2015年7月22日(水)
『ラングリッサー リインカーネーション-転生-』のルート分岐後に主人公を待ち受けるものとは?
エクストリームが7月23日に発売を予定している3DS用SRPG『ラングリッサー リインカーネーション-転生-』。パッケージ版の他、ダウンロード版の配信も決定しました。パッケージ版と同じく2015年7月23日から配信され、価格は5,980円(税込)。発売間近となる本作の、登場する各軍勢の思惑やルート分岐後のストーリーを紹介します。
今までの『ラングリッサー』シリーズでも、登場人物たちの思惑を描く群像劇と、それぞれの理想と主義を掲げた勢力間の抗争が物語で描かれていました。最新作である『ラングリッサー リインカーネーション-転生-』でも、そういったエッセンスはもちろん生かされています。
重厚なストーリーが魅力の本作は、ステージ中に選ぶことになる選択肢によって、ルートが大きく分岐します。主人公・アレスの運命を決めるのはプレイヤーであるあなたです。ゲームプレイ前の予習として、大きく分かれる各ルートの詳細と、3つの陣営のバックボーンに加え、陣営ごとのキーパーソンとその目的をチェックしてみましょう。
●『ラングリッサー リインカーネーション-転生-』TVCM
光と闇、それを取り巻く世界
まずは、『ラングリッサー リインカーネーション-転生-』の舞台となる世界のあらましを紹介します。
光の女神ルシリスと混沌の神カオスの戦い……そのさなかにもたらされた二振りの剣。ルシリスが遣わしたのは、試練と引き換えに救済を与える“聖剣ラングリッサー”。かたやカオスが遣わしたのは、代償と引き換えに欲望を叶える“魔剣アルハザード”。
光と混沌の戦いの中、ある時人間たちは神々を打ち倒し、自らの手で歴史を紡ぎはじめます。神々は滅んだわけではありませんが、人間の行いにより干渉を行わなくなりました。神々は、物語の中のみで語られる存在となり、次第にその存在が忘れられていきます。地上に残された、ラングリッサーとアルハザードを除いては──。
そして、これまでの『ラングリッサー』シリーズ同様、この二振りの剣により再び戦乱の時代が幕を開けたのです。
『ラングリッサー リインカーネーション-転生-』の世界は、“ガイアの門”と呼ばれる長大な壁に囲まれており、人々はその中で暮らしています。しかし、ある事件からこの壁の中の世界では海面上昇が起こり、世界は水没の危機に瀕することに。
アルハザードを復活させた“グレスデン帝国”の皇帝オウトクラト4世は、この魔剣の力により知識を呼び出し、先進的で高度な機械文明を帝国にもたらしました。また、これらの技術を背景にガイアの門の内側では最大の勢力を誇り、支配地域を拡張させていきます。そして、国力と技術力を駆使して作り上げたのが、箱舟と呼ばれる巨大飛空都市“エスペランザ”。帝国は“エリュシオン計画”として、エスペランザを用いてガイアの門の外の大陸への移住を企てます。
軍事力により性急に進攻を続ける帝国軍に反抗する勢力として存在する、ルシリスを信奉する教会を中心にした組織が“光輝の軍勢”です。人類の救済を目的にしているものの、強引なやり方を選んだ帝国軍に対し、帝国民以外の多くの人々は脅威を感じていました。魔剣の力を扱う帝国軍に対して、光輝の軍勢は聖剣をもってこれに対抗しようとしますが、ともに封印されていたはずのラングリッサーは何者かに持ち去られ、長らくその所在は不明のままでした。
一方、帝国、光輝の軍勢のどちらにも属さず、双方から迫害されている勢力も存在します。かつて魔剣とともにその名を刻んだ闇の皇子ボーゼル。彼の復活を望む者たちは、ボーゼルのもとで帝国軍、光輝の軍勢によらない世界を切望しています。
帝国軍、光輝の軍勢、闇の勢力の三つ巴の勢力がひしめき合う中、領主見習いの少年アレス・ロヴィナーがラングリッサーを発見したことで本作の物語が始まるのです。
3つの勢力と主要人物
この世界にある3つの軍勢。女神ルシリスの名の元で連合した“光輝の軍勢”。世界制覇をもくろむ“帝国軍”。これらのどちらの勢力にも属さず、どちらにも敵視されているマイノリティの集団である“闇の勢力”。これらは、それぞれが異なる理念を持って覇を競っています。各勢力の背景に加え、物語で重要な立ち位置となるキーパーソンと、開発から届いたキーパーソンを演じる声優陣の演技の見どころも紹介します。
