2016年6月15日(水)
米国ロサンゼルスで開催中の“E3 2016”でプレイアブル出展された、PS4/PS Vita用ACT『Fate/EXTELLA:The Umbral Star』(※海外版タイトル。以下、Fate/EXTELLA)の試遊レビュー(PS4版)をお届けします。
英霊を使役して戦場を駆け巡ることになる『Fate/EXTELLA』。今回プレイしたのはE3用に用意されたオリジナルステージですが、難易度などは本編と変わらないとのことでした。
そのため、ゲームの雰囲気はもちろん具体的なバランスも体感することができました。
プレイしてまず思ったことは、予想以上にスピーディで爽快感があるゲームに仕上がっているということ! こういうジャンルで“もっさり感”がないのはうれしいですね。
さらにメインとなるシステムが“セクター”と呼ばれる拠点を奪い合うものなので、ゲームが単調にならず戦略性も高いです。
バトルでは“レジムマトリクス”という鍵を争奪して、相手より先に15個の支配権を獲得することが目的となります。各セクターにはそれぞれランク(今回のステージには1~4のランクが存在しました)があり、高ランクのものを制圧すれば有利に進めることができるようになります。
もちろん逆に高ランクのものを奪われる可能性もあり、その場合は一気にゲームオーバー寸前のピンチに陥ることも。戦況はめまぐるしく変化していき、英霊の体力が残っていても敵が先に15個の支配権を集めてしまうと敗北になるのでハラハラしながらプレイすることができます。
逆転の活路を見出すために、わざとランクの低いセクターを無視して高ランクのセクターを攻める必要があることも……。また、拠点を守る“アグレッサー”を次々と出現させる“プラント”やボスを倒すまで外から出られない部屋があったりとさまざまなアクシデントもあり、状況に対する判断力が試されることになります。
▲変化する戦況を見極めながら柔軟に戦う必要がありそうです。 |
本作の爽快感を増しているのが攻めることで有利になるシステム。本作では敵を攻撃するとゲージがたまり、多くの敵にまとめてダメージを与えることができる“エクステラマニューバ”が使えるようになります。
発動中に追加でゲージを消費すれば連続攻撃となり、大ダメージで敵を一網打尽にできます。さらにコンボをチェインするほど、サーヴァントが変身する“形態変化(フォームチェンジ)”に必要なゲージがたまりやすいというメリットもあります。
“形態変化”をするとキャラクターがパワーアップ! モーションがすべて変化して攻撃範囲も大幅に広がり一気にバトルが有利になります。そのため、通常攻撃のコンボからエクステラマニューバ、そこから形態変化と次々と強力な攻撃を放つことができるので楽しいです。
▲形態変化で変身すると攻撃範囲も一気に広くなります。 |
今回のステージでは、ネロをプレイヤーキャラクターとして、中ボスにギルガメッシュとエリザベート、ボスとして玉藻の前が登場。ギルガメッシュの“王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)”から出てくる財宝が1つずつ異なったり、エリザベードがふりふりと腰を振っていたりとキャラクターアクションの細かいところ1つ1つにもこだわりを感じました。
とはいえ『EXTRA』シリーズに登場するキャラクターの攻撃モーションはアクションゲーム用に新規に作り直されているようで、見たこともない動きも多く、とても新鮮! 今回はネロしか使うことはできませんでしたが、彼女のダイナミックなアクションを体感することができました! 早くほかのキャラクターも使ってみたくなりましたね。
また、マスターとしてサーヴァントをフォローする“コードキャスト”や絶対的な威力を持つ“宝具”など、『Fate』シリーズでおなじみのシステムも満載。
とくに“宝具”は特定のアイテムを集めなければ使えないという制約がある分、演出も派手で見ていてテンションが高まります。ネロの宝具“招き蕩う黄金劇場(アエストゥス・ドムス・アウレア)”は背景に劇場が出現するため、とくに華やかですね。
他にも、敵として登場した“玉藻の前”の宝具“水天日光天照八野鎮石(すいてんにっこうあまてらすやのしずいし)”も見てみました。
『Fate/EXTRA』や『Fate/Grand Order』では補助系の宝具となっていますが、本作では強力な攻撃宝具に! 『FGO』はともかく『Fate/Extra』では玉藻の前本人が使えない宝具として自虐するのがおなじみだったのに……。
今回のプレイでゲームが安心できる作りだとわかったので、早くいろいろなキャラクターで遊んでみたくなりました。また、本編にはレベルアップによるコンボの追加やスキルの装備といった概念もあるようなので、やり込み要素にも期待したいですね。
▲各キャラクターの登場演出も見どころです。 |
どうも、電撃オンラインの『Fate』好き編集・ごえモンです。カワチさんと2人で『Fate』ファン注目の新作ゲーム『フェイト/エクステラ』をいち早く体験してきました!
