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2015年12月25日(金)

『ワールドギミック』のアニメは新キャラ&謎解きが満載!? アニメ監督&声優陣を直撃

文:宮居春馬

 クラウドナインが配信するiOS/Android用アプリ『ワールドギミック』に、話題のストーリーアニメフィルムが実装! そのアニメ監督を務めた橋本みつおさんと声優の松浦チエさん(ジャンヌ役)、丸山有香さん(パブ役)の対談をお届けします。

『ワールドギミック』
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▲左から橋本みつおさん、松浦チエさん、丸山有香さん。(※インタビュー中は敬称略)

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オマケを超えるボリュームに監督も驚き

──まずは今回のアニメの概要を教えてください。

橋本:『ワールドギミック』には7つの世界があるのですが、アニメオリジナルの主人公であるアリシアが、仲間とともに世界を巡っていくというお話になっています。

『ワールドギミック』
▲アニメオリジナルの主人公となるアリシア。

──プロローグの第0話を少し拝見しましたが、ボリュームが多いですね。

橋本:そうですね。プロローグは7分ほどで、それ以外も各話5分くらいあります。話数もそれなりに多いので、ボリュームに驚きました。

 最初お話をいただいた時は、ゲーム中のキャラクターが温泉に入って和気あいあいとしている、みたいなオマケのものを想像していたら、予想外にシリアスで内容の濃いものに(笑)。

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▲プロローグからシリアスな展開でスタート。かなり見ごたえのある内容でした。

──今回松浦さんと、丸山さんはどういった役で出演されているんですか?

松浦:私はジャンヌというキャラクターを演じています。7つの国で形成されている連邦政府の議長をやっていて、一見すると冷酷そうですが義に熱いところもあるという人です。普段は冷静なのですが、激情的な一面もあるキャラクターだと思っています。

丸山:ちょっとだけ情に厚いところもあったりね。

松浦:そうなんですよ! 序盤はクールさが目立っていますけどね。旅をする中で、近しい存在であるアリシアやクラスティ、見ていると印象が変わってくるおもしろさがあると思います。

『ワールドギミック』
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▲松浦さん演じるジャンヌ。やはり立ち絵はかなりクールな雰囲気が漂っています。

丸山:私はパブという犬……と言いますか、よくわからないけどかわいいキャラクターをやらせてもらっています! その子の鳴き声が「パブ」で、それ以外にしゃべらないんです。ストーリー展開が結構シリアスな中で箸休め的な存在になっていると思います。

──パブは犬ではなかったのですか!?

橋本:一応、犬なんですけど……謎のチャックがあるんですよね。

丸山:ゲームだと、ガチャ引く時にそのチャック開ける演出になっているんです。ゲームやりながら「ここ開けちゃっていいんだ!」って興奮しました。

松浦:収録中もみんなで「チャックを開けたら人が入っている」とか、「実はラスボスなんじゃないか」とか、勝手に設定考えてキャストで盛り上がっていたしね(笑)。

丸山:実は美女だという説は否定されちゃいました……。

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▲ゲーム中ではナビゲーターにもなっているパブ。

アホ犬の演技に丸山さん奮闘!

──それぞれのキャラクターの第一印象は?

松浦:最初に資料に目を通した時は、とても偉い立ち位置にいて、クールな人だというイメージでした。でも、偉い人っぽい口調でしゃべるだけで、ちゃんと説得力が出るのかという意味でプレッシャーも感じました。

──説得力を出すためにどういった工夫を?

松浦:ただ、低音でどっしりしゃべるだけでは薄っぺらくなってしまうので、激情的な部分が見え隠れするように意識しながらやっていました。パブみたいな箸休め部分がなくて、ずーっとシリアスな会話と説明だったので、その役どころをまっとうしようと思いました。

橋本:セリフ量もかなり多くなっちゃいましたからね。プロローグもそうですけど、世界設定の語りなんかもありましたし。

丸山:ずっと眉間にしわが寄っている雰囲気だったもんね。

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▲どのシーンでも高圧的な雰囲気がするというジャンヌ。

──パブについてはいかがですか?

