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2015-10-15 14:00

ドラマCD『ようこそ声優寮へ! Vol.3』に出演する、檜山修之さん&山下誠一郎さんのインタビュー完全版

文:ガルスタオンライン

 avexから発売されるドラマCDシリーズ『ようこそ声優寮へ!』。声優の卵たちが集まる、声優寮を舞台に、彼らの悩み多き日常が描かれています。ここでは、電撃Girl’sStyle11月号でお届けした『Vol.3』のキャストインタビュー完全版をお届け!! 同郷である檜山修之さんと山下誠一郎さんに本作の魅力や聴きどころ、郷土愛のお話などたっぷりと伺いました!!

『ようこそ声優寮へ! Vol.3』檜山修之さん&山下誠一郎さんインタビュー完全版
『ようこそ声優寮へ! Vol.3』檜山修之さん&山下誠一郎さんインタビュー完全版

――収録後の感想をお願いします。

檜山:自分とより近い役を演じるのは、演じやすい部分もあれば演じにくいところもあってなかなかおもしろかったです。いつもの仕事とは、また違った手ごたえのある収録でした。最初、このお話をいただいたときにタイトルを聞いて「なんじゃそりゃ!?」と思ったんですよ(笑)。本来、スポットが当たることのない我々の仕事を題材にしてくださるとは……。それに声優の寮があるなんて斬新だなと思いました。

山下:やはり、自分に近い役を演じるのは、少しこそばゆかったですね。ですが、新人ということ、悩みが多いことは僕自身も同じなので、役に入りやすかったです。キャラクターを通して、自分の思っていることが伝わればいいなと思いました。最初にお話をいただいたときは、檜山さんと同じように「寮!?」と思いましたが、広島弁の役をやるのははじめてだったので、とても楽しみにしていました。

――キャラクターとの共通点はありましたか?

檜山:パーソナルな部分では、僕は大河よりも山下くんの演じた颯太のほうに近いかなと思いました。台本上では、正しいアクセントをはずしてはいけないけれど、普段の僕は広島弁でもいいじゃないかと、ずーっと思っているんです。大河ほど割り切れていないので、僕の場合は、心は広島人、言葉も広島人ですから(笑)。もはや東京生活も長すぎて、どこの言葉を話しているかわからなくなってしまいましたが(笑)。

山下:共通点も多いですが、颯太ほど人に迷惑はかけていないつもりです(笑)。ですが、僕も広島から出てきてまもない頃、収録のときに、アクセントが変だよと言われたことがありました。自分自身では気付かなかったんですよ。そういう部分でも、颯太とのシンパシーを感じました。

――収録のエピソードを教えてください。

檜山:台本に「~じゃ」と書いてあるのですが、方言を文字に書き起こされると最初は違和感しかなかったですね(笑)。

山下:方言を意識しすぎて、うまく言えないことがありました。セリフという制約のなかで、かつ方言ということを考えると、難しかったです。

――お2人は同じ広島県出身ですが、方言も同じなのですか?

檜山:全然違うんですよ。

山下:西と東で分かれているんです。

檜山:山下くんのほうが岡山に近いんですよ。ニュアンスや語尾もそうですが、世代によっても違ってきます。

――聴きどころのシーンはありますか?

檜山:最後のほうで、大河が自分の想いを熱く語るシーンです。前半は、颯太を導く兄貴分的な存在だったので、子どもみたいに感情的になるところを演じるのは、僕自身も楽しかったです。

山下:お互い感情が高ぶりすぎて、思わず方言が出てしまったシーンです。隣で檜山さんの叫びを聞いて「あっ負けた……!!」と思いました(笑)。それくらい檜山さんの方言は本物だったんです。

――広島から上京したときに、おどろいたことはありましたか?

檜山:今からちょうど30年前に上京したんですが、僕はそのとき「東京の男はオカマかあ!?」と思いました(笑)。まず、我々の地元の一人称は「わし」なんですよ。ですが、東京の男はどんな人でも「僕はさ~」とか言うでしょ?

