2016年1月29日(金)
新たなペイルライダーに試乗した感想&開発者インタビューで『バトオペ』の未来をのぞく
2012年6月のサービス開始以来、さまざまなMSが登場してきた『機動戦士ガンダム バトルオペレーション(以下、バトオペ)』。今回の記事では、コミックス『機動戦士ガンダム ミッシングリンク(4)』付属のプロダクトコードで手に入るジオン軍の新MS・ペイルライダー(VG)の試乗レポートをお届けする。
さらに現在の『バトオペ』を支えるキーマンへのインタビューも掲載。そのなかではさらなる新MSの情報も飛び出した!
■座談会メンバー
少将A:開戦当初からの『バトオペ』プレイヤー。攻略スタッフのまとめ役でもある。
大佐B:少将に上がると途端に戦績が落ちる。昇格回数“だけ”は誰にも負けない。
少佐C:上の2人よりも少し遅れてプレイを始めた。基本的にはマイペース。
ジオン軍に姿を見せた第四の騎士
A:ペイルライダーもついに3機目。あと1機そろえば、ペイルライダーだけでヨハネの黙示録の四騎士が完成するな。
C:なんか、それ間違ってません? 桃太郎のオトモが犬、いぬ、イヌみたいな。
B:そんなことよりペイルライダーって連邦軍のMSだよね。それがどうしてジオン軍に?
A:それはだな、マルコシアス隊と対峙したペイルライダーが……。
C:ネタバレ禁止!! コミックスの『機動戦士ガンダム ミッシングリンク』を読めばすべてがわかりますよ。
B:カドカワコミックス・エースから好評発売中!!
A:そういう露骨な宣伝はやめなさい(笑)。さて、まずはいつもどおりMSのスペックから。
C:はい。ペイルライダー(VG)は、ジオン軍の汎用型MS。大きな特徴としては機体LV1と機体LV2以上で性能が極端に違うことが挙げられます。
▲こちらがLV1時のスペック。 |
▲こちらがLV2時のスペック。コストが大きく上昇するが、スキルが充実し、パーツスロットも大きく増加する。 |
B:コミックスなどの特典でLV1のMSが手に入る場合は、だいたいそうだよね。
A:その代わりにLV1は二等兵01から使用できる。いわばお試し版といったところか。
C:ですから、ここから先は一応LV2以上のペイルライダー(VG)を基準に話していきましょう。
A:そうだな。それを決めておかないと細かい部分に間違いが生じる。
B:オッケー。
C:まず、主兵装が独特でしたよね。ザクマシンガン後期型にMMP-80マシンガンGN装備にジャイアント・バズ。これに加えてビーム・マシンガンまで持てるのですから。
▲ビーム・マシンガンはゲルググJと共通のもの。 |
A:開発スタッフさんに話を聞いたが、どうやらイチオシはフルチャージで敵機をダウンさせられるビーム・マシンガンのようだった。
B:追撃用の副兵装が充実しているのがいいね。脚部ミサイルポッドとビーム・スポットガン。よろけた敵機にこの2つの兵装で追撃するだけで十分なダメージを与えられたよ。
C:ビーム・スポットガンもゲルググJと同等の性能ですから、ビーム・マシンガン装備時はゲルググJと近い動きで戦果を挙げられそうですね。
▲移動しながらの射撃が可能で、敵機をひるませられるビーム・スポットガン。 |
▲脚部ミサイルポッドは、イフリート改のものよりも使いやすい。撃つときに足は止まるが敵機をひるませられる。 |
A:俺は汎用型と見ると、ついバズーカを選んじゃうんだよなあ。今回もジャイアント・バズで試乗してしまった。
C:汎用型に欲しいスキルはひととおりそろっていますし、追撃や乱戦への攻撃手段が豊富な汎用型という立ち回りもアリなんじゃないでしょうか?
B:いっそジャイアント・バズで敵機をよろけさせた場合は移動しながら攻撃できるビーム・スポットガン、下格闘でダウンさせたときは自機の足が止まる脚部ミサイルポッドで追撃って分けて考えるのもいいかもしれないね。
C:そういえば格闘といえば、ビーム・ナギナタが変わっていたよね。ビーム・ナギナタ定番の形ではなくて、片側にしか刃がありませんでした。
▲片側のみ刃が発生しているため、片手で持って大きく振り抜けるようだ。 |
A:モーションも大きく違っていたな。ビーム・ナギナタというよりもビーム・サーベルと同じ挙動だったな。
C:ナギナタモーションを上手く使いこなせない自分としてはすごく助かりました。
B:アクト・ザクやケンプファーを使い込んだ我に死角なし!!