丸山:私は詳しい資料をいただいていなくて、パっと見の雰囲気で「犬かな? たぶん犬だな」と思いながら公式サイトに載っているのを見て、やっぱりチャックが付いているのは気になりました(笑)。

 最初は「アホ犬だよ」と説明されたので全力でやったら、ちょっとやりすぎちゃったみたいで。「実はお利口な犬でした」と訂正をいただいてやり直しました。人の言葉をしゃべらないキャラクターは初挑戦だったので楽しかったです。

──監督の目線から、おふたりの演技はいかがでしたか?

橋本:ジャンヌはかなり難しいキャラクターだったと思います。絵的にも眉毛がないので、無表情で怖い雰囲気が強いんですけど、家庭的な一面も持ち合わせていたりするんです。演技で表現するのは難しいかなと思ったんですけど、見事に表現していただいています。

 パブについては、ストーリーがもっとコミカルなら活躍の場面も多かったんですけどね。それでも、またアニメをやる機会があれば、メインになるぐらい推していきたいと思うほどいい出来でしたよ。

丸山:やったー! でも、パブがメインになったら大変ですね。いろんな「パブ!」を研究しなきゃいけない(笑)。

キャラクターデザインと監督の気になる関係

──橋本さんが携わった作品の代表として『ドラゴンボール』がありますが、今回もバトルシーンはあったりしますか?

橋本:バトルシーンはあまりなかったですね。お話がメインで、アクションもところどころあることにはありますが。本編がバトル推しのゲームなので、アニメはあえてストーリー重視に変えたのかなとは思います。

 アニメまでバトルメインだと、ボリュームがさらにとんでもないことになっちゃうので、やるとしたらまた別企画ですね(笑)。

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──キャラの動きは生き生きとしていましたね。

橋本:どうしてもアクションに力が入っちゃうんですよね。自分では過激じゃないと思っていても、普通の人だと死んでしまうようなことをやっていたり。『ドラゴンボール』の名残で、ちょっとだけ感覚がマヒしているのかもしれません(笑)。

松浦:でも今回はファンタジー系ですし、なんでもありだと思う(笑)。

橋本:『金田一少年の事件簿』にも携わっているのですが、あれは階段から落ちただけで人が死んじゃうんですよね。その時に軽いカルチャーショックを受けて反省したのですが、治ってはいなかったようです。

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▲窓から飛び出すだけでこの勢い。ファンタジーならではの迫力にぜひ注目してください。

──キャラクターデザインは某作家さんのもとでお弟子さんをされていた幹大樹さんですが、やはり幹さんのキャラクターは動かしやすかったですか?

橋本:とても動かしやすかったですね。『スカイロック』でもムービー制作を担当していまして、描き慣れた画風なのでやりやすかったですし、懐かしい気持ちにもなりました。幹さんは、アングルや見せ方についてもいい構図で描いてくれるので、ノリノリで作業できました。

声優陣がお互いにキャラの魅力を語り合う

──それぞれのキャラクターの魅力を教えてください。

松浦:そうですねぇ……パブから見たジャンヌの魅力って何?

丸山:なんだろう(笑)。ジャンヌ様はいろいろなことを知っているので、強くてかっこよくて頼りがいのあるお姉さまポジションなんですけど、実はかわいいところもあったりして、奥の深い女性で魅力的だと思います。

 あと眉毛ないところも! こんなにカッコイイ女の人で眉毛ないって珍しいですから、そこもチャームポイントです。

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松浦:そこなの?(笑) ちなみにかっこいいのとかわいいのだとどっちが好きだった?

丸山:うーん……どっちもあってこそだと思います。ギャップ萌えですよ! かっこいいからこそ、ゆるんだところにキュンとくるんですね。クラスティとのやりとりもいいですし。いつもアリシアちゃんと一緒になってニヤニヤ見ていましたよ。

橋本:先ほどもお話したように、ジャンヌは眉毛がないので表情が作りにくく、感情が出しにくいんですよ。怒りはなんとかなるんですけど、眉毛なしで優しい表情ってなかなか難しいんです。そこは松浦さんの演技でフォローされていますね。

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▲優しそうな雰囲気のある1シーンですが、どのような演技になっているかも注目です。

──松浦さんから見たパブの魅力はどこでしょうか?

