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2015年11月6日(金)

『SO5』はシリーズ未経験者でも楽しめるのか? 5つの視点で評価

文:タダツグ

 2016年2月25日の発売に向け、着々と開発が進められているPS4/PS3用のRPG『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』初回生産特典のプロダクトコードでバトル曲を『ヴァルキリープロファイル』のBGMに変更できるなど、気になる情報が出てきています。そんな中で今回は、東京ゲームショウ2015で出展されていた試遊版を複数の編集部スタッフがプレイし、さまざまな視点からレビューしたいと思います。

『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』

 実は先日、わたくしTDBによる“シリーズファンならではの視点によるレビュー”も掲載しました。

 その記事を書いている時、自分の中に生まれた疑問……すなわち、“シリーズをそれほど遊んでいないゲームファンにとって、『SO5』はどのように映っているのか?”について聞いてみたいと思い、今回のような企画を考えてみたわけです。

 普段はアクションゲームを好んでプレイする人間、しばらく『SO』シリーズから離れていた人間、乙女ゲームを中心に遊ぶ人間など、電撃オンラインのさまざまなスタッフにTGS試遊版を遊んでもらい、その声を集めた結果、さまざまな感想や意見を聞くことができました。その詳細は、ぜひ下記のレビューでご確認ください。

『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』

プレイヤー01:ゴロー
『SO』シリーズプレイ歴:『1』、『2』、『3』をプレイ(ただし、ほぼ忘れている模様)

まるで別ゲー!? なにもかも進化していることに驚きを隠せず

 学生時代からRPGが好きだった自分は、当然この『SO』シリーズにも手を出していました。『SO3』まではプレイしていたのですが、仕事が忙しくなったこともあって『SO4』はプレイしておらず、この『SO5』でずいぶん久しぶりにこのシリーズに戻ってきたわけですが。そのものすごい進化っぷりに、正直戸惑いましたね。

『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』

 遊んでみて最初に感じたのは、“とにかくアクションが気持ちいい”こと。早すぎも遅すぎもしない移動速度。ボタンの連打で流れるように繰り出される連続攻撃。このテンポ感、ものすごくしっくり来ました。

 戦闘中にピンチになっても、AIがいいタイミングでHPを回復してくれたりするので、仲間と一緒に冒険している感覚が強いです。シームレスにイベントが発生するのでゲーム特有の演出っぽさを感じることもなく、興ざめすることもありません。

『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』
▲イベント中もある程度自由に移動できるのはおもしろい試みですね。

 戦闘中は方向キーでキャラの切り替えがスムーズにできるのもうれしいポイント。戦略性の幅はかなり広そうに感じました。魔法使いのミキに物理攻撃をさせてみたら、ダメージがまさかの0だったりして笑えましたが、そのあと大魔法の“エクスプロージョン”を使ってみたら、これがもう本当に超強くて、個性づけがしっかりされているなぁと感心しきりです。

 グラフィックの美しさにも感動しました。キャラはもちろん、背景も立体的ですごくきれい。これらの背景をゆっくり眺めながら冒険を進めるのは、それだけでワクワクしますね。もっと高いところに上ったりしたくなるので、ジャンプのシステムがあればよかったなぁ……なんて感じます。背景がキレイなぶん、本当にいろいろなところに行きたくなってしまうんですよね。

『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』
▲描きこまれたグラフィックには本当に感動。それだけに、ジャンプして高台に上ってみたい! といった欲求も生まれることに……。

 単刀直入に言うと、過去シリーズと比較して、もはや別ゲーになっているといっても過言ではない印象。戦闘もボス戦はなかなかに歯ごたえがありましたので、アクションゲームファンでもバッチリ楽しめると思います。

プレイヤー02:ハタハタ
『SO』シリーズプレイ歴:なし

シリーズを遊んでいないと楽しめない……そんな固定観念で遊ばないのはもったいない!!

