2016年1月28日(木)

『YU-NO』の限定版特典は原曲やアレンジ版も含めた全曲集!? 浅田P&ヨナオケイシさんに訊く『YU-NO』の曲作り

文:megane

 MAGES.より2016年春に発売予定のPS4/PS Vita用ソフト『この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO』。本作のプロデューサーを務める浅田 誠さんとサウンドを担当したヨナオケイシさんのインタビューをお届けする。

『YU-NO』

 1996年にPC-9801向けに発売され、97年発売のセガサターン版以来、19年の時を経て最新ハードにて発売される本作。当時のサウンドを担当したのは浅田さん、ヨナオさんともに交流が深かった梅本 竜さん。その遺志を受け継ごうとしている両氏はどのような思いで本作に携わっているのか?

PS Vita版は容量の問題で2枚組が濃厚

――昨年行われた東京ゲームショウ2015のステージで『YU-NO』の発売ハードがPS4とPS Vitaになることが明らかになりましたが、今回はPSハードで出されるんですね。

浅田 誠氏(以下、浅田):実はPS4とPS Vitaで発売することは、『YU-NO』の版権をMAGES.で取得した時には決まっていたことではありました。また、当初は他機種でも検討していまして、開発初期段階ではプロトタイプが動いていた状態でした。

 でも『YU-NO』を以前プレイされた人はわかるかと思いますが、この作品のボリュームは膨大で、MAGES.でどちらも並行して開発をするのは難しい。しかし、ハードが発表できなかった理由の一番の部分はPS Vitaだったんです。

――それはどういう理由でPS Vitaが引っかかっていたんですか?

浅田:PS Vitaではそもそも容量が収まらないんです。最初の段階でPS Vitaカードが2枚組になることはほぼ確定していましたが、それでも厳しい。

 ちなみに自分がPSハードの開発に関わるのってPS2以来なんですよ。当時とは違ってライブラリなども初めから用意されてて便利だな~、なんて思いつつ、ソニーさんの技術者の方にも協力をしてもらって、なんとか収まる算段がついたので、発表をさせていただきました。

――PS Vita版はもう完全に2枚組になるということでしょうか?

浅田:そうですね、ほぼ決まりだと思います。ただ、情報として確定した時に1枚になっていたら「あ、がんばったんだな」と思っていただければと。

――『YU-NO』の発表から対応機種の発表までかなり時間が空いてしまったので、やきもきしてしまった人は多そうですね。

浅田:『YU-NO』は2014年末に開催されたコミックマーケット87に合わせて発表させていただきましたが、これは版元さんとの関係でこの時期になっていました。もともとはもっと遅い時期に発表しようと思っていたんですよ。他機種も検討していましたし、PS Vitaの容量問題もありましたので、まだ対応機種を発表できませんでした。

 発表を引っ張ろうという気持ちはなくて、夏コミで発表しようかなんて案もあったのですが、やはりゲームの祭典で発表したほうがいいだろうということで、TGS2015のセガステージでの発表となりました。セガサターンでも発売されていたタイトルですから、ちょうどよかったのかなと。

●動画:『この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO』オープニング

新生『YU-NO』のサウンドはヨナオさんと高見さんの2人が担当

――それでは次にTGS2015でのステージを振り返り、楽曲についてお話をお聞きします。今回『YU-NO』の曲をヨナオケイシさんが担当するということですが、浅田さんのステージイベントで作曲の方が出られるのは珍しいですよね?

浅田:ヨナオさんが『YU-NO』の曲を担当するということはすでに発表はさせていただいておりましたが、ヨナオさんに曲をお願いした理由は、原曲を作られた梅本さんの曲のなんたるかをわかっているからですね。

 私がケイブ時代に発売した『インスタントブレイン』の制作途中で梅本さんが亡くなってしまい、その後を引き継いでくださったのもヨナオさんでした。当時、ヨナオさんが引き継いだ時は、予定していた残りの曲は原曲もない状態でしたが、「あれ? 梅本さんが書いたの?」という曲ができあがってきたんです。

 梅本さんは、人の感情を揺さぶるようなフレーズや雰囲気を1つの楽器で表現するのが非常にうまい作曲家さんでした。本人はすごい飄々とした感じなのに、すごい緻密な計算がされているんですよ。これを昔、私は飛び道具と呼んでいました(笑)。そういうところを一番理解しているのがヨナオさんなんです。この人がこの世で一番、梅本 竜の曲を理解している人なんだと。

 そして『YU-NO』にはもう一人、高見 龍さんという方に曲を担当してもらっています。高見さんも梅本さんと長いこと一緒に楽曲を作られていた方で、オリジナルのPC-9801版『YU-NO』の作曲もされていました。この2人にお願いするのが一番いいんだろうなと。そしてこの2人にお願いすることで、空の上のほうで梅本さんが「うわ~、一番嫌な2人に曲を解析される!」って思っているに違いありません。

――ちなみにヨナオさんに『YU-NO』の曲のお話が行ったのはどれくらいの時期なんでしょうか?