松浦:本当に存在自体が、マスコットキャラクターとしてとても重要ですね。パブがしゃべると現場の空気もゆるむんです。みんながまじめに話し合っているのに、ひとりだけ「パブ?」とか言っていて。

 アリシアは、いろいろと辛いこともある中で、パブがいることで保たれている部分もあると思うんです。やっぱりペットっていいですよね。収録現場も和ませてくれるのはすごいですよ(笑)。

──メインキャラクターのふたりについてはいかがですか?

橋本:アリシアは、母子家庭で平和に暮らしていたんですけど、村が襲撃されてお母さんが亡くなってしまうんですね。そこをジャンヌに引き取られて養女として英才教育を受けています。そういった、ちょっと暗い過去を背負いながらも明るく振舞っている子です。

丸山:パブは、アリシアちゃんのそういった面をわかっているはずなので、様子が少しでもおかしいと、心配してすり寄っていくかわいいペットです。世界中が敵になったとしても、アリシアについていくと思います。

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▲作中でも明るい振る舞いが多いアリシア。彼女にもいろいろと思うところがあるようです。

橋本:クラスティは……とにかく格好が秀逸でして。

丸山:たしかに(笑)。

橋本:クラスティの出身である騎士の国は、みんなスーツ姿にアーマーをつけているんです。一見するとかっこいいけど、思わず二度見してしまうようなデザイン。これからファッション業界に目付けられそうな感じです。

松浦:それはどうだろう(笑)。

丸山:ちょっと時代を先取りしすぎかな……?

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▲スーツに鎧という『ワールドギミック』特有のデザインが光るクラスティ。

橋本:性格はとにかくまじめです。バカがつくほどまじめで、そこがコミカルさにも、つながっていたりします。

松浦:私はクラスティと話しているシーンが多いせいか、一番ナチュラルに演技が成立して、気持ちがよかったです。ジャンヌをよく知ってくれている相手なので、とてもやりやすかったです。

キャストの票もわかれる個性的な7つの世界

──アニメでも7つの世界が出るようですが、一番印象に残ったのはどこですか?

橋本:和の国ですかね。他の国にも言えることですが、イメージ画像が少なかったので、僕のイメージでコンテを作っていったんですよ。

 他の国はRPGでは王道な中世ファンタジーの雰囲気が多いのですが、和の国は特殊で、領主の部屋が時代劇の『暴れん坊将軍』をモチーフにしていたりします(笑)。

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▲和の国。

松浦:私は野生の国が印象に残っていますね。この国はみんないい人なんですよ。ここでも自分の目的のためにいろいろな出来事を起こすのですが、なんというか……彼らには申し訳な、と。ジャンヌ独特の目線かもしれませんね。

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▲野生の国。

──国によって雰囲気が違うんですね。

松浦:特色がはっきりと出ている感じがします。トップの人たちがまた濃い人ばかりですし(笑)。

丸山:独特な人が多いですもんね。私は、女性がトップに就いている華の国が素敵だなと思いました。領主のベンテンが食えない人で、ジャンヌとはバチバチした女の戦いを繰り広げたり。端から見ている限りは楽しかったです(笑)。

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▲華の国。

丸山さんはかなりのやり込み派!?

──キャストのおふたりは『ワールドギミック』をプレイ済みですか?

丸山:やっています!

松浦:やり始めました!

丸山:私はツイッターの公式アカウントフォローイベントにも参加していました。「もっとフォロワー増えろ!」って思いながらリツイートもしたりして、配信したらすぐ登録しましたよ。

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▲フォローキャンペーンは無事に1万人を突破。新規登録者にさまざまなプレゼントが贈られます。

松浦:ちょっとだけゲームの内容について知っているから「この国とこのキャラは知っている」とか思いながらね。

丸山:そうそう。知っているものが出てくるたびに興奮しながらプレイしました。アニメで見たキャラクターがドロップで手に入るので、うれしくしくなっちゃうんですよ。

 アニメで見たことのあるキャラクターは、使い方が難しそうなユニットであってもパーティに入れています。

松浦:愛だね(笑)。

丸山:もうちょっとでクラスティさんも手に入りそうなので、まだまだ頑張っていこうと思います。

松浦:私はライトユーザーなので、好きなキャラが手に入ってもコストオーバーになってしまいます。まずはレベル上げ頑張らないと(笑)。

丸山:ちゃんとパブの説明読みながら進めるんだよ!

