2016年3月15日(火)

【電撃PS】究極のスルメゲー『ディヴィニティ』。奥深いキャラ育成&PT編成を楽しめる本作の魅力を紹介!

文:電撃PlayStation

 こんにちは、洋ゲー大好きライターのhororoです。今回は、4月14日に発売となる、類まれな奥深さを持ったPS4用RPG『ディヴィニティ:オリジナル・シン エンハンスド・エディション)』を紹介! いつもとは趣向を変えて、電撃PlayStationで本作の編集を担当している、“まぐ”といっしょにその魅力を解説していこうと思います。

『ディヴィニティ:オリジナル・シン エンハンスド・エディション』
『ディヴィニティ:オリジナル・シン エンハンスド・エディション』

まぐ:どうもー。手ごたえあるゲームが大好物のまぐです。よろしく! 俺、『ディヴィニティ』って記事でかかわるまで全然知らなかったんだけど、やってみたら超おもしろいねコレ!

hororo:タクティカルな戦闘、幅広いキャラカスタマイズ、多彩なクリア方法があるクエストなどなど魅力的な要素が満載で、正直コレいつまででも遊んでいられます。

まぐ:ローカライズを担当しているのが、『ウィッチャー3』のローカライズを手がけた本間覚さんというのも推しポイントだわ。クオリティの高いこと。『ディヴィニティ』は音声は英語のままで字幕のみのローカライズだけど、そこまでキャラの見た目や声を重視した作品ではないから気にならない!

『ディヴィニティ:オリジナル・シン エンハンスド・エディション』
▲本間さんが担当なら安心!? ジョークや言葉遊びなども、日本人にも伝わりやすいようにローカライズされています。

キャラ育成の要素は超多彩! 理想のキャラで冒険を楽しもう

hororo:『ディヴィニティ』の最大の魅力、それはズバリ、キャラメイクの多様さといっても過言ではありません! 最初に2人の主人公を自分でクリエイトするわけですが……。

まぐ:なんかカスタマイズの幅が広すぎてビビった。一応プリセットがあるから、初心者でも気負う必要はないけど、やっぱカスタマイズできるとしたくなっちゃうね。

hororo:プリセットクラスにはそれらしい能力値と初期アビリティを振り分けられています。プリセットクラスでいいやという人は、外見とクラスを選択すれば、すぐにゲームを始められますね。

『ディヴィニティ:オリジナル・シン エンハンスド・エディション』
▲プリセットはあくまでも“それらしい”能力で組まれた指針なので、特定のクラスじゃないと覚えられないアビリティなどはありません。とはいえ、アビリティの習得には必要な条件があるため、基本的には自分の目指す育成方針に近しいクラスを選ぶのがオススメです。

■プリセット一覧■

・エンチャンター……遠距離からの攻撃を得意とする、風&水系魔術師
・ファイター……近接戦闘のエキスパート
・インクイジター……さまざまな属性を習得した、接近型魔術師
・ナイト……より味方の援護や回復を重視した前衛型
・レンジャー……遠距離から弓で敵を狙い撃つ射手
・ローグ……敵の裏をかいた立ち回りや、ピッキングによるサポートが得意な盗賊
・アサシン……透明化し、敵の不意を突くことに長けた暗殺者
・ウェイファーラー……弓のほか、大きなクモを召喚して戦う魔術師
・ウィッチ……妖術や土術に長け、絡め手を得意とする魔術師
・ウィザード……土術と火術を習得した、攻撃特化の魔術師
・バトルメイジ……魔法で戦闘を補助する魔術師
・クレリック……味方の回復能力に長けた魔術師

まぐ:俺みたいにカスタマイズに凝りたい人は、最初からガシガシいじくることも可能! 能力値はもちろん、初期アビリティ、才能など、細かく設定してから始められるのがいい。

hororo:TRPG(※)でキャラ作成をしている感じに似てますよね。とくにアビリティや才能の割り振りとか。

※テーブルトークRPG。複数のプレイヤーが集まり、会話で物語を進めていくゲーム。プレイヤーキャラにどんな技能を習得させるかで千差万別の個性が生まれるのが大きな特徴。

