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2015年12月24日(木)

初代『電脳戦機バーチャロン』稼働から20周年。当時の攻略法や用語集を改めて掲載【周年連載】

文:コジ

 あの名作の発売から、5年、10年、20年……。そんな名作への感謝を込めた電撃オンライン独自のお祝い企画として、“周年連載”を展開中です。

『電脳戦機バーチャロン』

 第35回で扱うのは、1995年12月にアーケードで稼働して、多くのゲームユーザーやロボット好きを魅了したセガ(現セガゲームス)の『電脳戦機バーチャロン』。今年で20年を迎えた本作について、“関東の聖地”と呼ばれていた西スポ(新宿スポーツランド西口店で、現クラブ セガ新宿西口)で『バーチャロン』をよくプレイしていたライターのコジが、当時の戦術のブームやテクニックなどをお届けします。

『電脳戦機バーチャロン』
▲画像はPS3で配信されたダウンロード版のものです。なお、画像と本文の内容は関係ありません。

 私はライデンを使っていて、西スポに通っていたのは稼働開始から1年間くらいでしょうか。当時はまだ学生でプレイ料金が高かったので、1日3プレイまでと決めて遊んでいました。西スポをはじめ、各地のゲームセンターで開催されていた大会に出場しまくっていて、これほど熱意を持ってゲームをしていたのは初代『バーチャロン』だけだったような気がします。

 『電脳戦機バーチャロン』が稼働したのは1995年末。バーチャロイドと呼ばれるロボットを操る1対1の対戦型3Dアクションシューティングゲームとして誕生しました。本作の魅力は、2本のスティックとダッシュボタン&攻撃ボタンですべてのアクションが可能という、ロボットを操縦している実感がありながらシンプルな操作方法で遊べたことです。また、バーチャロイドの動きが速く、高機動の射撃戦や近接戦が行えたのも当時としては斬新でした。

『電脳戦機バーチャロン』

 西スポに集まっていた『バーチャロン』プレイヤーの年齢層は、他のゲームよりもやや高めだった印象。高校生はたまに見かけるくらいで、夜になると会社帰りのサラリーマンと思われるスーツ姿の人で溢れていたのを覚えています。

 このゲームは、ほとんどの人がプレイ経験のない対戦モノであったため、プレイヤー全員が試行錯誤をしながらプレイしていたと思います。当時はインターネットが普及しておらずパソコン通信の時代。ゲームの情報も地域ごとに留まっていることが多かったでしょう。そのような環境で、初期のころに西スポ近辺のゲーセンではどういう流れで戦術が固まっていったのかを振り返ってみます。

『電脳戦機バーチャロン』

 稼働当時に強いとされたのは、バイパーIIのホーミングビーム、ライデンの“しゃがバズ”など誘導性の高い攻撃。また、攻撃と回避を同時に行え、さらに相手を視界にとらえられる便利さからダッシュ攻撃を多様するプレイヤーが数多くいました。そこから一歩勝率を上げるために、威力の高い前ダッシュライトウェポン(RW)や前ダッシュセンターウェポン(CW)で相手のダッシュ攻撃の隙をつく、後出しスタイルが出始めます。

 ダッシュ攻撃の隙をなんとかできないかとあみだされたのが、CWをダッシュやジャンプでキャンセルさせる“CWキャンセル”。このテクニックにより台頭し始めたのがドルカスです。ダッシュ攻撃の移動距離が短くて隙を狙いにくく、ダッシュ攻撃を繰り返されると回避行動を余儀なくされるのでやっかいな相手でした。CWキャンセルが発見されたとはいえ、他の機体はダッシュ攻撃の移動距離が長いので、ダッシュ攻撃を合わせる反応を速くすることで後出しダッシュ攻撃はまだまだ通用していました。

『電脳戦機バーチャロン』

 次第に安易なダッシュ攻撃を控えるプレイヤーが増え、細かいダッシュと隙の少ない攻撃を繰り返して先手を取る戦いにシフトしていきます。そんな中、バイパーIIの“バッタ”、ベルグドルやバル・バス・バウの“漕ぎ”といった移動&回避手段も出てきました。

