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2016年9月17日(土)

『CoD:IW』メディア向けセッションをレポート! 宇宙を舞台にしたその理由などが明らかに【TGS2016】

文:電撃オンライン

 9月15日~18日にかけて開催中の“東京ゲームショウ2016”にて、11月4日発売予定のPS4/Xbox One用ソフト『コール オブ デューティ インフィニット・ウォーフェア』のメディア向けセッションが行われた。

 本作のナラティブ・ディレクターを務めるTaylor Kurosaki氏より、本作の各モードについて解説があったので、その様子をレポートする。

■【動画】『CoD:IW』TGS2016トレーラー

 まず、本作における一番大きな変化は“環境の変化”だという。今までのシリーズがもたらしたゲームプレイ部分は大きく変えず、環境を地球から重力の存在しない宇宙へと変えることによって、ゲームプレイを平面から立体へと昇華したとのこと。

 ストーリーを楽しむ“キャンペーン”では、通常の1G(重力)での戦闘に加え、無重力や低重力での戦闘など、戦場のバリエーションが増えているようだ。そういった戦場では、立体的な動きをすることが恒常化し、これまでの横から攻めたり、物陰に隠れたりという行為が、より三次元的に行えるようになった。こういった挙動は、グラップリングフックを導入することで可能になったという。

『コール オブ デューティ インフィニット・ウォーフェア』

 加えて、ジャッカルと呼ばれる戦闘機も見逃せない。ジャッカルは単なるストーリーのアイキャッチとして、一定の使い方しかできないというわけではなく、自由度がありプレイヤーが360度自由に動き回れると強調。プレイヤーが“何度も遊びたい”と思うものに仕上がっているようだ。

 ちなみに、ジャッカルの操作は難しくなく、普段FPSをプレイしている人であれば戸惑うことはない様子。ジャンプボタンでは上昇、しゃがむボタンで下降、武器はメインウェポンとサブウェポンに分かれているというように、人間時と操作はほぼ同じらしい。

 これまでのシリーズでは、プレイヤーは一般兵卒であることが多かったが、本作では一般歩兵からリーダーへ昇格して、部隊を指揮する視点でのストーリーに重きを置いている、というのはシリーズを遊んできたファンにとっては新鮮かもしれない。

 宇宙戦艦のリーダーとして、この戦艦をどう戦略的に使うのかをユーザーが決定することができるらしく、プレイヤーごとに多少展開が異なる可能性も。主人公であるレイエスは、序盤はそれほど大きな権限は持たないものの、戦いによって上官が死亡していき、それに伴い昇格、戦艦のうち1つを指揮する立場へとなっていくようだ。

『コール オブ デューティ インフィニット・ウォーフェア』

 “マルチプレイ”では、プレイヤーごとにさまざまなプレイスタイルがあることに注目。プレイスタイルを6つに大別し、それぞれを遊びやすくすることに注力したとのこと。これはいわゆるキャラクタークラスのようなもので“RIGS”と呼ばれている。

 RIGSはマッチ中でも変更できるほか、1つの武器と2つの特徴を装備できる“ペイロード”、3つのスロットに特性を当てはめられる“トレイト”という要素を組み合わせて出撃することができるとのことで、かなりカスタマイズに幅がありそうだ。

 武器に関しては、今までのシリーズに登場した武器の延長のようなものはもちろん、レーザーのようなエネルギー兵器といったまったく新しいタイプの銃も追加されている。さらに、サルベージという要素があり、武器のパーツを集めることで、新たな武器のプロトタイプを作ることもできるようだ。自分が作ったプロトタイプ武器は“ガンパーク”という武器の性格のようなものを持ち、これにもさまざまな種類が用意されているという。

 もともとの武器の種類が多いうえ、カスタマイズ要素も豊富なため、自分にとって最良の武器を生成することができるのが本作の特徴でもある。Taylor氏は一例として、本人が好みだという“ブッチャー”というショットガンで説明。ブッチャーは通常では普通のショットガンだが、分割することで2丁のショットガンとして使えるというもの。こういったギミックが含まれている武器も多く登場するらしい。

 また、マップにも力を入れており、『モダン・ウォーフェア』で人気のあった“ターミナル”マップをモチーフにしたマップも用意されている。往年のファンにとっては嬉しい報告だろう。

