2016年2月8日(月)
アーケードゲーム『機動戦士ガンダムU.C.カードビルダー』は、宇宙世紀を舞台にしたガンダム作品に登場するメカニックやパイロットでデッキを構築し、タッチパネル上で操作して戦うカードアクションゲーム。2月25日(金)より先行稼働をし、3月より全国のゲームセンターで稼動予定です。
今回は、先日開かれたメディア体験会で実際に触ってみたインプレッションと、本作プロデューサー・安田直矢氏へのインタビューと合わせてお届けします!
本作は、リアルタイムで変化する戦況を見ながら、タッチパネル上でカードを動かしてユニットを操作していく、アクション性の高いゲームです。と聞くとなんだか難しそうな印象ですが、ユニットから出ている攻撃範囲に敵を捕らえていれば自動で攻撃がはじまります。
しかも、ユニットの操作が追いつかずに放置していても、近くに敵がいればある程度自動で攻撃範囲に捕らえてくれるので、アクションやRTS的なゲームが苦手な人でも遊びやすい作りになっています。
なお、本作の筐体には上下2画面あり、下の画面がタッチパネルになっています。ここにカードを置いてユニットを操作するとイメージしてください。
▲このように、下のタッチパネルの上にカードを置いて操作します。下画面にも情報が出ているので、戦況の把握がかなりしやすくなっています。 |
▲カットイン攻撃では、キャラが原作のセリフをしゃべるのはもちろん、原作の名曲が流れて戦闘を盛り上げてくれる場面も! ガンダムシリーズを知っている人ほど、ニヤリとしてしまう演出も多いです。 |
まず、ゲームを遊ぶうえで重要なのがユニットの作成です。ユニットはモビルスーツ(MS)、モビルアーマー(MA)などのメカニックカードと、それを操作するキャラクターカードの2枚1組で構成されます。
メカニックとキャラクターは、それぞれステータスや武装などが違っているほか、特殊なスキルも所持しているため、それらを見比べて自分なりのベストデッキを構築するのに頭を悩ませるのは、カードゲームの常です。でもそれが楽しい時間なんですよね。
また、本作では、勢力による縛りなどはないため自由な編成が可能です。コストの上限が階級によって変化するといったこともないので、前作よりもデッキ構築のしやすさは格段に上がっている印象です。
▲原作の主役級のMS、キャラが多数登場。これだけでもガンダムファンにはたまりませんが、レア(R)やレインボーホロ、スーパーレア(SR)はそれに加えて金色箔押しなどが施されており、コレクションアイテムとしての価値もすばらしい! |
本作の戦闘では、3種類の操作を駆使していくことになります。まずは、ユニットの移動ですが、これはタッチパネル上でキャラクターカードを動かすことで任意の場所に移動させることができます。
使っているメカニックによって旋回や移動速度に違いはあるものの、動きはかなり滑らかで戦場の端から端への移動もラクラクです。戦場自体もコンパクトになっており、敵を見つけるまで時間がかかるなんてことはありませんでした。
▲ユニットは最大3体まで登録可能。キャラクターカードを置いた位置にユニットが移動し、カードの向きがそのままユニットの向きとなるため直感的な操作が可能です。 |
タッチパネルでは、攻撃モードの切り替えやストライクアタック&オペレーションの指示などを行えます。
攻撃モードはA~Dの4種類が存在し、このモードを切り替えることでユニットが使用する武器を切り替えて、攻撃範囲を変化させることが可能です。
格闘戦を行うBモードは機動力や旋回力アップ、Dモードは防御力アップなど、モードごとにユニットの性能が変化するうえ、それぞれのモードがすくみの関係にもなっているので、相手の攻撃モードに合わせてどう立ち回るかの駆け引きは燃えますね。
▲モードの切り替えは、変えたいユニットを操作しつつタッチパネル左側のボタンを押すだけ。一括変更ボタンもあり、操作性はかなり快適です。 |
戦闘で一番重要となりそうなのが、“ストライクアタック”と“ストライクオペレーション“で、特定の状態でアクションボタンを押すと発動できます。
ストライクアタックは、敵を攻撃エリアに捕らえ続けることでロックオン状態にすることができ、その状態で筐体右側の物理ボタン(ストライクボタン)を押すと発動! 画面が切り替わりメカニックごとの専用の演出が入るとともに、敵にダメージ+機能低下を与えることができます。
機能低下は攻撃モードによって変化し、機動力低下、防御力低下などの効果があり、その後の展開を有利にすることが可能です。
▲ストライクアタックのチャンスはひんぱんに起こりますので、タイミングを見ながらストライクボタンを押しましょう。対戦相手に先制して攻撃が決められたときの気持ちよさたるや。 |
攻撃を当てるなどして戦術レベルが上昇すると、強力な攻撃が可能なストライクオペレーションが使えるようになります。ストライクオペレーションは、ユニットごとに設定されており、タッチパネルの右側の部分をタッチすることで準備状態に入ります。
▲タッチパネル画面の左側が攻撃モードの変更、右側がユニットごとのTPやストライクオペレーション周りの情報、発動になっています。 |
あとは、ストライクアタックと同様に、敵をロックオンした状態にしてストライクボタンを押せば発動。ストライクアタックよりもさらに迫力のある演出で、敵を圧倒できます。
また、事前にアシストユニット“ストライカー”を登録しておけば、僚機に援護攻撃や防御を行わせることも可能です。このとき、特定の組み合わせ(黒い三連星やジャブロー攻略用MSなど)のときのみ発動する特殊演出などもあり、ロマン派、原作再現派の人ならテンションがアップすること間違いなし!
