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2015年9月9日(水)

『デレステ』でアイドルたちの魅力を新たに発見! プレイ動画とともに遊んだ感想をお届け

文:原常樹

 ついに配信開始となったアプリ『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』(略称:デレステ)のレビューをお届けしていきます。

『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』

 アニメにライブにと、怒涛の快進撃を続ける『アイドルマスター シンデレラガールズ』。満を持してサービス開始となった『デレステ』には、アイマス10年目のスタートを祝うにふさわしい、輝かしいステージがありました。

『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』
『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』

 近年の『アイマス』は、アイドルたちの“育成ゲーム”としての側面がフィーチャーされることが多く、『アイドルマスター シンデレラガールズ』もまさにその代表例。しかし『デレステ』は“リズムアクションゲーム”ということで、いわゆる音楽ゲームとしてのカラーが非常に強くなっています。まずは、そちらの側面からこのゲームを見ていきましょう。

『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』

まずはゲームの主軸となるLIVEパートを紹介!

 作品の主軸となるLIVEパートは、5人のアイドルたちをユニットとして編成し、音楽に合わせて彼女たちのアイコンに流れてくるリズムアイコンをタップして楽曲を盛り上げていくというもの。

 簡単に言ってしまえば、鍵盤(操作箇所)が5つの音楽ゲームといった感じで、これまでこの手のジャンルになじみがあるという方であればすんなりと入っていけるはず。

 もちろん、元祖『アイマス』でオーディションの合格に燃えていたプロデューサーの皆さんであれば、きっとすぐに適応できることでしょう。

『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』
▲『デレマス』のアイドルたちでリズムアクションを遊べるのは新鮮ですが、『アイマス』の流れから言えば自然なこと。

 リズムアイコンはピッタリとアイドルの顔に重なるタイミングでタップできれば“PERFECT”。少しズレるごとに“GREAT”、“NICE”と評価が落ちていき、“BAD”と“MISS”を出してしまうと左上に表示されているライフが減ってしまいます。このライフがゼロになると楽曲の途中でも失敗になってしまいます(アイテムを消費することでコンティニューが可能)。

 難易度が上がってくると、ラインで結ばれたリズムアイコン(同じタイミングで複数個所を同時にタップしなければならない)や、虹色の帯でつながったリズムアイコン(ラインに重なっている間タップし続けなければならない)も登場します。

 後者は特にクセモノで、アイコンに矢印が付いていた場合は離す時に、表示されている方向にフリックしなければなりません。さらに虹色の帯で最初から最後までつながった矢印アイコン(ラインに添ってなぞるようにフリックしなければならない)という操作が混乱しそうになるものまで登場します。

 各リズムアイコンは無機質に流れてくるだけでなく、画面の奥からぐるっと弧を描いて飛んでくるなど、複雑な動きをする場合もありますが、これはタイミングを調整する上で助けになっているとも言えます。

『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』
▲虹色の帯でつながったリズムアイコンは離す時もタイミングよく離すことが大切。矢印があった場合は、指を離さずに指示された方向にスッとスライドすればOKです。

 複雑な操作が要求されるので「大変そう……」と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、各楽曲ごとにDEBUT、REGULAR、PRO、MASTERと四段階の難易度が用意されている(MASTERは一部楽曲ではPROをクリアーすることで選択可能に)ので、音楽ゲームが苦手な人でも作品を追うのに支障はありません。

 また、各アイドルを成長させてライフなどを上昇させることでクリアしやすくすることも可能。高難易度の曲で高得点を狙うのであればアイドルたちのボーカル、ダンス、ビジュアルといった能力自体も必要になるので、育成とLIVEの足並みを合わせる方が効率もいいでしょう(操作にミスがなければ、デッキの能力が低くても楽曲のクリアー自体は可能です)。

『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』
▲楽曲のプレイにはスタミナ(時間で自動的に回復)が必要ですが、高難易度の曲になればなるほど消費量も増えるので息切れしないよう計画的なプレイがオススメですね。

 個人的にはアイドルをほとんど育てていなくてもREGULARぐらいまでは“楽しみながら遊べる”印象。むしろ、筆者としては演奏そのものよりもバックグラウンドのアイドルたちの振りつけがガチすぎて、そっちに目を向けないようにするのが大変でした……。

 指先や脚のなめらかな動きから、顔に出る微細な表情、ステージのライティングや客席のサイリウムの灯り、そしてカメラワークにいたるまで、見事な3Dモデルとそれを生かす演出でステージは完成されています。これだけでご飯の三杯や四杯は余裕ですよ、ホント!