松浦:もちろん!

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▲ゲーム中では、チュートリアルなど随所でパブが説明をしてくれています。

──ゲームの登場キャラクターもアニメに出てくるのですね?

丸山:ゲームでボスとして戦うキャラクターは、それぞれの国のトップとして登場していますね。

橋本:あくまでオリジナルキャラ中心の物語ですが、ゲームで慣れ親しんでいるキャラクターの動いている姿も見られるようにしてあります。

丸山:ゲームだけだと、「見た目がいいからこの子を使ってみよう」ってなると思うんですけど、アニメを見るとより愛着がわくんじゃないかな。

──アニメとゲームで印象が違うキャラクターはいましたか?

丸山:ベンテンの息子のシンギでしょうか。アニメの中だとかわいい姿のままだけど、ゲームだと進化で成長するんですよ。その姿を見て「こうなるんだ!」って驚きました。

松浦:あんなにかわいかったのにね。ちっちゃい子らしい悩みとかも抱えていて……。

丸山:大きくなった姿を見て「大丈夫だよ!」って、ちっちゃいシンギくんに言ってあげたくなりましたね。

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▲ゲーム内でのシンギ。進化前後で頭身がかなり異なります。
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▲アニメの設定画を公開! ストーリーアニメでは小柄なほうが採用されているようです。

ジャンヌもアリシアも闇の真っ黒パーティ

──ジャンヌは今のところゲームにはいませんが、やはり出てほしいですか?

松浦丸山:出てほしいですねー!

丸山:パブも戦えるように……。

松浦:もうあんなに出ているんだからいいじゃない(笑)。

丸山:アリシアちゃんが実装されたとしたら、その肩に乗っているとかでもいいんですよ。

松浦:ジャンヌはぜひとも出てほしいですねー。出るとしたら属性は闇っぽいよね。

丸山:服からして闇っぽいもんね。

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──見た目でなんとなくわかるのでしょうか?

丸山:国ごとに属性が分かれていて、服もそれぞれ特徴的なので、なんとなく想像できるんです。

松浦:どの属性になっても強そうだよね。

丸山:絶対パーティには入れたい!

──アリシアはいかがですか?

丸山:アリシアはなんだろう? 火属性?

松浦:髪の毛ピンクだしね。

丸山:あえての闇属性とか。思わせぶりな感じで「なんでこの子が闇なの!?」って考えてもらうとか。

松浦:なるほどね(笑)。パブはどうなるかな?

丸山:ダイレクトにアタックすると弱そうなので……魔法タイプでお願いします。技名までパブになっちゃったりしないかな。

松浦:そしたらパブのパブとか言われちゃってややこしいね(笑)。アリシアの技として登場っていうのもありそうじゃない?

丸山:それいいなー! 弱そうだけど大丈夫かな。

松浦:その時は効果音で「パブ!」って表示してほしいな。

──最後に読者の皆様にメッセージをお願いします。

橋本:ゲームも配信されて、『ワールドギミック』は今後も色々な展開があると思います。アニメにはたくさん謎がつめられているので、それをみなさんで解き明かしながら楽しんでください。

松浦:私たちはアニメが先だったので、ゲームを遊んで「このキャラクターいた!」なんて思いましたが、みなさんはアニメを見ることで、キャラクターの新たな一面を知ることができると思います。みんなで協力してゲームを進めながら、アニメも楽しんでほしいと思います。

丸山:アニメはストーリー性、ゲームはゲーム性に特化して、お互いに補完しあっているものだと思っています。アニメを見ながらゲームを楽しみ、ゲームをしながらアニメも楽しむ、という風にそれぞれ楽しんでいただきたいです。推しキャラが登場した時の興奮が倍増するはずです! そこもぜひお楽しみに!

『ワールドギミック』

(C)Cloud9 Inc. (C)DeNA Co.,Ltd. (C)Exys Inc.

データ

▼『ワールドギミック』
■メーカー:クラウドナイン
■対応機種:iOS
■ジャンル:RPG
■配信日:2015年11月26日
■価格:無料/一部アイテム課金
▼『ワールドギミック』
■メーカー:クラウドナイン
■対応機種:Android
■ジャンル:RPG
■配信日:2015年11月26日
■価格:無料/一部アイテム課金

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