2015年7月21日(火)
本日7月21日にPS4で配信となった『ファントムブレイカー:バトルグラウンド オーバードライブ』。MAGES.においては異色となるタイトルを作り続ける盛プロデューサーにお話を伺いました。
『ファントムブレイカー:バトルグラウンド オーバードライブ』は、PS Vita/Xbox 360/PCで発売された『ファントムブレイカー:バトルグラウンド』をベースに、スキルツリーの見直し、敵キャラ出現数の増加、新たなアイテム攻撃要素の追加などが行われています。ダウンロード配信タイトルで、価格は1,500円+税。
▲アウトレンジ攻撃の種類が増えているなど、さまざまな要素が追加された『オーバードライブ』。 |
すでに3機種で発売されている『ファントムブレイカー:バトルグラウンド』をなぜPS4という最新ハードで発売するのか? 他機種版の『オーバードライブ』要素はどうなるのか? といったさまざまな疑問を直撃。また、記事の最後にはここでしか手に入らないプレゼントも用意されているので、ぜひ最後までお読みください。
――この『ファントムブレイカー:バトルグラウンド』というタイトルを、改めてPS4で発売することになった経緯を教えてください。
▲MAGES. 盛プロデューサーことサカリP。 |
2012年にXbox 360版を制作していた時に、すでにハードメーカーさんからいわゆる次世代機と呼ばれるハードのお話を伺っていました。当然、その頃はPS4とかXbox Oneという名前ではなく、コードネームで呼ばれていた時期なんですけどね。もちろん、僕自身は非常に興味がありました。というのも、海外では間違いなく売れるだろうと思っていたからです。
『バトルグラウンド』は海外でウケるタイトルを目指して作ったところもありますので、このタイトルを次世代機で移植する、ということはMAGES.のゲームランナップから見てもベストなのかなと思っていました。また、移植をするということで開発機を早い段階から入手できれば、基礎研究などもできますからね。なので、かなり早いタイミングで日本マイクロソフトさんとSCEさんの両社に話を持って行きました。
しかし、日本マイクロソフトさんには「Xbox 360も売り続けていきたいので、Xbox 360でも出せるようなタイトルはXbox 360で出しましょう」というお話をされてしまいました。「次世代機には、その機能をフルに活用したタイトルをお願いします」とのことで、その当時のソフト戦略と合わなかったのでしょう。
SCEさんにはPS Vita版の企画を持ち込んだ際に、次世代機の話も持っていきました。そうしたらSCEさんからは「ぜひ出してください」と。PS Vita版も欲しいですし、次世代機でも欲しいと。「どんなタイトルでも出していただけるのはありがたい」というお声をSCEさんからいただきまして……。
当時から僕はMAGES.の中で海外に向けたタイトルやデジタル配信のタイトルを推進させようとしていたんです。また、PCのSteamでもゲームを出したいという気持ちもありました。
しかし、海外戦略を考えるのもデジタル配信でやるというのも社内では初めての試みでしたし、どれだけ売れるのかも見えにくく、思うように企画が進みませんでした。
そんな中で、「欲しい」と言っていただけたというのは非常にありがたかった。これはSCEさんの次世代機で作るしかないな、という気分になりました。SCEさんの言葉に救われて作ることになったというのがPS4版発売の理由ですね。
――2013年にXbox 360版が出て、その後2014年にはPS Vita版、そして2015年頭にはSteam版が出て、そして7月にPS4版という流れになっていますが、PS4版が出るまでの期間の理由はどういったものなのでしょう?
