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2016年6月22日(水)

『LET IT DIE』ガンホー&グラスホッパーの新作は基本プレイ無料のハクスラローグライクアクション!【E3 2016】

文:電撃PlayStation

 E3 2016のソニー・インタラクティブエンタテインメントアメリカ(SIEA)ブースで出展されていたタイトルのなかで独特の存在感を放っていたのが『LET IT DIE』。ガンホー・オンライン・エンタテインメントと須田剛一氏率いるグラスホッパー・マニファクチュアによる新作アクションだ。

 E3のSIEAブースで出展されるということは、アメリカで期待されているタイトルであることの証でもある。とはいえ、日本のゲームファンにはまだほとんどなじみがないゲームでもあるということで、まずはスタッフへのインタビューで全容を把握してほしい。答えていただいたのは、『LET IT DIE』エグゼクティブプロデューサーとなる森下一喜氏と、ディレクターの新英幸氏だ。

『E3 2016』
▲SIEAブースで出展されていた『LET IT DIE』。E3 2016を取材した各メディアのいくつかのアワードにもノミネートされた。
『E3 2016』
▲森下一喜氏(右)と新英幸氏(左)。おそろいの『LET IT DIE』のTシャツ。

『LET IT DIE』は硬派なアクションゲームで、日本でもサービス予定!

――『LET IT DIE』は、まだイベントへの出展自体が2回目ということで、どのようなゲームなのかわかっていない人も多いと思います。まずは、ゲーム全体のことを教えていただけますか?

森下:いわゆる一般的なジャンルでいえば、ローグライク系のハック&スラッシュアクションですね。さらに非同期型のオンライン要素があって、そこにPvPの要素が入っている。全部盛りな感じです!

――いろいろと盛り込んでいますね。これだけいろいろあると、開発も大変だったと思いますが?

:そうなんです(笑)。いろいろな要素があるので、盛り込んでいくとどこかでゲーム性のバッティングが起きるんです。そこをどうやって解消するのかに悩みました。複雑な要素で解消しようとすると余計にこんがらがってしまうので、どこかのタイミングで差し引きをしないといけないのですが、そこが難しかったですね。

――ローグライク系のゲームはステージが自動生成されるので、その調整が大変だと聞いたことがあります。

森下:ステージに関しては、もともとランダム生成をしようという前提で組み立てていました。とはいえ、ステージによって味をつけたいということもあり、ある程度固定的なファンクションも用意しています。そういう意味では、最初から想定した状態で作れていますね。

――なるほど。ちなみに、本作はどのような世界を舞台にしたゲームなのでしょうか?

森下:近未来の話なのですが、決してファンタジーな世界観ではありません。

:舞台は日本なんです。日本に見えないかもしれませんが、近未来でごちゃ混ぜになっている世界です。ある意味、須田(剛一氏)が作った、みなさんがお馴染みのごちゃ混ぜな異世界とも言えますね。そこを投げっぱなしにならない程度にわかりやすく落とし込んでいて、プレイしてはじめて気づくような形になっています。

――プレイヤーは何を目指して進んでいくのでしょうか?

森下:そこはまだ言えません。とにかく天辺を目指すのが基本的な目標と思ってもらえれば間違いないです。エベレストへの山登りみたいなものですね。じつは、開発中に新と自分が見ているテレビ番組が被っていて、そこで「サバイバル生活というのは、すごい大変なんだね」と盛り上がっていたんですよ。とくに、山登りは途中まで登って行ったのに降りてきたり、そういったことを繰り返して踏破していく。そういう話をしているうちに、ローグスタイルの作品にしようと決めました。つまり、テレビ番組の影響です(笑)。塔を最後まで登って天辺を目指すことになりますが、ユーザー同士が非同期で自然に絡んで遊べるという形になっています。

――別々のモードというわけではなくて、PvPもまとめて1つのモードに入っていると考えていいのでしょうか?

森下:そうです。すべて一緒くたになっていて、オンラインなのかオフラインなのかもプレイヤーにはわかりません。非同期型で通信しているので、ほかのプレイヤーが関与してくる部分はゲームのなかで自然に出てきます。

――それは、ほかのプレイヤーのキャラクターも、実際に別のプレイヤーが操作しているような動きをしてくるということですか?