 ですが、やはりダッシュ攻撃は強力で、RWやレフトウェポン(LW)で相手を動かした後にダッシュ攻撃を連係させると相手の索敵行動(ジャンプキャンセル、旋回)やダッシュを停止させた瞬間を狙うことができたのです。

 そこでじょじょに浸透していったのが隙を狙われないように繰り出すダッシュ攻撃でした。ダッシュ攻撃で止まる位置を障害物やボムの裏に調整したり、ダッシュ攻撃の終わり際を障害物や外壁に当てて移動をずらしたり、外周の角に当ててダッシュ攻撃の隙をなくしたりと……いろいろ工夫をしてダッシュ攻撃を取り入れていく流れになっていきました。

 先に仕掛けられるダッシュ攻撃のテクニックが出回り始めたことで、ダッシュ攻撃に釣られてダッシュ攻撃を合わせてきた相手の隙をつくなど、立ち回りの駆け引きがより深くなっていったような気がします。

 さて、ここで当時プレイヤーの間で使われていた用語やテクニックをまとめてみました。

●大玉4発

 近接攻撃を繰り出すと同時にダッシュでキャンセルすると、そのダッシュ攻撃がどの方向でも前ダッシュ攻撃の威力になる。その原理を利用したテムジンの横ダッシュ攻撃は大玉4発と呼ばれていた。

●お立ち台

 プレイヤー同士が申し合わせのうえで近接攻撃のみの対戦をする時に使用する広めの障害物のこと。代表的なのは、デストラップ(ライデンステージ)のステージ中央にある障害物。

●カゲロウ

 “ダッシュ→ジャンプ→ジャンプキャンセル”という一連の操作を先行入力で素早く行うと、ダッシュが停止した瞬間にジャンプモーションが出ずに相手のほうに振り向く。近距離で相手の死角に入りたいときに有効なテクニック。

●逆旋回○○

『電脳戦機バーチャロン』

 ベルグドルのナパーム、ライデンのレーザーが代表的。旋回でとらえきれない相手に対して、逆方向に旋回して移動先を狙うテクニック。相手の機体が見えていない時の旋回の速さを利用したものであり、ダッシュボタンを入力しながら旋回するとさらに早くなる。

●漕ぎ

 主にベルグドルとバル・バス・バウの移動手段。ベルグドルは地上移動、バル・バス・バウは空中移動で使うことが多く、横移動をしながらスティックを前後に素早く振るように入力することで、移動速度がダッシュ以上に速くなるテクニック。原理は不明だが、旋回をし続けると高速回転する現象が移動速度に反映されているのでは、という説がある。

●サイドワインダー

『電脳戦機バーチャロン』

 テムジンのしゃがみCWによる近接攻撃は、移動方向に大きく移動しながら斬るので、ダッシュ攻撃で自機の横を通過する相手を狙うことができる。その他、CWの近接攻撃で相手のダッシュ攻撃を回り込んだ後、しゃがみCWで追いかけて隙を狙う使い方もある。

●CWキャンセル

 ダッシュ攻撃をした後、機体が停止した瞬間にCWを繰り出し、すぐにCWをダッシュでキャンセルするテクニック。ダッシュ攻撃から隙なくダッシュにつなぐことができる。他にもジャンプやしゃがみ攻撃などでダッシュ攻撃の隙をキャンセルすることが可能。

●しゃがバズ

 ライデンのしゃがみバズーカ。射程距離は250程度と短いが、誘導性がかなり高くバイパーIIやフェイ・イェンなど軽量級で背の高い機体に対してかなり有効な攻撃手段となる。バイパーIIならバッタ、フェイ・イェンならしゃがみボウガンを合わせるなどで巧みにかわす技術も培われていった。