▲ヨナオケイシさん。セガサターン版『YU-NO』でもサウンド制作に参加している。

ヨナオケイシ氏(以下、ヨナオ):そうですね、もともと『YU-NO』がMAGES.で作れそうという話自体は発表前から聞いていたのですが、お仕事として依頼が来たのは2015年1月中旬くらいでしたね。

――『YU-NO』のリメイクの話が来て、一番最初にどう思われましたか?

ヨナオ:いよいよか……という感じでしたね。また、たいへんな物量の曲があるタイトルですし、緻密に作られている曲ばかりですから、気合が入るというか、プレッシャーがかかるというか、そんな感じでした。

 ただ、実際の作業に入る前にある程度の情報はありますから、やるってなった時にやらなくてはいけないことはだいたいわかっていました。100曲はありませんが、それに近い曲数がありますので、まずそのコピーから始めて……となるとその重みがずっしりと感じられましたね。

――現在の制作状況はどのような感じなのでしょうか?

ヨナオ:すでに全曲を浅田さんに提出しているので、あとは最終チェックと実機に組み込んでからの調整といった感じですね。

――ヨナオさんから楽曲を受け取って、お聴きになってどう思いましたか?

▲本作のプロデューサーを務める浅田 誠さん。

浅田:そうですね、まだ全曲をしっかりとは聴けていないのですが、やっぱり「梅本竜がまだ生きているんじゃないか?」って思いました。このベースの使い方わかる! みたいな感じですね。

 ただ、こう感じられたり、曲が作れたりするのも梅本さんが亡くなって時間が経っているからなんじゃないか、と思う部分もあります。私とヨナオさん、高見さんともに3人それぞれ梅本さんへの思いは違うと思いますが、梅本さんとの濃い時間を過ごしてきた3人だとは思っています。だからこそ作れるものもあるのかなと。

 ヨナオさんがそういう梅本さんらしさを意識して曲を作られたということも聞いてましたが、想像したよりも梅本さんでしたね(笑)。

ヨナオ:そうですね、まずは1曲1曲がどういうふうに作られているのか、曲の制作はその解析から始まりました。当時の曲はPC-9801で採用されていた“PC-9801-86”用で発音数が少なかったわけなんですが、1つのパートで色々なことをやっているのが特徴でした。

 今なら伴奏パートはずっと伴奏をさせていることが多いのですが、当時のデータは一見して何が起こっているのか全然わからない。メロディーを受け持つパートが行ったり来たりしているところをすべて整理して、元のデータを聞きつつ間違っていないかをチェックして、それを経て初めてアレンジ作業に入りました。

――まずは一度、原曲に沿って整理したデータを作るんですね。

ヨナオ:それから、一番最初はフラットな、あまり工夫を入れてない状態でのアレンジを加えます。そしてここから強弱をつけたり、生楽器を使ったり、映画的な手法を取り入れたりといったアレンジを加えていって、どこまで許されるのかというところを探りながら曲を作っていきましたね。

――そういった解析からアレンジといった制作の期間というのは、どれくらいかかるものなのでしょうか?

ヨナオ:全曲をアレンジ用に一度作ってからもう一度やり直すといった作り方を今回しているので、1曲につきどれくらいかかったかはわからないのですが、最初に全部提出できるまでにかかった期間は、だいたい5~6カ月くらいですね。

 原曲があるとはいえ、曲で使われている楽器や音色をその部分に当てはめただけでは、その曲が持っている気持ちの部分は出せません。原曲との聴き比べをしながら、その曲で起こっていること、大事なことの洗い出しを行って、調整をしています。

 一から作曲する場合は、思いついたフレーズやテンションが上がったままにガーッと作れてしまうこともあるのですが、アレンジの場合はそういった手順を1つ1つ重ねていって、慎重に曲を作る必要があるんです。

――アドベンチャーゲームで100曲近いというのは、やはり曲数としては多いものなんでしょうか?

ヨナオ:かなり多いと思います。

浅田:アドベンチャーゲームではだいたい40曲前後であることが多いですね。『YU-NO』って普通にアドベンチャーゲームと比べても3~4倍くらいのボリュームがありますから。

 今のアドベンチャーゲームのテキスト量は、2MBくらいでちょっと多いくらいなんですが、『YU-NO』は8MBあるんですよ。その分シーンも多いので、曲も多くなってしまうのは仕方がないところですね。

2人から見た梅本さんとは?