実際にPS Vita版とPS4版のお話をSCEさんに持っていったのは、2013年の夏くらいなんです。ただ、PS Vita版の企画にNGが出ることはおそらくないだろうということで、Xbox 360版の開発が終わった直後から、すでに開発は進めていました。
PS4版については企画を持ち込んだ時点では、本当に企画のみだったんです。断られる可能性もありましたし。
無事にPS4版の了承が得られた後も、とりあえずはPS Vita版を完成させて、その後にPS4版に着手したという流れです。
開発当初は、Xbox 360版やPS Vita版と同じ内容の移植作となる予定でした。フラウ(『ロボティクス・ノーツ』に登場した神代フラウ)をキャラクターとして追加して、内容はそのままでというイメージでしたね。PS Vita版の発売とはあまり時期をあけずに発売する予定だったんです。
ただ、実際にPS4版として開発をしてみたら、当然のことながら性能がいいので、他機種よりも多くキャラクターを画面内に表示できるし、アイテムもドカドカ出せる。あと、オンライン機能としてやりたかった“途中乱入”の機能が追加できそうだったので、これはもう移植版というよりかは、PS4版として改めて開発するべきだろうと。
というわけで途中から仕様を変更して、現在発表されているようなPS4版の新要素を追加した形になりました。
――では最初から『バトルグラウンド』をパワーアップさせた作品として位置づけられていたわけではないんですね。
そうですね、当初はただフラウが追加されたバージョンという予定で、フラウも途中までは作っていました。なので、最初の発表の時は画面内にフラウがいるスクリーンショットがあったり、TGSで配布されていた小冊子やSCEさんのサイトではフラウのグラフィックが掲載されていたりしました。ただ、追加キャラがいるだけよりもゲーム内容がおもしろくなったほうがいいだろうと。
フラウを期待されていた方には本当に申し訳ないのですが、今回このお話ができたので、ようやくそのスクリーンショットを削除できます。やはり説明もせずに勝手に消してなかったことにするのはできませんしね。
――ではそんなPS4版『オーバードライブ』について、他機種版との違いを教えてください。
まずゲーム性の部分について、多くの敵を出せるようになったということで、敵を倒すおもしろさを押し出したかったので、1回の攻撃で敵をまとめて倒せるというような、いわゆる無双感が増した感じになっています。なので、全編にわたって敵配置に手を加えていますね。
▲PS4の性能にともなって敵の数が増え、爽快感がアップ! |
もう1つ、育成要素にあたるスキルツリーの見直しを行っていて、敵が増えたということに対応できるような新しいスキルを追加しています。敵ばっかり増えて自分のスキルはそのまま、だとバランス的によくないですからね。
▲増加した敵への対抗として、新スキル“Shadow Attack”が追加されている。 |
あとは、装備アイテムの追加です。これまでアウトレンジ攻撃は全キャラ共通で1つしかありませんでしたが、これを変更できるようにして、バリエーションを増やしています。また、装備に関しては持っているだけで効果を発揮する“オーラアイテム”という要素も追加されています。
▲前作では全キャラ共通で雷撃のみが使用できた。 |
▲ランダムに大ダメ―ジを与える隕石。マルチプレイで4人が隕石をするとすごいことに! |
▲広範囲にダメージを与える氷壁。もう1種類、爆裂も追加されている。 |
――このスキルツリーですが、もともとのスキルがあった部分に別のスキルが入っていますよね。例えば前作では“ダブルジャンプ”のところに“トリプルジャンプ”があったりとか。
前作では後半のスキルを取りたいのであれば、結局のところスキルを全部取らなければいけないというバランスになっていました。今回はスキルをひと通り取ることもできるし、好きなスキルを更に強化もできるような仕様になっています。
だからダブルジャンプだけ取って、その先のスキルを取ることもできるし、ダブルジャンプをトリプルジャンプに強化することもできるんです。
また、パラメータアップも含めて、レベル99になってもすべてに割り振ることはできなくなっています。スキルを全部取るのか、自分の得意な部分を伸ばすのか、はたまた短所を補うのか、色々とプレイヤーに考えてもらえるような形になっています。
