまでの歴史モノに多かったシミュレーション的な要素をなくして、自社の得意ジャンルであるアクションに注力したのが結果的によかったのだと思います。
小林:あとはキャラクターですね。キャラの個性を前面に押し出したゲーム性は、当初から予定していました。
――伊達政宗と真田幸村がメイン武将になった理由は?
小林:実は、最初開発チーム内には歴史に詳しい人がほとんどいなくて(笑)。やっぱり教科書とかでメジャーな徳川とか足利が人気なのかなと思っていました。ただ、いろいろ調べていくとそうではなくて、そのなかで人気の高かった2人を主軸にしようと。
山本:伊達政宗に英語をしゃべらせる、という構想は最初からあったのですが、周囲をなかなか納得させられなかったのは苦労しました。
小林:おもしろいとは思ったけど、ちょっとズレると三枚目になっちゃうからね(笑)。
山本:という理由もあって音声収録を行ってからのジャッジとなったのですが、中井和哉さんのカッコいい演技によって今の伊達政宗が誕生しました。あの日のことはよく覚えています、たしか2004年の12月23日に収録したと思います。それから政宗の武器も、竜だから爪のイメージがいいなというところで腰にもヒレを付けています。
小林:政宗が6本になったんで、幸村が1本では対抗できないので、武器が2本になりました。
――1作目が発売されたときの反響は?
小林:刀6本も持っていて、しかも英語を喋るというのは、今作でいう千利休くらいの驚きはあったかと思います。
山本:僕は『1』が出て『2』が作れるのかなと思っていたんです。そのあと正式に制作が決まってから、来年も同じ夏に出したいよねって話になりまして。
小林:『2』は『1』よりも短い8か月で作りました(笑)。
――シリーズの魅力の1つに多彩なコラボがあります。
小林:コラボを行う理由は単純で、作品を盛り上げたいからですね。今回のT.M.Revolutionさんとのコラボなど、ユーザーが一目見て興味を持ってもらえるモノをチョイスしています。これまでのコラボでとくにうれしかったのは山崎製パンさんのタイアップですね。各武将をモチーフにしたいろいろなパンを作ってもらいました。また、富士急ハイランドでアトラクションを作ってもらったのはうれしかったですね。まさか遊園地のアトラクション企画に参加できるとは思っていなかったので、楽しかったです。
▲T.M.Revolutionの特徴的な衣装のほか、さまざまなコンテンツとコラボした衣装が登場。 |
――シリーズ10周年を迎えた感想などをお聞かせください。
小林:初代の売り上げは好調だったのですが、『2』がなかなか出せなくて苦労したのは記憶に残っています。そのため、9ヶ月ぐらいでの制作になってしまい、山本をはじめスタッフに大変な思いをさせてしまいました。
山本:9ヶ月で20人以上のキャラクターって、今考えてもスゴイと思います(笑)。
小林:また初代はストーリーがなかったので、『2』で急きょ20キャラ以上のストーリーを用意したのは大変でしたね。
――今後の『BASARA』シリーズの展開について構想などはありますか?
山本:とにかくこれまでやったことがないことをやってみたいです。『戦国BASARA』では、ゲームだけではなくアニメや舞台など、さまざまなコンテンツとメディアミックスしてきました。ただ、まだまだおもしろいコンテンツはいっぱいあると思うので、日々それらを探しながら仕事をしています。
小林:大きな夢として実写映画にも挑戦したいですね。もちろん『戦国BASARA4 皇』のアニメ化も。ちなみにOPのアニメもクオリティが高いので必見ですよ。
――まさかの千利休がプレイヤー武将として登場しました。(ユーザー質問)
山本:これまでには武将じゃないキャラクターもたくさんいるので、そこまで驚かれたのが逆に驚き。二重人格というかなり特徴的な要素があるので、アクションとキャラクター性の両面で楽しんでもらえるとうれしいですね。
――豊臣軍のキャラクターが充実している理由は? 私は毛利ファンなのですが。(ユーザー質問)
山本:難しい質問ですが……、真面目にお答えすると開発的な都合が大きいです。『3』が関ヶ原中心に展開しているので、そのときのノウハウから必然的に豊臣側が多くなっています。ただ、毛利元就はアニメパートや技が変化していますので、特別扱いにはなっています。
SCE・吉田修平氏が振り返る“E3 2015”
続いて行われたのは、SCEワールドワイドスタジオのプレジデント・吉田修平氏と電撃PlayStation編集長・西岡美道によるトークショウ。
▲海外では写真やサインをよく求められるという吉田氏。“Shuhei”とフランクに呼ばれるのだそう。 |
トークショウは、吉田氏の用意した84枚にも及ぶスライドとともに進行。吉田氏自身の視点から見た、E3開催期間1週間を振り返る形で進められた。
▲冒頭では電撃PSのE3取材班が借りていたレンタカーが盗まれた件について暴露話も!? |
間一髪で逃れたリーク(情報漏れ)!?