森下:はい。プレイアブルを遊んでいる途中に赤い文字で名前が表示されているキャラクターが出てくると思いますが、全然ほかの敵と動きが違うと思います。

:実際にプレイヤーの名前が表示されるようになっていて、それぞれのプレイヤーによって動きが変わってくるという仕組みになっています。

森下:プレイヤーは拠点を持っていて、プレイヤー同士の抗争のようなPvPがゲームのなかに自然とある感じです。PvPを遊ばないと塔を制覇するのがなかなか難しく、“ユーザーベースの遊びのサイクル”と“塔を登るという目的”の2つが両軸で動いている形ですね。オンラインモードなどに分かれているわけではありません。

――E3版をプレイしましたが、プレイヤーがまず必ずパンツ1枚でスタートして、倒されるとと身ぐるみをはがされて拠点に戻されるというのは、なかなか厳しい戦いですね(笑)。

森下:厳しいんです。各武器や防具には耐久度があるので、壊れたらそこまでとなります。武器防具を完璧にして拠点から出発したのに、帰りはパンツ一丁で戻るということもあると思います。武器防具が壊れてしまったら、拾った物を身につけてなんとかしていく感じですね。「行きはよいよい、帰りは怖い」というやつです(笑)。

:現地調達、現地消費のサバイバルになっています。

――最初から良い装備でスタートすることもできるのですか?

森下:拠点でセッティングして行けば、最初から良い装備でスタートできます。好きな武器や好きな装備で、ずっと同じものだけを持っていくというゲームはよくありますが、『LET IT DIE』では現地調達でいろいろな武器、防具を使いこなして戦うことになります。

――拠点で武器や防具を開発することもできるのですか? また開発できるものは、どのような条件で増えていくのか教えてください。

森下:ゲーム中に設計図のようなものが手に入り、素材を集めてくることで研究開発をして生産できるようになります。ただし、作ったものも当然壊れるので、壊れてしまったらまた作らなければなりません。修理はできないので、武器の耐久度を増やすこともできません。

――それはまた、やりがいがありそうな仕様ですね。

森下:PS4で遊ぶという前提で考えるなら、硬派で味のあるゲームにしないといけないと思っていました。とはいえ、バランスに関しては本当にしっかり取っていて、グラスホッパーが、そして新が作る新しいゲーム“新ゲー”という境地になっています。

:自分の名前が新なので“新ゲー”という意味も……。あと自分的には「グラスホッパーのゲームなのに、バランスがいい!」と言われたいんですよ(笑)。

森下:本当にバランスは整っていると思います。スタッフもグラスホッパーをメインに、ゲームアーツやガンホーなどグループの人たちが参加しており、グループ総出で作っています。そういう意味では、ちょっと今までとは違う作品になっていると思います。

:別の会社同士が協力しているというよりも、ガンホーの方たちなどにガッツリ開発のメンバーのなかに入っていただき、一緒に1つの制作チームとして動いています。

――それはすごいですね。何人くらいのチームで制作されているのですか?

:同じフロアにいるのが50人くらいですが、ほかも合わせるともっと多いです。開発も佳境に入っていて、E3に来ている場合なのかという(笑)。

――お疲れ様です(笑)。ちなみに、サービスインはいつ頃を目指しているのか教えていただけますか?

森下:北米では2016年内を予定しています。今回は、もともと『リリィ・ベルガモ』というタイトルからスタートした企画でしたが、日本向けの日本的なゲームから、世界標準のゲームを作るという方向に変えてチャレンジをしています。日本よりも先にアメリカでプレイアブルを出したのは、世界標準で行くという心意気でやっているからなんです。とはいえ、日本語版もちゃんと用意していて、サービス開始時期はまだ未定ですが、日本でもきちんとリリースする予定ですので安心してほしいです。

――日本のゲームファンも楽しみにしていると思います。ところで、プレイヤーが死んだときに復活するか聞いてくる女の子が気になるのですが、彼女はなんという名前ですか?

森下:名前はセトキワコといいます。瀬戸際なんです。相当カワイイ子なので、YES、NOを何度もやっちゃうんですよね。

:よく見ると、YESとNOで顔が変わるんですよ。NOだと、ちょっと残念そうな顔をします。

森下:キャラクターデザインは社内のスタッフです。なお北米でも名前はセトキワコです。意味は通じないかもしれませんが、いいかなって……(笑)。

――話は変わりますが、本作は基本プレイ無料のゲームになるということで、どのような部分を有料にされていくのでしょうか?

