2015年7月13日(月)

『よるのないくに』で描かれる多様な人物の思惑が絡み合うストーリー。その進め方や新キャラを紹介

文:キャナ☆メン

 コーエーテクモゲームスは、8月27日に発売するPS4/PS3/PS Vita用ソフト『よるのないくに』の新情報を公開した。

『よるのないくに』

 『よるのないくに』は、『アトリエ』シリーズや『サージュ・コンチェルト』などを手掛ける同社のガスト長野開発部が、“美少女×従魔(セルヴァン)×RPG”をテーマに制作している完全新作RPG。邪妖と呼ばれる魔物たちが人々の夜を脅かす世界で、従魔を使役する“アーナス”という名の少女が、自らを犠牲にする道を選んだ親友の少女“リュリーティス”のために戦う物語が描かれる。アーナスとリュリーティスの葛藤や絆など、2人の少女を中心としたドラマに注目したい作品だ。

『よるのないくに』
▲物語の舞台となるルースワール島。“夜の君”の血を浴びたものたちが邪妖となり、その邪妖たちが人間社会から夜を奪ってしまったのだ。

 本日の記事では、新たなキャラクター情報をはじめ、ゲームを進めていくための基本的な流れや、拠点となるホテル“エンデ”でプレイヤーが何をできるのかという概要、さらにバトルの追加情報などをお伝えする。

秘密のありそうな商人“ロイド”と妖魔“ミストラル”

 新たに紹介するキャラクターは、旅の商人としてホテル“エンデ”にやって来る男性“ロイド”と、“夜の君”の魂を探してルースワール島に来たという妖魔の“ミストラル”。2名とも、何か秘密を抱えていそうな謎(なぞ)めいたところのあるキャラクターだ。物語にどのようにかかわってくるのか、ゲーム画面やプロフィールからいろいろと想像してみてほしい。

ロイド 声優:日野聡

「俺は、こう見えて、世界を股にかける商人なんだぜ?」

『よるのないくに』
▲ロイドのCGモデル。
『よるのないくに』
▲ロイドのイラスト。

~複数の顔を持つ商人~

 ホテル・エンデにやって来た旅の商人。邪妖にさえ値段を付けるほど、金の亡者で現実主義者である。アーナスによく依頼を出しているが、すべて自分のためであり、呆れられることもしばしば。

 妖魔や教皇庁にも詳しく、商人以外にも別の顔を持っているようだ。コーヒー党であり、紅茶好きで性格も合わない有角教授とは、いつもくだらない口論をしている。

『よるのないくに』
『よるのないくに』
▲「じゃあ、嬢ちゃんは、世界の命運をかけて戦う方がいいってのか?」というセリフは、アーナスが知らない何かを知っているからこそ出てきた言葉なのだろうか? 商人以外の顔が何なのか、非常に気になるキャラクターだ。
『よるのないくに』
▲互いにウマが合わない様子のロイドと有角教授。しかし、本編のストーリーがシリアスであるだけに、2人のやり取りはプレイヤーを笑わせてくれるものになりそうだ。

ミストラル 声優:松井恵理子

「――アーナス。悪くない名前ね。お顔も可愛らしいこと」

『よるのないくに』
▲ミストラルのCGモデル。
『よるのないくに』
▲ミストラルのイラスト。

~多くの人間を虜にした妖魔~

 宮殿に棲まう、お洒落(しゃれ)で妖艶(ようえん)な純血の妖魔。甘い芳香を放ち、来る者を惑わせる。“夜の君”の魂を探すためこの島に来たが、宮殿の中にこもってしまっている。時折、何かを探して外に出ているとの情報もあるが、詳細は不明。

『よるのないくに』
『よるのないくに』
『よるのないくに』
▲ミストラルの言う“あの子の魂”とは、“夜の君”の魂を指すのだろうか? だとすれば、ミストラルと“夜の君”の関係はどのようなものなのか……物語上、非常に重要なキャラクターなのだろう。彼女のことはぜひ覚えておきたい。

リュリーティスを守るため邪妖と戦う日々――物語の進め方

 邪妖の元凶“夜の君”を、自分の命と引き換えに封じる“聖女”となったリュリーティスと、教皇庁から、聖女を守って“夜の君”のもとまで贈り届けることを命じられた聖騎士アーナス。そのアーナスが教皇庁からの指令を受けることで、本作の物語は進んでいく。

【メインストーリーを進めるための基本的な流れ】

(1)教皇庁から指令が届く

『よるのないくに』

(2)邪妖と戦い物語を進める

『よるのないくに』

(3)ホテル“エンデ”で次の戦いに備える

『よるのないくに』

 基本的には上の流れを繰り返すことでメインストーリーは進むが、アーナスは、決して教皇庁から命じられるままにリュリーティスを生贄にしたいわけではない。リュリーティスを守るために生贄以外の選択肢を模索し、そのために、教皇庁から届く指令や手に入る情報をもとに、リュリーティスを守る術を探っていくのが彼女の真の目的だ。