▲腰の入った縦斬りを繰り出す下格闘。わずかながら自機の中心よりも右側を攻撃するようだ。 |
B:これだけ兵装が充実していて、LV2以上ならスキルもいいものぞろい。しかも“能力UP『HADES』”まで搭載しているから、火力はかなり高いよね。
A:ただ“能力UP『HADES』”は射撃よりも格闘の攻撃力を大きく上昇させるスキル。射撃補正が高めのこのMSではどう使うか悩むところだな。
C:スピードが上昇する特性を生かして、“能力UP『HADES』”が発動しても射撃戦を継続するのもアリかもしれませんね。
▲“能力UP『HADES』”発動時は当然、機体HPも危険域だ。 |
A:今まで語ったとおり、ゲルググJと似ている部分が見受けられるけれど、あえて比較するならどういったところが差になると思う?
C:やっぱり細身のフォルムでスピードにも優れているのがペイルライダー(VG)の特徴でしょうか。そのぶん機体HPや各種装甲はゲルググJに軍配が挙がりますね。
B:そもそもジャイアント・バズを装備すればゲルググJとは似ても似つかないMSになるわけだし、プレイヤーの使い方しだいじゃないかな。
3人そろってインタビューのはずが!?
A:いやあ遊んだ遊んだ。じゃあ帰るか。
C:ちょっと待ってください。これから開発スタッフさんへのインタビューですよ?
A:すまん、俺には支給エネルギーを消費するという使命があってだな。
C:それなら仕方ないですね。Bさんと2人でインタビューに、ってBさんは?
A:あいつなら「これを使えばペイルライダーの性能は数倍に」とか「ペイルライダー、ばんざーい」とか言って、秋葉原にガンプラを買いに行ったぞ。
C:Bさん、常識欠乏症にかかって……。まあ、Bさんがいても変な失言をしそうですから自分1人でインタビューしてきます!!
A:おみやげ話、よろしく。
スペシャルインタビュー“『バトオペ』の今を知るキーマンに問う”
今回インタビューを受けてもらったのは、現在の『バトオペ』に大きくかかわっている4名。上のペイルライダー(VG)の試乗直後に行った。
▲写真左から、薄井宏太郎氏、舟谷貴史氏、徳島雅彦氏、神戸秋義氏。 |
――まずはみなさんが『バトオペ』に現在どうかかわっているかを教えてください。
神戸秋義氏(以下、敬称略):私はサービス開始当初は『バトオペ』中心だったのですが、現在ではほかのプロジェクトにもかかわっています。『バトオペ』ひと筋ではなくなった面もありますが、思い入れがあるタイトルなので現在でも改修項目の最終チェックはしています。
徳島雅彦氏(以下、敬称略):自分もサービス開始後、ほかのプロジェクトメインになっていた時期はありました。ですが、開発ブログにも書いたとおり1年以上前に『バトオペ』がメインになり、現在はMSの監修を主に行いつつゲームルール改定時の仕様などを決めています。あとはMSの迷彩パターンも描いてますね。
舟谷貴史氏(以下、敬称略):私は神戸の担当していた仕事を引き継いで、全体のスケジュール管理をしています。
徳島:現在の『バトオペ』は舟谷がメインディレクションをしており、自分や神戸がサポートするという体勢をとっています。
舟谷:あとは少しデザイナーの仕事もしていまして、実はサービス開始当初からキャンペーン画像は自分が担当しております。
神戸:ですからキャンペーン画像にアッガイが潜んでいるのは彼の仕業です(笑)。
薄井宏太郎氏(以下、敬称略):私は桑原たちが作ってきた『バトオペ』を引き継いで、プロジェクトの方向性をB.B.スタジオさんとともに決めております。
――みなさんから見て現在の『バトオペ』には、どういった感想を抱いていますか?