だいたいの要素をカワチさんが上で説明してくれたので、ここでは、個人的に僕が気になったことをピックアップしてお伝えします。ちなみに、E3版で操作できるのはネロ・クラウディウス1騎のみです。
カワチさんと同じことを言っていますが、ゲームをプレイして真っ先に感じるのがバトルのスピード感がとんでもないこと。ネロの動きが素早すぎて、通常攻撃が目で追えないレベルです。
▲ネロの残像だけが見える剣技も。このスピード感が最高です。 |
システムの仕様上、本作はマップ移動が多いのですが、ノータイム&クールタイムなしで出せるショートダッシュのおかげでストレスフリー。ショートダッシュを連打していれば10秒以内に別エリアに移動(もちろんシームレス)できます。ジャンル名“ハイスピードサーヴァントアクション”の煽りに違わぬ出来でした。
▲エリア移動ポイント。決定ボタンで次のエリアまで自動で飛んで行ってくれます。 |
▲エリア移動時のスピード感も○。全体的にテンポがとてもいいのです。 |
操作方法はいたってシンプルで、□と△ボタンを連打して攻撃するだけ。テキトーにボタンを押しているだけでも、画面を埋め尽くすほどに密集した敵が吹っ飛んでいき、コンボ数が簡単に100を超えて超爽快でした!
▲100チェインなんてあっという間! 1,000チェインですら簡単に出せます。 |
『Fate/EXTRA』シリーズに登場したスキルは、□と△ボタンを組み合わせることで確認できました。例えば、□を何回か押した後に△を押すと、専用の演出が入って敵が止まり“花散る天幕(ロサ・イクトゥス)”が発動。ネロの前方160度くらいに位置する敵がまとめて吹っ飛びます。
▲一部のスキルは専用の演出が入り、敵の時間が止まります。 |
E3版では通常攻撃の□が6回までつながるようで、6回までのどこかで△を押すと違う攻撃に分岐していくようです。『Fate/EXTRA』のEXTRAアタックのようなジャンプ後の叩き付けモーションも、分岐の1つで確認。
“星馳せる終幕の薔薇(ファクス・カエレスティス)”の円月殺法のようなモーションは、○ボタンで繰り出せる“エクステラマニューバ”で確認できました。
▲炎をまとった盾を半円状に投げつけて、敵を吹き飛ばす攻撃も。チェインが一気に稼げて気持ちいい! |
▲こちらが跳躍からの叩き付け攻撃。演出がド派手。 |
個人的なお気に入りは、□×4後の△で繰り出せる回転斬り。ネロ自身が竜巻のように回転して、周囲の敵を巻き込み吹っ飛ばします。“ロサ・イクトゥス”などと違って特殊演出がないですが、ゲームを止めることなく攻撃できるテンポのよさが気持ちよかったです。
吹っ飛んだ敵にはショートダッシュで十分追いつけるので、拾ってコンボ継続→打ち上げ→ジャンプ攻撃→吹っ飛ばし→ショートダッシュ→拾って攻撃……と、「程度があろう!」と言わんばかりに攻撃を続けられます。
気になる“形態変化(フォームチェンジ)”ですが、敵を攻撃していればすぐに必要なゲージがたまるので、何度も使うことができました。
“フォームチェンジ”後の攻撃は通常形態よりも若干重くなる代わりに、高威力&広範囲の攻撃を繰り出せるようになります。こちらも□と△ボタンの組み合わせ方で何種類ものまったく新しい攻撃モーションを確認できます。
▲フォームチェンジ後は重い攻撃や全身を使ったアクロバティックな攻撃が楽しめます。 |
“フォームチェンジ”で個人的にもっともうれしかったのは、肌色成分MAXの変身バンクがあることですね(笑)。肝心な部分は謎の光で隠されていますけど!