●光輝の軍勢
プルガトリウム西方・バルディス大陸を中心に、グレスデン帝国への服従をよしとしない諸王国や自由都市などが結んだ軍事同盟で、光の女神ルシリスによる救済を旗印に各地の連合軍をルシリス教団の聖職者たちが取り持ち、帝国軍への抵抗を続けています。帝国の侵略により失われた父祖の地の回復や聖地の奪還を目指しています。
光輝の軍勢のキーパーソン1
ジェシカ
声優:悠木碧
職業:ルシリス教総司祭(光の巫女)
クラス:魔術師
シリーズを通して登場する光の巫女であるジェシカ。転生を繰り返すことで、聖剣と魔剣の戦いに関わり続けています。彼女の役目は、光輝の末裔に聖剣ラングリッサーを託し、その者を導くこと。長らく平穏な時代が続き、人の歴史に干渉することなく転生を続けていましたが、闇の力の出現を感じて再びラングリッサーとアルハザードを探し始めます。
ルシリス教の総司祭にして巫女なのですが、俗世に染まりすぎて少々所帯じみているところがあります。転生を繰り返しても彼女の目的は変わらず、世界のバランスを保つことのようです。
光輝の軍勢のキーパーソン2
マリエル・サルラス
声優:山本彩乃
職業:ルシリス教司祭、教会図書館司書
クラス:神官戦士
マリエルは、帝国により滅ぼされた王国の出身です。貴族という出自なので戦闘訓練を受けており、持ち前の腕力と相まってそれなりに優秀な戦士として活躍しています。しかし、私生活はいささかどんくさい。実家であるサルラス家は、代々の当主が世界中の稀覯本(きこうぼん)を集めていて、その蔵書は“サルラスの図書館”に納められていました。ここを遊び場にして育ってきたため、貴族の務め以外は読書しているほどの本好きです。
光輝の軍勢に加わった目的は、サルラス領を回復し、サルラスの図書館を復興すること。戦乱終結の暁には、司書として静かに暮らしたいと願っています。
光輝の軍勢のキーパーソン3
ロザリア・オルシーニ
声優:井口裕香
職業:オルシーニ家第14代当主、“光輝の軍勢”教会軍・装甲騎兵師団長
クラス:騎兵
かつての大領主オルシーニ家の娘。女神ルシリスに深く帰依する女系家族の出身で、性格は気高く勇敢で真面目。その真っ直ぐな性格から、政治的な駆け引きなどは好みません。他者に対して寛大で、リーダーの資質も十分。読書が趣味で芸術にも興味があるのですが、芸術に関する腕は酷いようです。また、恋に恋する年頃からか恋愛小説を読み、その後妄想にふけるという一面もあります。
オルシーニ家は、商業に長けた家柄で光輝の軍勢の活動資金の何割かを負担するパトロンです。そして、その目的は貴族らしく失地の回復を主としています。
●“光輝の軍勢”声優陣の演技の見どころ(開発より)
ジェシカを演じていただいた悠木碧さんは、ジェシカの気持ちを熟考した上でご意見をくださり、より“ジェシカ”らしさを演出してくださいました。
そのお付きとしてともにいるマリエルを演じていただいた山本彩乃さんは、おしとやかで、でも少し抜けているような印象のマリエルをメリハリのある演技で演じてくださいました。隠れた芯のあるキャラクターなので、すごくマッチしていると思います。
ロザリアは、光輝の軍勢の中でも一際目立つキャラクターです。男勝り、というより品のある戦士で、でも実は純粋な心を持ったキャラクターです。井口裕香さんの低いトーンでの戦闘ボイスは迫力がありながら、照れたセリフでは高いトーンのかわいらしい面を見ることができます。
●帝国軍
プルガトリウム東方・ガルド大陸を根拠地として世界を統一する野心を持った機械国家。クロニク教という異端のルシリス信仰を国教としています。先進的な科学技術を持ち、現在の首都は空中都市エスペランザ(通称“方舟”)。他国に対して優越する科学技術を原動力に世界制覇を進めています。
帝国軍のキーパーソン1
クリスティアーネ・フォン・プリンツ・フランダル・ポエティア(クリス)
声優:櫻井浩美
職業:帝国軍槍兵部隊中隊長
クラス:槍兵
名門中の名門であるポエティア家の末娘。政治家として優秀な兄たちと比較されて育ったため、それが大きなコンプレックスになっています。社交界で適当な相手に嫁入りさせようという両親の期待に従わず、貴族の務めであるからと軍学校に入学。それには、優秀な兄と比較されてきた自分の才能を、周囲に認めさせたいという思いもありました。
