2016年4月20日(水)

『チェンクロ』松永Dインタビュー。第2部最終章“黒の大陸篇”では主人公が大変身!?

文:まり蔵

 4月21日に実装されるスマートフォン用RPG『チェインクロニクル ~絆の新大陸~(チェンクロ)』の第2部最終章“黒の大陸篇”について、シリーズ総合ディレクターの松永純氏にお話を伺いました。

『チェンクロ』

 『チェンクロ』第2部のエンディングまでの流れは“クライマックスチャプターズ(CC)”と呼ばれ、全3部作となっており、昨年12月に第1弾(CC1)の“年代記の大陸篇”、今年2月に第2弾(CC2)の“書架の一族篇”が追加されました。今回いよいよ第3弾(CC3)の“黒の大陸篇”が実装されます。

『チェンクロ』

 最終章では、これまで義勇軍と熾烈な争いを繰り返してきた黒の軍勢との決着が描かれます。松永ディレクターに、その見どころを伺ってきました! さらに、同日のアップデートで実装予定の新システムや第3部についても語っていただきましたので、ぜひご覧ください!

『チェンクロ』
▲『チェインクロニクル』シリーズ総合ディレクターの松永純氏。

最終決戦に向けて第1部のシナリオも読み返しておくべき!?

――ついに第2部の最終章“黒の大陸篇”が配信となりますが、新章のテーマや見どころを教えてください。

 はい。まずはじめに、この場を借りて、ファンの皆さんにあらためて感謝をお伝えさせてください。義勇軍の物語を、ここまで遊んでいただいてありがとうございました。最終章は、第2部“絆の新大陸”の総決算として、ひいてはここまでのメインストーリーすべての総決算というつもりで制作を行いました。ですので、見どころは頭からエンディングまで全部です。

 ここまでの冒険の軌跡のすべてが集まって燃え上がる、最高のクライマックスを用意しましたので、ぜひ楽しんでいただきたいです!

――黒の大陸のマップについて伺いたいのですが、このマップはどうやって進むのでしょうか……?

 そうですね。このマップも気合が入りすぎて、もはや大陸には見えませんね(笑)。えっと、らせん状に進んでいく流れになります。そしてこの中心で、最後の物語に至るという感じですね。マップも、ストーリーも、バトルも――今回はすべて、ラストの盛り上がりを意識して作っています。

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――“書架の一族篇”のラストで強力なボスがでてきましたよね。CC3では、あのレベルがバンバン出てくるのでしょうか?

 難易度的なところはまだまだ調整中(※4月7日インタビュー時点)ですが、クオリティ的な話だと、バンバン出てきますし、ラストバトルではあれ以上のものが登場します。最終章ということで、バトル担当のスタッフの気合が生半可ではありません。ボスキャラの見た目はもちろん、動きもすごいですし、バトルフィールドまでシステムレベルで見せ方を作り変えたりしています。スタッフが皆、コンシューマーゲームのラストダンジョン以上のものに、というくらいの意気込みで作っています。すごく大変ではありますが(笑)。

 もちろんバトルだけでなく、物語のほうの作りこみも半端じゃないです。すべての伏線を収束させながら、クライマックスの熱さが高まっていくように、何度もブラッシュを重ねました。CC2までのメインストーリーも毎回相当ブラッシュアップしているのですが、今回はその倍くらいの回数、シナリオを練らせてもらっています。結果、だれもが絶対に、クライマックスの“熱量”で心が熱くなれるストーリーに仕上がったと思っています。

――公式生放送“チェンクロ2016 春の陣”で、主人公がパワーアップするとおっしゃっていましたね。

 はい。ストーリーにかかわるのでまだ発表はできませんが、最終章のドラマを経て主人公がパワーアップします。物語の途中で獲得できる武器にスキルが付いていて、装備すると新たなスキルが使用できるようになるんです。かなり劇的です。クライマックスだからこそ、「カッコいい主人公に活躍してほしい!」という開発の熱い思いを受け取ってもらいたいです!