今回はパラメータも大きなポイントになっていて、特に後半では攻撃に振るか防御に振るかというのも重要になってきます。それにオーラアイテムの効果もありますからね。さらにマルチプレイではパーティ全体のバランスを考える必要がありますというように、 スキルツリーと各種アイテムによって遊びの幅を広げ、マルチプレイ時での役割分担なども明確化する方向性になっています。
とはいえ、それが面倒になるようなレベルではなくて、アクセントとして存在するようなイメージですね。深く考えずに、ドタバタ暴れまわって楽しいという根本の部分は変わっていません。
また、遊びの幅と言えば、昔のゲームっぽさを出すために隠しルートというか、裏ルート的な要素も追加しています。昔のゲームという点では、細かい部分ですが前作がPSG音源だったのに対して、今作ではFM音源になっています。
――PSG音源からFM音源と聞くと、なんだか上位機種感がありますよね。私はMSXユーザーだったので、このあたりの感じはよくわかります。
当時の僕らが感じていたその上位機種っぽさを、再現しようとしたのがこのFM音源ですね。
――ここの変化に引っかかる人はみんなオッサンですよね。
そうですね、ことごとくオッサンなのではないかと思います。もともとオッサンホイホイなゲームではありますから。あ、オッサンオッサンとバカにしてる訳ではありませんよ。僕も立派なオッサンゲーマーですから。
――ちなみにFM音源と一言で言っても、PCなどに搭載されたもの、80年代から90年代にかけてのアーケード基板に搭載されたもの、少し前だとケータイ機種にFM音源が採用されていたりしましたよね。今作のFM音源はどのあたりの年代を想定していますか?
とうぜん意識しているのはアーケードゲームの年代ですね。
――8音+ADPCMということでYM2151相当といった感じで?
そうですね、僕が一番ゲームセンターに入り浸って遊んでいた頃のゲームは、やはりYM2151を使ってBGMが奏でられていたものが多いです。また、FM音源と一言に言ってもOPN系(PC-8801やメガドライブなどで主流だった)か、OPM系(アーケードゲームやX68000で使われていた)などの違いがあります。どちらに寄せるかに揉めたりしたんですが、僕がOPMと言い張って、それで進めました。実はSteam版のBGMはOPNにする? なんて話もありました。
ちなみに、前作のPSG音源については、基本構成は矩形波5音+三角波1音にさらに2音を足した構成になっています。ファミコンに拡張音源がついたモデルのような感じを思ってもらえれば。
――前作が8ビットで、今作が16ビットのような感じですね。
その通りです。また、今作も引き続き阿保剛が作曲を手がけています。普段は科学ADVシリーズの曲などを作っていて、重厚な感じなんですが、実は彼はこういう8ビットや16ビットの曲が大好きなんですよ。僕が要望するものにビシッと応えてくれますね。あまり多くを語らずとも「こういうことですよね」と出してくるんです。
PCMで出力しているドラムも、あえてビットレートを15kbpsくらいまで落として、こもった感じにしていたりするみたいですね。なので、阿保とは非常にお仕事がしやすいです(笑)。ADVの曲作りの最中の息抜き的な感じにも使ってもらっています。
――今回、他機種版と比べて敵が増えているということですが、だいたいどれくらい増えているものなのですか?
表ルートの敵の数であれば2倍くらいですかね……。もちろんステージによって変わってきますし、難易度やマルチプレイの人数でも大きく変わります。例えば最高難易度のNightmare+で4人プレイ、最終面で裏ルートなんていう組み合わせだと、5倍くらいまで増えるかもしれません。敵で画面が見えないくらいのレベルです。
――先ほどテストプレイで、レベル50のキャラを使ってNightmare+のステージ6をやってみましたが、まったく歯が立たなかったですよ。
レベル50じゃ確実に無理ですよ(笑)。Nightmare+は言ってしまえばエンドコンテンツに値するものなので、レベル99で挑むような難易度です。それでもソロでNightmare+をクリアできるかというと……無理かも。
前作のNightmareはサクッとクリアしちゃう人が意外と多かったんです。今回はエンドコンテンツのような気持ちで調整したら……やり過ぎた感はありますね。
――では、今作から追加された裏ルートについてお聞きします。STAGE0をやっていて、適当にやっていたら裏ルートに入っていたのですが、これはSTAGEによって条件が違うんですか?
