2015年7月23日(木)

育成RPG『魔壊神トリリオン』が7月23日に発売! 電撃PS編集&ライターのレビューから本作のポイントをチェック

文:電撃PlayStation

 7月23日(木)に発売となったPS Vita『魔壊神トリリオン』。1兆のHPを持つ強敵トリリオンを倒すために、ヒロインである魔王たちの死を前提に育成する本作だが、発売を迎えた今、気になっている人は多いのではないだろうか。

『魔壊神トリリオン』

 ここでは、電撃PS Vol.594に掲載された『魔壊神トリリオン』のレビューをお届け。タイプの異なる3人の編集&ライターの感想をぜひ参考にしてほしい。

レビュアー:ツギハギゲーマー まさん

 変なゲームや変わった遊び方が大好き。あえて、トリリオンはガン無視で、女の子(魔王)たちにだけ注目しながら遊んでみました。

■美少女を死なせるコンパイルハート……許すまじ!!

 トリリオンと戦うこともメインなんですけど、やっぱりこれだけ美少女がいるんだから、ギャルゲー的な恋愛イベントに期待するのが男ってもんですよね。というワケで、最初にサバサバ系のマモンを好みだけで選び、遊んでみました。

 交流してプレゼントをあげていくうちに、彼女の優しい部分が見えてきてドキドキ。マモン以外もキャラクターが立ってて、すごくカワイイのですが、やっぱりひいきにして育てていると愛着がわくものです。

『魔壊神トリリオン』

 恋愛したいので修錬はサボりたいのですが、さすがに死なせたくないので定期的にこなしつつ、トリリオン戦。1回で勝ってやると挑んだのですが、無理でした。死に様スキルが発動し、マモンとのイベントが走馬灯のように流れる演出と、これでもかと聞かされる悲痛な断末魔に思わず涙が。マジでガチ泣きです。悪魔や、コンパイルハートは悪魔や……。

『魔壊神トリリオン』

 もう、誰も戦わせたくないと意気消沈していましたが、親密度がMAXになると、一度だけ死んだ魔王を蘇らせられると知り、愛のために次の魔王を選びましたよ。マモンをよみが……レヴィアもカワイイ! 何この子、健気じゃないですか。ちょっと、誰か1人なんて選べませんよ。かといって犠牲を出さず、トリリオンを倒すなんて絶望的。1兆のHPをまだ1億ずつしか削れない。申し訳ないのですが、ゲームは楽しいけど彼女たちの死が悲しすぎて点数を減らしました。ああ、レヴィアたんも死んだっ……!

『魔壊神トリリオン』

レビュアー:新人魔界編集 たつを

 RPGにはとにかく目がない、新人編集のたつをと申します。ほかのレビュアーがあまり触れていないシステム周りを中心にレビューします。

■育成アリ! 戦闘アリ! さらに恋愛もアリ!?

 『魔壊神トリリオン』は、トリリオンが休眠している間に、トリリオンに立ち向かうための魔王を複数の魔王のなかから1人選んで育成する“休眠”パートと、その育て上げた魔王でトリリオンと戦う“進撃”パートの2つに分かれています。

 “休眠”パートでは、基本的には修錬で魔王を育てていきます。ですが、ほかにも魔王と交流してイベントを楽しむことも可能です。交流をこなしたり、修錬で手に入れたガチャメダルと交換したアイテムを魔王に贈ったりすると、魔王との親密度が上昇。親密度が高まると、イベント内容が変わったりエンディングが分岐したりするようなので、育成だけでなく、こちらも忘れずにこなしていきたいところです。

『魔壊神トリリオン』

 トリリオンと戦う“進撃”パートは、イメージとしてはローグライクゲーム。こちらが1回動くと相手も1回動く、というアレですね。トリリオンの行動は事前に予告されるため、攻撃に当たらないように避けながらトリリオンに攻撃していくのが基本となります。

 「事前にわかるなら余裕ジャン!」と思っていたのですが、一撃の威力がかなり高いため、ちょっとミスするとすぐおさらばになりかねないので、緊張感のある戦いが楽しめます!