浅田:これは梅本さんから生前に聞いたことなんですが、彼自身は『YU-NO』の曲について“荒削りで未完成”だったと語っていました。『YU-NO』は彼の中でできなかったこと、やれなかったことが多かったようで「なんとかしたい」という気持ちがずっとあったようです。

 というのも、彼としてはアドベンチャーゲームの中で「あの曲がいい」と評価をされるのが嫌だったんです。BGMはゲームのキャラクターよりも前に出てはいけないという持論があって、それで菅野ひろゆきさんともウマが合っていたようですね。

 シーンを見て音が浮かんでくるのはよくても、音を聞いてシーンが浮かんでくるのは嫌だと。そう思わせてしまうのは力量不足と感じていたようです。個人的にはいい曲が多いなと思っていたのですが、ここについては本人にしか納得できない部分だったんだろうと。

――ヨナオさんから見た梅本さんの印象っていかがでしたか?

ヨナオ:普通の人とはちょっと違った角度から物事を見る人だなという印象はありましたね。斬新でもありましたし、ちょっと外れる時もあったと。独特の角度から問題に切り込んでいく感じでした。

浅田:そういえば、梅本さんとはあまり音楽の話をしたことがないんですよね。ヨナオさんはそういう話ってしました?

ヨナオ:梅本さんとご近所さんだった時がありまして、その時にちょろっと話をしたことがありましたね。

浅田:私はなんか政治の話とか、遊んだゲームの話をよくしていた覚えはあるんですが、あまりその時の仕事の話をしたことがなかったんです。なので、先ほどのエピソードは記憶に残っています。

ヨナオ:印象に残っていることと言えば、梅本さんは絶対音感を持っているので鍵盤がなくても曲が作れたということですね。すごい小さな環境で曲を作るのが好きで、楽器を並べて作るのではなく、シンプルな環境を構築していました。

浅田:絶対音感持ちの人からよく聞くエピソードですが、何気ない環境音が嫌で、水道からポタッポタッと落ちる音が出ないようにするにはどうしたらいいかがんばっているのを見て、「大変そうだなあ」と思いました(笑)。

 普段の生活は本当にずぼらで大雑把だったんですけどね。寝る時も「寝袋さえあればいい」みたいな感じなんですが、音に関しては人一倍繊細でストイックであると。

ヨナオ:生活はどうでもいい感じでしたね(笑)。

浅田:先ほどもお伝えしましたが、高見さんも含めてそんな我々に自分の曲を見られて、梅本さんがどう思っているのか、知りたいところではあります。

――卒業文集を見られているような感じなんですかね。

ヨナオ:私は丹念にじっくりと見ましたよ(笑)。

浅田:特に高見さんなんて、梅本さんが見られたくない人の筆頭でしょうからね。

制作のカギは倫理表現?

――『YU-NO』の現在での制作状況はいかがでしょうか?

浅田:パーセンテージで言うなら、50~60%というところですね。全体的な組み上げからマスターアップまで、休みなしで突っ走る感じです。

 現時点での悩みはどうやってCEROの審査を通そうか、といったところですね。表現の部分をできる限り変更したくないので、その部分をどれだけ変更せずに通せるか、というのが今の課題です。

 基本はそのまま行きたいと考えています。ですが、倫理的な部分について、グラフィックは確実に変わりますが、文章をどこまで残せるか……。これはもう提出を繰り返して調整していくしかないかなと思っています。

 『YU-NO』の場合はエロを書いているのではなくて、ドラマの中の演出として書かれている側面があります。基準に当てはめて削除、という形にはしたくないので、変更するにしてもどれだけマイルドにもっていけるか、というところです。

――その他、リメイクバージョンの特徴的な部分について教えてください。

浅田:リメイクバージョンでは、シナリオを進める上で必要な宝玉の数を調整したりしています。また、UIについても遊びやすいように変更しています。TGSで試遊バージョンをプレイされた方が見るとわかるのですが、あのバージョンはとりあえず遊べるように入れたものですので、あれからガラリと変わっているんです。

 並列世界を表示するA.D.M.S(アダムス)の部分も、システムを簡略化するのではなくて、遊んでいる人にどうわかりやすく見せるかというところに焦点を当てて開発しています。例えば、宝玉を置いてセーブしていたポイントにサムネイルを表示させて、どういうシーンなのかをわかりやすくする、といったところですね。

 あと、A.D.M.Sはシナリオが進んでいくと、どうしても横長になってスクロールが必要になってしまいます。これを1枚絵で表示させるようにしてわかりやすくさせています。

――『YU-NO』はセガサターン版も含めて画面クリックのシステムを採用していましたが、リメイク版ではどうでしょう?