 その前提を踏まえた上で、以下に(1)~(3)の流れをもう少し詳しく掘り下げて紹介していく。なお、ホテル“エンデ”では、メインストーリー以外の闘技場や依頼といったさまざまな遊びが存在する。

(1)教皇庁から指令が届く

 アーナスは、やがて訪れる運命の時まで、リュリーティスを守り続ける。そして、教皇庁から届く指令で得た情報や、その他の人々から得た手掛かりをもとに、真にリュリーティスを守る術を探していく。

 謎に包まれた教皇庁の存在や、何か裏のありそうな登場人物たち、そしてアーナスのリュリーティスを想う心と、さまざまな思惑が絡み合うストーリー展開は、本作の魅力の1つと言えるだろう。

●教皇庁の真意は……?

 アーナスに次々と指令を送る教皇庁。その指令の目的は、夜の君を封じるためなのか、それとは違うまた別の何かなのか……。

『よるのないくに』

●心の隙間から生まれる疑心暗鬼

 ホテル“エンデ”では、教皇庁からの指令の他にも、“夜の君”に関する情報が手に入る。その中には、リュリーティスを生贄にする以外の方法で“夜の君”を封じる手段の手掛かりがあるかも……?

『よるのないくに』

●少女たちの穏やかなひと時

 さまざまな情報が錯綜(さくそう)し、何も知らないアーナスとリュリーティスは翻弄されていく。そんな中、2人だけで過ごす穏やかで静かなひと時は貴重な時間だ。

『よるのないくに』

(2)邪妖と戦い物語を進める

 教皇庁に属する聖騎士として、そしてリュリーティスを守るために、教皇庁からの指令に挑むアーナス。指令の1つを例に、その流れを紹介していこう。

●宿泊客が行方不明に

 教皇庁から、「アーナスのために助っ人を送った」との情報が届くものの、ホテルにやって来たその人物が、行方不明になっていることが発覚する。アーナスは助っ人の捜索に向かう。

『よるのないくに』
▲助っ人が消えた理由をつきとめたアーナスは、その行く先を遊園地だろうと推測する。

●従魔を連れ手掛かりを探す

 行方不明になった助っ人が遊園地に向かったと推測するアーナスは、従魔と一緒に、邪妖のいる遊園地へと向かう。罠をかいくぐり、敵を倒しながら道を進むアーナスだが、その中で少しずつ行方不明となった人物の手掛かりを入手していく。

『よるのないくに』
『よるのないくに』
▲アーナスが向かった遊園地には、邪妖たちがあふれていた。従魔の力を借りながら、敵を倒して奥へと進もう。

●現れた大型邪妖

 アーナスは、手掛かりを求めてたどり着いた先で、ようやく件の人物を発見する。しかし、突如として目の前に大型邪妖が立ちはだかる。助っ人となる人物を守るため、アーナスと従魔は大型邪妖に戦いを挑む。

『よるのないくに』
▲手前のキャラクターの後ろ姿は、有角教授とそっくりだ。彼が、教皇庁から派遣された助っ人だろうか?
『よるのないくに』
▲大型邪妖を倒せば、指令をクリアすることができる。従魔たちを使いこなし、全力をぶつけよう。

●そして進んでゆく物語

 激戦を制したアーナスは、大型邪妖を倒して助っ人を救い出す。彼女は、その人物から得られた情報をもとに、物語の真相へと少しずつ近づいていく。

『よるのないくに』
▲物語が進み、また新たな出会いが。ロイドとは、どのようにして出会うのだろうか?

(3)ホテル“エンデ”で次の戦いに備える

 拠点となるホテル“エンデ”では、戦いに備えて従魔の編成やアーナス自身の成長、アイテムの売買、やり込み要素である闘技場への挑戦など、さまざまなことが行える。また、アーナスが邪妖を討伐しに行くのは夜になるため、昼間はスキルポイントを獲得するための行動選択ができる。さらに、“依頼”を受けることで、さまざまなエピソードやバトルを楽しむことが可能だ。

●新たな従魔との契約“アクチュアライズ”