まぐ:わーい、まぐTRPGっぽいキャラメイクのゲームだーいすき! 能力値でも、筋力の数値によって所持アイテム数の多さや動かせるアイテムの種類が変わったり、知覚が髙ければ罠や隠されたものを発見しやすくなったり、影響するものがいろいろあって悩むな~。

hororo:アビリティには、“武器”、“防御”、“スキル”、“人格”、“職人”、“奇策”というカテゴリがあって、各カテゴリの中にさらに細かい項目が設定されています。例えば、“武器”には“クロスボウ“や“両手武器”、“二刀流”などのアビリティがあるのですが、これらのアビリティを習得していると、その武器の扱いに習熟していると見なされ、対象の武器を使った際の性能が向上します。

まぐ:アビリティを習得していないと武器が使えない、ってわけではないのがミソだよね。非戦闘系のアビリティを伸ばしているキャラでも、戦えないわけじゃない。

hororo:実際に戦ったことない人でも、剣を振るだけならできますもんね。それをうまく使えるかはまた別の話……という感じ。

まぐ:“人格”のカテゴリでは商人やNPCとの交渉が有利になったり、パーティメンバーに恩恵を与えたりするんだね。“職人”はクラフト関係、“奇策”は“スリ”とか“隠密”とか、いわゆる盗賊系のアビリティか。

『ディヴィニティ:オリジナル・シン エンハンスド・エディション』
▲アビリティの効果は多種多様。さらに、各アビリティはレベルを上げていくことで効果も上昇するため、アビリティポイントの割り振りはかなり考えさせられます。

hororo:“才能”は“アビリティ”よりももっと特殊な、異能の力、といった感じですね。動物と会話ができるようになる“動物語”や、特定の状態異常中の敵へのダメージが増える“いじめっこ”とか、いろいろあります。

まぐ:衝撃の事実。いじめっこは才能だった!? ……そういえば、NPCの態度が悪くなる代わりに敵から目標にされにくくなる効果の才能があるんだけど、才能名が“悪臭”って。これこそいじめじゃん!

hororo:所持できる重量が増える才能もおもしろいですよ。性能は素晴らしいんですが、名前が“荷物持ち”(笑)。なので、「コイツ、パーティ内でパシられているんじゃ……」と心配になりますよ。物語自体はすごくマジメなんですが、ユーモアが多くて、文章見てるだけでもおもしろいです。

■本作に登場する“才能”からいくつか紹介!■

・“いとしいしと”……敵に攻撃が命中したり、敵の攻撃が自分に命中したりした際に、50%の確率で耐久度が下がらなくなる
・“知ったかぶり”……習得したキャラクターへの他人の態度が低下するが、“知力”が上昇する
・“おしゃべり”……“沈黙”状態を無効化する
・“スピード狂”……隠密中でも通常の速度で移動できる
・“アナコンダ”……打撃武器によって与えるダメージが10%増加する

まぐ:と、まあキャラ育成にはいろいろな項目があるわけだけど、実際どうやって育てたものか非常に悩ましいんだよね~。あれもこれもできるようになりたいと思うと中途半端なキャラになっちゃうし。成長に使うポイントも限られるしさ。

hororo:最初に作れるのは2人ですが、仲間を誘えるようになれば4人で行動できるようになるので、それぞれに得意分野を持たせるのが無難でしょうか。近接戦闘はこの人、交渉はこの人、探索はこの人、みたいに。

まぐ:「俺、知覚低いから罠発見とか苦手だ」「じゃあ私が一番前を歩いて怪しいものがないか調べるわ。その代わり、戦闘は任せたわよ」とか、そういうパーティ内での役割分担がTRPGっぽいよね。まあプレイヤーは基本的に1人なんだけど。

hororo:TRPG的といえば、キャラの性格という要素もありますね。キャラ同士が会話して、回答によって性格付けがされていくというやつ。

まぐ:クエストでよく出現するよね。NPCとの会話内容によって、“現実的/空想的”とか“自主的/強制的”とかが変動していくやつ。変動のしかたによってそのキャラの性格が決定されていくわけだけど、性格によって能力値にボーナスがあったりね。

hororo:性格が変動するのは、自分でクリエイトした2キャラのみで、ほかのNPCはそれぞれの価値観を持っていますね。クエストでの受け答えが仲間の価値観と合わないこともあって、仲間から今の選択へのお小言をもらったり喜ばれたりと、なかなか斬新。

