2016年4月27日(水)
本日4月27日に、一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)より発表された“ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン”。本記事では、その内容と現時点で公表されている各社の取り組み内容をお届けします。
▲画像は公式サイトをキャプチャしたものです。 |
“ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン”の内容は以下のとおりです。
●ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン:一般社団法人 コンピュータエンターテインメント協会
1.基本理念・目的
・本ガイドラインは、当協会に加盟するネットワークゲームサービス提供会社(以下、「サービス提供会社」という。)がそれぞれのネットワークゲームを適正に円滑に運営することにより、ユーザーに安心、安全にゲームを楽しんでもらい、健全な市場成長や充実したユーザープレイ環境構築のベースになることを目的とする。
・本ガイドラインに賛同する当協会のサービス提供会社は、自己が提供するネットワークゲームにおいて、本ガイドラインに定める事項並びに不当景品類及び不当表示防止法(いわゆる景品表示法)、その他の関係法令を遵守する。
・本ガイドラインは、業界や市場の変化に応じて、随時の見直しと更新を継続していく。
・当協会及びサービス提供会社は、本ガイドラインの業界内外の理解を深めるための啓発活動を積極的に行っていく。
2.本ガイドラインの適用範囲
本ガイドラインの適用範囲は、国内における、『スマートフォン』からインターネットを介してサービス提供会社が提供するゲーム全般、とする。
3.本ガイドラインの各種用語の定義
【A ランダム型アイテム提供方式】
文字、絵、符号等を電磁的に表示した、ネットワークゲーム上で使用できるキャラクター、アイテム等(以下、アイテム等)を、偶然性を利用してアイテム等の種類が決まる方法によって提供する方式をいう。
【B 有料ガチャ】
・金銭
・金銭で購入できる仮想通貨(プラットフォーム又はネットワークゲーム等内において流通するもの)
これらを直接の対価として行なうことができるランダム型アイテム提供方式をいう。
【C ガチャアイテム】
ランダム型アイテム提供方式により利用者に提供されるアイテム等をいう。
【D ガチャレアアイテム】
有料ガチャにより提供されるガチャアイテムであって、同一の有料ガチャにより提供される他のガチャアイテムと比較して、顕著な特徴を有するもの、提供割合が低いもの、または提供数や期間が限定されたもの等、顧客を誘引する目的で提供されるものをいう。
【E ガチャページ】
有料ガチャに関する情報が記載された、各オンラインゲームタイトルの公式サイトのトップページもしくは有料ガチャを提供する各種画面またはこれらのページからリンクされたページ
4.仕様に関する事項
(1)有料ガチャにおいては、以下の各号に示す事項を、ユーザーが容易に認識できる場所または方法により表示するものとする。
A)有料ガチャにより取得できるガチャアイテムの一覧
B)特定の有料ガチャにおいて、重複するガチャアイテムを入手する可能性がある場合、その旨
(2)有料ガチャにおいて、サービス提供会社は下記を遵守する。
【全ガチャアイテム提供割合表示】:提供されるすべてのガチャアイテムの提供割合が分かる表示。
また、その表示はユーザーが容易に認識できる場所または方法により表示するものとする。
ただし、サービス提供会社は自己の判断において、全ガチャアイテム提供割合表示に十分に相当するユーザーの分かりやすさを維持し、加えてそれをユーザーに具体的にかつ分かりやすく説明する場合には、全ガチャアイテム提供割合表示に代えて、以下のいずれかを選択することができる。
・いずれかのガチャレアアイテムを取得するまでの推定金額(その設定された提供割合から期待値として算定される金額をいう)の上限は、有料ガチャ1回あたりの課金額の100倍以内とし、当該上限を超える場合、ガチャページにその推定金額または倍率を表示する。
・いずれかのガチャレアアイテムを取得するまでの推定金額の上限は50,000円以内とし、当該上限を超える場合、ガチャページにその推定金額を表示する。
・ガチャレアアイテムの提供割合の上限と下限を表示する。
・ガチャアイテムの種別毎に、その提供割合を表示する。
5.運営に関する事項
(1)有料ガチャにおいて、キャンペーン企画等の一時的な変更も含め、ガチャアイテムの提供割合を変更する場合、当該変更の条件、変更の度合いを表示するものとする。
(2)前号に定める表示は、ユーザーが容易に認識できる場所または方法により表示する。
6.検証に関する事項
(1)有料ガチャの運営を担当する部門から独立した部門によって、ガチャの仕様の検証を行う
(2)不適切な事実や不具合が発見された場合、速やかにその事実を表示し、改善策と防止策を実施する。
7.ユーザーからの問い合わせに関する事項
(1)サービス提供会社は、ユーザーから問い合わせを受け付ける窓口を設置する。
(2)当協会は、サービス提供会社が運営するネットワークゲームに関し、ユーザー又は消費者センター等からの問い合わせを受け付ける窓口を設置する。