●しゃがボム

 テムジンのしゃがみボム。ボムを投げた瞬間から近接信管が発動するため、相手に接近された時はとにかくこれを繰り出しておくだけで攻撃と防御がまかなえる。ダッシュ速度が速いフェイ・イェンなどは、しゃがボムのモーションを見てすぐにダッシュで離れることで回避できることもあったが、完全にかわすには事前に予測して回避行動に移っている必要がある。

●しゃがみマイン

『電脳戦機バーチャロン』

 バル・バス・バウのしゃがみLW。ノ―ロックで撃っても誘導性能があり、その際のしゃがみ移動の方向でマインを撒く方向を決められる。相手から離れて障害物の裏に隠れたら、まずしゃがみマインを撒くのはバル・バス・バウの基本戦術。

●ゼロホーミング

『電脳戦機バーチャロン』

 バイパーIIのCW・ホーミングビームは発生が早く、相手と密着状態ならばビームが上昇する前に当てることができる。近接攻撃をガードでキャンセルしてすぐにホーミングビームを撃つのが主な使い方。

●ゼロラム

 テムジンのグライディングラムをゼロ距離で当てるテクニック。地上でジャンプした後、真下に障害物がくるように調整してグライディングラムを繰り出すと、障害物の上で一瞬だけ攻撃モーションが出る。相手が障害物の近くかつ地上にいる時に有効で、相手をロックしていれば高確率でヒットさせられる。ちなみに、坂などの高低差がある場所ならどこでも可能。

●バッタ

『電脳戦機バーチャロン』

 主にバイパーIIの近~中距離での立ち回り手段。ジャンプ→ジャンプキャンセルを繰り返しながら空中での左右の移動を加えることにより、相手の攻撃を上下左右に振ってかわす行動のこと。ジャンプ直後に素早く横移動を入れて初速を速くしたり、着地の瞬間を狙われないようにジャンプの高度を毎回変えたりするとより効果的である。

●回り込みダッシュ

 回り込み近接攻撃を繰り出している最中にダッシュでキャンセルすると、ダッシュに近接攻撃の自動旋回が加わる。近接攻撃の回り込みを発動させる距離や角度、ダッシュのキャンセルタイミングなどを変えることでフリップやターンダッシュなどに派生する。

 フリップとは、回り込み近接攻撃を繰り出すと同時にダッシュをして自動旋回のみを利用するダッシュのこと。ターンダッシュとは、近接攻撃で大きく回り込んでから攻撃を繰り出す直前に前ダッシュでキャンセルすることで相手の方を向きながら離れるようにダッシュするテクニック。回り込み近接攻撃をガードする相手に対して、ターンダッシュからの前ダッシュ攻撃が有効だった。

●マシンガン

『電脳戦機バーチャロン』

 主にテムジンのビームライフルで猛威を振るったテクニック。その場でビームライフルを撃った後、両スティックを同時に内側に倒してビームライフルの射撃後動作をキャンセルし、すぐにビームライフルを撃つ。これを繰り返すことでマシンガンのようにビームライフルを連射できる。全機体で可能だが、攻撃ボタンを押してから射撃するまでが早い攻撃のみ有効となる。

 初代『電脳戦機バーチャロン』は、1対1の高機動戦闘をよりグレードアップさせた『電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム』、2対2の対戦を新機軸として進化した『電脳戦機バーチャロン フォース』とさらなる盛り上がりを見せた続編もリリースされています。今回は初代タイトルにのみフィーチャーしましたが、それぞれの周年タイミングで記事があがるかもしれません。

 『バーチャロン』シリーズの原点となる『電脳戦機バーチャロン』は、現在でもPS3とXbox 360でダウンロード版がプレイできるので、気になった方や以前にプレイされていた方はぜひプレイしてみてください!

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データ

▼『電脳戦機バーチャロン』
■メーカー:セガゲームス
■対応機種:PS3/Xbox 360(ダウンロード専用)
■ジャンル:アクション
■配信日:2013年2月13日
■価格:各823円(税込)

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