「これからE3に向かう!」という期待を感じられる、成田空港に到着した飛行機の写真から始まったトークショウ。まず、話題は『人喰いの大鷲トリコ』や『シェンムー3』といった、E3で初めて発表されたタイトルについてのことだった。
発表された今でこそ周知の事実だが、これらのタイトルの情報が何かの間違いで漏れてしまっているかは吉田氏を含め、相当気を配っていたそうだ。
SCEカンファレンス前に“Where’s The Last Guardian?”(『Last Guardian』は『人喰いの大鷲トリコ』の海外版タイトル)という曲をyoutubeにアップロードしていた海外のファンを見つけたという吉田氏。ツイートしたいけれども、情報を知っている立場だからこそできないという悶々とした時間を過ごしていたという。E3での発表ののち、自ら投稿者にリツイートしたなど、肩の荷が下りたことと同時にファンサービス精神の旺盛さも感じさせるエピソードも聞くことができた。
また、『シェンムー3』を手掛ける鈴木裕氏が、E3会場設営に使われたフォークリフトの画像を「見つけた!」とツイートしたのを発見し、あわてて「これ以上のツイートはやめてくれ(笑)」と止めるなど、わかる人にはわかるエピソードもあったそうだ。『シェンムー』では主人公がフォークリフトを操作するシーンがあり、『シェンムー』といえばフォークリフトを思い出すユーザーも多い。
▲こちらが件の写真。 |
▲カンファレンス後、鈴木裕氏、スクウェア・エニックスの橋本真司氏との一幕。 |
▲インターネット上で話題になった、海外ニュースサイトの中継の話も。『シェンムー3』発表時の盛り上がりを鈴木裕氏が見つけて感動し、その様子をイラストにしてツイートするといったやりとりがあったことも紹介された。 |
Project Morpheusは“プレイヤー自身が見られていること”が臨場感に!
トークショウはしだいにSCEプレスカンファレンスの話に移り、『Horizon Zero Dawn』や『No Man’s Sky』など国内外問わず話題のタイトルの概要や見どころを吉田氏が語っていった。
▲吉田さんも推している新作タイトル『Horizon Zero Dawn』 |
プレスカンファレンスでは『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』のデモプレイ中に映像が止まるという事故も起きたが、そのおかげであらかじめ録画した映像ではなく、本当にデモプレイを行っているという認識を持ってもらえたというケガの功名的な効果もあったそうだ。
そんななか、吉田氏がとくに力を入れて語っていたのがVRシステム“Project Morpheus”。
プレスカンファレンスなどで多数のタイトルのPVが流れたが、本来はあの映像が視界いっぱいに広がるため実際に体験したときの感覚はPVとは段違いという点を熱く語っていた。
なかでも通常のゲームや映像とは大きく異なるのが「登場するキャラクターが自分を見ている」という感覚をダイレクトに味わえる部分だそうだ。E3会場でもとにかく怖いと評判の『KITCHEN』のブース近辺では、定期的にプレイヤーの悲鳴が聞こえたなど、Project Morpheusだからこそ実現できたリアリティを感じられるエピソードを聞くことができた。
ほかにもMorpheusをかぶったプレイヤーが巨大な怪獣となり、4人のプレイヤーと対戦する『Monster Escape』など、視点を複数用意できるからこその新たな遊び方もあるそうだ。
吉田氏はまだまだE3にまつわるエピソードを多数用意していたようだが、時間の制約上そのすべてを聞くことはできなかった。しかし、これはE3 2015で発表された内容がどれも注目に値するということ。タイトルの今後の情報に期待しよう。
新規プレイアブル武将が使える『戦国BASARA4 皇』試遊会も!
2つのトークショー後は会場に設置された大画面テレビを使い、『戦国BASARA4 皇』の試遊会も実施された。本作で使用可能になった足利義輝や千利休、京極マリアでのプレイが可能で、“合戦ルーレット”が製品版と同じ仕様ということもあり、来場者も興味津々。制限時間いっぱい画面に集中して思い思いにプレイを楽しんでいた。
▲今回の試遊では“合戦ルーレット”が製品版と同じ仕様でプレイできた。ルーレットで“直江兼続”に変化した人も!? |
▲会場にはシリーズの年表や、各武将が描かれたタペストリーも掲示。 |
▲試遊の待ち時間には、PVなども上映。アニメーションが流れると歓声があがっていた。 |
また、来場者にはBASARA扇子のほか、Twitterなどでイベントの模様を発信したユーザーには缶バッジもプレゼントされた。
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