 入手した“依代”というアイテムを使うことで、新たな従魔と契約できる。依代の種類によって、契約できる従魔は異なる。

『よるのないくに』
▲血の契約――ということで、従魔との契約にはBloodを使うようだ。

●従魔と暮らす

 編成やアイテムの装備など、従魔に関することはすべてホテルで行える。従魔もホテルに住んでおり、普段の様子を見ることもできる。

『よるのないくに』
▲ホテルでの一幕。従魔との会話は、それぞれの性格を反映したものを楽しめそうだ。

●ヨルドの祭壇で血を奉納する

 不思議な異世界“ヨルドの祭壇”へも、ホテルから行くことができる。ヨルドの祭壇では、戦闘で獲得したBlood(蒼き血)を奉納することで、アーナスを成長させられる。

『よるのないくに』
▲リュリーティスとよく似た姿をしたヨルドの巫女。彼女との会話が、物語に影響を与えることもある。

●昼間行動

 アーナスが邪妖の討伐に向かうのは夜だけのため、昼間に取る行動を選んでおくことができる。選んだ行動により、スキルを習得するためのスキルポイントを入手できる。

『よるのないくに』
▲昼間の行動では、ごくごく日常的なシーンをレポートとして見られる模様。

●闘技場で腕試し

 ホテルでは、アーナスと従魔の実力が試せる闘技場に挑戦できる。ストーリーの進行に応じて、闘技場で挑める課題が増えていく。

『よるのないくに』
▲闘技場で課題をクリアすれば、それに応じた報酬を得られる。闘技場でしか入手できないアイテムも存在する。

●売買と交易

 ホテルでは従魔に関する各種アイテムが取り扱われており、アイテムの売買ができる。また、ストーリーが進むと、遠くの地域から珍しいアイテムを取り寄せる“交易”も行えるようになる。

『よるのないくに』
『よるのないくに』
▲現実の世界地図とそっくりな地図と、“南米”という地域名。『よるのないくに』の舞台は地球なのだろうか?

●依頼をこなす

 ホテルには、日夜さまざまな依頼が届く。その内容は邪妖の討伐が主だが、中には特別なシナリオを楽しめるような珍しい内容の依頼も存在する。依頼をクリアすると、お金やアイテムなどの報酬を受け取れる。

『よるのないくに』
『よるのないくに』
▲ホテルでは、複数ある依頼の中から、自分にあったものを選ぶことができる。
『よるのないくに』
▲特別なシナリオが用意された依頼では、ストーリー本編だけではわからなかったアーナスにかかわる人たちの思惑や、『よるのないくに』の世界観などを知ることができる。
『よるのないくに』
▲依頼人は、人間だけとは限らない。依頼によっては、妖魔の謎や思惑などがわかるものも存在する。
『よるのないくに』
▲依頼を通して、さまざまな人の思惑や過去を知るアーナス。揺らぐことのなかった彼女の意思は、多くの想いを知ることで変わっていってしまうのだろうか……?

アーナスの新フォームを紹介

 戦闘で変身ゲージをため、アーナスの“血の力”を覚醒させると、アーナス自身が“変身”して大幅なパワーアップを遂げられる。以前の記事で紹介した“デモンフォーム”や“ラビットフォーム”に続き、本日の記事では“ファントムフォーム”という新たな変身形態を紹介する。

●ファントムフォーム

 魔法使いのような姿の、サポートに特化した変身形態。遠距離から攻撃を行い、自身や従魔のSP・HP回復を得意とする。

『よるのないくに』
▲ファントムフォームのCGモデル。
『よるのないくに』
▲ファントムフォームのイラスト。
『よるのないくに』
『よるのないくに』
▲ファントムフォームは、一定の距離を保ちながら、一方的に攻撃できるスタイルが魅力だ。
『よるのないくに』
▲ファントムフォームの強攻撃は、自分と従魔のSPを回復させる。SPを消費してガンガン技を使い、敵を倒そう。
『よるのないくに』
▲広範囲にわたってHPを回復させる特殊技。敵に突進するアタッカータイプの従魔と相性がいい。
『よるのないくに』
▲変身すると、従魔の能力もアップする。ファントムフォーム時は、従魔のSPが自動的に回復する能力が加わり、他のフォームよりも数多く特殊攻撃を繰り出せる。

新たな従魔3体を紹介

 戦術の幅に大きく影響する従魔たちの存在。さまざまな特徴を持つ従魔たちの中から、新たに3体の従魔を紹介する。

魔法タイプ
プロミー

『よるのないくに』
『よるのないくに』
▲炎属性の技を多く持つ魔法タイプの従魔。敵の弱点を見極めると、無類の強さを発揮する。魔法タイプにも関わらず、敵に突っ込むことがあるのは、好奇心旺盛な性格のせいか。

追従タイプ
マインボマー

『よるのないくに』
『よるのないくに』
▲アーナスの周囲を回転しつつ移動し、自分のHPが尽きると、豪快に自爆する追従タイプの従魔。すぐに爆発しないように、日夜特訓しているらしい。座右の銘は“安全第一”。

サポートタイプ
イフリータ

『よるのないくに』
『よるのないくに』
▲味方のステータスを高めるフィールドを作り出す、サポートタイプの従魔。同一種族のノーミードよりも、お姉さん的な性格をしている。

データ

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