2016年1月14日（木）

『アスタリスクフェスタ鳳華絢爛』オリジナル主人公の強さは？育成＆バトルを掘り下げるレビュー

　バンダイナムコエンターテインメントより、2016年1月28日に発売されるPS Vita用ソフト『学戦都市アスタリスクフェスタ鳳華絢爛』。そのレビュー第2弾を掲載します。

　皆さんこんにちは。ライターのスズタクです。TVアニメ『学戦都市アスタリスク』、続きが気になる形で1stシーズンは終わりましたね。果たして、この先の鳳凰星武祭がどんな展開になるのか……。今春放送予定の2ndシーズンが今から楽しみです！

　そんな『学戦都市アスタリスク』ブームをより盛り上げる本作。2回目となるレビューでは、“オリジナル主人公モード”でのプレイをもとに、育成シミュレーションパートやバトルパートの魅力をお届けしていきます。

→『学戦都市アスタリスクフェスタ鳳華絢爛』レビュー第1弾
→ゲーム情報総まとめ記事

自分自身が星導館学園の学生になれる“オリジナル主人公モード”

　『学戦都市アスタリスク』の主人公は言わずもがな天霧綾斗ですが、ゲーム版の主人公は彼だけではありません。なんと本作には“オリジナル主人公モード”があり、自分自身の分身を作って学園生活を楽しむことができます。


▲ゲーム開始時に、綾斗とオリジナル主人公のどちらを選ぶか決められます。

　綾斗視点とオリジナル主人公視点で、ゲームの大まかな流れは変わりません。ただ、綾斗はヒロインとの交流が深く描かれるので物語重視、オリジナル主人公は学園生活の期間が綾斗より長いので育成重視という特徴があります。初めて遊ぶ人はまず綾斗でプレイし、ゲームに慣れてきたらオリジナル主人公でプレイするといいですね。



▲名前・顔・髪型・髪色・小物を好きに設定して、オリジナル主人公を作成しましょう。

　ちなみにオリジナル主人公モードだと、メインキャラとの出会いも綾斗視点とは違っています。ゲームを進めると、綾斗が転入してくるシーンをクラスメイト目線で見られるので新鮮です！

育成シミュレーションパートはやれることが盛りだくさん

　主人公を自分好みに育てられる育成シミュレーションパート。キャラのパラメータを上げたり、バイトでお金を稼いだり、はたまた気になるあの子にデートを申し込んでみたり……。どんな選択をするかはアナタ次第です。


▲開始直後のオリジナル主人公“須豆太久（スズタク）”のパラメータはこんな感じ。


▲各パラメータの意味と、「ココまで鍛えればまあ十分」というおおよその目安です。最初はこの数値を目標にするといいでしょう。


▲こちらは、転入直後の綾斗のパラメータ。体力と星辰力が比較的高めですね。

　育成シミュレーションパートの基本的な仕組みですが、まず行動をとるごとに半日が経過します（2回行動で1日経過）。また、“訓練”を選んだ場合はパラメータの中の“体力”を消費し、体力が少ない時は訓練が選べません。

　基本的には訓練をして主人公のパラメータを上げるのが目的ですが、その他にもさまざまな行動で学園生活を満喫できます。育成シミュレーションパートで選べる行動は以下の6つです。

●訓練

　体力・星辰力・落星工学・素早さ・攻撃力・防御力のパラメータを上げられます。同じ訓練を繰り返すとレベルが上がり、一度の訓練の効率がよくなっていきます。レベル2で2倍、レベル3で3倍効率がよくなります。

●バイト

　提示された条件をクリアすることで、お金をゲットできます。お金は買物や煌式武装の改造に必要なので、ムダ遣いせずに貯めておくとよいでしょう。

●買物

　新種の煌式武装やプレゼント用のアイテムなどを購入可能。アイテムを1つ買っても複数買っても経過する時間（※1回行動したことになります）は同じなので、なるべくまとめ買いしたほうがオトクです。