裏ルートについては、まず前提の条件として1周目をクリアする、というものがあります。2周目以降、各ステージの各シーンごとに裏ルートに入る条件が設定されています。何も知らずに裏ルートに入れるものもあれば、狙わないと入れないようなものまで各種あります。そこは今はネットがありますので、みんなで調べて、みんなで入り方を拡散していただければと思います。
▲ステージ0で裏ルートに入った状態。背景が夕日に変化している。 |
そのステージでどれだけ裏ルートがあって、どれだけ入っていないかというのは、ステージセレクト画面で表示されるパーセンテージを見ればわかるようにはなっています。
――というと、裏ルートは1つのステージに1つというわけではないということですか?
そうですね。入り方としてはAというシーンがあって、そのシーン内で条件を満たすとBに行った時に裏Bに入れるという感じです。裏から裏には移行しないので、1つのシーンごとにしらみつぶしに探していただければと思います。
また、裏ルートの大きなポイントとして、先ほどお話したアウトレンジアイテムやオーラアイテムは、裏ルートでしかドロップしないんです。なので、2周目に入ったらまずこういったアイテムを探しに裏ルートに行くことになりますね。また、これらのアイテムは取得してためていくタイプではなくて切り替え制なので、自分が使いたいアイテムがあったら、また裏ルートに行って探しに行く必要があります。中でも仲間の体力を回復させるヒーリングは、かなり出にくいレアアイテムなんですよ。
Nightmare+でパーティプレイをするにはヒーラーが重要なので、アイテムを持っていると重宝されますよ。このあたりはMMORPGのような役割分担を意識しています。
――ちょっと話はズレてしまうんですが、盛さんはこれまでどんなMMORPGをプレイされてきたんですか?
初めてプレイしたMMORPGは『ウルティマオンライン』ですね。『ラグナロクオンライン』は本当の初期にちょっとプレイしたくらいで、基本的には『World of Warcraft』をひたすらやっていました。アクション系のMMORPGが好きなので、『WoW』でジャンプできたり、スキル回しを考えたりというのが好きなんです。志倉に拾われて5pb.に入るまで無職の時期がありましたので、その時はギルドマスターをやっていて、廃人のようなプレイをしていましたね。
まだ『WoW』を激しくやっていた当時は、夜中に会社からログインしてレイドに行ったりしていたので、さすがに会社から怒られました(笑)。さすがにこの状況が続くのはまずいなと思って引退しました。
――思ったよりガチな感じでMMORPGにハマっていたんですね。
ガチでしたね。ただ、その時の経験もこうして実績に結びついているんじゃないかなとも思っています。また、そうしたMMORPGとはちょっと違いますが、『デスティニー』を現在プレイしています。ただ、DLCが出ても1日や2日そこらで最後まで行ってしまうので、食い足りないという感じはありますね。
――そのあたりのエンドコンテンツ観がNightmare+には表れているのかなと。
――『バトルグラウンド』は昔のゲームを意識した作りになっているということで、さまざまなパロディ要素がゲーム中にありますよね。個人的にすっごく気になっているのが、ゲーム中にちょこまかと走り回る敵キャラがいるじゃないですか、あれは何かのパロディなんですか?