変身バンクはボタンでスキップ可能で、オプションで短縮演出にできるところは繰り返しプレイに優しいですね。
▲左手薬指にはめた指輪にキスをして変身開始。うれしそうな表情のネロを見て筆者もニッコリ。 |
▲謎の光に包まれて……。 |
▲ロボットものの変身バンクのように、効果音とともに右腕、左腕と順番に装着演出が入ります。 |
▲上から兜がガシャーン! と降ってきて。 |
▲顔の部分がシャキーン! と開いてからの。 |
▲キメポーズで変身完了。ここまでくると背景に文字が欲しいですな(笑)。 |
『Fate』ファンとして見逃せないのは原作再現の部分。ネロに関しては前述の通り十分確認することができました。
▲薔薇の花のゆったりとした浮遊感とかカメラワークとか超好き。 |
▲これまでに見た“招き蕩う黄金劇場”の中でもっとも派手で素晴らしかったです。 |
ちなみに、30分のプレイでは通称・告白剣のあのセリフは確認できませんでした。
ネロの他に動きを確認できたのは、中ボスとして登場するエリザベート・バートリーとギルガメッシュ、E3版のボス・玉藻の前の3騎。
ガードクラッシュ攻撃以外はデメリットなしで防御できるガードをし続けて攻撃モーションを確認していたのですが、どうやら中ボスとして登場したサーヴァントは限られた攻撃しか出さないようで、ネロほど多彩な動きを確認できませんでした。
ただ、エリザちゃんのかわいらしく腰を左右に揺らす待機モーションは健在! 原作でも大好きな動きだっただけに、非常にうれしいブヒ。あとはチラリと縞パンが見える尻尾攻撃があれば個人的には完璧です(笑)。
▲僕が子ブタだったあのころのことを思い出す、変わらないかわいらしさ。早く歌声が聴きたいですな。 |
ギルのほうは、“天の鎖”はもちろん“王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)”で攻撃を仕掛けてきます。バビロンを真正面から眺めて確認できた、飛んでくる武器が1つ1つ異なる点は細かいながらもうれしいポイント。
サーヴァントを縦横無尽に操れるACTなんて、長年待っていた夢のようなゲームです。実際に遊んで期待値がさらに高まりました!
想像していたよりも1.5倍くらいバトルがスピーディ&爽快で、少し慣れれば自由自在にサーヴァントを操り敵を一網打尽にできます。これがあと15騎分体験できると思うと、楽しみでしかたがないです。
本編にはないオリジナルのステージかつ、シナリオ部分は未体験の30分弱の試遊だったので、まだまだ遊び足りません!
●動画:『Fate/EXTELLA: The Umbral Star』E3 Trailer
▲宝具使用時に玉藻の前は跳躍する動作があるのですが、本作では建造物を利用した三角飛びのようになっていて、こうアレンジしてきたか、と感心しました。 |
▲宝具が球体の氷と炎を敵に飛ばす攻撃に。 |
▲太陽を思わせる特大の炎でフィニッシュ! |
▲放った後のポーズが好き。 |
※画面は開発中のものです。
(C)TYPE-MOON (C)2016 Marvelous Inc.
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