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2016年9月15日(木)

漫画×VRの“プロジェクト Hikari”を体験。2Dと3Dが絶妙に融合【TGS2016】

文:あべくん

 9月15日~18日にかけて開催中の“東京ゲームショウ2016”にて、スクウェア・エニックスはVR×漫画のコンセプトショーケース“プロジェクト Hikari”を出展しました。実際に体験して判明した、本コンテンツの魅力を紹介します。

『プロジェクト Hikari』
『プロジェクト Hikari』
▲会場にはARも設置されており、多くの来場者がその不思議な光景に注目していました。

 “プロジェクト Hikari”は“あなたが大好きな「あの物語(ストーリー)」の向こう側に行けたら、どんな体験になるだろう”をコンセプトに生まれたコンテンツ。

 会場では、めいびい氏原作の『結婚指輪物語』の夏祭りのシーンを描いたVRコミックを、約8分間視聴することができました。なお、体験で用いたVRデバイスはHTC Viveです。

 コンテンツの冒頭は、主人公の少年が自室のベッドに横たわっているシーンから始まります。この自室は360度、VRで表現されており、見回すことで部屋の全貌を伺えるというのが印象的でした。

 その後は自室の様子に重ねるようにして漫画のコマが表示され、ストーリーが展開していきます。なお、物語はフルボイスなので、登場人物の心境をじっくりと感じ取ることができました。極端なことを言えば、セリフを読まなくても内容を完璧に把握できると言えるほどです。

 ちなみに、セリフや効果音の吹き出しはコマから飛び出るように表示されるなど、3Dならではの表現がふんだんに盛り込まれているのもユニークでした。

『プロジェクト Hikari』

 漫画を読み進めていくと、浴衣姿のヒロインが登場。ここで驚いたのは、ヒロインが3Dで表現されていたこと。この3Dモデルは漫画のコマの中に存在しているのですが、その中でとにかくよく動く!

 2Dと3Dの融合といったイメージで、静止画と動画、両方を同時に見比べながら楽しめました。なお、3Dモデルは視点を動かすことで見えるポイントも変化しますので、ヒロインの顔を覗き込むといったこともできますよ。

『プロジェクト Hikari』

 コンテンツの終盤では、彼女から主人公への衝撃的な告白が。そこで初めて体験者は、なぜ冒頭で主人公が部屋で横たわっているのかを理解できます。

 その後は漫画というよりも3Dアニメ作品を見ているかのような演出が展開し、ぐいぐいと物語に引き込まれていきました。これ以上はネタバレになるので内容は伏せておきますが、続きが気になり原作を読みたいと思えるほどでしたね。

『プロジェクト Hikari』
『プロジェクト Hikari』

 なお、開発を手掛けたスタッフの方によると「現実世界を100%再現するという方法もあるけれど、現実では体験できない世界をプレゼンテーションしていきたい」という狙いがあったそうです。

 「将来的に漫画をどのように進化させるかも含めて、今後、研究開発を進めていきたい」と述べられていました。

 非常にユニークな体験で、あっという間に8分が経過してしまいます。興味を持った方はぜひ会場で体験してみてください!

■“東京ゲームショウ2016”開催概要
【開催期間】
ビジネスデイ……2016年9月15日・16日10:00~17:00
一般公開日……2016年9月17日・18日10:00~17:00
※一般公開日は、状況により9:30に開場する場合があります。
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売1,000円(税込)
※小学生以下は無料

(C)MAYBE/SQUARE ENIX

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