山下:あ、すましちゃってみたいな(笑)。

檜山:そう。ただでさえ、電車の人の多さにストレスを感じているのに、周りで「だからね? 今日のさ、僕のさ」とか聞こえてくると「うおおおおおお!!」と最初は思っていました。関東のみなさん申し訳ございません!!(笑)

山下:人の多さもですし、電車の本数が多いですよね。地元だと、1本しか線がないので、それを逃したら30分くらい待たされます。東京で乗り遅れてしまって、どうしようと思っていたらすぐ次の電車が来て、「え? 玉突き?」と思いました(笑)。

檜山:僕も、時刻表見るとすぐ次が来るから、こんな満員電車に無理して乗らなくていいやと見送ったことがあったんですよ。ホームに誰もいなくなって、「ほら空いた」と思ったら、わずか3分で同じように人がわいてきて「こいつら、どっから来た!?」と思いました(笑)。

山下:同じ人なんじゃないかというくらい、すぐ人が来ますよね。満員電車のなかでプレスされて、東京初日でこれから大丈夫かなと不安になりました(笑)。

――広島の魅力、おすすめスポットなどありましたらを教えてください!!

檜山:個人的に行ってみたいところは、マツダスタジアムですね。広島カープの本拠地の球場なんですけれど、バーベキューができるような外野席があるらしいんですよ。寝転がって見るようなシートとか。

山下:お酒を飲みながら観れるバーとか、選手の足元が目線の位置にくるような砂かぶり席もあるんですよ。

檜山:とてもおもしろそうなので、行ってみたいんですよ。

山下:ほどよく自然もあって、市内だといい感じに都会なところでしょうか。全国的にメジャーなものではないんですけれど、路面電車も走っていたり、戦後の歴史もあります。わりと観光客も多いんですよ。

檜山:一応、原爆ドームと厳島神社は世界遺産ですから!

山下:そうなんです。多文化なので、巡るところは多いと思いますよ。広島焼きもありますし。ぜひお越し下さい!

――影響を受けた先輩や、エピソードはありますか?

檜山:具体的なひと言ひと言よりも、もうすべてですよね。我々のころは、今と比べて圧倒的に先輩の人数が多かったですから、現場現場がつねに勉強でした。仕事が終わって飲みに行くときも、新人だと声もかけられないんですよ。ひたすら、うしろからついて行ってました。現場では先輩も仕事をしているので、聞きたいことは飲み屋で聞くしかないんですよね。そこで、いろいろ教えてもらってました。ほぼ褒められることはないですけれど(笑)。はじめて先輩から「行くか? 檜山」と名前を呼ばれたときは、ようやくそこにいることを許された感じがして、かなり舞い上がりました。

山下:恐れ多くもはじめてのレギュラーのお仕事がアニメの主役だったんです。台本に書いてある単語や現場での基本の知識を一から教えていただいた現場でした。ですが、いきなり大量のセリフだったので悩みすぎて余裕がなくなっていたんです。そのときに、ある先輩が「まず自分が思ったものを自由にやってごらん。それからだよ。」と言ってくださって、とても楽になったことが今でも忘れられません。

――最後に、メッセージをお願いします。

檜山:声優をフィーチャーしていただいて、我々としてはうれしいような恥ずかしいような不思議な感覚です。とてもおもしろい作品だと思いますが、フィクション要素が多いので、それを踏まえて楽しんでください! ただ、僕がデビューした当時に思ってもみなかった展開が、今は普通にされていたりするので、もしかしたら声優事務所も寮を持つようになるかもしれないですよね。僕は予言者ではないので断言できませんけれど、この作品をお手にするみなさんは、時代の先を走っているものと出会う証人になるかもしれません(笑)。

山下:深いですね!!

檜山:深いようですごい浅い(笑)。

山下:今回、この作品にかかわれたこと、同郷の大先輩・檜山さんと共演させていただいたことがとてもうれしかったです。方言ならではの表現の深さとか、おもしろさを改めて感じることができました。そして今、檜山さんのお話を聞いて、「もしかしたら、僕達は時代の先駆けを担ったのかも!」と思ってます(笑)。手ごたえとか、いろんなものを得た作品でした。ぜひたくさんの方に聴いていただきたいです。よろしくお願いします。

――ありがとうございました!!

データ

▼『ようこそ声優寮へ!201号室 ~方言声優~』鳴海 颯太/水野 大河(cv.山下 誠一郎&檜山 修之)
■メーカー:avex
■発売日:2015年10月28日
■希望小売価格:2,700円+税

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