神戸:私は『バトオペ』の企画を立ち上げる際に、どれぐらいの人がどの程度の期間遊んでくれるかを考えながら各要素を決めました。ですが、約4年間に渡ってこれだけのプレイヤーに遊んでもらっているというのは想定以上の結果になりました。正直驚いているしうれしいです。私は『バトオペ』を遊んでいるプレイヤーも好きなので、今後もみなさんによろこんでもらえるものを用意していきたいと考えています。
徳島:『バトオペ』は基本プレイ無料の対戦型アクション。PS3では初となる試みでしたから、どの程度のユーザーさんに支持されるか未知数で、早ければ半年でサービス終了という可能性もあると思ってました。そんな『バトオペ』が約4年もサービスを続けていられるのは、ユーザーさんのおかげですね。本当に感謝しています。4年といえば小学校6年生が高校1年生になっているくらい。年も取るわけだ、と思いますがこれからも力を入れていきたいと思います。
舟谷:今までいろいろなプロジェクトにかかわってきましたが、これだけ長い間1つのタイトルにかかわったのは初めてで、非常に貴重な体験をしてると思います。作りながらユーザーとしても遊び、改良を加え続けられるというのは幸せですね。
薄井:自分は『バトオペ』に参加したのがサービス開始から3年目に突入したあたりです。ですから、ここからも引き続き皆さまに『バトオペ』を楽しんでいただけるよう継続していくことが自分の仕事だと思っていますので、精進していきたいですね。
――プレイヤーとしても『バトオペ』を楽しんでいるようですが、それぞれのお気に入りのMSは?
神戸:自分は2014年の生放送でフルアーマーガンダムに乗り過ぎたので、ユーザーさんに好きなMSがばれているんですよね。開発者の立場から好きなMSを語ってしまうと、今後そのMSを調整したときに、ひいきしているように見られることもあるので、あまり言わない方が良いと思ってるんですが、あえて言うならフルアーマーガンダムです(笑)。
徳島:これだけ知られていると、神戸がルームに入ってきたときにフルアーマーガンダムに乗らないと逆にがっかりされるんじゃない?
神戸:一応、ルームのメンバーを見て使うMSを変えることはあるのですが、そうすると戦績が落ちるんですよ(笑)。だから、なるべくフルアーマーガンダムに乗っていますが、もちろん性能の調整は平等に行います!
徳島:自分はMSのモデル監修もしていますので、どれも思い入れがあります。個人的に乗っている回数という話ならば陸戦型ガンダム、ドムが圧倒的に多いですね。最近だと編成次第ではゲム・カモフも使っています。基本的にはクセの少ないMSが好きなんですよね。ただ、真っ先に突っ込んで撃破されるクセがあるので、最近は中距離での射撃戦がメインとなるドム・トローペンに乗って冷静に立ち回れるよう努力しています(笑)。
舟谷:自分はジムWD仕様やゾゴック、ガルバルディαといった全体的にユニークなMSが好きですね。DPSが高いので。
徳島:舟谷はいつも初期試作型ビーム・ライフル装備のジムWD隊仕様に乗って、自分を狙うんですよ(笑)。
舟谷:き、気のせいですよ。ユニークなMSで戦場を盛り上げることを心がけているだけです。最近は量産型ガンキャノンにデータベースリンクを装備して乗るのも好きですね。敵機の脚部を損壊させて味方に貢献しやすいのでオススメです。
薄井:私は……全部です! みんないいMSなのでひいきはしません(笑)。
――では、一般のユーザーさんがよく乗っているMSは?
舟谷:全階級での人気MSをデータにしてきたのですが、オーソドックスな汎用型の人気が高いですね。
徳島:汎用型は戦線維持の要だから必然ですよね。ガンダムEz8やパワードジムのような安定して立ち回れるMSが特に好まれているようです。あとは格闘型なのにブルーディスティニー1号機は人気がありますね。生みの親の1人として素直に嬉しいです。
舟谷:あと、最近ではスレイヴ・レイスも人気が出てきましたね。
徳島:自分もよく乗りますが、高レベルの追加が大きいかと思います。現状では十分無制限のルームでも使えるMSですね。“緊急回避制御”がないという欠点は、連携や位置取りでカバーする独特の立ち回りが魅力です。ただ、ヘイトコントロール的には壁役になるべき汎用型が減って味方への負担が高くなるので要注意ですね。
舟谷:ゲム・カモフとスレイヴ・レイスが好きって“偽装伝達装置”が好きなだけなのでは?