一本気な性格で、軍人としての道を選ぶ際、両親が根負けするまで説得を続けたというエピソードも。生来のお嬢様気質でいつでも自信満々ですが、育ちのよさからかお人好しで、周りのみんなに好かれています。
帝国軍のキーパーソン2
ヨア・ユテン
声優:井口祐一
職業:帝国軍高位技術士官、ポエティア家の家庭教師
クラス:銃兵
帝国の平民の出。立身出世のため血のにじむような努力をして、帝国最高の教育機関に進学しました。飛行技術の研究が専門で、かつてはクリスの家庭教師を務めており、ポエティア家は彼の研究の支援も行っています。努力の達人で、性格は真面目で責任感も強い。ポエティア家への恩義などから、クリスが軍事行動を行う際には同行することも多く、クリスも彼を信頼しています。
軍上層部に知識と技術を買われたこと、戦争を早く終わらせたいことなどから軍務についていますが、その真の夢は、いつか自由に空を飛び回れる機械を自分の手で作り出し、皆が箱舟に頼らずとも世界中を行き来できるようにすることです。
帝国軍のキーパーソン3
コンスタンツァ・イアハルト(コニー)
声優:徳井青空
職業:帝国軍技術士官実験部隊員
クラス:飛行兵
帝国貴族の娘です。家門が傾きがちだったため、両親は家の再興のため彼女に良縁を求めていましたが、社交界映えする要素が1つもなかったため見放されてしまいます。その後、科学技術学会の権威である叔父の薦めで、以前より興味のあった科学の道を志すことに。帝国最高の教育機関を優秀な成績で卒業後は、技術士官として帝国軍科学部門に配属され、ヨアの助手になりました。
好きなことに夢中になれる男の子のような性格で、階級を問わず誰にでも気さくで謙虚。しかし、自己評価が低いため、自信が持てずにいます。そんな彼女の軍務へのモチベーションは、軍上層部に能力を認められたことと、ヨアと設計した飛行機械のテストを続けること。戦争を早く終わらせて、研究に集中したいとも思っています。そして、平和になった暁には飛行機械で未知の世界を探検したいと望んでいます。
●“帝国軍”声優陣の演技の見どころ(開発より)
クリスは、いわゆるツンデレキャラなのですが、一生懸命明るく振る舞います。本当はこの戦争の中で、辛い経験をしてきたにも関わらず、常に明るく高笑いをしています。櫻井浩美さんの明るい声がクリスの息吹となり、純粋に周りを明るくしようとするクリスを表現してくれました。
それに対して、コニーはすごくオドオドしていているキャラクターです。いつも元気な徳井青空さんが見せる、意外で魅力的な演技に注目です。ヨアは井口祐一さんの低いトーンの演技に驚かされました。すごく知的ですがオタクな面を見せるキャラクターで、普段はすごくおとなしいのに、機械のこととなるとテンションが上がるそんなメリハリのある演技が印象的です。
●闇の勢力
各国を追われた犯罪者やいわれのない差別を受ける少数民族、邪神カオスや闇の皇子ボーゼルを信奉する者などが結集して1つの共同体を生み出しています。彼らは世間からの爪弾き者という意味で“闇”と呼ばれ、光輝の軍勢・グレスデン帝国からも敵視されている存在。“レイテ軍”とも呼ばれます。
彼らが戦う目的は人としての自由を取り戻すこと。現在は、プルガトリウム南東の辺境“ヴェルゼリア島”を実効支配しており、帝国が巻き起こした戦乱に乗ずるように勢力を伸ばしています。ルシリス教を旗印とする光輝の軍勢や、皇帝に支配される帝国軍と異なり、ただの寄せ集めの集団のはずなのですが、統率がとれたような行動をとっている裏には「何か強力な指導者が現れたのでは」とささやかれています。
闇の勢力のキーパーソン1
レナータ・ミトラス・ドラゴニア(レナ)
声優:高橋未奈美
職業:竜使い族の生き残り
クラス:飛兵
竜使いの国・ドラゴニアで、3人兄妹の末子として育った少女。帝国の進攻により国は滅亡、家族も全員殺害されています。そのため人間不信で、自分を拾ってくれたポリアル姉妹と、その家族以外の人間には心を開くことがありません。また、家族を殺した帝国に対して激しい憎しみを抱いており、復讐こそが彼女の原動力です。性格は内向的で、努力家ではあるものの飲み込みが悪く不器用。そのことがコンプレックスになっています。
闇の勢力のキーパーソン2
ポリアル・イテリメ
声優:久野美咲
職業:少数民族の巫女戦士
クラス:神官戦士
