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2015年10月3日(土)

『World of Warships』柳沼恒史氏たちにインタビュー! 正式サービス開始は“最初の一歩”

文:田中尚道

 9月17日より正式サービスが開始した『World of Warships』。当初から日本ツリーが充実するなど、日本を強く意識した作りとなっている本作について、現在の反応や今後の展開などを関係諸氏に聞かせていただいた。

『World of Warships』
▲左より柳沼恒史アジアプロデューサー、IVAN MOROZグローバルディレクター、畑井サブプロデューサー
『World of Warships』

――正式サービス開始を迎えましたが、クローズドβテストから変更した点はあるのでしょうか?

柳沼氏:安定性、ゲームバランス、バグフィックスであったりといったものが十分になされたのでみなさんにご満足いただけるクオリティになったという判断で正式リリースを発表させていただきました。正式サービス開始からランク戦というものが開始されておりまして、今までにない腕の競い合いがみられるようになるということで楽しみな状況になっていると思っています。

――βテストの反応はいかがでしたか?

柳沼氏:軍艦が増えていく中でバランスというところがひとつ課題となってまして、ある艦だと非常に勝ちやすいとか、そういった情報がテストの段階で上がってきてますので、テストを通して得たユーザーのフィードバックを元に調整を掛けました。

 リリースに至った時点では、バランスが非常に良くなったと思っています。あとフィードバックとしては、マップの際にいる艦になかなか砲撃が当たらないという報告がありまして、まだまだ調整段階で永続的に発生する問題でもあり、今後劇的に改善される可能性もあるのですが、現状ではベストな解決策を採れたと思っております。

――βテスト時にポジティブなユーザーの反応はありましたか?

柳沼氏:マップが増えてきてゲーム性が多様化してきた点と、島の上に植物が増えて見た目の面でも充実してきたというところですね。

――ユーザーの分布としては、やはり『World of Tanks(WoT)』のユーザーが多いのでしょうか?

柳沼氏:特に気にしているところは、これまで『WoT』をプレイしていたかということなんですが、実はアジアに関しては『WoWS』から遊ばれている方が多く、新たなマーケットとして期待できるのではないかと考えております。

『World of Warships』
▲操作回りなどがよく似ている『WoT』と『WoWS』。片方しか遊んだことがない人は、この機会にもう片方を遊んでみるといいかも?

――表現するものが多いので仕方ない点でもありますが、要求されるグラフィック性能が高い気がします。今後もう少し軽いモードなどは実装する予定はあるのでしょうか?

MOROZ氏:ゲームの重要な点がグラフィックなので、ここを落とし過ぎるとシンプルな形になってしまいます。今後改善は計りますが最低限のラインは引いておかねばならないと考えています。

――サービスインは、世界同時に行われたのでしょうか?

柳沼氏:そうですね。一部の国ではまだですが、南米を含むアメリカ地域、ヨーロッパ、ロシア、アジアは韓国と中国以外の国でサービスインしております。

――ユーザー数はどのようになっていますか?

柳沼氏:申し上げられる範囲ですと、OBTの最大同時接続数が13万となっています。その中でアジアのシェアは大きな比率になっていますね。

――現在日米ソの3陣営の艦船が実装されていますが、他の陣営はいつごろの実装予定でしょうか?

柳沼氏:10月中にドイツツリーとソ連ツリーが実装されます。

――意外ですが、海軍国のイギリスツリーは実装されないんですね。

柳沼氏:イギリスツリーも近日実装予定ですが、こまかなスケジュールはまだ決まっておりません。

――戦車と違って同型艦でも個性が異なりますが、そういった艦の処理はどのようにされるお考えですか?

柳沼氏:史実に沿って実装を進めたいと考えてまして、とはいえゲームとしておもしろいかどうかというのは別の話になります。対空力の増強を行うとかほかにもいろいろアイディアが出ておりますので、差別化は行っていきたいと思っています。

――改装のバリエーションが増える可能性があるということですね。

柳沼氏:艦の性能以外にも、消耗品でカスタマイズを行うことも検討しています。

MOROZ氏:現在ドイツツリーでは、ビスマルクをツリーに組み入れ、ティルピッツをプレミアム艦にしようと思っています。姉妹艦はそういう登場の仕方もあります。

――あと日本艦で気になるのが赤城、加賀のような改装艦ですよね。ここら辺の艦はプレミアムで登場するのでしょうか?