●研究室

　所持している煌式武装をチューニングできます。“調整”でバトル時の星辰力消費量を減らしたり、“改造”で攻撃力を上げたりできますが……改造するのは意外と大変です！

●予約

　翌日以降の予定のない時間帯に、決闘・公式序列戦・デートのいずれかを設定できます。申し込むごとに1回行動したことになります。

　ただし、申し込んだ相手が必ずしもOKするとは限らない点に注意しましょう。場合によってはムダな行動になってしまうこともあるので、見極めが大切！

●休息

　訓練やバトルで減少した体力を回復させます。また、主人公の調子を向上させる効果もあります。調子によって訓練の結果が左右されるので常に注意しておきましょう。

　訓練に精を出すのはいいのですが、体力が減った状態で訓練したり決闘したりしてもいい結果は出ません。適度に休憩して、体力を回復させてやりましょう。1回の休息で、だいたい最大体力の半分くらい回復します。

　上記のとおり、育成シミュレーションパートでは選べる行動が豊富にあります。しかし、ゲーム序盤でオススメの育成方針を解説してくれるので、迷うことはありません。

　僕の場合はとにかくバトルを勝ち抜けるよう、バイトや買物などを無視してひたすら訓練に明け暮れました。最初から高いパラメータを持つ綾斗と違って、オリジナル主人公は計画的に育てないとなかなかバトルに勝てないからと思ったからです。


▲「戦いに必要なのはパワーだろ！」という脳筋思考で、とにかく攻撃力ばかり上げていました。実際に鳳凰星武祭の戦いが始まると、防御力の薄さが命取りに……！

　実のところ、訓練ばかりに明け暮れていては育成も伸び悩むばかりか、最大の目的である“鳳凰星武祭に優勝すること”もおぼつかないようなことになると思いました。

　バイトしてお金を貯めて強い武器を買ったり、決闘を挑んで各種パラメータを上げたりすることのほうが、結果として実力アップにつながる気がします。この辺は急がば回れということかもしれません。

　それと、何よりも重要なのはスキルの存在です。このゲームでは、育成を終了したデータをもう一度最初から育てなおすことができるのですが、その際に、前回までの育成で獲得したスキルを引き継ぐことができます。

　スキルは、訓練に必要な体力の数値を減らしたり、武器熟練度をアップさせやすくしたり、各種アイテムの価格を下げてくれたりと、いずれも育成に役立つものばかり。基本的には1周目よりも2周目、2周目よりも3周目のほうが確実に強いキャラクターを育てられるでしょう。

　じわじわとですが時間をかけた分だけ着実に強くなっていくので、育成SLGが好きな人にはオススメ。このレビューのために何周かデータを引き継いで遊びましたが、スピードを優先するかパワーを優先するか、スピードを優先するにしても移動速度を取るか、攻撃の間隔をあけずに手数を多めにするのかなど、育て方で結構差が出てくるように思えました。

　スキルもほとんどない最初のころは、どこをどう伸ばそうか考える余裕がありませんでしたが、3周目になると“スピードよりも攻撃力を重視して、遠距離から銃撃するのはどうだろう？”とか“”など、育成の方針を考えて育てていくのが楽しくなりました。


▲スキルを獲得し、そのレベルを上げていけば、育成がどんどん楽になります。

　なお、SLGモードではこんな女の子も登場します。彼女の正体は……。

　そう、稀代の歌姫であり世界最高のトップアイドルと呼ばれるシルヴィア・リューネハイムさんでした！　クインヴェール女学園の生徒会長にして序列一位。明るく優しく、まっすぐな性格の彼女とのコミュニケーションも楽しめるようです。

　ちなみにシルヴィアと出会った後は、好感度のリストにちゃんと彼女も追加され、ヒロインの1人して扱われます。当然、デートすることも可能です！　彼女と出会うためにはちょっと条件があるようですが、詳しくはゲームをプレイして確かめてみてくださいね。