あのキャラクターはもちろんモチーフがありまして、『ゴールデンアックス』(セガ)のシーフのパロディです。姿形はデザイナーさんの知り合いがモデルになっているみたいです。
――個人的にはアキバステージの最後で吸い込まれる部分が『怒号層圏』(SNK)のパロディと聞いてマニアックすぎると思いました。
そんなこともありましたね(笑)。もう『バトルグラウンド』自体の仕様書を書いたのが4年くらい前の話なので……。あの吸い込まれ方は、実際に『怒号層圏』を見せて、こういうふうに吸い込まれるんだと指示したのを思い出しました。
プログラマーさんは年齢が上の方も多いのですが、デザイナーさんは若い方もたくさんいるので、言葉で指示をしてもその意味がわからないことが多かったんですよね。例えば、新宿ステージの壁にナムコのゲームの登場キャラクターのセリフが書いてあるんですが、そこを作ったデザイナーさん自体は、このセリフの意味は知らないと思います。
▲新宿ステージの壁に書かれた謎の言葉。これを見て反応できる人は確実に80年代アーケードゲームファン。 |
一方で、『シュタインズ・ゲート』など5pb.の有名作品から取っているものもありますよ。アキバステージのスタート直後にジャンプをするとラジオ会館にささった人工衛星が見えたりとか。あと、ゲーム中のソフマップの店頭には5pb.のゲームのポスターが貼ってあったり。比較的若いプレイヤーはそういったところでニヤリとしていただいて、古くからゲームを楽しむプレイヤーには、「こういうアクションゲームにはエレベーターシーンでの戦いが必ずあるよね」とか、「手だけで出てくるボスがいたりするよね」とかでニヤリとしていただければと。
――敵を倒した時のアイテムの出方も『ファンタジーゾーン』っぽいですよね。
お金が取りきれなくて消えちゃうとか。あとマニアックネタで言うと、柚葉がまくうステージで「パンダココア?」って言うんですが、これは『ゲーメスト』の投稿ネタにあった『スーパー魂斗羅』のセリフの空耳だったり。英語版でも「Pandacocoa?」って言うんですが、これはさすがに意味がわかる外国人はいないでしょうね(笑)。
――日本語でもわからないですよ。
――『オーバードライブ』になってもストーリーモードは他機種と同様なんですか?
そうですね、基本的にアクションゲームのストーリーはあってもなくても、みたいな印象ですので、ここに追加するよりもゲームそのものの要素を増やした形になっています。
――Xbox 360やPS Vita、Steam版などに『オーバードライブ』の要素を追加する予定はありますか?
最初のほうにもお話したように、SCEさんからPS4版を出してほしいと言われたことが個人的には非常に励みになりましたので、そういう意味では恩を返すみたいな意味にもなりますが、現状では『オーバードライブ』の要素を他機種にも出すという意識はありません。これを遊びたい場合はPS4でとお願いしたいところですね。
他機種版の『バトルグラウンド』も含めた話になると、DLCは他機種版でも配信されます。PS4版の開発が落ち着いたのでDLCの開発がスタートしていまして、当初PS4版に追加予定で、途中まで作って放置していたフラウがDLCとして登場します。時期としては秋、9月くらいですかね……。完成したらまた改めてご報告いたします。
そうそう、PS Vita版とPS4版はクロスバイになっていますので、PS Vita版でDLCを購入すればPS4でも使えるようになりますし、逆もOKですよ。
ちなみにXbox Oneですが、今後Xbox 360のタイトルを後方互換で動かすという機能がシステム的に追加される予定です。これでなんとかXbox 360版の『バトルグラウンド』がプレイできるようにならないか、こちらからも日本マイクロソフトさんに働きかけをしていますが、プレイヤーの方からの応援もぜひいただきたいですね。あとXbox 360版のDLCでは実績を500取ることができます。
――DLCで実績500もらえるのはでかいですね。これは確定ですか?
確定です。まだフラウができていないのにゲーマースコアの交渉だけはしているという……。
――さすが実績厨ですね。
ですので、PSハードで楽しんでいるかたはクロスバイを、Xbox 360で楽しんでいる方は実績をお楽しみに。
――元となった格闘ゲームの『ファントムブレイカー』も含めて、今後の展開はどうなっていくのでしょうか?
