2015年11月13日(金)
公開延期となっていた劇場アニメ『虐殺器官』の制作再開が発表されました。
『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』に続く、“ノイタミナ MOVIE”の第2弾として発表された“Project Itoh”。『虐殺器官』は、そのプロジェクトの1つとして公開される、伊藤計劃さんの同名小説が原作の劇場アニメです。
9月末に起きたマングローブの経営破綻により、制作の中断と公開延期を余儀なくされていた『虐殺器官』ですが、このたび本作のチーフプロデューサー・山本幸治さんが新スタジオを設立し、制作再開の準備が整ったことが明らかになりました。
新スタジオの名称は作品の英語タイトル『GENOCIDAL ORGAN』より、“ジェノスタジオ”とし、11月中に正式に設立の予定です。監督の村瀬修功さん他メインスタッフは続投、制作体制を強化し2016年内の完成を目指しているとのこと。
しかし、現時点では公開時期は未定となっており、販売されていた劇場前売券は継続後の劇場公開では使用できないので、購入済みの人は払い戻しをすることになります。詳細は公式サイトを確認してください。
監督 村瀬修功さんのコメント
誰も予想できない事態が起こってしまいましたが、こうして制作継続が決まったのは、伊藤計劃さんが与えてくれた好機のようにも考えることができます。
山本チーフプロデューサーが立ち上げてくださった“ジェノスタジオ”には、主要スタッフも再び集まってくれています。
皆さんの期待に応えいい作品を作るため、スタッフ一同制作に邁進する所存です。
“ジェノスタジオ”代表 山本幸治チーフプロデューサーのコメント
マングローブの経営破綻により、制作継続が危ぶまれましたが、何とか制作再開にこぎつけることができました。お客さんの期待を裏切らずに済んだことが何よりです。
その責任を果たしたいという意志を示してくれたフジテレビをはじめ、製作委員会各社に感謝いたします。
一方で、今回のマングローブの問題は業界全体の問題であり、他人事ではないと感じています。
『虐殺器官』をきっかけに生まれたスタジオが、業界を変えていく最前線になればと思っています。
ジェノスタジオは、マングローブとは全く別の新たなスタジオであり、ツインエンジンの100%子会社として現在設立準備中です。
ジェノスタタジオでは、登記後速やかに『虐殺器官』の制作を再開し、その後、絵梦との協業を予定しているとのこと。タイトルなどは未定となっており、詳細が決まり次第、改めて発表されます。
■株式会社ジェノスタジオ
会社登記:現在登記中
株主構成:株式会社ツインエンジン
役員構成:代表取締役 山本幸治
制作担当取締役:米内則智
管理担当取締役:宇田英男
■絵梦株式会社について
絵梦は、GONZOの創業者・村濱章司氏を執行役員に迎え、中国で『HAOLINERS(ハオライナーズ)』というアニメブランドを展開する上海绘界文化传播有限公司の子会社として、10月に日本で設立。今後グローバルマーケットを視野に入れたアニメーション作品の制作を予定しています。
“Project Itoh”の1つ『ハーモニー』が本日11月13日より公開されています。明日11月14日にはTOHO シネマズ新宿で実施される舞台挨拶の模様は、にこにこ生放送で中継されるとのこと。
【制作スタッフ】
監督:なかむらたかし・マイケル・アリアス
制作:STUDIO4℃
(C)Project Itoh / GENOCIDAL ORGAN