(3)当協会に対するユーザー又は消費者センター等からの問い合わせがある等の場合であって、当協会において対応が必要と判断したときは、当協会はサービス提供会社に対し当該問い合わせの対応に必要な事項の報告を求めることができるものとし、サービス提供会社は当該求めにすみやかに応じるものとする。
8.賛同表明
(1)本ガイドライン制定日現在に当協会の会員であって、本ガイドラインに賛同するサービス提供会社については、制定日から3か月以内を目途にユーザーに分かりやすく賛同表明することとする。
(2)本ガイドライン制定日以降に当協会に加入した会員であって、本ガイドラインに賛同するサービス提供会社については、加入日から3か月以内を目途にユーザーに分かりやすく賛同表明することとする。
(3)サービス提供会社は、賛同表明から1年以内に、サービス提供会社が提供するネットワークゲームにおいて、遵守を開始するものとする。
以上
2016年4月27日 制定
2016年4月27日 施行
ちなみに、2016年4月1日には、日本オンラインゲーム協会(JOGA)が“ランダム型アイテム提供方式を利用したアイテム販売における表示および運営ガイドライン”を施行しています。興味のある方は、こちらも参考にしてください。
なお、各社の発表内容については、リリースの内容を原文のまま掲載します。(五十音順)
株式会社カプコンは、本日、一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)より発表された「ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン」(以下、本ガイドライン)に賛同し、当社が提供するネットワークゲームを、指定期間内に本ガイドラインに定める内容に対応させることをお知らせします。
本ガイドラインは、スマートフォンからインターネットを介して提供されるゲーム分野において、より安心・安全にネットワークゲームをユーザーの皆様に楽しんでいただく環境整備を強化し、健全な市場発展を目指すための取り組みの一環として制定されたものです。
本ガイドラインの施行に伴い、当社は、ネットワークゲームで広く用いられている有料ランダム型アイテム提供方式(有料ガチャ)において、原則、取得できる全てのアイテムとそれらの提供割合を表示するなど、ユーザーの皆様が容易に理解できる環境を提供してまいります。
当社は、今後とも各種法令やガイドラインを遵守し、安心・安全な利用環境を積極的に提供することで、ゲーム業界の健全な発展に貢献してまいります。
当社は、一般社団法人 コンピュータエンタテインメント協会(CESA)が本日発表した「ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン」に全面的に賛同し、当社のネットワークゲーム運営方針を同ガイドラインに合わせることを決定いたしました。
当社は、従来より自社ガイドラインを設けており、独自に未成年者の課金保護を目的とした課金制限機能を導入するなど、健全なネットワークゲーム運営のための取り組みを実施してまいりました。
今回のCESAのガイドラインに合わせ、有料ガチャにより取得できるアイテムの一覧や全ガチャアイテムの提供割合をユーザーの皆様が容易に認識できる場所または方法により表示いたします。
また、有料ガチャの運営を担当する部門から独立した部門によって、ガチャの仕様の検証を行うなど、ユーザーの皆様に、より安心・安全にゲームを楽しんでいただけるよう、健全なプレイ環境構築を目指してまいります。
なお、有料ガチャにおける全ガチャアイテムの提供割合表示につきましては、2016年8月末までに段階的に実装していくことを目標とし、進捗状況は当社ポータルサイトGAMECITY上で随時お知らせしてまいります。
また、当社ゲームポータルサイト「my GAMECITY」上で運営する各種ゲームサービスにつきましても同ガイドラインへの対応を関係各社に働きかけてまいります。
コーエーテクモゲームスは、成長著しいネットワークゲーム市場がより健全で、これまで以上にお客様に安心して遊んでいただけるエンタテインメント環境となるよう、引き続き取り組みを行ってまいります。
コナミデジタルエンタテインメントは、4月27日、一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)より発表となった、「ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン」(以下、本ガイドライン)について賛同し、移行期間内に対象タイトルの対応を順次行うことをお知らせします。
本ガイドラインは、スマートフォンからインターネットを介して提供されるゲーム分野において、お客さまがより安心・安全に楽しんでいただくことを目的に制定されたものです。
弊社では、課金内容や入手できるアイテムが、容易に理解できる環境をご提供することが最重要と捉え、有料ガチャによって取得できる全てのアイテムの提供割合表示を基本とした、お客さまに分かりやすい表示を行っていきます。
コナミデジタルエンタテインメントでは今後も、お客さまや業界内外からのご意見・ご要望に耳を傾け、業界団体とも連携を行いながら、サービス提供をしていきます。
株式会社スクウェア・エニックス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:松田 洋祐)は、当社が加盟する業界団体である一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)が本日制定した「ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン」(以下、CESA 新ガイドライン)について、その制定の趣旨・目的と内容に賛同いたしました。