森下:アイテム課金という要素は入ってきますが、具体的な内容については、まだ今の段階だとお話しできません。

――では、課金の方向性として、どのような方向になるかだけ教えてもらえませんか? たとえば、強いアイテムを購入していくのか、それとも能力に関係しない衣装を変えていくような方向になるのか。いろいろな方向性があると思います。

:方向性としては後者に近いです。課金でキャラクターを強くしていくのはPay to Winと言われる要素ですが、開発当初の時点で、森下のほうから「Pay to Winはやめてほしい」と言われました。

森下:プレイヤーのプレイスキルを重視していくのが基本的な考え方なんですよ。良い装備を手に入れたからといって、それを使いこなせるかどうかはプレイヤーしだいですから、そこはボクたちのポリシーとして崩せませんでした。

――ということは“アクションゲームとして腕を上げて勝負していく”という部分は変わらないということですね。

森下:はい。あとはハクスラですね。装備が壊れてしまうので、一時的に強い装備でも、またその装備を作らなくてはいけない部分が出てきます。同じ武器や好きな武器をずっと使えるわけではなく、違う武器も使わざるを得なくなる。じつは、これが本作で一番重要なポイントだと思っています。強い武器だけでよくなってしまうゲームではなく、いろいろな武器を使っていくことで武器のマスターレベルが上がる。同じ種類の武器を使いこなしていくことで武器自体の習熟度が上がり、技が増えていくといった方向性にしたかったんです。

――つまり、死んでしまってもなくなるだけではなく、プレイヤーに残って成長していく要素があるということですね。

森下:はい。残るものと完全に捨て去られるものがあります。どちらかというと、捨て去られるほうが圧倒的に多いですが……。『LET IT DIE』というタイトルですが、死ぬと大変ですよ(笑)。

――ちなみに、どんな武器が登場するのでしょうか?

:強さとしてはどれも並列でバリエーションがあることが今回のウリなので、武器の種類はかなりたくさんあります。

森下:両手武器もありますし、片手武器もありますし、出の速さや遅さの違いはありますが、どれが良いということはありません。本当に現地調達です。武器が壊れると素手になってしまうので、とりあえず現地調達で拾ったもので戦っていく、という形ですね。

:射撃武器もあります。ハンドガンもあれば、スナイパーライフルのように視点を切り替えて狙い撃ちする武器もあります。アクションで思いつく武器は全部入っていると思ってもらえて大丈夫ですね。武器の種類が多種多様なのでバランスを取るのがメチャクチャ大変でした。

森下:武器と装備品を合わせると、全部で6億5000万通りくらいの組み合わせがあります。また、先ほどお話ししたように、ほかのプレイヤーのキャラクターがゲーム中に出現する要素がありますが、毎回同じようなプレイヤーキャラクターが出てくるわけではありません。常に違うプレイヤーが見つかるような感覚になると思います。プレイヤーキャラクターが敵としては一番危険で、今回のプレイアブル版では檻のなかにいますが、製品版では基本的に突然出てきます。戦ってもいいけどオススメはしない、危ない敵という位置づけです。

――どんなゲームなのか理解できました。では、最後に日本のユーザーに向けてひと言ずつお願いします。

:ボク自身、アクションゲームやいろいろなジャンルのゲームを遊ぶのですが、森下や須田と話しているうちに、このような方向性で行くことが決まって、結果的に今までにはない形のゲームができたと思っています。

 パッと見た感じはアクションですし、操作性もベーシックなのでよくあるゲームなのかと思われるかもしれません。ですが、今までにないゲームの構造になっていますし、そこへうまい具合にアクションが組み合わさったと自分では思っています。アクションゲームは10時間や20時間でクリアして終わるものが多いですが、そういったものとは違う形のゲームに仕上がっていると思いますので、ぜひともクセになっていただきたいです。

森下:このゲームは、世界観を須田剛一、ゲームシステムをボクが見るという、2つの全然違うレイヤーがあるんですよ。さらに、ローグライクで、ハクスラで、アクションで、さらにオンラインがあって、F2P(基本無料)でPvPで……とかなり多くの要素があるのですが、そこを新がスタッフ全体をうまくまとめてくれて、ようやくここまで来られたと思っています。

 北米で先にプレイアブルを出したのは、決して日本で出したくなかったというわけではありません。世界標準で遊んで評価してもらえるかどうか、実際にプレイヤーに遊んでもらったほうがいいと考えたからなのですが、実際に出すまで本当にヒヤヒヤしていて、受けなかったらどうしようか悩んでいました。

 チャレンジではあったのですが、PAX EAST2016に出した結果、非常に多くの良い反応をいただけたので、自信を持って出せるという確信を持てました。あとは絶賛開発中なので、がんばって年内にリリースしたいです。日本語版もちゃんと用意しているので、そこは続報をお待ちいただければと思います。

『E3 2016』
『E3 2016』
▲E3で行われた『LET IT DIE』のパーティの模様。森下氏、須田氏、新氏が登壇した。
『E3 2016』
▲『LET IT DIE』のゲーム画面。プレイヤーはパンいち(パンツ一丁)でスタートし、倒した敵から武器防具を奪って装備する。
『E3 2016』
▲左上にステータス画面。武器は6つのスロットに片手武器、両手武器を振り分けて所持していく。
『E3 2016』
▲プレイヤーが死ぬと出てくるセトキワコさん。

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