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2015年7月31日(金)

SCEJA織田氏に中国市場でのPlayStationやカンファレンスタイトルについてインタビュー!【ChinaJoy 2015】

文:電撃PlayStation

 中国で行われたソニー・コンピュータエンタテインメントのカンファレンス『2015 PlayStation Press Conference in China』。その直後に実施した合同取材で、ステージにも登壇したSCEJAデピュティプレジデント(アジア統括)織田博之氏にお話をうかがった。

『2015 PlayStation Press Conference in China』
▲SCEJAデピュティプレジデント(アジア統括)織田博之氏。

――今回、Project Morpheusが紹介されましたが、これは中国で展開していくと考えていいのでしょうか?

 モーフィアスに関しては未定です。SCEとしてはモーフィアスの発売時期を明言していないので、まずは中国のユーザーに体験してもらうために発表しました。

――直前に中国政府から、コンシューマゲーム機の全土での製造、販売の解禁が報じられました。

 今回は生産と販売が解禁されただけで、一番大事なコンテンツの審査、センサーシップはやはり中国政府が担うということは変わっていません。だだし、市場開放に踏み切ってくれた中国政府なのでポジティブに考えています。

――PlayStationの製造拠点は現在上海にありますが、解禁により今後北京に移していくという考えはありますか。

 上海で製造販売して中国全土に売っているので、わざわざ別の地域に移す必要はないかなと。今後規模が拡大すれば、と考えています。

――ワールドワイドと同じように、PS4タイトルはパッケージとDLの両方でやっているのでしょうか?

 はい。プロテクト面で心配されている方もいらっしゃるようですが、パッケージ版もPS3からプロテクトがしっかりしていて海賊版ができないようになっています。もちろんPS4、PS Vitaもプロテクションで保護されているので安心して遊べます。

――PS4のローンチ後の目標を教えてください。

 具体的な数の明言は控えさせてください。十何年間もコンソールビジネスが禁止されていた国ですので、市場を立ち上げどれだけのお客さんに喜んでもらえるのか、まずはここからだと思います。

 今回70タイトル以上(77タイトル)発表させてもらいましたが、今後はPS4のプラットフォームでもっとたくさんのゲームを作ってもらうのが一番の目標なので、販売目標はまだ申し上げられません。

――発表ではインディーズタイトルが印象的でしたが、どうやって探したのでしょうか?

 パブリッシャーリレーションの担当や日本の駐在員、ローカルスタッフ、台湾からのスタッフから情報を集めています。また、去年の12月に正式版発売の発表をさせていただいてから、現地から非常に多くの問い合わせをいただいていて、そこから訪問して話をさせていただくこともあります。

――GDC Chinaなどのインディーのアワードに対してより積極的にスポンサードしていくという考え方でしょうか?

 はい、もちろんです。

――中国での発売から半年が経過しました。感触はいかがですか?

 ご存じのとおり、タイトルの数でコンソールの売れ筋が決まっていきます。PS4は12タイトル、PS Vitaは8タイトルを発売しました。下半期は(発表したように)これだけ多くのタイトルが準備されているのでセールスも期待できると思います。

 今は何台いったからよかった、ではなく、これだけ多くのビジネスパートナーが中国でPSプラットフォームのタイトルを作っていただいていること、海外から難しいセンサーシップを通して中国に持ってきてくれていることに非常に満足しています。

――今年の台北ゲームショウでSCEが目立っていたのですが、SCEのアジア戦略全体として、中国はどのような位置づけになるのでしょうか。

 台北ゲームショウはローカライズを発表する場と認知をされていますが、ローカライズも繁体字中国語、簡体字中国語、韓国語などに対応言語も増えています。アジアの一部ではゲームの翻訳はまだですが、タイ語などもマニュアルは作っています。ローカライズを行うことでアジアのマーケットの広がりが感じられるので、ローカライズにも力を入れていく予定です。

――『FFXIV』の三社共同開発(スクウェア・エニックス、シャンダ・ゲームズ、SCE)というのは、どういう役割分担になるのでしょうか?

 タイトルそのものの開発はスクウェア・エニックスさんが行います。オンラインのパブリッシングに関しては中国の規制があり外資系がタッチできないので、そこはシャンダ・ゲームズさんにお願いしています。

 シャンダ・ゲームズさんはPCプラットフォームの運営オペレーションに長けていますが、PSプラットフォームで開発するのは初めてです。そこをSCEの開発チームがフォローする形でPS4向けの中国版『FFXIV』を進めていく予定です。

――ローカライズの内容はPCとPS4で同じになるのでしょうか。

 テキストの細かいところは今制作中なので申し上げられませんが、多少のアジャストはあると思います。発売日などは後日発表します。

――『ストリートファイターV』や『FFXIV』はセンサーシップ的にはそのまま発売されるのでしょうか。

 発売日は未定ですし、センサーシップも完全な許可もまだですが、審査機関と今まで仕事をして感触を得たなかでのご案内となります。明らかに問題アリ、というのはここで発表はできませんので、そこは期待してもらって大丈夫かと。

――中国語ローカルのゲームタイトルが発表されましたが、PS4限定のタイトルなどの予定は?