 加えて“ミッションチーム”という新しい要素が用意されているようだ。詳しい仕様はわからないが、特定のプレイスタイルで戦いたいプレイヤー同士がチームを組める、一種のコミュニティ機能のようだ。

『コール オブ デューティ インフィニット・ウォーフェア』

 そして“ゾンビモード”の説明では、スポーツマン、ラッパー、ギャル、オタクという個性的な4人のキャラクターを紹介。イメージとして起用したのは、1980年代的なテーマパーク。テーマパークにはアトラクションがつきものということで、これらのアトラクションはゾンビに対して有効なトラップとして使用できるようだ。

 例えば、ジェットコースターに乗りながら的当てのようにゾンビを倒すなど、それぞれのアトラクションに合ったギミックが用意されているらしい。また、ゲーム中に登場するアーケード筐体では実際にミニゲームをプレイできるらしく、どんなゲームができるのか、プレイ中はゾンビの対処はどうなるのかなどが気になるところ。

 ファンから注目を集めている『モダン・ウォーフェア』のリマスターについても言及。今後のリマスタータイトルの新たなベンチマークとなるべく、ハイレベルなリマスター作品として仕上げることを目標に作業している。中身にはすべて手を加えており、地形、ライティング、キャラクター、現代の技術での最高水準で作っているそうなので、未プレイの人はもちろん、プレイ済みの人にとっても楽しめる仕上がりとなっていることは間違いないだろう。

 昔のゲームは思い出補正がかかり、いざ再びプレイしてみると、自分が覚えているほど楽しくない、きれいじゃないということもあるが、リマスター版『モダン・ウォーフェア』に関しては、記憶以上にキレイに見えると思うと自信のほどがうかがえた。

ナラティブ・ディレクターTaylor Kurosaki氏 質疑応答

 その後、新たに公開された日本語吹き替え版のトレーラーが流され、セッションは質疑応答へ。いくつかの質問とTaylor氏の回答をピックアップしていこう。

■【動画】『CoD:IW』ストーリートレーラー(日本語吹替版)

――“キャンペーン”の舞台となるのは西暦何年くらいですか? また、人類の生活圏はどれくらい広がっているのでしょうか?

 特定の年号は定めていません。年号を定めることはできますが、プレイヤーの方がその数字に対して思い描くイメージは異なると思うので、あえて設定していません。

 まず、地球の資源が枯渇しはじめているという設定が根幹にあって、そこへの新たな解答を求めて宇宙空間へと生活圏を広げた、という設定から始まっています。生活圏は太陽系の範囲ですが、さまざまな惑星で資源を求めているという設定です。惑星以外にも、衛星や隕石なども対象で、そういった“資源を求めて、生活圏が宇宙へ広がった世界”を描いています。

――例として月面の低重力下の戦闘などが挙げられましたが、こういった環境はマルチプレイでも適用されるのでしょうか?

 マルチプレイで重力の加減を調整するのは難しいので、一貫性を保つためにマルチプレイは1Gで構成してあります。

 例えば、マルチプレイでも月面のマップはあるのですが、実際の戦闘は施設の中で行われるため、実際の戦闘は1G下です。ただ、キャンペーンでは施設の外に行くこともあるので、その場合は低重力下で戦うこともあります。

――ゾンビモードは年代や舞台など特徴的な要素が多いですが、それを反映したユニークな武器は登場しますか?

 武器も当然ですが、道具もいろいろ用意しています。まさしく1980年代という、その時代に関連しているものを用意していますよ。ギャルを例にしますと、彼女の近接攻撃はスプーンで殴るんです(※アメリカでは“スプーンで殴る”というニュアンスのことわざがあるとのこと)。

 また、ブーンボックスという、いわゆる大きなラジカセがあるんですが、床において音楽を再生することでゾンビをおびきよせ、踊っているあいだに爆発してゾンビを倒す、といったものもあります。レーザーを発射してゾンビを焼くディスコボールもありますし、種類は豊富ですよ。本編と比べて雰囲気がぜんぜん違うので、新鮮な気持ちで楽しめると思います。

『コール オブ デューティ インフィニット・ウォーフェア』

■“東京ゲームショウ2016”開催概要
【開催期間】
ビジネスデイ……2016年9月15日・16日10:00~17:00
一般公開日……2016年9月17日・18日10:00~17:00
※一般公開日は、状況により9:30に開場する場合があります。
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売1,000円(税込)
※小学生以下は無料

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