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――フィーナのVer.2は“黒の大陸篇”をクリアするともらえるのでしょうか?

 そうですね、クリア報酬となります。ラストの報酬にふさわしい強さに設計されているようなので、ぜひクリアを目指してみてください! 主人公のパワーアップは物語の途中に待っていますので、ぜひ主人公でラスボスに挑んで、このフィーナを迎え入れていただきたいですね。そしてクリアしたら改めて覚醒したフィーナも入れて、冒険を続けてもらえたらなと思っています。

――黒騎士が再登場するというのは……?

 怒濤の展開の中で、黒騎士が絡んできます。なぜこのタイミングで? というのはぜひ本編をプレイしていただきたいのですが……ひとつ言えるのは、第1部の最終決戦もすごく熱いストーリーを描いたつもりです。でも第2部の最終決戦は、第1部以上に強大な敵が待っているわけです。なので第2部のクライマックスは、それを超える熱い展開がなければならないということです。第1部のときの、旅の仲間との力を合わせて勝利! という展開を、同じようにまたやって、それで第2部もめでたしめでたし、なんてのではダメなんです。ですので黒騎士だけではありません。本当に、最初に言ったように第1部からのメインストーリーすべての集大成として、この最終章は怒涛の展開をしますので、ぜひ楽しんでいただきたいです。

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 3魔神についても、まだ解決していないバルクスとの決着が描かれます。リヴェラやガラクスィアスも、もちろん見せ場があります。特にリヴェラに関しては、第2部の最重要キャラクターなので、フィーナとともにラストの熱いドラマが待っています。

 という感じで、最終決戦と言えど、戦って終わり! というわけではなく、1章で収まるのか心配になるくらいのドラマが展開します。いま言った以上の展開もふくめて、全部詰め込んでそれでも勢いよく読めるようになっていますので、相当盛り上がってもらえるのではないかなと思っています。

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――黒騎士がまた出てくるとなると、第1部の最後を読み直しておいたほうがよさそうですね。

 そうですね。思い出してもらいながら最後の戦いに向かっていけるようなストーリーになってはいますが、改めて第1部のラストを読み返していただけると、最終章をプレイしたときに、いろいろ感じてもらえると思います。

――第1部と同様に、今回もエンディングに仕掛けが用意されているのでしょうか?

 あります。最後まで遊んでくださったファンの皆さまに、何か趣向をこらしたいという思いで、今回も仕掛けを用意しています。第1部の時は、フィーナのキャラクタークエストが真のエンドのような仕掛けになっていましたが、今回はちょっと違います。ネタバレしたくないのですが、前回は前回で黙っていたらずっと気付かれなかったということもあるので……今回は最終話が何度も遊べるようになっているので、いろいろパーティを組み替えて遊んでみてください、ということだけ。ささやかですが、楽しんでもらえれば幸いです。

新機能“師弟システム”では深刻な弟子不足に!?

――“黒の大陸篇”の配信にあわせて実装されるアップデートの内容を教えてください。

 まずはカジノの大幅リニューアルですね。コインを消費して遊ぶゲーム性から、賭けて儲けるというゲーム性にガラリと変わります。初めての試みですから、一度“プレオープン”という形で21日のアップデートのタイミングで遊んでいただき、設計を調整しつつ最終的に実装できる計画で進めています。ちなみにテストとはいえ、報酬はしっかり出るようなので、たっぷり楽しんでいただけると思います!

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 具体的な中身としては、“ドールレース”と“High&Low”という2種類のミニゲームです。まず“High&Low”です。カードをめくって、次にめくるカードの数字が大きいか小さいか当てる、というやつですが、使う数字がトランプではなくキャラクターのAttack値という『チェンクロ』独自のものになります。なので、「このキャラクターはSSRの中でもAttack値が高い」とか「高いように見えて実は低い」といったように、本作のキャラクターを知っていればそれだけ有利になるんですよ。もちろんフィーリングでプレイしても普通に楽しめますが、狙って勝った時の気持ちよさはたまりません。“チェンクロ通”がより楽しめる、非常におもしろいゲームになっています。

