2016年2月2日(火)
1月28日から2月2日まで台湾で開催中の“台北國際電玩展2016(台北ゲームショウ2016)”にて、角川ゲームスから2016年春に国内発売予定のPS4/PS Vita『√Letter ルートレター』の最新情報が公開された。
▲SCE台湾ブースでは、新たに発表されたPVを公開しており、ゲームファンが熱心に見入っていた。 |
今回の発表で公開されたのは以下の3点。
(1)繁体字版の制作および台湾を含むアジアでの発売
(2)開発者3人(安田善巳氏、箕星太朗氏、長谷川仁氏)のインタビュー映像をまとめたPV“√Letter ルートレター Creator’s Voice”の公開
(3)角川ゲームミステリーシリーズを通じてさまざまなキャラクターを演じる“ミステリー女優”として、すでに発表されたAYA(CV:日髙のり子)に続き、SHIORI(CV:皆口裕子)とYUKARI(CV:井上喜久子)を起用
『角川ゲームミステリー』シリーズでは、ゲームに登場するキャラクターを“女優”が演じているという設定で、シリーズを通じてさまざまな役柄を演じる“ミステリー女優”を起用している。
そのミステリー女優の1人目として、昨年11月に日髙のりこさん演じるAYAが公開されていたが、今回新たに皆口裕子さん演じるSHIORIと井上喜久子さん演じるYUKARIの2人が追加発表された。
▲AYA。東京出身。一人っ子。血液型・AB型。日本の歴史や文化(日本建築・着物・和食など)が好き。日本神話や民俗学にも興味がある。 |
▲SHIORI。東京出身。三姉妹の長女。血液型・A型。努力家で真面目な性格。がんばり屋さんで一途なタイプ。AYAやYUKARIの才能を認めている。 |
▲YUKARI。神奈川出身。兄がいる。血液型・O型。天才肌。何をやらせても器用にできてしまうが、無欲なので脇に徹することが多い。 |
すでに発表されている通り、ミステリー女優のAYAは、本作のヒロイン・文野亜弥役を担当。SHIORIやYUKARIも、物語の鍵をにぎる重要な役に起用される。
▲ミステリー女優AYAが演じる『√Letter ルートレター』のヒロイン・文野亜弥。 |
“台北ゲームショウ2016会場”にて、本作のプロデューサーを務める角川ゲームス代表取締役社長・安田善巳氏にお話をうかがうことができた。その模様をお届けする。
――島根という日本の地方都市を舞台にした『√Letter ルートレター』ですが、その繁体字版を発売することになった経緯を教えてもらえますか。
今から3年前に、SCEアジアさんと一緒に『KILLER IS DEAD』の繁体字版を出させていたただけるようなチャンスがあり、そのときにSCEさんがものすごく一生懸命プロモーションをしてくださって、しっかりとした数字を出すことができました。
今回の『√Letter ルートレター』はジャンルこそ違いますが、“日本”それも従来とは違う島根という“都市”、それからそこで生活している“人々”をテーマにしています。
今、世界的な日本への観光ブームがあるなかで、たくさんの台湾の方々が日本の熱心なリピーターになってくださっているようです。ですので、恐らく日本人ですら深く知る人は少ない、とてもミステリアスな神話の国・島根に興味を持っていただけるのではないだろうかと思いました。
ぜひアジアのいろいろな国の方にこのゲームを知っていただいて、遊んでいただくだけではなく、ぜひ島根に行ってもらいたいという気持ちでこのプロジェクトを進めています。
――『√Letter ルートレター』のような日本的なノスタルジックな作品は、アジア圏のユーザーからどのような反応がくると期待されていますか?
例えば日本で同タイミングに制作を発表した『GOD WARS』であれば、ゲームジャンルがSRPGということもあって、熱心なコアゲームユーザーからは身近なものとして受け止めていただけると思っています。一方でこの『√Letter ルートレター』は、ある意味古典的な、日本のアドベンチャーゲームということで、チャレンジという意味合いも大きいです。
挑戦する意味があると思った理由として、1つは日本のライトノベルやコミックが、アジアの、とくに中国や台湾を中心に熱心なユーザーの方がいらっしゃって、すごく愛してもらえていることがあります。ゲームというメディアではありますけれども、同じアプローチをしているデジタルコンテンツですから、こういった取り組みを地道にやっていくなかで、このタイプのゲームを支持してくださるユーザーもいずれ生まれてくるのではないかと期待しています。
したがってチャレンジではありますが、やる意味はあるし、マーケットを拓いていくという観点からすれば、やりがいもやりごたえもある取り組みだと私自身は思っております。
――新しいPVが流されていましたが、こちらのゲームファンも興味津々といった感じで見ていたように思います。角川ゲームスとして、アジア市場をどのような位置づけでとらえていますか?
我々が得意としている表現方法は、今回の『√Letter ルートレター』や『GOD WARS』のような日本的なテーマで、アニメーションや2Dキャラクターのモデルをふんだんに活用していることが個性の1つです。アジアを中心に日本のアニメやコミックを好いていただいているユーザーの方々に、ぜひ角川ゲームスのファンになっていただき、ゲームを遊んでもらいたいと思いますので、最も注力したい地域であると思っています。
――以前に発表されていたAYA(CV:日髙のり子)に加え、今回“SHIORI(CV:皆口裕子)”と“YUKARI(CV:井上喜久子)”の名前とプロフィールが公開になりました。この2人がどんなキャラクターか、話せる範囲で教えていただけますか。
彼女たちがどういう人物なのかということに関しては、ネタバレになってしまうのであまり踏み込めません(笑)。キャストのお三方は元々仲がいいのですが、どのアニメでも主役を演じる実力派声優さんであり、なかなか一緒に出演される機会がなかったということで、今回の久々の再会をお三方ともすごく喜んでおられました。
井上さんは最初はとても驚いていらしたのですが、だんだん笑顔になってきて「すごく面白い企画ですね!」と言ってもらえました。皆口さんは3人で培ってきた今までのキャリアを生かしていいものを作りたいとお話をされていました。収録後は完全に同窓会になっていましたね。
『√Letter ルートレター』という作品のなかでの登場ではあるんですけども、3人の方々のファンにとってはたまらない作品になると思います。
――ちなみにほかの候補の方がいらっしゃったとか、決めるにあたって何かしら打ち合わせとかがあったのでしょうか?
率直に言えば、このお三方については開発現場のスタッフがこういう構成でいきたいという強く推したものでした。30代や40代のスタッフが、自分たちが青春を過ごした頃、忘れられない思い出の主役やヒロイン役の方々の声をどうしても起用したいと。私としても現場のモチベーションの高さにもちろん1発OKを出しました(笑)。
――今後の『√Letter ルートレター』の展開や、発売を期待している(日本の)ファンに向けて、ひとことお願いします。
現在ちょうど開発が佳境で、すべての仕様を実装しつつあります。アドベンチャーゲームとしてお届けする以上、遊びやすくてプレイしてよかったと言ってもらえるようなクオリティを、あと数カ月かけてチューンナップしていくつもりです。
続報とプロモーションについては、今後、本格化させてまいりますので、もう少しお待ちいただきますが、必ずやいいものになるようスタッフ一同がんばりますので、ぜひご期待いただきたいと思います。
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