▲ストライクオペレーション発動時は攻撃側、防御側ともにアシストユニット“ストライカー”を呼び出すことが可能。ここでの読み合いも熱い! |
本作に用意されているゲームモードは、チュートリアル、ミッションモード、対戦モードの3つがあります。チュートリアルでは、基本的な移動から、応用的な操作までしっかりと覚えられますし、ミッションモードでは異なる難易度のCPUを相手に自身の腕試しが可能です。
この2つのモードで本作になれたら、全国のプレイヤーとの対戦に手に汗握るといいでしょう。
▲基本はこの3つのモード。チュートリアルは“初級”、“中級”、“上級”の3段階があり、順を追ってゲームの遊び方を知ることができます。 |
本作をプレイするのは今回がはじめてでしたが、原作の世界観を守りつつもプレイに夢中になれるゲーム性を持っており、やりこむほどに自身の腕前の上達を感じられそうな印象です。
また、カード自体のコレクション性も高く、それらを使ってデッキを構築するのも今から楽しみになっています。ガンダムシリーズファン、カードアクションゲームファンの両方とも魅了してくれそうな本作、ぜひプレイしてみてください!
▲本作のプロデューサーを務める、安田直矢氏。 |
――数回のロケテストを重ねてここまでこられましたが、ユーザーさんからの反応はどのようなものでしたか?
ロケテストのアンケートの結果を見ると20代後半のガンダムのアーケードゲームや家庭用ゲーム、あとはプラモデルなどでよく遊ぶ、とにかくガンダム好きな方々が多いイメージでした。
もちろん、前作にあたる『0083カードビルダー』をプレイされた方も多かったですね。ゲーム内容は概ね好評でしたが、わかりにくさや前作とのシステムの違いに対してのご意見が多かったです。
――ロケテストから大きく変わった点はどこでしょう?
やはり一番は、ストライクアタックの実装ですね。敵をロックオンしてボタンを押して攻撃後にカットインが流れる、という一連の流れをもっと増やしてほしいというご意見が多かったので、このシステムを導入しました。
おかげで戦闘によりメリハリが出たのではと思います。あとは「ゲームシステムがわかりづらい」という意見もいただいていたので、チュートリアルをていねいに作っています。
――下画面の量もかなり増えている印象を受けます。
アルファロケテストやクローズドベータのときに、ユーザーさんのプレイ姿を見ていたら、下のタッチパネル画面しか見ないお客さんがいらっしゃったので、下画面だけでもゲームの情報がわかりやすくなるように調整しました。
――ユニットカードを見ていると、水中適正のあるものもあるようですが、水中のステージも用意してあるのですか?
現状だと完全な水中というステージはなくて、ジャブローの中央に川が流れている、というイメージです。水中ではやはり水中適正のユニットは強いですね。ちなみに戦場は宇宙と地上のどちらかを選べ、一週間ごとに宇宙と地上、両方ともステージが切り替わるようになイメージで運営していきたいと思っています。
――カードのデザインにもかなりこだわりが見られるようですが。
今回レアリティは4種類あります。コモンは印刷のみのカードではありますが、その上のアンコモンは箔押しを入れてます。レアになるとレインボーホロ仕様になってますし、最上級のスーパーレアは、レインボーホロに金の箔押し仕様とかなり豪華です。
さらに、キャラクタカードは一部を除いて、メカニックカードはすべて描き下ろしイラストを収録していますので、コレクションカードとしてもきっと楽しんでもらえるかと思います。
▲左はRのグフ(ランバ・ラル機)。右はSRのZガンダム。レインボーに輝くホロや、金の箔押しで高級感を演出。これはカッコイイ! |
――こうなると専用バインダーやスリーブなども欲しくなってしまいますね。
今は発売の予定はありませんが、前向きに検討しています。ユーザーさんの声があればあるいは早い段階で……。
――筐体もかなり目を引くのですが、コンセプトはありますか。
全体のイメージは本作のトーン&マナーを具体的にしたものになっています。ちなみに、筐体を装飾しているLEDは調光ができます。バージョンが変わるたびに切り替えていこうと考えています。
ただ、マイカラーというか、プレイヤーに好きな色にしてもらうのも楽しそうだと考えています。「筐体が紫色に光っているから、今日はあの人がプレイしているな!」みたいになるのもおもしろそうですね。実現するかどうかは分かりませんが(笑)。
▲筐体の天板はブースっぽさをだすのと、光の反射を反映しやすいようにしているとのこと。周囲の青い光の部分は別の色に変化するように設計。どのように使われるかが気になるところ。 |
――ゲームモードには、対戦やチュートリアルのほかミッションもあるようですがこれはどのような内容ですか?
