2016年6月21日(火)
セガゲームスから6月23日に配信されるPS4用ダウンロードソフト『初音ミク Project DIVA Future Tone』。本作のレビューをライターMがお届けします。
どうも、ミクさんが好き過ぎてあれこれ残念なことになっているライターMです。嘘でも大げさでもなく、この日を6年間待っていました! 2010年6月のAC『初音ミク Project DIVA Arcade』正式稼働開始からいよいよ6周年。まさかゲームセンターそのまま……いや、それ以上のクオリティで楽しめる日が来ようとは、誰かのほっぺたを思いっきりつねってみたいくらいで、いまだに信じられません。
今回は、本作をプレイするためにPS4本体を購入したライターMが、ひと足先に『初音ミク Project DIVA Future Tone』を体験させていただいた様子をお届けします。
本作の仕様や概要について、過去記事や公式サイトをご覧ください。
グラフィックについては画面写真を見ていただけるとわかるとおり、アーケード版を完璧に移植したようにも見えますよね。実は単なる移植ではなく、PS4の画面に最適化すべく、細部まで手が加えられているとのこと。販売価格と手間がまったくもって釣り合っていない気もしますが、セガさんのこういう職人的なこだわりは大好きです。
具体的には、ミクさんたちのボリューム感あふれる髪の毛を物理演算で計算したうえで、衣装や体に被らないようになっています。掲載中のインタビューではいろいろな魅力が開発者から語られているので、そちらもぜひご覧ください。
というわけで、ちょこっと画面比較をしてみたいと思います。
▲こちらは稼働中のAC『初音ミク Project DIVA Arcade』の画像。 |
▲こちらはPS4版『初音ミク Project DIVA Future Tone』の画像。 |
おわかりいただけただろうか……いや、心霊動画とかではなく、アーケードのクオリティを一切損なうことなく家庭用ゲーム機で楽しめるこの喜び。画面サイズそのものが違うので単純な比較に意味がないかもしれないのですが、実際モニターで動いているのを見た時にはあまりのクオリティの高さに「ぅぉ!」などと変な声が出ました。
もっとも、プレイ中はグラフィックに見とれている暇などほぼありません。アーケード版にはじっくりとミクさんたちの艶姿を堪能できる“PV鑑賞モード”が搭載されていたものの、プレイ料金を払ってPVを見るだけというのはなかなか手を出せないという人もいたと思います。
本作でも“PV鑑賞モード”が用意されています。こちらは観賞中に一時停止ができるため、動きの激しい場面でも、止めてミクさんたちをじっくり堪能できます。これはもう、日がな一日でも眺めていられます!
▲自由に撮影できるのがポイント。撮影したショットはロード画面のアイキャッチに反映できたり、共有できたりします。 |
足りないのは筆者のテクニックだけというほど、まったく不満点はありません。ノーツの配置(譜面)もアーケード版そのままです。
ただ一点、アーケード版をやり込んでいた人は、デフォルトのメロディアイコンが“↑←×○”になっている点だけ要注意! 慣れ親しんでいるとさすがに違和感がありました。ただ、アイコンは変更可能なので、アーケード版でおなじみの“△□×○”にすればまったく問題ないかと!
▲個人的にはアーケード準拠の“△□×○”がしっくりきます。 |
設定周りでは、アーケード版の連動サイトで設定できた“クリアボーダー表示”も採用されています。他にも同時押しのボタン数が合っていればライフが減らない救済サポート機能や、3ボタン同時押しのコンフィグもあり。スライド操作もタッチパッドだけでなく、コントローラの傾きを見る“モーションセンサー”に対応させるなど、PS4ならではの設定項目も確認できました。
ご覧のように、かなり細かな部分まで設定できるので、PS4のコントローラでも快適に楽しめます。ただ、やはりアーケード気分を味わうためにも、アーケード仕様のコントローラが欲しいですね。早く発売されて!