浅田:画面内のカーソルをクリックして会話を進めていくシステムは、今回は採用しませんでした。PC-98版はマウスでの操作でしたので問題ありませんでしたが、コントローラで今そのシステムを採用するのは少々厳しい、というのが理由です。

 最初、画面クリックで進めるバージョンも作ってみたんですよ。ただ、5分くらいはおもしろいのですが、長時間のプレイはきつい。昔からのファンには残しておいてほしいという声もあるかと思いますが、今の時代にはちょっと合わなかったですね……。ただ、PC-98版で画面をクリックした際に表示される文章は一切削っていないので、その部分については安心してください。

 任意にカーソルを合わせて探すというよりも、色々な場所にカーソルが合う部分がありますので、そこで会話や文章を楽しむという形ですね。

『YU-NO』はアレンジ版だけでなく原曲版も収録!

浅田:今回の『YU-NO』は、リメイクをするにあたって絵を変えないといけない、声も音も変えないといけないという、変えないといけないことだらけでした。しかしその中で、親友である梅本さんが、生前に「どうにかしたい」と語っていたタイトルで、曲をヨナオさんと高見さんにお願いできたことは、とても大きかったと思っています。

 この2人が曲の制作をうけてくれたことで、自分の中で曲に対する安心感が高まりました。2人とも梅本竜に対する愛を自分と同じくらい持っている人たちなので、曲に対して自分から何か言うことはまったくありませんでした。

ヨナオ:ありがとうございます。この『YU-NO』の楽曲制作については、自分の中で色々なできることをやり尽くした感じがあります。ただ、ファンの方々には原曲を大事にされている方もいるでしょうから、それで何かを言われることについては、個人的にはきちんと受け止めようと思っています。それはそれでいいと。

浅田:なお、リメイク版『YU-NO』では、原曲であるPC-98版の音源も収録しています。ゲーム中で切り替えられるようになっているので、何が変わったかという部分も遊んだ方には聞いていただきたいなと思っています。ヨナオさんと高見さんによる梅本竜への愛が感じられると思います。

 特に梅本さんと高見さんは原曲を一緒に担当していましたし、確か誕生日も同じだったんですよ。名前も「竜」と「龍」で字は違うけど一緒と、まるでファミリーのような印象でしたね。

――ちなみに『YU-NO』には限定版は用意されるのでしょうか?

浅田:まだ価格などを発表できていませんが、用意しています。なぜ価格を言えないかというと、ちょっと付属する特典のボリュームがどうなるかというところなんです。今回のリメイク版に用意された楽曲と、原曲のFM音源版や当時発売されていたアレンジCD音源なおを収めた楽曲集を特典としてつけようかなと。

 ただ、先ほども言いましたように100近い曲があります。原曲やアレンジ曲などを合わせると相当な物量になってしまうので、CDじゃなくてデータDVDにするとか、色々と仕様を悩んでいるところなんです。

――原曲版にリメイク版、さらにアレンジ版となると相当な曲数になりますよね。

ヨナオ:ゲームに付属する特典としては聞いたことない楽曲数ですよね。

浅田:また、これはこの後にヨナオさんにお願いしなきゃいけないところなんですが、ライナーノーツも欲しいなと(笑)。しかも、1曲1曲に。

ヨナオ:それ本当にやるんですか?(笑)。

浅田:ちょっと写経みたいになっちゃうかもしれません。これをいくらで作って、いくらまで価格を抑えられるのか、そのあたりのせめぎあいで発表できない、というのが正直なところです。

●公式サイトで楽曲の試聴を実施中!

 『この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO』の公式サイトでは、原曲版とアレンジ版の楽曲試聴を実施中! 気になる人は公式サイトをチェックしてほしい。

『ミステリート F』は5万ワードの収録を乗り越えて鋭意制作中!

――今後の展開についてもお聞きしますが、今回PSハードでもタイトルを出されるということで、Xbox関連だけでなく開発していくということでしょうか?

浅田:そうですね、もともとXboxじゃないと、というこだわりがあるわけではないんですよ。ただ、タイミングが合わなかっただけで、個人的にはフラットな感じでやりたいですね。それこそ、Steamやスマホでも何かできないかと考えてはいますし。

 『ミステリート』についても体験版をスマホ向けに作っていますし、MAGES.自体もスマホアプリを出しています。個人的に好きなハードと言われればXboxと答えると思いますけどね。私の隣の席で仕事をしている盛(盛 政樹氏)のガチな感じとはちょっとベクトルは違いますが。

――ちょうどお話に出てきた『ミステリート F』ですが、その後の制作状況はいかがでしょうか?

浅田:『ミステリート F』については緩やかに進行している、といった状況ですね。やはり収録が長くなってしまって……。とはいえ、収録もようやく終わりが見えてきました。しかし、5万ワード超えは本当に長かった。主役を演じる緒形さんも、ここまで物量のある収録はもうないんじゃないかと思えるレベルですね。おまたせしておりますが、気合が入った内容になっていますので、こちらもご期待ください。

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