 各アイドルの細やかなスタイルの違いなども3Dモデルでバッチリ表現されている点もポイント高いです。幅広い身長差、そして年齢差のあるアイドルたちがそろう『シンデレラガールズ』だからこそ“個性”の違いを並べて楽しめるのは素晴らしいですよね。

 うれしいことにゲーム中には観賞用のモードも用意されているのですが、各楽曲のMASTERまでクリアーしないといけないのでこちらは少し腰を据えて当たらないといけないかもしれません。

『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』
▲これまでに発表された楽曲を中心に、ユニット曲や新曲も収録。楽曲は条件を満たすことで少しずつ解禁されていきます。中には特定の期間のみプレイ可能な限定曲も……。
『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』
▲見事にライブを成功させれば、結果に応じた報酬をゲット! 中には何回もプレイしないと手が届かない報酬もあるので、じっくり焦らずプロデュースしていきましょう。

 3Dモデルが美麗な分、端末にはスペックが要求されますが、そこは設定でカバーすることが可能です。3D標準、3D軽量の他に、ぷちデレラがアイドルの代役を務める2D標準、2D軽量も用意されているのでバッチリ。

『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』
▲こちらは2D標準でLIVEをプレイしてみたところです。

 Android版では、音ズレ対策としてチューニングをすることもできました。プレイしてみていまいちしっくりこないとお悩みの方は、調整してみるといいかもしれません。

アイドルたちの魅力は“コミュ”でたっぷり楽しもう!

 さて、ここまでは煌びやかなライブについて語ってきましたが、本作では“コミュ”という形でアイドルたちの内面も描かれていきます。

『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』

 まず柱となる“ストーリーコミュ”では、アイドルフェスに挑んでいくアイドルたちの成長と活躍が一話ごとに描かれていきます。

 主軸になるのは、島村卯月、渋谷凛、本田未央の3名ですが、そこに第1話では双葉杏と諸星きらり、第2話では前川みく、多田李衣菜、城ヶ崎姉妹が絡んできたり……とさまざまなアイドルを交えての群像劇へと発展。

 ストーリーの途中にはLIVEも挿入され、これが新曲の解禁のトリガーにもなっているので、始めたばかりのプロデューサーは流れに沿ってここからプレイしていくのが良さそうです。

『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』
▲ストーリーコミュでは、非常に多くのアイドルが物語を構築していきます。TVアニメでは後半まで掘り下げられなかったアイドルも序盤から登場!
『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』
▲ストーリーコミュでのLIVEは、あくまでエッセンス(スキップも可能)。ライフも存在しないので、ここぞとばかりに彼女たちの姿を眺めていても大丈夫です。

 ストーリーコミュが全体の物語だとしたら、アイドル1人1人の物語が個別に紡がれていくのが“アイドルコミュ”。彼女たちがアイドルになる前──場合によっては、プロデューサーにスカウトされる場面から、しっかり経緯が描かれていきます。

 これまでそういった部分が語られていなかったアイドルもしっかりと補完されているので、古参のプロデューサーであっても「あれ、この子いいんじゃない……!?」と見方が変わるアイドルもいるかもしれません。

 ちなみにこちらはガシャや楽曲の報酬で手に入れたアイドルから順次解禁される形になっています。

 とにかくアイドルの数が多く(初期の段階でも50人以上!)、またコミュを進めるためには該当のアイドルのファン人数を増やさなければいけません。ただ、ファン人数を増やすためにステージで歌って踊るアイドルの姿を見ていれば、自然と愛着も湧いてくるもの(ライブパートのクオリティがしっかりしているからなおさら!)ですし、プロデューサーと二人三脚でアイドル街道を邁進していくという“実感”も得られるはず。

 各アイドルのファン人数が“1人”からスタートするのも、最初のファンが他ならぬプロデューサー自身ということを明示していて、頑張らなきゃという気持ちに拍車をかけてくれるんですよね。

 もちろん、これらのコミュはボイス付きのアイドルであれば、フルボイスというのも見逃せない……いえ、聴き逃せません。

『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』
▲アイドルコミュでは、凛の目の前でプロデューサーが警察に捕まりかける“恒例の展開”も……。
『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』
『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』
▲アイドルたちがオーディションで入ったのか、スカウトで入ったのか、それとも候補生から昇格したのか、といったところがしっかりと描かれています。違いを見るだけでもおもしろい!