本作のミッションは、いわゆるチャレンジミッション形式です。最初は初級、中級、上級の3つの難易度をプレイ可能ですが、とある条件を満たせば超難易度ミッションに挑むことも可能です。自分はまったく歯が立たなかったですね……。
――実際にスタッフでクリアされた人はいるのですか?
フロム・ソフトウェアさんの開発スタッフが、低コストユニットのデッキでクリアしたそうです(笑)。かなり手ごたえのあるものになっていますので、腕に自身のあるユーザーさんはぜひ挑戦してください。
――本作が初アーケードカードゲームというユーザーさんもいるかとは思いますが、プレイのコツはなんでしょう。
まずは、3段階あるチュートリアルをプレイしてもらい、その後はミッションで操作に慣れつつカードを増やしていってもらえればと。あとは、雑誌やゲームについているPRカードもあるので、そういったカードも使っていただければ一歩抜き出た状態で本作をプレイできるかと思います(笑)。
――公式の連動サイトモバイルとの連動機能もあるようですが、どんなことができるのですか。
連動サイトは2月24日のリリースを予定してまして、一度筐体で読み込んだカードを使って、アシストデッキの編成をここで行えます。登録しておいたデッキはバナパスポートカードを使って呼び出すことができます。
ほかには、プレイ履歴やランキングを見られるのに加えて、自分の通り名のカスタマイズが可能です。また、パーツを組み合わせてオリジナルエンブレムの作成もできるようになっています。
――連動サイトならではのポイント的なものはあるのでしょうか。
ログイン時にポイントがもらえて、一定ポイントためることでターミナルのミニゲームをプレイする権利がもらえるような仕掛けも用意していますね。
ミニゲームプレイ後には、カスタマイズアイテム購入に使うポイントがもらえるほか、カードが1枚払い出されるので、サテライトでゲームをする時間がないお客さんでも、とりあえずゲームセンターに足を運んでもらえたらなと思っています。
――ランキングは何を基準に決まるのですか?
バトル終了時のポイントです。ポイントがたまると階級が上がっていくようになっていて、マッチングは階級を基準に行う予定です。ちなみに、対戦とミッションのポイント計算は別々になっています。
――ギルド機能などはありますか?
連動サイトの公開時にはないのですが、いずれリリースしたいと思っています。ユーザー同士が意見を交換できる掲示板機能や、ギルドメンバーのみのマッチングなどを実装したいですね。
――話は連動サイトから離れますが、F91やνガンダムといった、今はまだ登場していないモビルスーツの登場ももちろん期待してもいいのでしょうか。
もちろん、宇宙世紀すべてが舞台ですからね。まだ、いつ参戦するのかは言えませんが、“F91”や“逆襲のシャア”といったアニメ系はもちろん参戦しますし、MSV系、ゲーム系のキャラやモビルスーツなどもどんどん参戦させていきたいと思います。
――公式の全国大会の予定などはありますか。
こちらもまだ構想段階ですが、ぜひやりたいとは考えていますね。本作の実況が上手い方を募集中です(笑)。発表できるタイミングになりましたらお伝えできればと思います。
――それでは最後に、稼動を楽しみにしているユーザーさんへのメッセージを。
『機動戦士ガンダム U.C.カードビルダー』には、アーケードカードゲームという側面と、ガンダムゲームという側面の両方があります。どちらか一方に興味をもたれた方は、ぜひチュートリアルからプレイしていただければ幸いです。
最初は敵をロックオンしてボタンを押してストライクアタックを行うだけでも、本作の雰囲気を味わってもらえると思います。最近はマルチ対戦ゲームが多いなか、ひとりでも長い期間じっくりと遊んでいただけるゲームにしていきたいと思っていますので、長くお付き合いいただければと思います。よろしくお願いします。
――ありがとうございました。
(C)創通・サンライズ