 ゲーム媒体の編集者として、『SO』シリーズのことはもちろん知っています。名作シリーズとも聞いていましたが、これまでどうにもプレイする機会がなかったのは、やはり“シリーズものだけに、『SO1』をプレイしていないと楽しめないんでしょ?”なんて固定観念があったからこそ。今回、この企画で『SO5』を試遊させてもらい、この考えがいかにもったいなかったかを思い知らされましたね。

『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』

 プレイして印象に残ったのは、“すべてがシームレスで進む演出のものすごさ”です。敵に遭遇したらバトルフィールドに移動して……といったこともなく、そもそもイベントとバトルがものすごくスムーズに進行するので、とにかく物語に没頭しやすいです。

 バトルは最初、ちょっと難しいように感じたのですが、操作自体はすぐに把握できるし、距離による技の使い分けもオートなので、ガシガシとボタンを連打するだけで爽快にコンボをつなげていけました。実は、『SO』シリーズがここまでアクション的なプレイ感覚が強いと思っていなかったので、うれしい誤算です。

 “攻撃判定が出るのが速い弱攻撃で相手の大攻撃をつぶしつつ、コンボで必殺技に連携させていく”といったことも可能(しかもかなりお手軽)なので、アクションゲーム顔負けの爽快感が味わえました。ザコ戦はある程度ガチャプレイで勝てるのも気持ちいいですね。

『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』
▲遠距離から敵を攻撃できる、フィデルの“空破斬”はとくに気持ちよかったです。

 もちろん、ボス戦までガチャプレイで勝てるはずもなく、かなり手ごたえのあるバトルも楽しめました。今となっては、なぜこのシリーズを遊んでこなかったのか、少し後悔気味。本シリーズは、ストーリー的なつながりを知らなくてもしっかり楽しめるとのことなので、かなり注目しています。

プレイヤー03:テクノ
『SO』シリーズプレイ歴:なし

久しぶりにコンシューマ機でRPGをプレイすることになりそう!

 どうも。最近、コンシューマハードでゲームを遊ぶことがかなり少なくなってきたテクノと申します。『SO』シリーズは名前こそ知っているものの、遊んだことはほとんどなかったので、いきなり『SO5』を遊んでもなにがなにやらわからなくなるのでは……と思っていました。正直、ストーリーに関しては、このTGS試遊版ではほとんど内容に触れられていないため、まだその全容はつかめません。ですが、ことバトルシーンに関して言えば、シリーズを遊んでいなくてもバッチリ楽しめると理解できました。

『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』

 戦闘中にプレイヤーがとれる行動は“小攻撃”“大攻撃”“ガード”の3種類で、各行動に得手・不得手がある“3すくみ”のシステムが採用されています。こう書くとちょっと難しそうにも感じますが、困ったらボタンの長押しで必殺技を発動できますし、仲間もかなり的確にHPを回復したりしてくれますので、実際は快適に進められます。ガンガン攻撃して敵を蹴散らしていく爽快感はとても気持ちよく、“俺つええええええ”を実感できますね。

『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』
▲このTGS試遊版では、MPの回復アイテムのブラックベリィを比較的簡単に入手できることもあり、必殺技を使いまくりながら戦っていました。超爽快ですよ!

 冒険中、ふと立ち止まるとキャラが身体を動かしたり、こちらを見つめてきたりと、さまざまな仕草を取ってくれるのもいい感じです。キャラ紹介のテキストなんかを読まなくても、なんとなくそのキャラの人となりが伝わってくる気がしました。本当に仲間と冒険している感じがして、この“大作RPG感”はずいぶん久しぶりな感じがしましたね。コンシューマハードでの作品ならではと言えるかもしれません。

 こうなると気になってくるのは、やはりストーリー面。キャラが魅力的なぶん、ストーリーの盛り上がりにも期待大なのですが、なにぶん僕はシリーズに触れていないので、専門用語などが出てきたらちんぷんかんぷんになる可能性があるわけで……。そこらへんをしっかりフォローしてくれているとうれしいなぁ~なんて感じています。バトルは本当に気持ちよく楽しめるので、発売が今から楽しみです!

プレイヤー04:kbj
『SO』シリーズプレイ歴:取材などを含めすべてに触れているが、クリアまで遊んだタイトルはなし

キャラクターの仕草から身に着けている服の質感まで、グラフィックの作り込みに感動!

 今まで『SO』シリーズは、記事作りのために体験版を遊んだことはあるものの、しっかりクリアまでプレイしたことはありませんでした。『SO5』も気になるタイトルではあったので、今回TGS試遊版をプレイしてレビューするこの企画に喜び勇んで飛びつきました。

『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』

 最初に感じたのは、想像以上にグラフィックが美しいこと。キャラクターのモーションはものすごくスムーズだし、表情も豊か。着ている服も、布は柔らかそうな質感が出ているし、ヨロイであれば硬質感が出ているしで、文句のつけようがありません。

 岩肌や水の質感もすばらしく、ちょっとビックリするレベル。なにより、キャラが走るとおっぱいがぷるぷる揺れたりして……そのこだわりには感動すら覚えましたよ。キャラの特徴づけがステキ!