これにともない、CESA新ガイドラインの対象であるスマートフォンからインターネットを介して当社が提供する全てのゲームにおいて、CESA新ガイドラインに沿って、以下の運営ポリシーを採用することをお知らせいたします。
有料ガチャ(※)で提供されるアイテムについて、全てのアイテムとそれらの提供割合を表示する
(※)有料ガチャ:金銭もしくは金銭で購入できる仮想通貨を直接の対価として行うことができるランダム型アイテム提供方式
上記運営ポリシーの適用対象となる個別のゲームにおける対応は、CESA新ガイドラインで定められている移行期間(賛同表明から1年以内)の間に、準備が整ったゲームから順次速やかに、個別ゲームごとに上記運営ポリシーに則った運営を実施していく予定です。
当社は、今後とも業界ガイドラインや法令を遵守し、お客様により安心・安全なゲームプレイ環境とサービスをご提供する取り組みを継続してまいります。
株式会社セガゲームス(東京都品川区、代表取締役社長 CEO:里見治紀)は、一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(東京都新宿区、会長:岡村秀樹、以下CESA)が本日付で制定・施行した「ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン」(以下ガイドライン)に賛同し、弊社で運営するスマートフォン向けゲームタイトルについて、ガイドラインへの対応を行ってまいります。
今回制定・施行されたガイドラインは、 市場規模の拡大や参入企業の多様化といった急速な変化に対しゲーム業界全体での対応が一層重要となっている状況下、スマートフォンからインターネットを介してサービス提供されるゲームの分野において、お客様がより安心・安全に楽しんでいただくための環境整備を図ることを目的としております。
セガゲームスはこのガイドラインの趣旨・内容に賛同し、運営するスマートフォン向けゲームタイトルの有料ガチャに関して、提供するすべてのガチャアイテムの提供割合(確率)が分かる表示を行うことをはじめ、運営、検証、お客様からの問い合わせ窓口などガイドラインで規定される条項に対し、定められた移行期間内に順次対応を図ってまいります。
弊社は、本ガイドラインの遵守をはじめ、お客様がより安心・安全にスマートフォン向けゲームタイトルをお楽しみいただけるための取り組みを、これからも積極的に進めていく考えでおります。
ディー・エヌ・エーは、一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(以下CESA)が本日制定した「ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン」(以下、CESAガイドライン)の内容に賛同することをお知らせします。
また、DeNAは本ガイドライン制定を受け、以下を実施する予定です。
【1】自社が提供するゲームについて、DeNAは、原則※としてCESAガイドラインに記載されている有料ガチャの提供割合表示の方法のうち、提供されるすべての有料ガチャアイテムの提供割合が分かる表示(個別確率表示)を行います。
【2】有料ガチャについては、有料ガチャを運営する部門から独立した別部門にて、表示している提供割合とシステム上設定した提供割合とに齟齬がないかについて検証を行います。
【3】ガチャアイテムの提供割合につき、人為的ミスにより表示とシステム上の設定に齟齬が出た場合その他不適切な事実や不具合が発見された場合は、速やかにその事実を公表し、お客様への対応及び改善策・防止策の策定・実施をいたします。
DeNAは、業界団体や関連省庁等と連携を行いながら、今後もお客様に安心してゲームを利用していただける環境の向上を図り、サービスを提供してまいります。
※ゲームの性質及び技術面等において対応可能であるとDeNAが判断するもの、並びに、協業タイトルについては協業先と協議の上で、対応可能であると判断するもの。
株式会社バンダイナムコエンターテインメントは、4月27日に一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)より発表された「ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン」に賛同し、1年間の移行期間内に弊社配信の対象タイトルへの対応を完了予定です。
なお、弊社は一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)にも加盟しており、MCFの推奨する一般社団法人日本オンラインゲーム協会(JOGA)の制定する各種オンラインゲームガイドラインも踏まえながら、順次対応を進めてまいります。
弊社では、有料ガシャにおいて、課金内容や入手できるアイテムが、容易に理解できる環境をご提供することが最重要と捉え、全ガシャアイテムの提供割合表示も含めた検討を行い、お客様に分かりやすい表示を行ってまいります。
また、さらに状況に応じて社内ガイドラインのアップデートも随時行い、法規制、ならびにCESA、MCFなどの業界団体のルールに則った運営を行うことで、今後もお客様に、より安全に、安心してお楽しみいただけるサービスの提供を目指してまいります。