2016年3月18日(金)
セガゲームスから、3月24日に発売されるPS Vita版『初音ミク -Project DIVA- X』のレビューを、ライターMがお届けします。
いつまでも「ミクさ~ん!」と叫べるロックでファンキーなお年寄りっていいなあと妄想するライターMです。間もなく発売されるPS Vita版『初音ミク -Project DIVA- X』では、ただでさえ天使なミクさんが本作でどれだけ大天使になったのか(訳=どんなゲーム内容なのか)、まずは公式サイトをご覧ください。
もうコレがマニュアルでいいのではというくらい、本作の基礎からポイントまでキレイに押さえてあります。
▲メインとなる“ライブクエストモード”のストーリーでは、失われた歌の力を取り戻すため、ミクさんたちに力を貸すこととなります。 |
まずは全体的なインプレッションから始めたいと思います。
システムは安心安定の『Project DIVA』シリーズ仕様で、連打によるスコアアップを狙える新システム・ラッシュノーツも登場。全エリアひと通りクリアしたところまでの範囲ではノーツ(音符)の配置もほどよく、やや派手目なPVの曲でも、ノーツが背景に埋もれてしまうような場面は確認できませんでした。
▲ラッシュノーツはスコアアップのチャンス。矢印が一回転する間、指が折れる勢いで連打するのです! |
▲カラフルな色味や、派手目の電飾を使った背景のステージはこのような感じ。PVに見とれてミスをすることはあっても、演出や背景が原因でノーツを見失うことはなかったです。 |
収録曲はほとんど新曲で、アーケード版でも未実装。メドレー曲に至っては既存の人気曲も含まれており、テーマに沿ったオリジナルのアレンジが施されているというこだわり様。もちろん、単に楽曲をつなげただけではなく、適度な尺でメリハリを感じさせる構成になっています。
▲メドレー曲では、曲が切り替わるタイミングでアーティスト名が表示されます。 |
特に注目したいのが、モジュール&アクセサリの位置づけ。見た目の演出だけでなく、組み合わせによって効率よくスコアアップすることができたり、モジュールにはリズムゲームをサポートしたり、モジュールの入手確率がアップしたりなどの“スキル”が設定され、よりゲームに紐づいた役割を果たしています。
▲効率よくボルテージを稼ぐことだけ意識してコーディネートした結果、あまり見たことがない特徴的な姿に……。 |
▲モジュール集めがはかどるスキルもアリ。スキルレベルが高いほど効果もあるようです。 |
▲ライブクエストの他にも、従来のスタイルで楽しめる“フリープレイ”もアリ。ひと通りクリアすることで、HARD以上の難易度も選べるようになります。 |
正直なところ、PS4版の発売まで様子を見ようかと思っていたのですが、気がつけばネットの予約注文が完了しているというから不思議な話です。いい歳して我慢できませんでした!
モジュールとアクセサリについて触れる前に、まずは新要素となる“ライブクエストモード”を簡単に説明しておきましょう。
このモードではニュートラル、キュート、クール、ビューティ、カオスという5つのエレメント(属性)ごとに分けられたエリアをめぐってリズムゲームをプレイ。ボルテージを貯めて、各エリアのジェムを満タンにすることが目的となります。
▲楽曲をプレイするたびにボルテージがたまり、ジェムが満タンになると新しいエリアを解放できます。はじめはニュートラルエリアしか選択できません。 |
数百種類もの多彩なモジュールとアクセサリは、上記5つのうちいずれか1つのエレメントに属しています。クエストと同じエレメントにすることでボルテージ上昇率がアップ♪
アクセサリにもさまざまなテーマが隠されていて、組み合わせによってボーナス効果が得られます。見た目の変化から一歩踏み込んで、ゲーム性を深めているところが好印象です。
▲猫アクセサリを複数装備したところ、アクセサリの項目が“ねこセット”に!? アクセサリとモジュールの組み合わせは、お気に入り登録することで保存&読み込み可能です。 |
モジュールの入手方法も一新! これまでの『Project DIVA』シリーズでは、ポイントを貯めてショップで購入するという方式でした。本作では、ライブクエストモードのリズムゲームでチャンスタイムを成功させることでミクさんたちが変身、モジュールをランダムに入手する方式となっています。
ここで注目したいのが、モジュールごとに設定されたスキルです。スコアを底上げする効果をはじめ、レアモジュールの入手確率アップや新モジュール確率アップ、さらには必ずチャンスタイムで成功するなど、初心者にもやさしいスキルも用意されています。
▲シリーズ作品では演出分岐となっていたチャンスタイムは、モジュール入手のチャンスでもある変身演出になっています。 |
ミクさんたちへのプレゼントなど、シリーズ作品でおなじみのイベントに加えて、相談にのったりオリジナルライブを準備したりと、さまざまなお楽しみも用意されています。細かな部分では、何も触れずに放置していると不意に見せるアクションも見逃せません。
▲画面ではお伝えしづらいものの、本作のミクさんたちはよくしゃべります。ボーカロイドなのでたどたどしさは否めませんが、そこはそれ。がんばっている感が愛おしいのです。 |
なお、誤解を防ぐために書いておくと、画面下部の長セリフを読み上げるような機能やシチュエーションはありません。
▲会話やプレゼントがきっかけとなって発生するイベントも見逃せません。早く全部見てみたい! |
今回のエディットは曲データを読み込んで新規に作るものではなく、収録曲のPVの演出を自由にアレンジするものになっています。映像編集ソフトを使ったことがある人にはおなじみ、画面下にタイムラインを表示して、編集結果を確かめつつリアルタイムでいじれます。
例えば、「このPVを別角度から見たい」とか「ミクさんの振り付けをフルモーションで覚えたい」という人には最適です。ちなみに「もう少しカメラがローアングルになれば、ナニかが見えるかも!?」といった類の願望には未対応でした。色々がんばってみたけど無理でした!
▲専門的な予備知識は不要。なんとなくいじってみるだけでもかなり遊べます。 |
こちらも公式サイトをチェックしていただくのが早いでしょう。同サイトでは楽曲のリズムゲームPVも公開しているので、気になる人は今すぐチェック!
その中から個人的に好きなものをいくつかピックアップしてお届けしていきます。
●『すろぉもぉしょん』 (アーティスト:ピノキオピー)
画面をよく見ると、どこかで見たような“ゆっくり”した“ナニか”が!? タイトル通りと言えばそれまでなのですが……。
●『独りんぼエンヴィー』 (アーティスト:koyori(電ポルP))
私事ながら、編集部の同僚がカラオケで歌いまくっていたので気になっていた一曲。ここまでアンニュイで艶のある曲だったとは……。
●『卑怯戦隊うろたんだー』 (アーティスト:シンP)
戦隊モノの雰囲気があふれる、初期からの名曲です。さっと3曲をあげたのですが、まだまだプレイしたい曲が山積みです。
シリーズファンとして待ちに待った最新作。旧作やアーケード版を遊びつくしてもっと新曲をプレイしたいという人はもちろん、家庭用ならではのミクさんたちとのコミュニケーションを味わってみたいという人も必見です。
(C) SEGA
(C) Crypton Future Media, INC. www.piapro.net
記載の商品名および社名は各社の登録商標です。
本作のキャラクター設定は SEGA feat. HATSUNE MIKU Projectが
本作のために設定したものであり、公式設定とは異なります。
※画面・映像はPS Vita版の開発中のもの。
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