僕自身は、新しいIPを作っていきたいという気持ちが強いですね。『バトルグラウンド』については、DLCとして出るフラウもそうですし、他にもやりたいDLCがいくつかあるので考えていますが、シリーズとしてはいったんお休みする形になると思います。ただ、もちろん今までのシリーズのファンがいることもわかっていますので、安易に切り捨てるというつもりは全くありません。
新しいIPを作り出すのにも、売っていくのにもかなりの労力が必要となる時代ですが、だからこそ新しいものを作って、コンシューマーゲーム業界を活性化させたいという気持ちです。新しいIPでも『バトルグラウンド』と同様に、日本の古き良き時代のゲームの雰囲気が感じとれるような物にしていきたいですね。
――Steam向けにシューティングゲームを作ったりとかはどうですか?
シューティングゲームかあ……作りたいんですけどね……うん。作りたい。この『オーバードライブ』がたくさん売れれば、僕が自由に作れるタイトルが増えるかもしれません。ただ、家庭用機向けというところも大事にしたいので、Steam専売でタイトルを出すということは、現状ではほぼないと思います。
――盛さん自身はMAGES.ではどういう立ち位置で動かれているのですか?
MAGES.は、市場が厳しいながらもまだコンシューマーでタイトルを出すという方向で動いています。その中で、僕は主にデジタル配信で、ワールドワイドに出せるタイトルを手がける役割になっています。『ファントムブレイカー』も『バレットソウル』もそうなんですが、MAGES.のADV以外のタイトルという感じですね。
次のタイトルがどのジャンルになるかはわかりませんが、この路線で続けていければいいなと思っています。楽しいゲームを作っていきたいですね!
MAGES.様よりPS Vita版の『ファントムブレイカー:バトルグラウンド 数量限定版』をいただいたので、3名様にプレゼントいたします! この数量限定版の目玉はなんといっても『ALL ABOUT PBBG』と題された設定資料集。ちゃんと元ネタである電波新聞社にお話を通してから制作されている小冊子です。
▲この明らかに黄色い世界的マスコットキャラクターのような表情とポーズの美琴が目印。 |
当時の『ALL ABOUT』シリーズのテイストを最大限に落とし込んだレイアウトや、当時の肌触りに近いペラペラな紙質(下が透けている)、巻末には楽譜が収録と、古いゲーマーを狙い撃ちした冊子となっている。また、数量限定版に同梱されているオリジナルコスチュームDLCは一般販売されておらず、ここでしか手に入らない。しかも、PS4版でも使用できる。
▲裏表紙は某塔を登る王子に手を引かれる巫女のようなポーズの稚と薙の様子。 |
また、3月に開催された5pb.祭りでも展示されていた、言い逃れできないほど『ドルアーガの塔』テイストの『バトルグラウンド』ポスターも1名様にプレゼント。こだわりのB1サイズだそうです。個人的にはこれはちょっと大きすぎますけど、B2サイズくらいでも欲しいですね。
▲取材時に思わずツッコミを入れてしまったほど『ドルアーガ』なポスター。 |
これらのプレゼントへの応募は、下記の“プレゼント応募ボタンリンク”から、フォームに必要な情報を記入していただき、ご応募ください。また、今回のプレゼント(PS Vita版、ポスターともに)には、当選の基準があります! それはゲームに対する熱い思いを書いてもらうこと! 応募期間は7月31日まで。
名前(ハンドルネームでOK)やメールアドレスなどの他に、自由記入欄を用意させていただいています。こちらに“昨今のゲーム業界について”や“ゲームに対する叫び”、“サカリPやMAGES.に期待したいゲーム”などをご自由にお書き下さい。なお、お書きいただいたコメントは、すべてサカリPに送られます。
なお、当選となる商品はお選びできませんのでご了承下さい。それではたくさんのご応募をお待ちしております!
(C)2011-2015 MAGES./5pb.
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