『魔壊神トリリオン』

 1回の“進撃”パートでトリリオンを倒せればいいのですが、もちろんそう簡単にトリリオンは倒せないため、この2つのパートを何回か繰り返すことになります。つまり、どうしても何人かの魔王は死んでしまうことになります(泣)。

 正直、スゲーどうでもいいような脇役っぽい魔王がいてくれたら、それを序盤に選んで終盤にメインの魔王でがんばる。と、できるのですが、選べるすべての魔王が非常にキャラ立ちしているため、それも叶わず……。泣く泣く何人かのかわいい魔王とはお別れせざるを得ません。

 親しいキャラの死は感情移入がしやすく、おかげで「早くトリリオンを倒しちゃろう!」とはなりましたが、まさか、キャラ立ちしていることが憎いと思えるゲームが出てくるとは思ってもいませんでした。長々と書きましたが、好きな魔王が1人でもいる方、育成が好きな方には文句なくオススメできる作品だと思います!

レビュアー:強化デビル編集 ヒビキタケル

 プロ野球を題材にしたゲームの某育成モード好きな編集。ゲームとしての総合評価をしつつ、キャラや物語の魅力に迫る。

■究極の選択をしてからも悩み、迷う…でも、それが楽しい!

 物語は、オープニングからエンジン全開! 魔壊神トリリオンの前になすすべなくアスタロスが倒され、主人公のゼアボロスが命を落とす展開に、いきなり世界観の中に引き込まれてしまった。しかも圧倒的なトリリオンの実力を見せつけつつ、トリリオンが発する瘴気や“命がけの攻撃”といった、のちのトリリオン攻略のポイントとなる場面を見せている、というところがうまい。

『魔壊神トリリオン』

 そして大魔王候補選びは、最初は3人の魔王から選ぶんだけど、これがまた悩むんだよねー。「ゲーム序盤だからキャラに愛着がないので、気楽に選べるかなー」と思っていたら、選ぶ時点までの物語でそれぞれのキャラクターがわかるようになっているとは……。ぐぬぬ、こんな序盤から“究極の選択”ですよ!

『魔壊神トリリオン』

 そして大魔王候補を選んだあとは、そのキャラの魅力がグイグイわかるイベントがめじろ押し! 魔王の内面がわかるエピソードなんか見た日には「なんでこんないい娘をオレは選んでしまったんだ……」と後悔しきりだったな。でも、ほかの魔王を選んでも同じ思いをするわけだし、命をかけて戦うのがわかっているからこそ育成へのモチベーションにつながるんだよね。

 育成はコマンドを選んで経験点を入手し、それで能力アップをしていくスタイル。成長が目でわかりやすいほか、モクジンを使った仮想トリリオン戦などもあり、キャラがどんどん成長していくのが実感できるのが楽しい!

 トリリオン戦は今までの自分の育成の成果を出すとき。自信を持って出したキャラが奮闘してもミリ単位でしか削れない現実に絶句(笑)。そして最後の“死に様スキル”をどれにするかでまた悩むんだよね(笑)。こんなにゲームで迷ったり、悩んだりしたのも初めてだ……。

『魔壊神トリリオン』

 でも、それは自分がキャラに感情移入して、愛着を持ってプレイしている証拠。だから迷ったり、悩んだりすることが“おもしろい”につながっているんだと思う。育成ゲームとしてのどっしりした魅力を持ちながら、ここまで心をゆさぶられる作品は極めて珍しい。本作で唯一、迷わなくていい要素をあげるとすれば「本作が買い」ってことだけ!

『魔壊神トリリオン』

 いかがだっただろうか。ついに発売を迎えた『魔壊神トリリオン』。育成好きやキャラに魅力を感じた人にはぜひプレイしてもらいたい1本だ。なお、7月23日発売の電撃PS Vol.595は濃密攻略情報&コード付録付き。こちらもぜひチェックしてほしい。

データ

▼『電撃PlayStation Vol.595』
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:株式会社KADOKAWA
■発売日:2015年7月23日
■定価:657円+税
 
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