徳島:突っ込みクセがあるのもあって、なぜか凄く集中的に狙われる気がするんですよね(笑)。だから少しでも狙われないようにと……。
舟谷:定期的にこういったデータは取っているのですが、ガンダムや先行量産型ゲルググは常に上位をキープしていますね。
――マップはどこが人気なのでしょう?
神戸:多くの人の予想どおりかと思いますが、やはり無人都市ですね。
徳島:無人都市は広さや遮蔽物の数がちょうどいいんでしょうね。ただ、みんなで突っ込んでワイワイ戦うとなると山岳地帯が人気のようです。ちなみに自分が家でプレイする際は、マップはランダムにしていますね。MS自体がいくら鉄板の編成でもマップしだいで状況がくつがえる。そういう部分を楽しんでいます。
――階級の分布は今どうなっているのでしょう? 以前にインタビューした際は、始めたばかりの人と最上位の人が多い砂時計型だったと記憶していますが。
神戸:今は少将が一番多いですね。
徳島:プレイしていれば、大佐まではじょじょに階級が上がるゲームですからね。現在は序盤のパイロットEXPを稼ぎやすくなったこともあり、毎日プレイしていれば1年くらいで少将に到達する人もいるんじゃないですかね。
神戸:今は少尉まではとんとん拍子ですね。自分が階級を上げていたときとは大違いですよ。
舟谷:高ゲイン出撃の実装によって、時間がない人も階級を上げやすくなっているというのも大きいですね。
――それだけ少将が増えているとなると、その先の階級も気になりますが。
舟谷:中将以上の階級を解放してほしいというユーザーさんの声は届いています。ですが、こちらについては現在、神戸や徳島に相談しながら検討中です。
神戸:『バトオペ』は基本的に同じ階級の人とマッチングして遊ぶことが多いですから、上位の階級を解放することはマッチングのしにくさにつながってしまう面もあります。これが中将を安易には解放できない原因のひとつですね。
徳島:システム的には少将から中将にかけてマッチングしやすくするために、階級の制限を広げるといった選択肢があります。ですが、ルームコメントで“中将禁止”などと書くことは制限できませんし、それも1つの遊び方として尊重したいと考えています。とはいえ、少将が上限階級というのもなんともモヤモヤしますからできれば実装したいですね。
――これまでいろいろ調整が入っていますが、とくに印象に残ったり苦労したりしたエピソードはありますか?
神戸:私は開発ブログでもかなり長文で書いてしまったのですが、演習場の実装には悩みましたね。極端な話、なにもしなくていいルームになってしまいますから。ですが、現在の演習場のプレイ回数を見ると一定の需要はあったかと思います。
徳島:現在の調整は、どうすればおもしろい『バトオペ』になるかを考えるのがメインなので楽しく行えています。それよりも開発中の方が悩みましたね。『バトオペ』は基本プレイ無料など新しい要素を多数盛り込んだゲームですので、どうすれば“ほかにないゲーム”、“これでしか遊べないゲーム”になるかという部分に苦労しました。
それまでは『機動戦士ガンダム外伝』シリーズなど、物語のあるゲームを専門に作っていましたので、そこを武器として対人対戦ゲームのなかにどうにかしてドラマ性を入れたいと思いました。その結果生まれたのが、MSからの乗り降りや脚部の破壊、修理などになります。これらは映像的にも独特で、さらにプレイヤー間の協力や危機的状況を誘発することで、戦闘のなかでのドラマを生みだすのに一定の成果はあったと考えています。
――言われてみれば、ほかの多人数での対戦ゲームよりもチャットが多い気がしますね。
舟谷:下格闘で味方を巻き込んでしまったときに「なんともないぜ!」とか返してくれると少しほっとしますよね。ただ、徳島は味方であるにもかかわらずデザート・ジムのレールキャノンでこちらを巻き込んで撃って「なんともないぜ!」とかチャットを送ってきますが(笑)。
徳島:あれは、ここから起き上がれば無敵状態になるから「(これでお前は)なんともないぜ!」という意味です(笑)。というか、そんなことは舟谷にしかしませんよ。当たれば転倒する攻撃はかなり慎重に実装しましたね。あとは倒れないMS。この2つは一歩間違えばゲームバランスの崩壊を招くものでしたから入念に調整を行いました。
舟谷:倒れないMSで思い出したんですが、自分はゴッグやジュアッグを実装するのが大変でした。当初ゴッグ達は仕様の問題上実装予定から外していたんですよ。でも、遊んでいたら欲しくなるものでして、そんなゴッグ達をなんとか『バトオペ』に落とし込むのは……本当に苦労しました。