柳沼氏:秘密です(笑)。とはいえ日本で人気の艦ですから、タイミングとバランスを考えながらですね。

MOROZ氏:今は実装されてませんが、今後はもちろん考えています。

――さらに加賀は戦艦で登場するのでしょうか?

柳沼氏:その辺についても……(笑)。おもしろいと思うんですよ。ただそれを追加することでゲームバランスが崩れるのは避けたいですし、実現するとしても、時期的にはもうちょっと先だと考えています。

――航空戦艦をどうされるのかというのも気になります。

柳沼氏:そうですね。実装側でも工数的にかなりかかると思いますので。

――考えていないわけではなく、今後どこかでは……ということでしょうか。

柳沼氏:おもしろいと思っていますので、いずれは実装したいですね。

MOROZ氏:確定ではありませんが、新しいクラスの追加も開発とテストを行いながら検討していきます。

――ゲームモードについて夜戦を追加されたりはされないのでしょうか?

柳沼氏:近いもので言うと、天候はできるだけ早くに実装したいと思ってます。テストの段階でゲームバランスが著しく崩れてしまったり、あるいはプレイ時間が長くならないように調整しつつ、初めてプレイする方でもわかりやすいゲーム的要素として加えられればと考えています。

MOROZ氏:夜戦についても検討しているところです。天候の後になりますが。ただ、史実通りに本当に真っ暗にしてしまうと何も見えないので、そこは最低限明かりをいれたりプレイできるような実装にしたいと思っています。

――夜間ですと航空母艦などは活躍できませんが、入れる艦を限定したりするのでしょうか?

MOROZ氏:本当に夜戦を実装した場合は、駆逐艦が最強になってしまうので、テストして遊べるようなバランスを探して開発を進めます。

――さらにモードとして護衛であるとか鼠輸送などを実装される予定は?

柳沼氏:現状実装の予定はありませんが、アイディアとしてはおもしろいと思います。現在は4つの艦種がバランスよく遊べるかに注力している状態ですので、その先にはさまざまなものを検討していきたいと思っています。

MOROZ氏:テストを重ねて完璧なバランスになったら実装します。

――現在お考えの天候はどのようなものがありますか?

柳沼氏:例えば霧ですね。隠蔽性に影響するものとか、あとは、艦の挙動に影響がある波ですとか。

――航空母艦が登場することで、ゲーム性ががらりと変わりますが、バランスであったり、またゲームの作りであったりといったところはどのように開発を進められましたか?

MOROZ氏:最初はトップビューで撃ち合う戦闘スタイルだったのですが、船を追加する中でだんだんとカメラが下がっていったんです。そして現在のゲームスタイルになりました。

――操作系などのインターフェイスが『WoT』と同じところには感動を覚えました。

MOROZ氏:『WoT』のユーザーがすんなり遊べるようにと研究して、実装しています。

柳沼氏:操作系に関しては、PCユーザー一般向けといってもいいと思います。現在アジアユーザーのプレイ動向も調査を始めていまして、ユーザーに合うチュートリアルであるとか、UI(User Interface)の配置も研究していって、より遊びやすいものに改良できればと思っています。

――『WoT』と異なる点としてプレイヤーランクを実装していますが、この理由は?

柳沼氏:ランダム戦でプレイをすると自分の腕以外のところで勝敗が決することが多くあったと思うんです。「自分の強さが判らない」とか、「本当はもっと自分は強いはずだ」とかいった思いをCPUにぶつけてもらおうということと、ランクアップすることでユーザーのモチベーションを高めてもらいたくて導入しています。

――日本のユーザーに期待していることは?

柳沼氏:CBT、OBTの段階からユーザーに参加いただいてそれをフィードバックして現在のサービスになっています。今後もいっしょにプレイしていただいて、さらなるフィードバックをお願いできればと思います。

MOROZ氏:艦船の半分は日本艦ですから、日本は大きなターゲットです。今後もどんどんゲームを開発していって艦船ゲームとして一番のゲームになるように頑張っていきます。

●『World of Warships』開発者日記第6弾“日本の艦艇について”

――最後に、コンシューマの展開はあるのでしょうか?

柳沼氏:今はPCの展開がまだ始まったばかりですので、正直なんとも言えません。PCが安定したサービスが提供できるようになれば、十分に可能性はあると思います。

――ありがとうございました。

■東京ゲームショウ2015 開催概要
【開催期間】
 ビジネスデイ……2015年9月17日~18日 各日10:00~17:00
 一般公開日……2015年9月19日~20日 各日10:00~17:00
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売1,000円(税込)
※小学生以下は無料

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