まぐ:たまにさ、自分が作ったキャラその1とその2が会話を始めることあるじゃん。そのときそれぞれのキャラのロールプレイを重視して回答を選んだんだけど、意見が食い違っちゃって。そうしたら急にジャンケンが始まってびっくりしたよ(笑)。

『ディヴィニティ:オリジナル・シン エンハンスド・エディション』
▲意見が食い違ったときや、交渉時にはジャンケンが活躍! 相手より先に勝ち星を満タンにすれば、自分の意見が通ります。勝ったときに増える勝ち星の数はキャラの能力で変わるため、場合によってはこちらは5回勝っても意見を通せないのに、相手は2回勝つだけで意見が通る、というケースも。

hororo:プレイヤーが作る2人の主人公は基本的に選択肢を自分で選ぶことになるため、両者の意見を同じにすれば問題はありませんが……間違えて食い違ったあげく、本来は行きたくないルートを提示したキャラがジャンケンで勝つとやるせない気持ちになります。まあそういった自分の思い通りにならないプレイというのも楽しいんですケド! 何でもないところであえて意見を戦わせてみたり。

まぐ:回答に困ったらわざと意見を食い違わせて、(ジャンケンの)運に任せるのもアリかも!? 目当ての性格になるように受け答えする実益重視プレイも、ロールプレイプレイもできる懐の広さが魅力的だ!

過保護すぎるクエストタスクとオサラバ! 自分のパーティならではの解決法を探し出そう!

まぐ:最近のRPGはさ、クエストを受けると“どこどこへ行け”って文章と同時に、目的地へのマーカーが出るじゃん? でも『ディヴィニティ』はマーカーないんだよね。

hororo:本作は依頼主の話を聞いて、自分で目的地を探し出す形式ですね。昔のRPGでは普通だったんですが、最近はなくなりましたからねぇ。とはいえ、ちゃんと聞き込みをすれば場所はわかりますし、うまくいけばほかの攻略法も見つかります。

まぐ:そうそう、攻略法がひとつじゃないのは嬉しいなあ。海外タイトルはそういうの多いよね。事件の調査をしていて、本来は人から情報を集めるんだけど、“動物語”のアビリティを持っていれば動物から有利な証言を得られるとか。周辺の調査が大事。

hororo:カギのかかった扉を開けるにしても、ピッキングするか、どこかにあるであろうカギを探すか、力任せにぶち破るかとかありますから。

まぐ:力任せで壊せるなら全部それでいいじゃんと最初は思ったけど、武器は痛むし、場所によっては反社会的行為ってことで怒られたりするからなあ。邪魔するやつは全員ブッ倒すプレイも楽しそうだけど、初心者にはオススメしにくいかな。

『ディヴィニティ:オリジナル・シン エンハンスド・エディション』
▲扉や箱などには大抵“攻撃する”という選択肢があり、力任せに開けることができます。「何ィ!? カギがかかってるだって? ええぃ、俺に任せろ! BAKOoooooN!!」みたいな流れもできますよ。まあそのあとの安全は保証しかねますが。

hororo:交渉(という名のジャンケン)で情報を引き出ししたり、クエストを解決したりもできますが、成功にはアビリティや才能が関わってくるため、プレイヤーによって有効な攻略法が異なるのが特徴ですね。

まぐ:そういえば、町中で解決するクエストが多いのも特徴だよね。シティアドベンチャーみたいな感じ。敵と戦ってる時間より、町中をぐるぐる回ってる時間のほうが長い可能性まである。

hororo:そもそも主人公たちが呼ばれた理由も、町で起こった殺人事件の調査ですからね。容疑者も町に住む人間ですし、聞き込みから始まる変な生々しさが逆にそそります。

まぐ:ヒントを探して歩き回るうち、いろいろなクエストが芋づる式に発生したりしてね。ほかにも、手に入れたアイテムの説明を見て「もしかして、これはあのクエストで使えるのでは……?」と思ったり、自分で考えて探索していくのがとにかく楽しい!