 これからですね。これまではPCオンラインの移植がメインになっていて、中国のデベロッパーがPS向けに単独でゲームを制作することはあまりありませんでした。これからPSプラットフォーム向けにコンテンツを制作してもらい、その流れでPS4オリジナルのタイトルが生まれるとうれしいですね。

――そこにはSCEの支援などもあるのでしょうか。

 もちろんできる限りの支援はするつもりです。ファンディングということではないですが、PSには独特のコーデックや作り方なども多いので、エンジニアリング的な部分に関してはサポートしていきます。

――国土的にも広い中国ですが、プロモーションで何か特別な施策などを行う予定は?

 プロモーションとしてオンラインのeコマースが重要と考えています。コマースサイトとタイアップしながらプロモーションしています。

――プレイ動画の配信も効果が大きいと思いますが。

 配信に関してはレギュレーションがあって全部が全部できるわけではありません。まずはお客さんが買える、触れる場所を作ることを最初の目標として進めています。

――アジア圏はフリートゥプレイが人気だと思いますが、そこを推していく戦略はありますか。

 中国でPSビジネスをしていくうえで、ハイブリッドな戦略が必要と考えています。まずは海外の強いタイトル『FF』や『ストリートファイター』などを強力なタイトルを輸入するローカライズ。そして、中国はフリートゥプレイに慣れ親しんでいるマーケットですから、積極的にPSのプラットフォームに取り入れていくことも重要です。このローカライズとフリートゥプレイ、2つを軸に展開していく予定です。

――一部のソニーストアがなくなるなど、タッチポイントが減少した理由は?

 ゲームストアを含めて、どこに店舗展開していけばお客さんに楽しんでいただけるかは、立地も含めていろいろ研究しているところです。地域によってお客さんが集まる場所が異なるので、現状はアンテナショップ的な出し方をしていく予定です。現在はPSを発売しているショップが200以上できていますが、これをもっともっと増やしていきたいですね。

――オンラインの販路を広めていくというお話がありましたが、物理的な販路はあまり重視されないのでしょうか。

 もちろん物理的な販路も重視しています。繰り返しになりますが、お客さんがゲームに触れられるタッチポイントをもっと増やしていきたいと考えています。

――ChinaJoy 2015のSCEブースではどこに重点を置いてアピールする予定ですか。

 アンドリュー・ハウスも来ますし、吉田修平もご挨拶させていただきます。正式に中国にPS4を導入してますますタイトルも増え、みなさんに楽しんでいけるように体制を整えていくのが一番のメッセージだと思います。あと、初音ミクのモーフィアスバージョンはアメリカのE3以降初めての発表なので、中国のみなさんにもよろこんでもらえると思います。

――70タイトル以上というのは今年の下半期からいつまでを予定しているのでしょうか。

 2016年までを予定しています。中国内外を含めて70タイトルの発売準備をしていきます。

――中国から見て国内タイトルと海外タイトルはどちらが多くなるのでしょうか。

 まず発売までたどり着けるか、センサーシップの問題があるので具体的には言えません。ただ、今すでに審査している中国国内タイトルが30以上あります。なので、どちらに偏ることはないと思います。

――日本では携帯ゲームが人気と聞きますが、PS4とVitaどちら推しのマーケットになるのでしょうか。

 どちらを推すという訳ではありませんが、中国ではPS4の販売が上回っているようです。

――人気のあるタイトルについて教えてください。

 『三國無双』『討鬼伝』などのタイトルに人気が集まっています。また、通常は数か月かかる審査が1か月で終了した『FFX』『FFX-2』などもセールスはよかったようです。

――今のところはジャンルではなく、リードタイトルが売り上げにつながっているのでしょうか。

 コンソールでどのゲームを、という選択はまだこれからなので、今の段階でRPGだから売れる、アクションだから人気がある、というのはないようです。

――中国のお客さんは中国のゲームを求めているのではと思うのですが。

 それは半々だと思います。今回も『FF14』や『ストリートファイターV』で歓声が上がっていましたし。日本を含めた海外の作品に強いデマンドを持っているので、バランスよくリリースしていきたいですね。

――中国のPCゲーム開発業者に向けたメッセージなどがあればお願いします。

 PC向け、スマートフォン向けなど中国のデベロッパーは高い実力を持っています。また、海外タイトルのグラフィックを手がけている方など、コンソール向けの技術を持って参加している人は多いと聞きます。これからはPCのものをPSに移植するだけでなく、技術を生かしてPS向けにどんどん作ってほしいし、そのための交渉や技術的な支援もしていきたいと考えています。

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