『チェンクロ』
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 また、演出的に気合いが入っているのは“ドールレース”です。基本的に単勝賭けタイプのベットゲームで、選んだドールが勝てば、コインを一気に獲得という感じで楽しめます。とにかくキャラがかわいいですし、競馬ゲームっぽい演出もあり熱いです。“下見にいく”という項目があって、レース場で行き来するドールの動きを見て調子を確認できる演出まであったりします(笑)。どちらのゲームでも勝てばコインがたまり、豪華賞品と交換ができるという仕組みなので、イベントやバトルの合間に楽しんでもらえたらいいなと思います。

『チェンクロ』
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 これらのミニゲームは副都カジノに追加され、監獄カジノではタイムアタックを継続していく予定でいます。まずは21日からのプレオープンで、ミニゲームを体験してください。

――この他にアップデートはありますか?

 “春の陣”でも発表しましたが、UIを変えて売却画面にいきやすくなります。あと、パーティに入れているキャラクターを絆アビリティに設定できるようになりますよ。

 さらに第2部のキャラクター調整も一気に行います。21日から始まる“義勇軍結成1000日キャンペーン”で第2部のキャラクターを改めて大放出しようという話をしていまして、そのタイミングで上方修正が行われます。1000日キャンペーンでは人気キャラクターをゲットするチャンスが増えますので、楽しみに待っていてください!

――上方修正はどのような形で行われるのでしょうか? キャラクターごとに差を付ける形になりますか?

 そうですね、今まで評価が低かったキャラは大きく修正するということはあります。ですがもともと評価が高かったものもきちんと上方修正しつつ、最終的には、今までのキャラクターがすべてパワーアップするよう目指しています。また、キャラクターの特徴を生かしたまま強さを引き上げられるよう、注意していますね。

――個人的に一番気になっている“師弟システム”ですが、いつごろから実装を予定されていますか。

 おなじく21日に実装します! 正直に言いますと現在のユーザーさんの人数が膨大なので、新規のプレイヤーさんの比率を考えると深刻な弟子不足になるのは間違いないかなと思います(笑)。師弟システムについては、師匠側からは弟子を選べない仕様で、弟子のほうから選んでもらう形になります。ですのであまり構えずに、普段はなにも気にせずプレイしてもらって、あるとき弟子ができたら頑張ってみる、くらいの感じで楽しんでもらえればと思います。また、フレンドリストから師匠を指定することができる仕様になっているので、どうしても師匠をやってみたい!という方は、ぜひ新規のプレイヤーさんを誘うなどして、フレンドになってもらえればと思います。「今なら師匠をやるよ!」と誘ってもらえれば、誘われるプレイヤーさんも安心ですしね。

 というのも、このシステムを実装することになった経緯をご説明すると、今あらためて『チェンクロ』を新規のユーザーさんに遊んでもらうにはどうしたらいいか、という話から始まっています。でも、いわゆる招待キャンペーンみたいなものはやりたくなくて。大切なのは、『チェンクロ』をはじめてもらうことよりも、『チェンクロ』を楽しんでもらえることだからです。そこで考えたのが師弟システムだったんです。シンプルなコミュニケーションで、デビューの後押しをしてもらえて、プレイが進めばお互いがアイテム報酬をもらえて達成感を分かちあえる、そういうものがあればいいと思ったんです。

 基本的に本作は1人で物語やゲーム性を楽しむゲームです。ですが新しく『チェンクロ』を始めた方にとって第2部までは正直かなり遠い道のりですよね。期間限定のイベントも頻繁にやっているため、何から遊んでいいのか煩雑になっている部分もあると思うんです。魔神襲来イベントは、いきなりやると面食らうかもしれません。ですので今プレイしてくださっているユーザーさんが、新規のユーザーさんを後押ししながら、ゆるく、一緒に『チェンクロ』ライフを楽しめる。そんなプレイシーンが生まれたら、うれしいなと思っています。無駄に手が込んでいる……と言いますか、かなり楽しいシステムになりましたので、ぜひ弟子を見つけてもらえるとうれしいです。

『チェンクロ』

絶賛開発中の第3部はかなりのボリュームに!?