徳島:同時期に実装された陸戦強襲型ガンタンクの変形機構も、当初は無理かもしれないと思っていたものが時間をかけてなんとか実現しましたね。ちなみに「これもなんとかならないの?」という要望は舟谷のもとに山積みになっていますよ(笑)。
舟谷:(遠い目……)。あ! そういえばキャンペーンイラストにアッガイを仕込むのにも苦労しています!(笑)。
神戸:ある日舟谷が頭を抱えていて、何事かと話を聞いたら「イベントイラストにアッガイを入れ忘れた」ですよ。彼は何と戦っているんでしょうか。
徳島:ここまで来ると、もう舟谷は後戻りはできませんね。多分ユーザーさんのなかにはイラストからアッガイを探すのが楽しいという人もいるはずですから。
――今後の予定について聞きたいのですが、なにか新しいルールがあるとか。
舟谷:現在開発スタッフ内で“シチュエーションバトル”と呼んでいるものを近々実装する予定です。
徳島:以前、連邦ジオンの垣根を越えてMSを選択できる“特別戦”というものを実装しました。ただ特別戦は本来、いろいろな遊び方を提供する場であってあのルールだけではないんです。ですからシチュエーションバトルは特別戦の第2弾という位置づけになります。
――具体的にどういったものになるのでしょう?
徳島:原作アニメなどの「あのシチュエーションかな?」と思ってもらえる戦場を楽しんでもらうものですね。参加すると、シチュエーションごとにMSが用意されていてしかも誰がどのMSに乗るのかも戦闘が始まるまでわかりません。
――参加する陣営も選べないのでしょうか?
徳島:陣営は最初に参加するときに選べますよ。ただ、シチュエーションバトルは毎回いくつかのシチュエーションを用意して、そのなかからランダムでシチュエーションが選ばれるようになっています。
――原作を再現しようとするとなると、ゲームバランスが気になりますが。
徳島:その点は不平等にならないように、MSの機体LVやカスタムパーツの内容によって調整する予定です。
――ということは、自分でカスタムパーツをセットする必要がないと?
徳島:そうですね。陣営以外シチュエーションも自分が乗るMSもそのカスタマイズも自動で決まります。ですから気軽に“ガンダムごっこ”をしてほしいですね。
神戸:『バトオペ』はリリースから4年目に突入してるタイトルですから、古参のプレイヤーと始めたばかりのプレイヤーが同時に遊ぶのはなかなか難しいものがあります。それを解消するのも、このシチュエーションバトルの役割です。ルームに入ってしまえば、階級もカスタムパーツのそろい具合も関係なく全員公平に戦える。そういった目的がありますから、勲章の効果も無効になります。
▲開発中の出撃準備画面。登場MSはもちろん、プレイヤーの階級も伏せられている。 |
――いろいろなシチュエーションが思い浮かんでワクワクしますね。
徳島:“震える山”でしたら、ジオン側はいかにしてグフ・カスタムを量産型ガンタンクのもとへたどり着かせるかなど、シチュエーションによって味方をどう活かすのかを考えるのもおもしろいかと思います。これは別に原作のエースを活躍させるといったことではなく、例えばズゴックS型が身を挺してズゴックとゴッグをガンタンクのもとにたどり着かせたほうが有利になるといったこともあります。
舟谷:現在は原作アニメなどをベースにシチュエーションを作っていますが、今後はバトオペならではの楽しさを重視したオリジナルのシチュエーションも作ろうと考えています。
▲あの日見た戦場が『バトオペ』でよみがえる!! |
神戸:あと、これはまだ未定なのですが、もしかすると未実装のMSにシチュエーションバトルで先行して乗れるといったこともあるかもしれません。
舟谷:そこについては、入念に相談して詰めていきたいですね。
徳島:また、キャンペーンで取り逃したMSなど所持していないMSも使えるので、そういった部分でも楽しみはあるかと思います。
徳島:多分、フレンドとか部隊で遊んでいる人はこういったシチュエーション重視の遊び方を既にしているということもあると思うんですよ。ですが、1人で遊んでいる人はそうはいきませんよね。そこを我々側から提供していこうと思います。まずは2月に1度遊んでいただいたうえで今後どういったものを用意するかを考えていく予定です。
舟谷:そういえば、先日みなさんに遊んでもらった好きな陣営のMSを選べる特別戦。あちらは非常に好評だったので、改修を行ったうえで、近々通常実装する予定です。
――特別戦の出撃方法や報酬はどうなるのでしょう?