『ディヴィニティ:オリジナル・シン エンハンスド・エディション』
▲見世物となっている“しゃべる生首”。彼は内密にどこかへ連れていってほしいようですが、公衆の面前で堂々と首を持っては盗難とみなされてしまいます。どうやってこの目標をクリアするか、それは自分自身で考えなければいけません。

“たたかう”だけでは勝利はない! スキルや地形を最大限に利用して戦おう

hororo:本作の戦闘はかなり歯ごたえがありますね。通常攻撃を繰り返しているだけではほぼ勝てません。

まぐ:最初ちょっと難しめの難易度で始めたら、チュートリアル戦闘で負けたよ。調子乗ってスイマセンっした。スイマセンっしたぁ!

hororo:戦場にあるオブジェクトや、スキルによる連鎖反応を意識した戦闘が前提な感じですよね。

まぐ:オイルに火をつけると燃え広がるとか、水に電撃を流すと濡れているキャラが感電するとか、いろいろな連鎖反応があるよね。それなりにプレイしたけど、まだ全部は把握できてないや。

hororo:オイルに火をつけるといっても、手段はいろいろありますしね。まずどうやってオイルを撒くのか。戦場にオイル入りのタルなどがあればそれを壊すとか、オイルを撒くスキルやアイテムを作るとか。火を付けるのも同様で、自分のパーティに応じた手段があって、よくできています。

まぐ:パーティ構成によってはまったく火をつけることができるかもしれないけど、逆に別の戦術が組み立てられるだろうしね。火にはガスに引火させて爆発させたり、凍結した味方を溶かしたりといった用途もあって驚いた。

『ディヴィニティ:オリジナル・シン エンハンスド・エディション』
▲逆に、やっかいな火を消したい場合などは雨を降らせるスキルなどで水をかけると消化することができます。このように、自分の有利な戦場を作り出すことが、勝利へのカギとなります。

hororo:アンデッド系は火に弱いといったように敵ごとの特性もあるので、相手に合わせて戦い方を変える必要があったりと、戦略性がかなり高いです。ちなみに、スケルトンは刺突系のダメージは減少し、打撃系のダメージは増加するなどの特徴もありますよ。

まぐ:確か毒も効かないよね。死んでるし当然だけど。あとは転倒させている敵には攻撃が完全に命中するとか、考えることが多い! でも考えた戦術がハマったときは、敵が一気に瓦解していくし、かなり気持ちいいね!

hororo:戦闘がターン制なので、じっくり戦術を考えられますしね。戦闘時はAP(アクションポイント)という値を消費して行動するのですが、この割り振りも悩みます。

まぐ:そうそう。あそこまで移動したいけど、そうするとこのターンでは攻撃ができなくなるとか、ジレンマだらけだよ。APに悩みだすと、能力値の“速力”を上げてAPを増やしたり、装備を調整したりして、APのやりくりをしだすようになる。

『ディヴィニティ:オリジナル・シン エンハンスド・エディション』
▲移動、攻撃、スキルやアイテムの使用、すべてAPを消費します。また、攻撃やスキルは射程や視線が通っているかも重要で、一挙一動に気を使います。

hororo:重い防具は防御力は高いですが、APに悪影響を与えやすいですからね。同じく、習熟していない武器や自分のレベルより要求レベルが高い武器を無理に使おうとすると、消費APが割り増しになるので難しいところです。

まぐ:残しておいたAPは次のターンにある程度持ち越されるから、ここぞというときのためにAPを貯めておくとか、戦闘がとにかく奥深い!

hororo:歯ごたえのある戦闘が楽しみたい人、TRPG的なロールプレイを重視したい人、どちらでも遊べる良作なので、ぜひプレイしてみてほしいですね。

まぐ:操作がわりと特殊だから最初はちょっと面食らうかもしれないけど、とにかく数時間遊んでみてほしい。RPGとかSRPG好きなら絶対おもしろさに気付くし、実際それでハマってるから!

本間覚さんによる公式解説動画が、本日より順次公開!

 本日3月15日、公式サイトにて本作の解説動画が公開されました! ローカライズプロデューサー・本間覚さんによる全4回の連続公開、その第1回となる今回は、“キャラクタービルド&スキル”の詳細を説明しています。ぜひチェックしてみてください!


データ

▼『電撃PlayStaton Vol.610』
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:株式会社KADOKAWA
■発売日:2016年3月10日
■定価:657円+税
 
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