●動画：『学戦都市アスタリスクフェスタ鳳華絢爛』第4弾プロモーション映像

原作再現やパートナーとの絆が魅力のバトルにも注目

　ここからは、バトルパートについて少しレビューしていきたいと思います。ストーリーの要所や任意の申し込みで発生するバトルパートは、『学戦都市アスタリスク』の特徴を盛り込んだスピード感あふれるものに仕上がっています。

　本作のバトルはアクション形式で、原則的に1VS1や2VS2で行われます。武器による通常攻撃や特殊攻撃、流星闘技（メテオアーツ）などを駆使し、相手の体力を0にすれば勝利です。タッグ戦の際はパートナーに行動指示を出すこともでき、自分ならではの戦術で戦えます。


▲攻めの基本となる通常攻撃。ボタン連打で爽快なコンボを決められます。


▲相手からの攻撃を防ぐガード。守りに徹することが勝利に繋がることも？


▲素早く移動するダッシュ。相手との距離を詰める時や攻撃を避ける時に使います。

●一発逆転の可能性を秘めた校章破壊

　相手のスキを突いて攻撃したり、攻撃の出始めをつぶすように攻撃すると、体力だけでなく校章にもダメージを与えられます。

　校章にダメージが蓄積して壊れると校章破壊（バッジブロークン）となり、体力が残っていても相手を戦闘不能にできます。このあたりの原作再現は、ファンにとってニヤリとできるポイントでしょう。

　なお、校章破壊は当然ながら敵だけでなく自分にも起こり得ることです。例え地力で圧倒しているからといって、バトル中に油断することは、敗北につながりかねません。校章破壊による一発逆転を頭に入れた駆け引きは、結構緊張感がありますよ！


▲攻撃の動作中など、不意を突いた攻撃をすることで、校章にヒビが入ります。そして、同じような攻撃を受け続けると……。

　育成パートでは、自分よりも格上の相手と対峙することもあります。体力ゲージをけずっていって勝つ可能性が低くても、校章破壊で価値をもぎ取ることも可能です。勝負を投げずに、最後まで勝つチャンスを狙ってみてくださいね。


▲校章破壊が発生し、戦闘不能に。バトル中は体力だけでなく、校章の状態も要チェックです。

●リンクドライブでパートナーとの絆が深まる！

　バトル中に特定の条件を満たすと、画面右下のパートナーの顔にアイコンが出現。この時にパートナーに近づくとリンクドライブが発生し、有利なボーナス効果を得られます。タッグバトルという特徴を生かした、粋なシステムですね！


▲リンクドライブに成功すると、パートナー同士のさまざまな会話も見られます。

　ここだけの話、本作をプレイする前はバトルパートの存在を甘く考えていましたが、予想をはるかに超えてアクションゲームとしてしっかりと作られており、アクション好きな僕にとってはやればやるほどハマるバトルでした。

　ジャンプ中やダッシュ中に攻撃を出すと別の技になるということも知って、戦闘中はあれこれアクションを試しながら戦ってみました。

　最終的には通常攻撃によるコンボを主体にして戦っていましたが、これはあくまで初期装備の刀を使った際の感想。武器カテゴリを槍や拳銃に変更した時は、また立ち回りが変わりそうです。

　あと、個人的にはリンクドライブ時のヒロインとの会話にも注目してもらいたいです。信頼し合っている主人公とヒロインのやり取りを見ていると、それだけでほっこりできます(笑)。


▲綺凛ちゃんはかわいい。異論は認めません。

　といったところでレビューはここまでとなります。『学戦都市アスタリスクフェスタ鳳華絢爛』の発売まで、あと少し。2016年春からはアニメの2ndシーズンもスタートしますので、アニメの放送開始を楽しみにしながらゲームを楽しんでみてはいかがでしょうか？

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