『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』
▲なにっ、フィオーレという巨乳キャラも登場するだって!? 彼女を操作してその身体を堪能したいッ!!(切実)

 バトルに関しては、ボタンの連打や長押しで気持ちよくアクションを繰り出せるので、どんな人でも直感的に楽しめるかと。慣れてきたら、いろいろなアクションを駆使して大ダメージを奪うコンボを考えたりするのも楽しそうです。

 ただ、このTGS試遊版では、カメラがちょっと未完成に感じました。NPCも含め、仲間だけでも6人が入り乱れて戦うことになるため、少しごちゃごちゃしているように感じられたんですね(カメラの回転がちょっと過敏すぎるように思える……)。

 自分が見たいところにカメラが来ていない印象だったのですが、そこはここからよりブラッシュアップされていくことは間違いないと思うので、期待して待ちたいと思います。

 プロローグなどを読んだところでは物語もかなりおもしろそうなので、RPGとしてどうふくらませていくのか、今から興味深々ですね!

プレイヤー05:心乃サオ
『SO』シリーズプレイ歴:なし

女性プレイヤーでもしっかり楽しめる懐の広さに感激!

 みなさまこんにちは、心乃サオと申します。普段、基本的に乙女ゲーばかりをプレイしている私にとって、アクション要素バリバリ(な印象)の『SO』シリーズは、手を出そうにも届かない高嶺の花のようなものでした。

 そんな私が今回、“たまにはアクションバトルとかやってみようぜ!”ってノリで薦められるがままに『SO5』をプレイすることになったわけですが……遊んでみたら意外や意外! 心配していたアクションバトルは、意外にもサクサクと進められていい感じでした!!

『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』

 と言うのもこの『SO5』、戦闘に参加する仲間がNPCを含めて6人もいるんですよ(編注:試遊版でのパーティ構成です)。これなら、私1人が多少足を引っ張っても、なんとかなる(笑)。ボタンのガチャプレイでゴリ押しするだけで、気持ちよくザコを一掃していくことができました。

 その勢いでボス戦にも挑んだわけですが、こちらは“楽勝!”とはいかず、かなり苦戦。正直なところ、1度はゲームオーバーにもなってしまいました……。でも、ここであきらめたら女がすたる! TDBさんにアドバイスを出してもらいながら再挑戦してみると、今度はサックリ倒すことに成功しましたよ!

『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』
▲アイテムを使いこなしつつ戦うのが、強敵打倒のためのポイントだとかで……。勉強になりました!

 そして、私が戦闘以上に気になっていたキャラクター部分についても、やっぱりめっちゃいい感じ! 石川界人くんボイスのフィデルくんと、中村悠一さんボイスのヴィクトルさまの戦闘ボイスはものすごくセクシーで、意味もなく操作キャラを変更しては、その美声に酔いしれてしまいました。

『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』
▲イケメンを操作して戦うことが、こんなにモチベーションの上がるものだったなんてっ!

 もちろん、ミキ役の東山奈央さんもめちゃくちゃキュートでいい感じ! 『SO』シリーズには、各キャラクターとの親睦を深める“プライベートアクション(PA)”があり、まだ詳細は未定なものの、この『SO5』にもこの要素は導入されているであろうとのことで……これは女子ゲーマーも見逃せない一作なのでは!? 少なくとも、私的には要チェックであります、隊長! 早く本編もプレイさせてくださーい!!

 こんな感じで5人の編集スタッフにプレイしてもらい、その声を集めてわかったのは、“いくつか気になる点もあるものの、総じて高い評価を得ている”ことです。シリーズファンはもちろんのこと、RPGファンやゲームファンにとっても、見逃せない大作になるのではないでしょうか。

『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』

 今後、続々と新情報が明かされていくであろうこの『SO5』。電撃オンラインでは、引き続き独自視点でガッツリとその魅力をお伝えしていきますので、みなさんお楽しみに!!

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CHARACTER DESIGN:akiman
※一部の画面写真はTGSでの試遊版のものを撮影したものです。

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