――4月以降の展開をお聞かせいただけますか?

 今まさに第3部の制作が進んでいます。今回はそうとうボリュームがあります。第2部を始めた時は、ユグドの外へ、ミッションの追加、拳・銃の追加という感じで少し拡張というものでしたが、第3部はそういう規模ではありません。第1部終了時は、SSRのレベルMAXでパーティが埋まっている感じはなかったですし、まだゲームとしてもやることがたくさんある状態だったんです。けれど第2部がクライマックスになる今は、すでに若干天井まできているかなという感じがしています。第3部では大きくパワーアップさせて、ユーザーさんにまだ遊ぶことはたくさんあるなと感じでもらえるようにしたいと思っています。

 シナリオも今回のCC3で一旦ゴールするので、どうやってまたストーリーを楽しんでもらえるかというのが課題ですね。これまでも言ってきましたが、大陸の外に出たので次は“宇宙篇”とかは嫌なんですよ。インフレがインフレを呼ぶような展開は、物語の作り方として違うだろうと。改めてユグドという場所に帰ってきて物語を展開するうえで、どうしたら今いるユーザーさんに楽しんでもらえるのか。今の延長上で遊んでもらいつつ、新しくなっておもしろくなったねと言ってもらえるように第3部の制作を進めています。

 とはいえ、大きく変えすぎないよう、だけど新しいと思ってもらえるようバランスをとるところにすごくカロリーと時間を使っているので、お届けするまでに少々お待たせしてしまうかもしれません。『チェンクロ』が世に出た瞬間や、第2部のスタート時点のワクワクする気持ちをもう一度ユーザーさんに持ってもらえることを目標で作っていて、夏の3周年前後くらいでまとまった情報を出そうと思っていますので、期待して待っていてください!

――第3部以外にも何か展開はありますでしょうか?

 はい、もう一度いろいろなストーリーやキャラクターを取り上げてユーザーの皆さんと盛り上がれるようなものを計画しています。具体的には外伝やショートストーリーに当たるものですが、これまでと同じ形式になるのかは未定です。できればより楽しめる形式に進化させたいなと思っていますが、いずれにせよまとまったストーリーを追加していこうと思っています。3周年に向けて、毎月いろいろと何かしらあるような形でユーザーさんにお届けしていきます。第3部の制作と平行になるので、全員血反吐を吐きながらやっていますが(笑)。その分楽しみに待っていただきたいですね!

――先日、薄命の大陸のチェインストーリーが実装されましたね。

 チェインストーリーは鉄煙の大陸までやる予定です。キーキャラクターをはじめ、次のチェインストーリーの登場キャラもかなりいいメンバーなので、ご期待ください!

――TVアニメについてはどれだけ進んでいるのでしょうか?

 僕は監修を担当しているのでスケジュールなどの細かい話はできないのですが、今見させてもらっている進捗の感じですと、3周年のタイミングではちゃんとした発表ができるのではないかなと思います。かかわっている方々がみんな本気で作っていらっしゃるので、僕もすごく期待しています。3周年のタイミングでは第3部やアニメの話がある他、まだ秘密の大きな発表もあるはずです。ですので、3周年はファンの皆さんと一緒に、おおいに盛り上がりたいなと思いますので、ご期待ください。

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――それでは最後に、『チェンクロ』ファンにメッセージをお願いします!

 『チェンクロ』の物語を、キャラクターたちを愛して、ここまでプレイしてくれたファンの皆さんを決して裏切らない、最高のクライマックスができました。そしてその先のことも、いま進めています。第3部を作ります。それまでにも新しい物語を届けます。アニメや、さまざまな展開も予定しています。『チェンクロ』の世界はこれまで以上に広がり、そして物語は続いていきます。ですので安心して、チェインクロニクル最高のクライマックスを楽しんでください!

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