 LIVEやコミュが実際どんな感じなのか知りたいという人のために、本作のプレイ動画を撮影しました。雰囲気はこれでつかめると思いますので、ぜひご覧になってくださいね。

 ちなみにアイドルたちの個性の掘り下げはコミュだけではなく、ローディングの間に表示される“1コマ劇場”と“ウワサ”にも詰め込まれています。一度見たものは“アイドルトピックス”で再度チェックすることもできるのですが、これがまた大ボリューム!

 オマケのような要素なのに、アイドル(やちひろさん)の「そんな設定があったの!?」という新たな発見が次から次へと飛び出すので、ローディング画面を見るのが楽しいという“いい意味での本末転倒”でプロデューサーを楽しませてくれています。

『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』
『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』
▲ウワサはあくまでウワサのはずなんですが、川島さんのこれは「わかるわ」と言わざるを得ませんね……。

 アイドルたちの編成や育成に関しては、『アイドルマスター シンデレラガールズ』と共通する部分が多く、基本的には主戦力となるアイドルをレッスンして育てていくのが、ライブ成功への近道となります。

 各アイドルごとにキュート、クール、パッションといった属性があり、これが得意な楽曲やセンター効果(センターに置いたアイドルが個別に発揮できる特殊なボーナス)に影響を与えるので、ライブで高得点を狙うのであれば、これらの要素も含めて戦略を練る必要があります。

 今のところは、同じ属性のアイドルを5人そろえてセンター効果でパワーアップさせるのがシンプルに能力を発揮させやすい感じでしょうか。

『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』
▲新たなアイドルはガシャで入手するのが一般的。一部のアイドルは『お願い! シンデレラ』でソロバージョンが選択可能になったり、特別な衣装で3Dライブに登場したりといった特典もあります。

 “ルーム”では、2Dのぷちデレラたちが闊歩する事務所の様子をうかがうこともできます。ルームアイテムを飾りつけてオリジナリティを出すことも可能ですし、一部のアイテムには“ライブ時に獲得マニーアップ”や“ライブ時に獲得ファン数アップ”といった副次的な効果があるものも!

 マニーを消費してレベルアップをさせることで、アイテムの見た目や効果もアップするのでぜひとも積極的に事務所を豪華にしていきましょう。宅配ボックスやチケットボードを配置しておけば、一定時間ごとにアイテムも届くのでこちらもこまめにチェックしましょう。

『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』
▲ルームアイテムのレベルアップにはマニーの他に、プロデューサーレベルなどの条件を満たす必要があります。また、一定の時間がかかるので注意。

 リズムアクションにストーリーに育成に……『アイドルマスター シンデレラガールズ』という一つの世界にさまざまな角度からスポットライトを当て、さらに光り輝かせているという印象の本作。

 現時点であえて残念なことを挙げるとすれば、まだアイドルがすべて出そろっていない(といっても50人以上はいるのですが!)ということと、一部のアイドルについてはボイスが未実装ということ。

 これに関しては、今後のバージョンアップなどに期待がかかるところでしょうし、むしろ楽しみな部分とも言えます。担当アイドルがいないというプロデューサーも、アイドルたちとのコミュを進めて“今の50人の中で担当したいアイドル”を探してみても損はないと思います。それくらい、コミュの魅力はすさまじいです。

 現時点ではやり込み甲斐しか見えない『デレステ』。iOS版の配信はもう少し先(9月10日追記:iOS版も配信されました!)になりそうですが、Android端末をお持ちであれば、『アイマス』はよくわからないという新米プロデューサーの皆さまにもぜひ一度チェックしてほしいです。ぜひ彼女たちの紡ぎ出す新たなヒカリに会いに行きましょう♪

『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』
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