舟谷:それについては既存のルールと同様に、出撃エネルギーを消費して通常どおりの報酬が手に入るという形になります。
――これまでのコンテンツに追加などはあるのでしょうか?
舟谷:近々、以前にも実施したマップ改修を行おうと思っています。どのマップを変えるかは伏せておきますが、より遊びやすく、より公平に戦えるマップに改修していきます。
――この先『バトオペ』に宇宙マップが、といったことはあるのでしょうか?
徳島:MSの幅が広がるので挑戦したいとは思っているのですが、中途半端な形にはしたくありません。なにか『バトオペ』の形を崩さずに、宇宙ならではというものが用意できれば作り上げていきたいですね。
――新MSも気になるのですが。
舟谷:新MSとしてユーザーさんに情報をお届けできるのは、まずペイルライダー(VG)。こちらはコミックスの特典として付属しているコードで手に入るMSになります。
徳島:そして一部の人が心待ちにしていただろう、ハイゴッグを実装します。ただ、こちらについてはもう少々調整してからの実装になりますので、今は今後ハイゴッグが登場するということを覚えておいてほしいですね。
舟谷:あと近々実装予定のものとしては、高機動型ザクIIがありますね。機体性能としてはスピード重視の高コストザクIIといった位置付けになる予定です。
徳島:『バトオペ』はMSVのMSも多く参戦しているため、その代表格である高機動型ザクIIを実装してほしいという声も大きいものでした。とはいえ高機動型ザクIIは宇宙用MS。地上戦オンリーの『バトオペ』に登場させてよいか悩んでいましたが、『バトオペ』サービス開始から約4年。先日登場したガンダム4号機、5号機なども含め、宇宙用MSでもスペック的に地上で運用ができそうなMSは実装していこうかと思っています。
舟谷:そういう意味では、これからも今まで『バトオペ』には実装されないと思われていたMSが登場するかもしれません。
徳島:ちなみに、この高機動型ザクIIの形式番号はMS-06R-1A。黒い三連星が乗った高機動型ザクIIと同型機になります。高LVのものは現状の無制限でも戦えるスペックにしたいと思っていますので、ザクが好きだけれど高コスト帯では性能的に乗れるザクがないと嘆いていた人はぜひ本機に乗っていただければと思います。
――最後にユーザーさんにメッセージを!
神戸:ここまで長くやってくると『バトオペ』はいつ終わってしまうのだろうと考える人もいるかもしれませんが、まだ終わらんよ! これからもアップデートを続けて、もっと『バトオペ』を進化させていくので、今後もよろしくお願いします!
徳島:本当に長い間遊んでもらっていますが、まだまだ遊んでほしいし自分も遊びたい。『バトオペ』は作り手とユーザーの距離が近く、プレイしていても温かい言葉や厳しいご意見を直接いただきます。いただいた話はこちらで検討のうえ採用していることも多いので、これからも一緒に遊んで、一緒に『バトオペ』を育てていきましょう。
舟谷:4周年に向けてあと数カ月、まだまだ『バトオペ』は変わっていきますので期待していてください。あと、夜中に徳島とルームを作って遊んでいますので、参加される際はお手柔らかにお願いします(笑)。
薄井:舟谷や徳島など、直接開発にかかわっている人間がきっちりプレイしているので、今後はスタッフの健康管理に気を使っていこうかと考えています(笑)。これは半分冗談ですが、5周年、6周年に向けてまだまだ頑張っていきたい。『バトオペNEXT』も含め、『バトオペ』チームにはお客さまの声は届いています。ただ、即日実装できるというほど、開発は短時間でできるものではありませんので、1つ1つ前進していきます。
『ガンダム』ゲーム4作品特集が公開中!
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