光輝の軍勢にも帝国にも属さない、少数民族の出身。他の勢力には迫害されていますが、己の出自と文化に対して誇りを持っています。次期大酋長との呼び声も高い優秀な姉がおり、彼女に対してややコンプレックスがありますが、姉妹の仲は悪くありません。瀕死のレナを救い、彼女を護りながら家族同様に暮らしています。
闇の勢力として戦うのは、一族の代表である姉の名代であることと、言われない差別受けるポリアル一族や、レナたちのような不幸な者たちを生み出さない方法を見つけ出そうとしているためです。
闇の勢力のキーパーソン3
ロナ・イテリメ
声優:茅野愛衣
職業:少数民族の戦士
クラス:槍兵
ポリアルの妹です。3人姉妹の末っ子で、性格は純真無垢な天使そのもの。どんな人でも、その人の長所を見つけてすぐ好きになることができます。また、泣き虫ですが人懐っこく、疑うことを知りません。そのため、たびたび騙されそうになるのですが、そのたびに姉に助けてもらっています。ポリアルとともにレナを助け、以来「レナお姉ちゃん」と呼んで慕っています。
無邪気な平和主義者ですが、ポリアル同様に一族やレナたちみんなが幸せに暮らせるように戦いに身を投じています。そして戦いのさなかにこの世から争いごとを失くし、皆が手を取り合って話し合える世界を作ることを、真剣に考えているのです。
●“闇の勢力”声優陣の演技の見どころ(開発より)
久野美咲さんの、少し危なっかしいのに強がってお姉さんを気取っているポリアルの演技は本当にかわいらしかったですね。「呪術」というセリフが多いんですが、ちょっと言いづらいんです。がんばって練習してくださった「呪術」のセリフをぜひ聞いてください。
茅野愛衣さんのロナは人を信じる、人間が大好きなキャラクターです。屈託のないまっすぐな純粋さで「大好き」と言ってくれます。
高橋未奈美さんが演じたレナはか細く、人を信じないキャラクターです。しかし、ポリアルとロナだけは信用していて、2人に対してのテンションが少し違うんです。当然、主人公のアレスにも少しずつ心を開いていくので、その心の移り変わりをうまく演じてくれたのは本当にすごいと感じました。
運命を変える選択により分岐する物語
選ばれた者にしか扱うことのできない聖剣ラングリッサーですが、なぜかアレスはこれを扱うことができてしまいます。本人の意思にかかわらず、大きな戦いの渦にのみ込まれていくアレス。戦いの中で出会った人たちの想いに触れ、何を選び、何を捨てるのか。その選択により、彼の運命もまた大きく変わっていきます。
●光輝の道~選ばれし英雄となりて
帝国軍の暴虐に対抗する意志を固めたアレスは、正式に光輝の軍勢の一員となることに。これにより力を得た軍勢は、各地で帝国軍への反抗を開始します。戦いを通じて、光輝の英雄としての素質を開花させていくアレス。そして、生き別れとなった妹リコリスが、闇の勢力に身を寄せていることも知ります。
長年の宿敵であるボーゼルの復活の胎動を知った光輝の軍勢は、帝国打倒の前に闇の勢力との決着に向かいます。アレスはボーゼルを倒し、リコリスを奪還することができるのでしょうか……?
●闇の道~虐げられた者たちの復讐と、その果てに
ボーゼル率いる闇の勢力との戦いの中で、アレスは生き別れの妹・リコリスと再会します。襲いくる帝国の軍勢を退けたアレスは、リコリスとともに生きていくことを決意し、そのまま闇の勢力にとどまります。
しかし、聖剣を持つ光輝の英雄が本当に闇に生きる覚悟があるのか怪しむ者も多く、帝国軍の再侵攻の前に光輝の拠点を奪取するようアレスに命が下されます。それは、かつてともに戦った戦友との戦いを意味していました──。
●帝国の道~貫く理想と、虚々実々
帝国軍の若き宰相・フローレと会見したアレスは、門の外への移住計画であるエリュシオン計画の一端を知ります。皇帝であるオウトクラト4世は帝国貴族だけで移住を考えていたのですが、フローレは大陸すべての民の移住を目指していました。しかし、帝国軍の上層部も皇帝同様の意見が大多数となっていました。
フローレは、自分の考えを実現するためアレスに協力を求め、アレスは妹リコリスの情報と引き換えに提案を受けます。かくしてアレスは、光輝の軍勢と闇の勢力に協力を呼びかけますが、長年の確執から説得は困難を極め、皇帝とフローレの対立も激しくなっていき……。
(C)extreme
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