収録曲数についても語りたいと思います。無料本体アプリの『Prelude』には『Weekender Girl』:八王子P/kzと、『1/6 -out of the gravity-』:ぼーかりおどP(noa)という2曲を収録。追加コンテンツとなる『Future Tone』と『Colorful Tone』を購入すれば、220曲以上もの大ボリュームとなります。
個人的には、これまでアプリ『Miku Flick』シリーズにしか移植されていなかったセガの名作をモチーフにした楽曲収録がうれしいところです。
▲『POWER DRIFT』より『LIKE THE WIND』:HIRO/Kusemono/SWANTONE。 |
▲『AFTER BUENER II』より『AFTER BURNER』:HIRO/Hal。 |
▲『Out Run』より『Magical Sound Shower』:HIRO/Kusemono/SWANTONE。 |
また、アーケード版のファンとしては、家庭用初移植となる楽曲や、PVが初移植となる楽曲も見逃せませんよ。
▲『ルシッドドリーミング』:くぇ(ナイーヴP)/灯下はこ、。日常と非日常が混在するような不思議なPVが楽曲と相まって、一度見たら忘れられません。 |
▲『白い雪のプリンセスは』:のぼる↑。幻想的な前半から、ライブ会場へと移転する後半の盛り上がりがたまりません。 |
▲『深海少女』:ゆうゆ。楽曲自体は3DS『初音ミク Project mirai でらっくす』に収録されていたものの、アーケード版の幻想的なPVの家庭用移植は本作が初です。 |
先ほども紹介したように、本作には2本の追加コンテンツが用意されています。個人的には追加どころか必須だと思っています。
2本とも購入すると楽しめるのが、“髪型カスタマイズ”と“サバイバルコース”という追加要素。後者はオンラインランキングにも対応しているようなので、難易度EXTREMEすら温いというやり込み派の方々も必見。
筆者のようなぬるま湯プレイヤーにとっては、“髪型カスタマイズ”がアレコレ遊べました。帽子とセットになっているような一部の特殊な髪型を除いて、かなり自由な組み合わせが楽しめます。
例えば“初音ミク”をベースに“桜ミク”ヘアを組み合わせると……
こんな感じ! 他にも“マジカルミライ”をベースに『out of gravity』のヘアをセットすると……
もはや新規モジュール状態ですね。多彩なアイテムを使った、『Project DIVA』シリーズではおなじみのカスタマイズアイテムも健在。わがままボディなあのアイテムも使用可能です。
▲例のわがままボディ。自分で設定しておいて……これはひどい。歌詞とモジュールの組み合わせに他意はありません。偶然です。 |
また、アーケード版、『Project DIVA』シリーズ作品ともになかった6人ボーカルのキャラクター設定が可能になりました。どんな感じかお届けします。
▲浪漫あふれる『千本桜』が…… |
▲歴代雪ミクバージョンに!! |
もう1つは、『Prelude』にも収録されている便利な機能があります。やり込み派に欠かせないのが“プラクティス”です。アーケード版で新曲が配信された際、他人のプレイ動画を見てノーツを覚えたという経験はありませんか? このモードでは演奏の開始位置を秒単位で設定&簡単に再チャレンジできるので、苦手克服に最適です。
▲ノーツの見やすさを優先しているためか、プラクティスでは通常のPV画面に変わって色調を落とした曲ごとのセレクター/ロゴ画像となっています。 |
稼働から6周年だけあって、アーケード版の人気は落ち着いてきた感もあります。それでも、毎月新曲が配信されるたびに、ゲームセンターへと足を運んでしまうのはミクさんファンの性。
さすがに本作のためだけにPS4本体を買いましょうとは言いにくいのですが、PS4ユーザーならまずは無料の本体アプリ『Prelude』だけでもダウンロードして遊んでみてください。あまりのクオリティに、そのまま追加コンテンツをダウンロードすること請け合いです!
(C) SEGA / (C) Crypton Future Media, INC. www.piapro.net
記載の商品名および社名は各社の登録商標です。
データ